本作品の最大の悪役は、第一弾にも出た北朝鮮工作員が再登場する。第一弾では草薙の追跡を逃れられたが、今回はさすがに駄目だった。 著者田中光二は北朝鮮を敵対視しているらしい。北朝鮮が悪役を務めるのは今回で三度目。ま、日本の周辺には他に敵にできる国がいないから、仕方ないかもしれないが。 本作品も車の蘊蓄が盛りだくさん。今回、草薙はホンダS2000を乗り回していた。NSXを下取りに回したということになっている。 生物兵器は天然痘なので、天然痘に関する蘊蓄もやはり凄く、感心させられたが、やはりくどい。 007シリーズを意識した本シリーズだが、今回は「Live and Let Die」を特に意識したようだ。処女の呪術師が出てくるのだから。本作品のエキータは、007シリーズのソリテアとは一味も二味も違っていたが。