頭の中身

頭の中身

2006.10.17
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カテゴリ: 雑感
電車に乗り込むと適度に混んでいた。
僕は高校生カップルの近くに立つことになった。

カップルの会話が聞こえてきた。

メス「・・・で,さっきの人はあやまっていった?」
オス「いや,何もいわなかったよ」
メス「きっとあれだ,もう歳だから鈍感になってるんだよ」
オス「自律神経がおかしくなってるんだね」
メス「自律神経失調症だよ」

クスクス笑っている。



どうやら体かカバンがカップル・オスにぶつかったが
知らん顔をして行ってしまった人がいたようだ。


電車が動き出した。
しばらく走ったところで大きく揺れた。
僕に背中を向けて立っていたカップル・メスもよろめいて
左足を一歩後ろに踏み出し(?)て
見事に僕の右足を踏んづけた。


彼女は あっ と思ったのだろうか
一応は振り向いて僕の足もとを見た。


まさにカップルがさきほど話していたような事故が発生したわけである。

果たしてカップル・メスは僕にあやまるだろうか?


それ以上にこれからの展開にわくわくした。


果たして彼女は彼の方に向き直り
何事もなかったかのように彼氏とのおしゃべりに戻った。



僕は思った。

僕A:
 こいつ,ぶっとばしてやろうか?

 今度はおまえが惹き起こしているのだぞ。
 おまえは確かに振り向いてオレの足もとを見た。
 何かをやってしまったという感覚があったにもかかわらず
 チラ見で終わりかよ。
 さっきエラそうに文句をいっていたくせにこのザマはなんだ?
 口先だけか?

 ぶつかっていった相手があやまっていかなかったことを非難するのは
 自分が同じようにしたらあやまっていくだろう ということを前提としているのではないか?

 他人を非難する前に自分を省みることができないのか?
 文句を言うのは簡単だ。問題は文句を言える権利があるかどうかだ。

 まず義務を果たしてから権利を主張しろ。
 この現代人めが! 死ね!



僕B:
 あれ? 僕の足を踏んだことに気が付かなかったのかな?
 いや でも振り向いて僕の足もとを確認したぞ。
 さっきのおしゃべりの内容から察するに
 この娘は他人の足を踏んだらあやまる子なのだろうと思うのだが・・・。

 もしかしたら
 踏んだという感触がそれほどなかったのかもしれない。
 彼女自身も
 (あれぇ? もしかして踏んじゃった? だとすればあやまった方がいいだろうし・・・
  でも踏んでなかったのかもしれないし・・・)
 迷った挙句なにか一言いうタイミングを逸したのかもしれない。

 大目に見ておこうか。




どちらも自分。

人を注意するタイミングを逸しつづけて生きてきた。





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Last updated  2006.10.18 00:59:28
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