読書日和 ~Topo di biblioteca~

読書日和 ~Topo di biblioteca~

2009.11.28
XML


そんなこんなで本棚には未読の横溝正史がずらりと並んでいたりします。
黒い背表紙がずらーっと…なかなか存在感あります。

ですがなかなか未読本が消化出来ない。
この『獄門島』も長いこと積読になっていました。

金田一シリーズの中でも有名どころで、この作品に刺激を受けたオマージュ的ミステリー作品も多い…と思うのですが、自分で原作読んで真犯人を知るまでは映画などの映像作品も目にするまいと決めていました。
もちろん梅の古木に逆さづりにされた美しい女の死体であるとか、俳句に見立てられた殺人であるとか断片的な情報は耳にしていたのだけど。
ああこれで映画の「獄門島」も安心して(?)観れるぞ!

子供の頃、横溝正史といえば「禁忌」といったイメージを持っていました。

こっそり親の目を盗んで読んでみたいのだけど、本に触れた指先から毒がまわるんじゃないかとか変な想像したりして。
横溝正史を読んでいる姿を誰かに見られたら変な誤解を受けるんじゃないか、とか(笑)
その代りにというのも変ですが江戸川乱歩は読んでました。(子供向けじゃない方)

実際に横溝正史を読むようになったらそういったイメージはまったくもって覆されました。
むしろ江戸川乱歩の方がずっとずっと艶めかしくて、生理的嫌悪を刺激する描写が多い気がしてきました。

確かに残酷で恐ろしげな殺人が連続して起こるし、その様を想像すると鳥肌ものなのだけど
金田一探偵や磯川警部には飄々としたユーモアがあって、作品自体は決して暗くない。
事件の起こる背景にとても魅力があって、とくに戦争直後の日本の情景が細かく描写されているところが柊は気に入っています。

この「獄門島」はそれこそ金田一探偵が戦争から復員してきた直後に遭遇した事件です。
旧家の跡取りとなる人物が戦争にとられたことが事件のそもそもの発端…といえなくもない。
今では使用することのできない差別用語がそのまま使われていることにも時代を感じます。

一部の地域における狭い人間関係とその時代特有の閉塞感をリアルに感じさせてくれる小説ってなかなかないんじゃないかと思います。

死体発見時の緊迫した描写と、金田一探偵による謎解きが秀逸です。



先日読んだ千早茜さんの『魚神』のスケキヨに触発されて、横溝正史を読みました。
稲垣吾郎くん演じる金田一シリーズではまだこの『獄門島』が映像化されていないのですよね。



 柊の読書メーターは→ こちら







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009.11.28 21:43:17
コメント(8) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

プロフィール

柊♪

柊♪

コメント新着

http://buycialisky.com/@ Re:劇団四季ミュージカル「CATS」観てきました。(02/26) nasacort aq cialiscialis generika ohne …
http://buycialisky.com/@ Re:「ウォッチメン」観てきました。(04/03) viagra cialis online bestellencialis 1k…
http://buycialisky.com/@ Re:『夏時間の庭』、『G・Iジョー』観てきました。(08/15) cialis gevaarlijkparody of cialiscialis…
http://buycialisky.com/@ Re:『ダレン・シャン』シリーズにはまる…^^;(03/14) cialis soft lawyer columbusgeneric cial…
http://buycialisky.com/@ Re:『輝く断片』シオドア・スタージョン著読みました。(06/08) comparar viagra cialislowest cialisgene…
http://buycialisky.com/@ Re:『Nのために』湊かなえ著 読みました。(03/04) cialis ziektekostenverzekeringcialis ko…
http://buycialisky.com/@ Re:昨日の弊害…筋肉痛!(10/02) cialis rezeptfreiviagra cialis or levit…
http://buycialisky.com/@ Re:『劫尽童女』恩田陸著読みました。(04/16) order generic cialis c o dcialis review…

フリーページ

柊の好きな作家の本


島本理生


北村薫


北村薫さんの作品が好きな人への77の質問


恩田陸


恩田陸ファンに100の質問


江國香織


その他の作家


詩集・歌集・アンソロジー


≪ア行の作家≫


≪カ行の作家≫


≪サ行の作家≫


≪タ行の作家≫


≪ナ行の作家≫


≪ハ行の作家≫


≪マ行の作家≫


≪ヤ・ラ・ワ行の作家≫


翻訳小説・ミステリ・ファンタジー


映画館で・・・観たよ♪


2004 1月~2月に観た映画


2004 3月~4月に観た映画


2004 5月~6月に観た映画


2004 7月~10月に観た映画


2004年11月~12月に観た映画


2005年1月~3月に観た映画


2005年4月~6月に観た映画


2005年7月~9月に観た映画


2005年10月~12月に観た映画


2006年1月~2月に観た映画


2006年3月~4月に観た映画


2006年5月~6月に観た映画


2006年7月~8月に観た映画


2006年 9月~10月に観た映画


2006年 11月~12月に観た映画


2007年1月~3月に観た映画


2007年4月~6月に観た映画


2007年7月~9月に観た映画


2007年10月~12月に観た映画


2008年1月~3月に観た映画


2008年4月~6月に観た映画


2008年7月~9月に観た映画


2008年10月~12月に観た映画


2009年1~3月に観た映画


2009年4~6月に観た映画


2009年7月~9月に観た映画


2009年10月~12月に観た映画


2010年1月~3月に観た映画


2010年4月~6月に観た映画


2010年7月~9月に観た映画


2010年10月~12月に観た映画


2011年1月~3月に観た映画


2011年4月~6月に観た映画


映画好きへの100の質問


本好きへの100の質問


イメージが結ぶ100の言葉と100の本


ビデオ鑑賞記録


2004年


2005年


2006年


2007年


2008年


2009年


サイド自由欄

設定されていません。

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2025.11
2025.10
2025.09
2025.08
2025.07

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: