2004.08.25
カテゴリ： 読んで（観て）みました。
一番最初にあとがきから読んでしまったので、変な先入観を持って
ちょっと、勿体無かった気がしてます。
最初の言葉、
「…に続く恋愛短編の第二集ができました。」
に「えっ！？恋愛短編集だったのか！」と引いてしまったし、続く
「…白く乾いていた氷の角が、やわらかに溶け出すときの心の温度がつかめれば
短編のひとつくらい難なく 書けるものです。ここにある十篇のうち半数以上は、
という言葉には（特に難なく…のあたり）『空中ブランコ』（奥田英郎著）に
登場した、同じような恋愛小説しか書けないことで伊良部医師の診察を受けた
流行作家を想像してしまったのでした…う～む。
実際読んでみると、想像していた程「あわない」という感じはしなかったです。
「一生忘れることはできないだろう」という作品には出会えなかったけれど
（そもそも柊は恋愛小説の主人公に感情移入しにくい体質のため）
「その考え方には同調できる！」という作品はいくつか、ありました。
その一つは「声を探しに」という短編です。
柊はこの短編に登場する桜井という人物の、
「ぼくは自分が主役をできないのがわかってから安心した。これからは観客として
生きよう。それも、できるだけいいお客になろうって。」
３０代というこれまで生きてきた人生と、これから歩んでいくだろう人生との間で
いろいろ考えることも多いけれども、こんなふうに自分の欲をきっぱり割り切ることが
できたらいいな、と思えたし、柊自身映画を観に行くときや本を読むときにそうなりたい
と思っていたことだったので「それでいいのかも」とほっとしたというか。
もう一つは「デートは本屋で」。
主人公の女性の、初めてのデートの場所に大型書店を選ぶ、という感覚と、
同じ部屋にいてそれぞれ別の本を読んでいることが苦にならない関係に憧れを抱く、
というあたりにとても親近感を覚えました。
柊の夫は読書しない人なので、そういう憧れは実現しそうにないです。
「本を読まない男を読書家にするのは無理な相談だ。」という一文に
「やっぱりそうなのか！？」とがっくり肩の力が抜けてしまいました。
最後に収録されている「スターティング・オーバー」の最後のページの文章は
漠然と元気が湧いてくる言葉で締めくくられていたし、
石田衣由さんの“恋愛じゃない”小説を今度は読んでみたくなった柊でした。
明日から子供たちの通う小学校では二学期が始まります。
最後の夏休みの一日は、これまでの疲れを取るようなのんびりした一日に
なりました。
ちょっと、勿体無かった気がしてます。
最初の言葉、
「…に続く恋愛短編の第二集ができました。」
に「えっ！？恋愛短編集だったのか！」と引いてしまったし、続く
「…白く乾いていた氷の角が、やわらかに溶け出すときの心の温度がつかめれば
短編のひとつくらい難なく 書けるものです。ここにある十篇のうち半数以上は、
という言葉には（特に難なく…のあたり）『空中ブランコ』（奥田英郎著）に
登場した、同じような恋愛小説しか書けないことで伊良部医師の診察を受けた
流行作家を想像してしまったのでした…う～む。
実際読んでみると、想像していた程「あわない」という感じはしなかったです。
「一生忘れることはできないだろう」という作品には出会えなかったけれど
（そもそも柊は恋愛小説の主人公に感情移入しにくい体質のため）
「その考え方には同調できる！」という作品はいくつか、ありました。
その一つは「声を探しに」という短編です。
柊はこの短編に登場する桜井という人物の、
「ぼくは自分が主役をできないのがわかってから安心した。これからは観客として
生きよう。それも、できるだけいいお客になろうって。」
３０代というこれまで生きてきた人生と、これから歩んでいくだろう人生との間で
いろいろ考えることも多いけれども、こんなふうに自分の欲をきっぱり割り切ることが
できたらいいな、と思えたし、柊自身映画を観に行くときや本を読むときにそうなりたい
と思っていたことだったので「それでいいのかも」とほっとしたというか。
もう一つは「デートは本屋で」。
主人公の女性の、初めてのデートの場所に大型書店を選ぶ、という感覚と、
同じ部屋にいてそれぞれ別の本を読んでいることが苦にならない関係に憧れを抱く、
というあたりにとても親近感を覚えました。
柊の夫は読書しない人なので、そういう憧れは実現しそうにないです。
「本を読まない男を読書家にするのは無理な相談だ。」という一文に
「やっぱりそうなのか！？」とがっくり肩の力が抜けてしまいました。
最後に収録されている「スターティング・オーバー」の最後のページの文章は
漠然と元気が湧いてくる言葉で締めくくられていたし、
石田衣由さんの“恋愛じゃない”小説を今度は読んでみたくなった柊でした。
明日から子供たちの通う小学校では二学期が始まります。
最後の夏休みの一日は、これまでの疲れを取るようなのんびりした一日に
なりました。
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