非常に適当な本と映画のページ

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2010.07.20
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カテゴリ: 洋画

 アーノルド・シュワルツェネッガー主演作のプレデターを、舞台を別惑星に置き換えてリメイク。
 主演は、『戦場のピアニスト』のエイドリアン・ブロディ。
 製作は、『スパイキッズ』シリーズのロバート・ロドリゲス(ダニー・トレホ出演は、その縁かららしい)。


粗筋

傭兵のロイス(エイドリアン・ブロディ)は、ふと目を覚ますと、空中を落下していた。慌ててパラシュートを開き、ジャングルのど真ん中に着地。
 ロイスは、自分がどこにいるのか、さっぱり分からなかった。最後の記憶は、白い光を見た事だけである。
 ジャングルには、他に何人かが同様にパラシュートで落下していた。いずれも全く知らない顔で、ロイスと同様、白い光を見たと思ったら落下していた、と言う。
 集まった人間は、ロシア人やイスラエル人や日本人やメキシコ人など、多彩。本来なら接点が全くない筈だった。
 ロイスらは、訳が分からないまま、高地を目指してジャングルを進む。一帯を見渡し、自分らがいる場所を把握する為だった。
 高地に辿り着いた一行は、空を見上げて仰天する。月や惑星がいくつも見られ、明らかに地球上の風景ではなかった。
 この時点で、ロイスらはようやく自分らは別の惑星に連れて来られたのだ、と知る。
 再びジャングルを進んでいる内に、自分らをこの惑星に連れて来た「相手」の思惑に気付く。
 自分らは、「相手」の狩猟の獲物となったのだ、と。
 ロイスらは、犠牲を払って、「相手」は異星人――プレデター――で、しかも3体はいる、と知る。
 問題は、この3体をどう倒すか。そして、どうやって地球に帰るか、となった……。


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感想

 1987年に公開されたアーノルド・シュワルツェネッガー主演のプレデターは、当時多く公開されていたミリタリーアクションの一つか、と思って観ていたら、実は人間が異星人と闘うSF物だった、という驚きがあった。
 プレデターの本当の姿は最後まで明かされず、不気味さもあった。
 が、それ以降、プレデターは続編も製作され、別の異星人とタイアップしたAVP(エイリアンVSプレデター)も製作された。
 プレデターとは実は異星人、という事実に驚きは最早ないし、その不気味な姿にも半ば慣れてしまっている。
 そんな中で新作を製作するのは難しい。
 本作では、舞台を地球から別の惑星に移して、新鮮味を出そうと試みた。残念ながら、別の惑星にいる、という事実は早い段階で明らかにされてしまうので、その効果は薄い。

 本作の主人公は、ロイス。本作に備えてかなり身体を鍛えたエイドリアン・ブロディが演じている。無論、シュワルツネガーのマッチョ振りは流石に披露出来ないが、かなり説得力のある傭兵になっている。
 ある意味、オリジナルのプレデター(元プロレスラーなど筋肉モリモリの連中ばかり登場)よりリアリティがある。

 この手のアクション映画は登場人物が男性ばかりになっても不思議ではないのだが、それだと色気がなさ過ぎる、と製作者側は考えてしまうらしく、本作ではイザベル(アリシー・ブラガが演じる)を登場させている。オリジナルのプレデターでも女性は登場しているが、そちらは人形みたいで、何の為に登場しているのかさっぱり分からなかった。本作では、イザベルはイスラエル軍狙撃兵として立派に活躍。時代の変化を感じさせる。

 オリジナルのプレデターと同様、他に様々な男性兵士が登場。いずれも雑魚と処理するほど無力ではないが、どれも呆気なく死んでいく(ヤクザ(?)の日本人は、プレデターと日本刀で闘って相打ちになり、それなりに健闘していたが)。
 無論、ローレンス・フィッシュバーン(マトリックスにモーフィアスとして出演)が演じるノーランドの様に、何の為に登場させたのかよく分からない登場人物も。

 ストーリーは単純。
 人間を、プレデターらがひたすら追う。ただ逃げるだけではやられるだけだと悟った人間らは、プレデターを倒しに出る。
 それだけ。

 最終的に残るのは、オリジナルと同様、男性主人公と、唯一の女性登場人物。
 オリジナルはそれなりのハッピーエンディングだったが(主人公は生き延び、元の世界に帰れた)、本作では生き残った二人は地球外惑星に取り残されたまま。
 二人が今度どうなるかは、明示されていない。
 これまでの獲物の運命からして、いずれ力尽きてやられる、と見なすしかない。
 ハッピーエンディングとは程遠い。

 オリジナルのプレデターでは、それまでは無敵のヒーローを演じてきたシュワルツェネッガーが、プレデターにガンガンやられ、最後の最後で機転を利かせて負かす、という展開だった。
 プレデターは、あのシュワルツェネッガーが手こずる無敵の存在だったのだ。
 本作では、プレデターは3体登場。
 オリジナルとはタイプが違うからかどうかは不明だが、比較的簡単に倒される。
 最後の最強プレデター(新タイプ)は、マッチョとは言い難いロイスに倒されてしまうし。
 プレデターも、相当弱くなってしまった。
 今回のプレデターなら、シュワルツェネッガーは楽勝出来たかも。

 本作で一番分からなかったのは、エンドクレジットの音楽。
 ラップというのか、ヒップホップ系というのか、よく分からないが、本編とは全く異なる傾向で、場違い。
 この選曲はどういう基準だったのか。


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Last updated  2010.07.20 20:26:17
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