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2016.11.25
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カテゴリ: 邦画

猫の恩返し
映画「 猫の恩返し
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 スタジオジブリによるアニメーション映画。


粗筋

 何となく日常を過ごす、ごく普通の女子高生・吉岡ハル。
 ある日の放課後、ラクロス部に属する親友のひろみと帰っていた。道中、何かをくわえた猫がトラックに轢かれそうになるのを目撃。咄嗟にひろみのラクロスのスティックを使って助ける。その際、スティックを壊してしまう。助けられた後、その猫は信じられない事に、ハルに対し日本語で礼を述べ、二足歩行で去る。ハルは、猫が日本語を喋り、二足歩行で去った事をひろみに告げるが、その場面を目撃していなかったひろみは当然ながら信じてくれなかった。
 その夜、ハルは母親から、彼女が幼かった時の猫とのエピソードを聞かされる。彼女が子猫を見付け、持っていた菓子を全てその子猫に与えてしまった、と。ハルは、そんな事をした記憶は全く無かった。
 真夜中に、猫の行列がハルを訪れる。猫の国の王である猫王が、一行を引き連れ、ハルに直接礼を述べに来たのだ。何故なら、ハルが救った猫は、猫の国の王子・ルーンだったのだ。ハルは、お礼として目録を貰う。
 翌日、ハルは目を覚ます。猫王がどうのこうのという、変な夢を観た、と思いながら。
 が、目録が実際に手元にあったので、夢ではなかったのを、ハルは悟る。
 同時に、猫の国からのお礼が届く。ひろみには大量のラクロスのスティックが届けられる一方で、ハルの家には大量の猫じゃらし、マタタビ、ネズミといった、猫しか喜びそうのない代物ばかりが届けられる。とんだ「お礼」だ、とハルは困惑する。
 ハルは放課後、ひろみの掃除当番を代わりごみ捨てに行くと、片思いだった同学年の男子町田が彼女と思われる人物と歩いているのを目撃し、落ち込む。
 丁度その頃、猫王の第二秘書であるナトルがハルの前に現れる。「私は猫じゃないから猫じゃらしもマタタビも嬉しくない」と文句を言うハルに、それならば猫の国へご招待致しますとナトルは答えた。また、猫王がハルをルーンの妃にしようとしている事も伝えた。
 ハルは、慌ててナトルを引き止めるが、ナトルは「今夜お迎えにあがります」と言い残し去ってしまう。「猫のお嫁さんにされちゃう」とパニックになるハルに、どこからともなく声が聞こえた。その声によると「猫の事務所を探して。十字街に居る白い大きな猫が教えてくれるから。」との事。
 学校の帰り道、ハルは十字街で白い大きな猫、ムタと出会う。ムタに「付いて来な」と日本語で言われたハルは、言われるまま付いて行く事に。着いたのは不思議な街で、そこにある小さな家の「猫の事務所」で猫の男爵バロンと、心を持つガーゴイルのトトと出会う。
 ムタ曰く、猫の国は自分の時間が生きられない奴が行く場所だ、と。それを聞いたバロンは、ハルに自分を見失わない様にと諭す。猫の事務所にいる時、突然現れたナトリ率いる猫の集団に、ハルは連れ去られてしまう。そしてハルとムタは、バロンやトトと離れてしまい猫の国に連れ去られる。そこで、ハルはルーン王子と結婚する事を決められてしまい、猫耳と尻尾が生え、ついには、猫のヒゲが生えて、猫にされてしまう。
 猫の国の城で開催されたパーティーで、ハルは仮面の貴公子に扮したバロンに助けられ、ムタと共に城を脱出。
 人間の世界に通じる塔を登ろうと途中で、猫王の策略に嵌り、追い詰められる。
 その時点で、ルーン、そしてハルを猫の事務所に導いたユキにより助けられる。ユキは、幼いハルにお菓子を貰った事で命を助けられた猫だった。
 ルーンは、父親の猫王に対し、ハルとは結婚出来ない、と告げる。何故なら、ユキと結婚する事を決めていたからだ。
 猫王は、息子がハルと結婚しないなら、自分がハルと結婚する、と訳の分からない事を言い出し始める。
 ハル達は、トト率いるカラス達に助けられながら人間界に帰還。
 これを見た猫王は退位を決意。
 学校の屋上で、バロンはまた困った事件があったら猫の事務所の扉は開かれると言い残し、ハルの前から去る。
 ハルは感謝の気持ちを抱きながら、普通の生活に戻った。



感想

 ストーリ展開が無茶苦茶で、一貫性に乏しい。
 ファンタジーだから多少整合性が取れていなくてもいいじゃないか、という考えも出来なくもないが、もう少し筋が通ってほしい。
 最大の問題点はタイトルが「猫の恩返し」となっているのに、主人公のハルからすれば恩返しでも何でもない点。皮肉を込めてそういうタイトルにしたのかも知れないが、その割には皮肉が活きていない。

 この手のファンタジーは勧善懲悪にすればシンプルに纏まるのだが、本作では絶対的な「悪」が登場しない。
 猫王が本作の「悪」に相当するのかも知れないが、観る限りでは単なる我侭キャラで(主人公を息子と結婚させたかった、それが駄目なら自分の妃にしたかっただけ)、「悪人」と呼べる程の存在ではない。
 猫王の取り巻きにも、絶対的な悪はおらず、勘違いや思い違いでハルを困らせる迷惑な存在に留まっている。

 主人公のハルも態度や立ち位置をはっきりさせない。猫の国に行ってみてもいいかなと発言したと思ったら、直後に撤回する等、観ている側からしても感情移入がし難い。
 女子学生として、私生活で悩みが多いのは事実かも知れないが、観る限りでは極端に落ち込む程の悩みではないのである。
 ラストで、ハルは母親がびっくりする程前向きな姿勢を取る様になっているが、この姿勢はいつまで続くのか、と疑ってしまう。
 キャラデザインもイマイチで、可愛いとは思えない。
 美少女ではない、ごく普通の少女の物語にしたかったとしても、もう少し魅力的に出来なかったのか。

 本作でヒーロー役を務めるのが、バロンとの事らしいが、このキャラも微妙。
 格好いい様に描かれているが、無能過ぎる。
 まず、助けを求めにやって来たハルを自分の事務所からあっさりと奪われてしまう。
 次に、ハルを救出する為猫王の城に潜入し、ハルを城から連れ出すまでは良かったものの、城の外にある迷路で猫王の思惑通り迷ってしまい、困惑する。
 最終的にはハルを人間の世界に返す事に成功するが、バロンの活躍というより、バロンの仲間の活躍が目立った。
 一対一での格闘戦には長けているのは分かったが。

 結局何を伝えたかったのかよく分からない一編。
 ファンタジーだからといって、何でもありで、ストーリーに整合性が無くてもOK、という訳ではなかろうに。


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Last updated  2016.11.27 09:06:15
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