hikaliの部屋

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March 5, 2006
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 うーん。
 1.5兆円出しちゃうか。
 それで有利子負債1兆円の企業を買うのである。
 もともと携帯参入を決めていて、設備と顧客獲得、それと技術スタッフを集めるお金を考えて秤にかけたとき、こっちの方が安いというのが結論らしい。
 米Yahooまで出てきて大掛かりな話になりそうではあるのだが、結局この辺のシナジーはボーダフォン(英国の)の経営センスに依存するから、リスクは捨てきれない。
 ソフトバンクは基本的に、対NTTの会社で、寡占の通信市場にうまみがあると考える思考パターンである。しかし、固定と違って携帯では結構な競争が繰り広げられており、多くの識者が携帯通信の飽和を指摘している。
 ライブドア・楽天が同じく寡占で飽和気味と観られていた放送業界に行ったのとは反対に(実際、映像コンテンツとして考えてみると、放送業界は映画からアニメから、ミュージッククリップから、かなり雑多なプレイヤーの存在する業界であったとGyaoなどが登場して判明した)、巨額の投資と設備投資が必要な部分に突入してしまった。
 ソフトバンクの光ファイバーに関する答申等を見ていて、

 と素人臭さをにおわせた。
 問題は、ソフトバンクが現ボーダフォンの適正価格をはじけるかという部分に掛かっているようで仕方ない。

 ボーダフォンは現在、1500万人の顧客と全国エリアの通信施設がある。
 しかし、その一方で競争に負けそうな三番手で、それを打開する魅力的なサービスを展開できるかがソフトバンクの肝になりそうな部分である。確かにWeb上でのソフトバンクの優位性は変わらない。それがWeb接続という区分けに存在していれば確かにそうなのだが、ボーダフォンとPC端末はどうしても繋がらない。ウェルコムなら確かに相性はよさそうなのだが(もっと安そうだし)、ボーダフォンの携帯端末は、ぶちぶちきれるし、あんまりネットネットしていない。
 ワールドワイドでも結構負け気味。
 これは本当に大丈夫なのか、というのが正直な感想だ。

 ボーダフォンの前身はJphoneである。
 写メールで一発飛ばしたのだが、その後、んんん、な会社である。
 もともと実力があったのかといわれると、微妙な予感。それがソフトバンクの手中に入って大化けするかと聞かれると、うーんとうなってしまう。
 わたしが心配しているのは、ソフトバンクは高成長企業で株価を上げてきたのが、今回の合計3兆円にも上りそうな負債でスローモードに入りそうなこと。もう携帯の高成長期(富の創造期)は終わっているというのが大方の見方だ。てことはこの負債を中期で返す見込みは無く、今後緩やかな成長が続くことになるのでは、それでいいのか、今のソフトバンク株主、となるのだ。
 ワンセグなんとか言っているが、iTunesが稼いだお金は10億曲とか言ってたから1000億円程度。これ以上の利益を見込むのは難しいと思うがどうなのであろうか。

 ボーダフォンに機器を投入するシャープも、東芝もドコモが出せといえば、同じ機器を出すのである。ここはこれまでのグラウンドとどうも違う。Yahooが抱えているコンテンツという話もあるのだが、どこもがクレといえば、どこもなびく気がしてならず、結局優位性にはならない気がする。

 結局のところ、富の創造は、まず市場の創造ありきである。
 既存の市場に、既存のスキームを持って登場しても、そこにあるのは、既存のプレイヤーと変わらない利益である。
 うーん、どうなのかなあ。
 スローダウンは否めない気が。





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Last updated  March 6, 2006 02:08:00 AM
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