詩～総集編～ 黄緑
私は言った
「あたし泣き虫だから」
貴方は言った
「別にいいよ」
私は想った。
違うの。
泣いているのは心なの
【ばっかみたい】
そんな声が聞こえた
私は泣き虫
でも涙は決して流れない
心はいつも泣いているのに
涙は決して流れないんじゃない
決して流さない
弱いのは
心だけで
十分
強がっている私を
気づいてくれますか
あの子は気づいてくれたけれど
貴方は気づいてくれますか。
【恐怖】
信じたい。
けど怖いの
信じたい。
けど疑っているの
どうしたらいいの？
みんな「好き」っていうけど
みんな「愛してる」っていうけど
言葉だけで
文字だけで
どうやって信じればいいの？
アイツみたいに、また私を
裏切るんでしょう？
捨てるんでしょう？
怖い
それはやめて
それだけはやめて
裏切らないで
見捨てないで
そうされるぐらいなら
誰も信じないほうがマシよ
冷たく冷え切った心が
コレ以上壊れないように守るのは
当たり前の話でしょう？
怖いの
信じたい
けど
やっぱり怖いの
たとえあなたを信じても
私の憎悪があふれそうで
信じる事を恐れていても
何もはじまらないってわかっているけど
心が
頭が
言うことを聞かない
ただそれは
言い訳。
【Ｓ Ｏ Ｓ】
ずっと信じれなかった
信じたつもりだったけど信じてなかった
怖かった
駄目だった
もうそんなの嫌だったから
誰かに助けを
木陰でSOS出しても無駄だから
日向へ飛び出てSOS
届いたかな
つたわったかな
もう大丈夫
大丈夫きっと。
私は生きてるから
【握り返す手】
暖かい
貴方のぬくもりがまだ残ってるように感じる
右手は冷たいのに握った左手だけが
涙は氷となったはずなのに
ここは湖なんかあったかしら？
氷のスケート場だったはずなのに
まわりの景色はこんなに明るかったかしら？
真っ暗で星すらない闇だったはずなのに
握り返す手はあるのかしら？
握り返してくれる手はあったのかしら
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