非常に適当な本と映画のページ

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2006.11.27
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カテゴリ: 洋画

 トム・クルーズ出演作。シリーズ二作目。 三作目 もある。


粗筋・感想

大ヒットした映画には必ず続編が作られる。
 本作品もその例だ。
 一作目はブライアン・デ・パルマが監督した。本作品に対してもオファーがあったらしいが、「ミッション・トゥ・マーズ」に携わっていて無理という理由でジョン・ウーに白羽が立った。ネームバリューのある監督を二作連続採用していることから、主演トム・クルーズのハリウッドにおける影響はかなりのもののようだ。自分としては、特に大傑作といえる出演作のない彼がなぜそこまで影響力を持つようになったかは不明だが。
 本作品はジョン・ウーの名前が出ていなかったとしても、ジョン・ウー監督作品だと直ぐ分かる。スローモーションのシーンや鳩が飛ぶシーンがこれでもかというほどあるからだ。
 あえてスローモーションにする必要があったのかという場面もスローモーションにしている(フラメンコのシーンなど)。スローモーションを全て通常速度にしたら上映時間は半分になるだろう。フェイスオフでは非常に効果的なテクニックだったが、今回はなぜか嫌味に感じてしまうのは不思議だ。
 スパイ映画シリーズと言えば007がある。本作品ではブロズナン007から影響を受けたと思われる場面が随所に見られる。しかし、原作の違いからか、決定的な差がある。
 007の場合、原作で「007は変装は好まない」という記述がある為か、映画でも派手な変装はない(つけ髭程度)。それに対して、本作品の元となったテレビシリーズでは変装が頻繁にあったので、映画でも呆れるほど変装シーンが多い。これが、本作品が007シリーズに作品的(興行的にではない)に負けるきっかけとなってしまっている。
 007は単純明快で、観る者を騙したり驚かしたりする試みは一切しない。「アクションを気楽に、そして存分にお楽しみ下さい!」が製作者の意向だ。スパイ小説では当たり前となっている(そしてスパイ小説というジャンルを殺している)二重スパイや三重スパイは殆ど登場せず、ドンデン返しは少ない。
 本シリーズは違う。観る者を騙したり、驚かそうとしたりする。つまり、ドンデン返しを演出しようとする。それが成功するならいいが、本作品を観る者はよほどの馬鹿でない限り騙されることはないし、驚かされたりしないだろう。真相が見え見えのトリックを観る度に肩すかしを食らうことになる。キャラクターらが勝手に騙され、勝手に驚いてるだけであり、観ている者はそいつらに「お前らアホか?」と問いたくなるのである。
 単なるアクション映画として観ればそれなりに楽しいんだろうが、何か物足りない。もう少し元のテレビシリーズに沿っていればまともなのに仕上がる筈なのに、と考えてしまうのは贅沢か。そういえば昔のテレビシリーズ「 チャーリーズ・エンジェルズ 」も映画化されるそうだが、本映画シリーズ同様、名前を借りただけで中身は全く別のものになってしまう気がする。


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Last updated  2006.12.07 17:55:17
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