No.１ 神崎龍斗
その空の中真っ赤に燃える太陽が草木にたくましく生きる力を分け与えている。
そんな晴天の下、家に横たわりマンガを読んでいる少年がいた・・・
「あー、暑ぃぃぃ！！こんな中、学校なんて行ってられっか！！」
黒に若干茶色が混じった様な色でワックスで立てている髪、
その髪の毛の黒に負けず劣らず輝く黒い瞳・・・。
彼の名は「神崎龍斗」不真面目な少年で歳は１５歳である。
そんなやる気なしでひょうひょうとした少年にも辛い過去があった。
父親が倒れ、後を追うように母が亡くなった・・・。
そんな辛い過去を持ってるからこそこんな性格になったのだろう・・・。
・・・タタタっと階段をのぼってくる音が聞こえた
「龍斗ぉ！！さっさとご飯食べて学校行きなさァァい！！」
はっきりとした感じの声で怒鳴る声が聞こえてきた
「うるさいな！オレは学校なんかめんどくさくて行くきにならねェんだよ！！」
と、龍斗が怒鳴り返した。
バンッという扉の開く音と同時にもう一度怒鳴り声が聞こえた
「学校行きなさいって言ってるでしょうが！！！」
さっきよりも力強い声で怒鳴った彼女の名は「神崎杏奈」、
今年で１７歳になる龍斗の姉だ。
母が亡くなってからは彼女が家の家事を担当している。
気が強く男勝りな性格の杏奈だが、真面目な性格である。
「なんで部屋に入って来るんだよ！」
龍斗が小さめな声で怒りながら喋った。しかしそんな反抗的な龍斗を杏奈は許さなかった。
「・・・・あんた今日ご飯抜きね」
喋り方こそ穏やかであったが良く食べる龍斗の前では殺人発言であった。
杏奈は黒く長い髪の毛をしなやかに払うとため息をつきながら龍斗の部屋を後にした・・・。
「ちょ・・・・ちょっと待ってくれよォォ！！！」
龍斗は反省の気持ちと怒りの気持ちを同時に思いながら叫んだ
No.２へ続く・・・
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