非常に適当な本と映画のページ

非常に適当な本と映画のページ

2011.10.09
XML
カテゴリ: 洋画

 1997年に公開された『アナコンダ』の続編で、2004年に公開。
 原題は「Anacondas: The Hunt for the Blood Orchid」。


粗筋

風邪から癌にまで効能がある「不死の蘭」、ブラッド・オーキッド。開花は7年に一度だけ。その蘭が開花した状態で発見された、という情報がニューヨークの細胞研究所に入る。
 このチャンスを逃したら、次の開花まで7年も待たなければならない、と焦る科学者一行は、蘭を採取する為にボルネオ島に向かう。
 一行は直ちに蘭が発見されたジャングルに向かいたかったが、残念ながら一帯は雨季を迎えていた。ジャングルの川は増水し、地元の者は危険を恐れて舟を出したがらない。
 途方に暮れていたところで、金さえ出せば舟を出してやる、と一人の男――ビル――(ジョニー・メスナー)が手を上げる。科学者らは法外な金を要求するビルを疑いながらも、雇う。
 一行はジャングルに入るが、案の定川の増水で思うように進めない。流石のビルも金はいらんから引き返す、と言い出すが、一行のリーダー――ジャック――(マシュー・マースデン)は、金ならもっと出すからとにかく連れて行け、と他の仲間の意向を無視して迫る。
 ビルは、疑問に思いながら舟を進めたところ、舟は転覆。全員川に投げ出されてしまう。
 一行は岸に運良く辿り着く。
 ビルは、近くに舟仲間がいるので、そこへ向かおう、と提案。
 一行は舟仲間の下へと向かう為、ジャングルの中を進む。
 そんな一行を待ち受けていたのは、巨大なアナコンダだった。
 アナコンダは一行の一人を丸呑みしてしまうだけでなく、頼みの綱だった舟仲間も死なせてしまう。
 残りの一行は、ブラッド・オーキッドの採取を完全に諦める事を提案。しかし、リーダーのジャックは反対。他を置いてきぼりにし、蘭のある場所へと向かう。
 残りは、ビルが提案するように引き返したがっていたが、その手段となる急ごしらえのいかだはジャックが奪っていた。
 一行は、ジャックを先に回っていかだの奪還を試みるが、ジャックは銃で武装していて、反撃に合う。結局、ジャックを無理矢理手伝う羽目に。
 ブラッド・オーキッドが発見された場所は、アナコンダの巣窟となっていた。そもそもアナコンダが巨大化したのも、ブラッド・オーキッドの影響だったのだ。
 ブラッド・オーキッドに目がくらむジャックは、仲間割れした一行に採取を命じる。
 一行は、最後の最後で抵抗し、ジャックを倒す。
 その過程で、アナコンダを始末するが、ブラッド・オーキッドの生息地も破壊してしまう。
 一行は、命辛々その場を逃れた。


楽天ブックス(large)

感想

 典型的なハリウッド映画。
 巨大な蛇が登場して登場人物を食う等、描き方によっては非常に惨い映画に成り得たのだが、ハリウッド流の抑制効果で、ショッキングな部分はまるでない。「あ、食われちまった」と分かるだけ。あまりにも淡々と描かれ、呆気ない。
 タイトルにもなっているアナコンダは全長10メートルはある設定だが、CGのチープさを隠す為か数カットずつしか現れず、その凄さが伝わって来ない。人を丸呑みにするシーンで、ようやく「あ、こんなに大きかったのか」と気付かされる。
 ストーリーの大部分もアナコンダとの攻防にではなく、ブラッド・オーキッドを捜し求める科学者一行の冒険と仲間割れに焦点が置かれているので(本作で結局一番恐ろしいのはアナコンダではなく、金に目が眩んだ人間、となっている)、原題の副題と本題を入れ替えた方が正確になるのでは、と思った。
 ストーリー展開もお決まりコース。目新しい部分はない。最終的には悪徳科学者が自滅し、他は多少の犠牲を払いながらも生還。めでたしめでたし、で終わる。

 作中の疑問といえば、設定上は雨季の筈なのに、雨が降るのは一行が舟に乗り込むまでで、それ以降は晴天続きである、という事。
 これだったら何も高い金を出してジャックを雇わなくても、数日間待っていれば、増水も収まり、より単純なルートで目的地に辿り着けただろうに(作中では、ブラッド・オーキッドを一日でも早く手に入れないと投資者が資金を引き上げ、プロジェクトチーム解散に至る、という事にはなっていたが。それでも、計画は当初の予定通りにはいかず、遅れに遅れるのだから、緊急性が失せている)。

 また、舞台は東南アジアのボルネオ島、となっていたが、アナコンダは南米産で、東南アジアにはいない、とも指摘されていて、映画の設定そのものが否定されている。

 本作は、1997年に公開された映画「アナコンダ」の続編という位置付けにはなっているものの、登場人物に関連性はなく、ストーリーにも繋がりはない。全く別の映画。
 出演者も、第一作は比較的有名な俳優が登場していたが、本作の出演者はほぼ無名。
 制作費も、邦画と比べると莫大な額だが(25億円程度)、ハリウッド映画にしては小粒。そんな事もあり、全体的にチープ感が漂う。
 何故製作されたのか、疑問に思わざるを得ない。


人気blogランキングへ







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.10.09 16:10:35
コメント(0) | コメントを書く
[洋画] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: