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一晩で読み切る気はなかったのに・・・やっぱり一気読みになっちゃいました;『さよなら妖精』(米澤穂信先生・創元推理文庫・2004年)1992年7月。大学1年生の守屋路行は、1年前に出会った少女・マーヤの現在の状況を推し量るべく、彼女との出会いから別れまでの2カ月間を回想する。彼女は、ユーゴスラビア紛争の最中、6つの共和国のどこかに帰っていったのだ。米澤先生の出世作・・・といろんなところに書いてあったので、読むのを楽しみにしていた作品でした。 *以下、ネタばれアリ感想です。お気を付け下さい!*納得です。米澤先生色ガッッツリの、推測モノでした。「日本に居ながら、ユーゴスラビア紛争に思いを馳せる」という、通常、国際ニュースを観た時に何気にやってしまう行為自体を、「触れられる次元の」エピソード・キャラクターで肉付けして、1作の小説に落としている・・・そんな印象の作品でした。「ユーゴスラビア紛争」を描いているわけじゃありません。「ユーゴスラビア紛争に思いを馳せる行為」を描いているんです。 これは・・・ミステリーなのかな?ミステリーに詳しくないので、定義がいまいち分からないのですが、事件モノではないんですよ。ただ、作中で最後解き明かす事象は、マーヤが意図的に隠していたことを言葉の端々から推測するものでした。更に言うと、この作品自体が、わずかな知識とマーヤのあらゆる物事に対する反応の全てから、ユーゴスラビアをつたなく推し量るものでした。言葉の裏に意味を隠すことが謎ならやっぱりこの作品はミステリー作品なんだと思います。しかし・・・おもしろい!第三者の、なんとも無責任で、どうにも無力な、謎ときの物語です。ユーゴスラビア紛争それ自体に対しては、この謎ときは本当に無意味なものです。・・・ですが、主人公側から観て・・・揺れる青春を謳歌している若者にとって、この謎が、180度物事の観方を変えるような、非常に大きな出来事である・・・というのが分かるんですよ。主人公にとってこの謎は、突如現れた異世界への興味だったり、恋愛感情でもありますし、心の底で焦がれていたような気がする非日常でもあります。この気恥ずかしくなるくらい若々しい捉え方、それを一人称で描ききることがこの作品です。やろうとしたことが強烈に、きっちり落ちてくるから・・・面白いんです。 タイトルの「妖精」という表現は、作中のどこにも出てきません。 でも・・・このしっくり感。マーヤがどんな存在だったか・・・見事に言い表している単語だなぁ、と。うーん・・・米澤先生色100%の、間違うことなき代表作・出世作・・・納得です! 以下蛇足ですが、弓道のシーンが出て来ました。お墓を眺めるシーンが出て来ました。「犬はどこだ」の感想でも少しふれていましたが、このあたりの2冊、出てくる要素が私の好みドストライク過ぎて・・・怖いです;これほど見事にはまってくるって;;弓道高校3年夏の地区予選って;主役の「そんなに高校生活を捧げて頑張ってきたわけじゃないしな」というこのテンション!八射四中、上手く打てた矢は的の少し上方にそれて・・・とか;なんだこのものすごいデジャブ感は;お前は○年前の私か!!と突っ込みながら読んでいました;by姉
2012.10.31
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ざざっと感想『QあんどA』(あだち充先生・ゲッサン・全6巻)『タッチ』以降のあだち充先生の作品には、大きく分けて3タイプの作品があると思います。・渾身作・・・主に野球題材の作品。『H2』『クロスゲーム』がここ。『タッチ』自体がここに入るかは微妙なとこですが;『タッチ』をその先の漫画人生の土台にしていることがよくよく分かります。・冒険作・・・アドベンチャー要素の強い、遊び心がいっぱいの作品。『虹色とうがらし』『いつも美空』なんかがここかな?あとは・・・短編もここに入りそうなモノが多いかもです。漫画好きには、ストライクゾーン真ん中に飛びこんで来る作品が多かったりします。そして・・・・繋ぎ作・・・いろいろ試しながら、流しながらの作品。題材は野球以外。はっきり言って、「捨て作」。これ一作ではまとまりがまるでなく、読者を不安にさせます。大丈夫か・・・あだち充先生!?・・・と。『KATSU!』・・・そして、今回の『QあんどA』なんかがこの部類だと思います。・・・この作品だけでお話をすると、『QあんどA』は・・・まぁ・・・はっきり言います。面白くないです。作中で、もうはっきり言ってます。これは・・・「愛と根気の物語」だと;何も考えずに始めているのがよくよく観てとれるだれっぷりで;読み終わっても・・・で、この作品は一体何だったんだろう?・・・って感じで。視点を変えます。この作品は何だったんだろう・・・その答えは、この次の作品にあるはずなんです。少なくとも、『KATSU!』は次の『クロスゲーム』とセットで捉えるべき作品だと思っています。正直、『KATSU!』を読んでいる時は・・・不安でした!何がやりたいのか分からない展開が続いて;で、その次の『クロスゲーム』で、あまりの練り込みっぷりに驚愕。どうしてこうも作り方が違うんだ??・・・『KATSU!』を捨て作として走らせながら、『クロスゲーム』を詰めてたから・・・だと思うんですよ。『KATSU!』で試していた主人公に自身の夢を重ねるヒロインの行動言動、心の持ちようは、『クロスゲーム』の青葉ちゃんで、より洗練され、より複雑で微妙な心情となって描かれました。繋ぎ作は、いろいろ決めずに始めている分、キャラクターが結構自発的に動く場面が多い・・・と思います。「気持ちが走る」んですよ。だからその作品自体はまとまらないんですけど、次の作品は、その走らせた感情がしっかりまとまって出て来ます。こう考えると・・・じゃあ、この『QあんどA』は?たぶん・・・次の作品・『MIX』の為に存在する繋ぎ作なんじゃないかなぁ・・・というのが、今のところの私の捉え方です。まだ『MIX』をしっかり読めていないのでなんともですが、でも・・・野球モノ。捨て作にはしないはずですし、ましてや・・・明青学園を出すという読者の釣りっぷり;「幼馴染」と「兄と妹」という、あだち先生の使命とも言うべき萌えをどちらも踏襲したまさに最終形態!って設定で出しているとこも考えますと、渾身作・・・だと思うんです。『QあんどA』で・・・走らせてたんですよ・・・・『兄弟』と『兄妹』を。というわけで、『MIX』・・・期待しております!名作♪名作♪♪期待しているわりにまだ1巻買ってませんが;買わねば;by姉
2012.10.30
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第2巻発売です!『金田一少年の事件簿 20周年記念シリーズ』(天城政丸先生・さとうふみや先生 マガジン)1巻発売の時に感想を挙げていなかったので、まとめて。金田一少年20周年ということで、どうでしょうか・・・4つくらい事件をやるのかな?コミックでは・・・4~5巻くらい出ると嬉しいんですが。さてさて。一度自転車に乗って旅に出たはじめちゃんが戻ってきてから、なんやかんやで既に16冊目のコミックです。あのですね・・・面白いんですよ!いや・・・幼いころより親しんできた作品だという欲眼ももちろんありますけど。それにしても・・・面白いんですよ!><当然ながら、90年代・・・最盛期の頃に比べたら、落ちると思う部分もたくさんあります。というより、金田一の20巻台までは、やっぱり異常な魅力があると思います。一つは・・・演技ですね。特に犯人を暴いていく過程の・・・追い詰め方、犯人の劇的な動機と、その語り口、そしてそれを受けての、はじめちゃんの反応。二つ目は、個々の事件の圧倒的な雰囲気。舞台ごとのモチーフの、芸術的で、それでいて触覚まで落ちてくるリアルさ。三つ目は、細かいところかもですが、個々のキャラクターデザイン。キレッキレです。週間漫画でたった十数話しか出てこなかった・・・犯人でもなかったキャラクターたちが、いちいち忘れられませんもん。この三つの感動は、いまだにこの作品でしか味わえたことがありません。この辺りは・・・やっぱり・・・熱が・・・;そして若さがどうしても必要な部分だと思うんですよ。持続は無理です。むしろ、90年代の金田一が数十の事件にまたがって持続出来ていたことが奇跡だと思います。戻ってきた金田一少年は、大人っぽく・・・そこを技術と経験で補って余りある面白さ!そんな感じだと思っています。事件なり動機なり・・・なんか一ひねりしてあって、引っかかってた不可思議な部分が、「意外な真相」ですっと降りてくるというか。事件自体のとっかかりは、別のところだと思うんですけど、それを落とす段階で読み応えを付加している・・・んじゃないかなぁ、と。今巻で完結した「人喰い研究所殺人事件」も、まさにまさしく、そこの上手さ勝ち!という面白さでした。動機が・・・なるほど!っていうひっくり返しで。面白かったです。お気に入り。2巻から始まった「香港九龍財宝殺人事件」も、いつもとちょっと違う雰囲気で面白いです!殺人事件・・・というより、アドベンチャー色が強くって。今度放送の単発ドラマの原作になってるみたいなので、展開も派手です。いいですねいいですね><はじめちゃんカッコいいですね><!!3巻発売は12月ですか。楽しみです><! 蛇足ですが・・・お気に入り事件の列記を。とりあえず、戻ってきてからのシリーズでお気に入りは・・・・吸血鬼伝説殺人事件実は、コミックで読んだ時は、それほど・・・って感じだったんですが;アニメになった時の出来が素晴らしくって。めちゃくちゃ面白かったんですよ。こんなに「来る」話だったのか・・・!と;声優様の演技も画面の演技もですね、ホント熱っぽくって、感動モノです。このスペシャルアニメ、是非DVDで発売していただきたいのですが・・・。・血溜之間殺人事件・不動高校学園祭殺人事件良作中編2作品収録の、お気に入りの1冊。特に血溜~の方は、囲碁の概念と動機が上手いこと重なってると思います。・剣持警部の殺人剣持警部という主要キャラをガッツリ絡ませているだけあって、ハラハラの大きい話です。動機が・・・いいんですよ。意外で。今回の人喰い研究所~と落ちて来方が似ているかもしれません。・ゲームの館殺人事件実験的・・・といいますか、貫禄を感じる事件でした。良くも悪くも、スタンダードから逸脱していまして・・・すごくお気に入りです。被害者・犯人の描写が個人的には見どころ。被害者が、とにかくひたすら可哀想な動機だったので、エンタメ作品として破綻しないように、彼女たちの描写が、すごく気を使って描かれていました。 第1期といいますか・・・90年代の方に至っては、どれもこれも私の血肉となり過ぎてて、好きな事件とか・・・選べるか!って感じなのですが;それぞれにインパクトという面から挙げていきますと・・・事件全体のお話筋だったら、断然この事件!・金田一少年の殺人確か・・・読者が選ぶベスト事件では、ほぼ間違いなく1位の人気作だと思います。やっぱり逃亡劇という、普段と違う追い詰められ方がドキドキなんですよ。っていうか、美雪ちゃんのハッピーバースデイを挟むのは反則でしょう。ときめくわちくしょう!大好きなシーンです。雰囲気だったら、これ・・・かな?・蝋人形城殺人事件悲恋湖と迷うところなんですよ・・・。事件自体のまとまりや、小ネタ・要素の持つ雰囲気だけなら、断然悲恋湖!だと思います。なんですが、蝋人形城は・・・圧倒的な画面の重苦しさがありまして。コミックを並べて側面から観ても、この事件のところだけ真黒です。読んでいる時の「外に出たさ」が半端ないです。トリックだったら、この事件でしょう。・飛騨からくり屋敷殺人事件雰囲気も動機もインパクトがあって素晴らしいのですが、何よりトリックです。「殺人を犯した犯人が一番困るのは、死体の処理だ!」みたいなところを、なるほど~・・・と思って読んでました。小学生の頃。こう思うと、やっぱり教育上あんまり歓迎された作品ではないですね;;犯人だったら、イチオシは意外なこの事件。・学園七不思議殺人事件いや・・・内容ご存知の方なら「えっ?」って感じだと思いますが、個人的に一番を挙げるなら・・・この犯人です。いやもう・・・動機最低です。はじめちゃんが犯人暴きでこれほど攻め立てた犯人というのも、そうそう居ない気がします。私自身が臆病者なので・・・シンパシー感じちゃいまして;いや、すみません;;後味だったら、まず間違いなくこちら。・怪盗紳士の殺人妹に言わせると、「全てにおいてベストだ!」という名作です。絵画の持つ純粋な美しさ・印象が、事件を経ても変わらない・・・そこの不思議さというか、切なさというか・・・イイんですよ。グッとくるんですよ。余韻最高!ついでに、次点で黒死蝶!この事件もラスト・・・破滅的だけど・・・イイんですよ。キレイな女性が出てきてると、なんか余韻が切なく美しくなる・・・のかもです。 ストーーーップ!まだまだ語りたい事件はいっぱいありますが、この辺りで止めにしときます。切りがない!簡単感想だったはずなのに;なんだこの長文は;要約!金田一少年の事件簿 ラブ!はじめちゃん ラブ!祝!20周年!スペシャルドラマも楽しみです~♪by姉
2012.10.29
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漫画いろいろ読みました。感想。しっかり書いてたら何日かけても描き切れませんので;とりあえずざざっと。『ちゃお 11月号』興味本位で初めて手を出してみました;特にお目当ての作品があったわけではないのですが、少女漫画好きとしまして、ダントツのNo.1誌をチェックしないのはどうなんだ??・・・と以前から引っかかっていましたので。2×歳にして初購入です。さてさて。最初の感想はコレしかありませn。・・・大人な雑誌だなぁ><!なんとなくそうなんじゃないかなぁ・・・とは思っていましたが、実際ざっと目を通して見て、現在のNo.1誌というのが・・・納得です。作品の・・・そしてその作品たちで構成している雑誌自体の、存在意義力が、やっぱり・・・やっぱり他誌より強力な気がしました。自分がイイと思うものしか描けない!!・・・で、イイと思うんです。ホント。漫画って、一人の方のエゴなので。それが漫画の良さだし、それがなければ、予算と才能いっぱいの映画の方が面白いに決まってるんです。・・・その「自分がいいと思う」ものさしに、存在意義を乗っけるかどうか・・・といいますか。これ、サラリーマンは普通にやってることだと思うんですよ。自分の仕事の「やりがい」を図るものさしに、「存在意義」を乗っけないと・・・むしろやってらんないというか。うん・・・社会的なものさしです。大人っぽいというか。「これが何なのか」を、個人の中の定義ではなく、社会の中の立ち位置で考えているので。ちゃおはやっぱり・・・その話の次元が、他誌よりずば抜けてました。まだちゃお文化を一望するに至っていないのではっきりとは言えませんが、おそらく・・・現在雑誌の中枢に居るような作家様に、「2000年以降のちゃお」で育った作家様は・・・まだ居ない・・・と、思います。雑誌をざっと観ても、「明らかに気質じゃないんだろうな」という方が「幼児・小児向け」に描いてる印象の作品もちらちら観受けられました。・・・だから、確立してて売れるんですよ!たぶん。だって考えて「確立」させてあるんですもん。うーん・・・上手いこと言えませんが。とりあえず、気になる作品がちらちらあるので、また個々に手を出していきたいです。しかしあれです・・・やっぱり・・・「きらりん」の中原杏先生は・・・目立ちますねアレ;ホント;現在は「にじいろプリズムガール」という作品が連載されていますが、雑誌で観ると、またその凄さが分かりました。「めちゃモテ委員長」という作品も・・・これはアニメになってたのかな?聴いたことありましたが・・・「しっくり」感がすごくあって、気になりました。これも読んでみたいなぁ。「ドーリィ♪カノン」という作品が、動画サイトに曲をアップロードして~・・・みたいな題材で、おぉ!こんなのやってんだ!と衝撃でした。それと同時に思ったこと・・・この方描きなれ過ぎ;;なんか・・・画面の流暢さが浮いてるけど・・・何コレ?と思ったら・・・やぶうち優先生って、「水色時代」の方ですか!いや、水色時代も読んだことないですけど!タイトルは知ってる!凄い作家様ですね・・・。「こっちむいて!みい子」ってまだやってるんですね。小学生の頃・・・かな?アニメやってました。・・・その絵図らにどん引きした印象が強かったのですが、読むと・・・丁寧でしっかりした面白い作品でした。 これもしっかり読んでみたいです。 決して私の気質に合う雑誌ではありませんし・・・むしろ20代になって、これが気質に合ったら困りますし・・・でも、楽しめる漫画が増えました!会社勤めをしてなければ、この「面白さ」は、理解できなかったでしょう。嬉しいです! それと同時に、 社会人経験を転嫁させてまで、漫画が楽しみたいのか私は; とも思いますが;;いいんですよこれで・・・どうせ漫画という観点からしか、 世の中の物事を考えられない奴なんですから;・・・あぁもう、漫画大好き><! by姉
2012.10.28
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これも・・・面白かったです><『追想五断章』(2009年・米澤穂信先生・集英社) 伯父の古書店で働く菅生芳光は、ある日奇妙な依頼を受ける。『亡くなった父の書いた5本の「リドルストーリー(結末のない物語)」を探し出して欲しい』1本、2本とみつかっていく少々不気味な短編小説と、見えてくる作者・叶黒白の抱えていた一つの事件。二十数年前の不可思議な事件・「アントワープの銃声」の真実とは・・・。*以下、完全にネタばれアリ感想です。お気を付けください。* 渋味と苦味が濃厚になった『氷菓』!・・・って作品かな?と思って読みました。古書を追っていくうちに、非常に個人的な、しかしドラマチックな真実と、それを受けた一つの「激情」が色鮮やかに現れてきます。米澤先生のとにかく凄いところは、構成・お話のおもしろさから入ってきておいて、それをキャラクターの意志に結びつけてしまう手腕だと思います。おそらく、構成をキャラクターの行動に落とし込む為の作者の行為自体こそ・・・古典部の奉太郎くんの得意とする「推論」なんじゃないかなぁと思うんですよ。「氷菓」や「犬はどこだ?」なんかでは、これが書きたかったのか!という事象があって、それを構成で詰めているのかな?・・・という印象でしたが、「愚者のエンドロール」、「儚い羊たちの祝宴」、この「追想五断章」なんかは、お話構成の面白さから出発している作品だと思います。「ボトルネック」「インシテミル」なんかは、まず設定ありき・・・かな?今回の追想五断章では、複数のリドルストーリーに、ある事件の真実が・・・!更に二段構え!結末の1文のとっかえで、嘘の真実のでっち上げが・・・!というのが、作品自体のとっかかりですじゃあ、こんなこと仕掛ける状況ってどんなだ?何を隠したくて、何を明らかにしたくて、こんなことをするんだ??これが・・・こじつけですよ!こじつけですし、お話です。それをドラマチックに、けれども納得のいく形・さらにわくわくさせる形で落とせるというのが、・・・落とそうとするというのが、お話から出発するという小説の面白さの真髄だな・・・と。リドルストーリーを使う意味が・・・ちゃんとあるんですよ><ここのところ、米澤先生の著作を読み漁っていますが、今まで、小説というものをこんなテンションで読んできたことがなかったんです。・・・そうかっ・・・これが「お話」か!やっぱり漫画・アニメ・映画なんかって、お話っておもしろさの要素の一つに過ぎなくって。絵から出発しないと・・・漫画は描き切れるものではないと思います。お話から入った方に、絵で表現するという行為は・・・ハードルが高すぎます。アニメ・『氷菓』は・・・衝撃だったんですよ。お話から出発するって・・・こういうことか!って。空知先生みたいな例(天才)は別にして考えると、漫画には求めきれないところがやっぱりありますので・・・・・・・・・面白~~~~い><!! 追想五断章・・・お話って・・・イイナ!とつくづく思いました。こ・・・好み・・・;さてさて、買い溜めした米澤先生の著作品がまだまだあります。読むぞ。by姉
2012.10.22
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姉がセブンイレブンのAKBクリスマス冊子を持ってきました。 いやもう可愛いですよね。ミニスカサンタコスはロマンなんですよ。AKBさんの衣装は本当に可愛いですし・・・毎回凝ってる!女の子は本当に足を描くのが楽しいです。これなんかもう「さぁ描いて下さい」っていう冊子ですからね!(←違うだろ) こんなに楽しませてもらってるAKB関連ですが、私実は一銭もCDなどに使ったことがありません・・・。 しかし今度のNMBさんの「北川謙二」イイナ・・・横山由依ちゃんも前に出てて・・・尚の事イイナ・・・。 ・・・・・・なんか・・・自分がどんどん怪しい方向に走ってるのが分かります。自重。。by妹
2012.10.21
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おはようございます。音楽語りーその175↓♪スタンド・バイ・ミー by姫乃樹リカアイドル探訪です。『姫乃樹リカ ゴールデン☆ベスト』を購入しました!1988年デビュー。上にくっつけた♪スタンド・バイ・ミーは、アニメ『YAWARA!』のEDテーマでした。・・・とにかく、文句なしに歌が上手い!デビュー当時は16歳・・・この曲が出たのは・・・17歳か18歳ということですが、とにかく「早熟」という言葉がぴったりです。ただ音程がいいよ、高い声が出るよ・・・という上手さではなく、声の抜き方、揺らし方といった、技巧の上手さです。おそらく、指導の先生がついていたのだとは思いますが、「こう歌うんだよ」という指導、それをすっすとやってしまう・・・そういうタイプの方だったのかな、と思って聴きました。聴いていて、「ここはこう歌った方がいいんじゃないか」というのがまずありません。無欠です。ブックレットでは、当時のプロデューサーさんが、収録曲1曲1曲について「この子のこういう面が見せたくて作った曲」といった、愛のあるコメントを寄せられていて、読み応えがありました。とにかく、いろんな曲を歌わせてみたかったというのが総括でしょうか。・・・確かに、このベスト、いろんな曲が入っています!それを、どんな曲も歌いきっちゃうんです。ポップチューンは可愛らしく、元気元気に。バラードはしっとり大人っぽく、でも音域幅広く。歌謡曲~のような渋めの曲も、年齢に合わないテンションで。♪もっとHurryup!曲の雰囲気が変わると、同じ人か分からなくなるレベルです。逆に・・・この器用さが、アイドルとしてはインパクトが残せなかった最大の要因だったのかもなぁ、とも思いました。ただやっぱり、この年齢で、これほど技巧に目が行っている方って、そうそういないと思います。上にくっつけた♪スタンド・バイ・ミーも、10代のボーカルとは思えない・・・しっとり感と、「そこから声が出るの!?」という驚きがあります。やっぱり・・・もったいない!!この方の「なんでも出来る・なんでも歌いたい」万能さを、毒々しい個性で印象付けられる、そういった作曲家様・作詞家様を見つけられるとまた違ったのかなぁ・・・なんて思いました。いや、収録曲のプロデュースを担当されているのは、アイドルにたくさん曲を提供しているベテラン様ばかりのようですし、本当に質の高い、良曲ばかりです!ただやっぱり、10代の女の子が、「私はこれだ!」と、「これは凄い!」と、馬鹿みたいに表現しようと思える・・・そういった「毒」は薄かったのかなぁ・・・と。それにしても・・・上手い!最初聴いた時の印象が「うま!」でした。聴きこむと、曲の端々で「上手さ」へ細か~い意識を向けて、きっちり歌われているのが分かります。最初の印象には、きちんと理由があります。・・・こんな風に声が出たらなぁ。いいなぁ。もっと聴き込みたいと思います。by姉
2012.10.19
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夏のトロピカルパフェ事件が、結構ざわざわしたところで終っていたので、続きが気になってたんですよ!『秋期限定栗きんとん事件 上・下』(米澤穂信先生・2009年・創元推理文庫) *以下、ネタばれあり感想です。お気を付けください。*さてさて。・・・あらすじをちらっと書こうと思ったのですが、主役二人の説明がめんどくさそうだったので、やめました;米澤先生の著作品を読んで行く中で、この「小市民シリーズ」は・・・なんか浮いてるなぁ、印象が違うなぁと思います。多分、主役の2人が可愛げのない喰えないタイプだから・・・というのもあるかな?あとは・・・シリーズもの・・・連作という雰囲気が強く、1つのエピソード内で、事件自体は解決しますが、主役・その他の人々の心情やらなんやらまで、しっかり完結しません。主役たち、登場人物をいちばん中心に据えて考えてあるシリーズだと思います。ここが多分、他作品といちばん印象の違う部分でしょうか。古典部シリーズは、エピソード内で全員の気持ちが完結します。もちろん繋がってはいますが。なので、他作品に比べて・・・1エピソードを読み終わったとき満足感・・・というか、しっくり感は、落ちます。当然です。・・・しかし、続けて読んでると来る!じわじわと!当然です。主人公の小鳩くんとヒロインの小佐内さんは、恋愛関係ではない「互恵関係」だと言い張っていますが、栗きんとん事件を読むと、あぁ、これもこれで恋愛関係なんだなぁ・・・と思ってしまいます。そういうお話でした;うーんと・・・謎が大好きな小鳩くんにとって、幼い小学生のような外見とは裏腹に、いつまで経っても読み切れないミステリアスな本性を持つ小佐内さんは、・・・魅力的なんですよね;他の人たちからしたら、絶対に関わりたくない子なんですけど。キャラクターに寄ってるシリーズで、喰えない子たちというのが・・・面白いんですよ。最初は、「なんだこの可愛げのないキャラクターたち;」と思ったのに、だんだん・・・その喰えなさ・もどかしさが癖になってくるというか;味が出てくるというか;シリーズもの・・・イイな!ってなります。トロピカルパフェ事件は、高校2年生の夏休みのお話でしたが、栗きんとん事件は、2年生の秋~3年生の秋までのスパン1年間というお話です。毎月同じ第二金曜日に、ある法則に則って起こる放火事件と、小鳩くんと小佐内さんがそれぞれ別の人と付き合う過程が交互に淡々語られていきます。小鳩くんの一人称では、専らデートの実況中継!そして、本作のもう一人の主役・新聞部の瓜野くんの一人称で、放火事件は語られていきます。小鳩くんと小佐内さん、全然しゃべんないです。・・・で、この淡々とした1年間を見守ると、二人の関係が「これもこれ」としっくり落ちてくるようになる不思議。お・・・面白い><このシリーズは・・・続くのかな?どうかな?ここで終っても良さそうっちゃ良さそうなまとまりでしたが、やっぱり、冬期限定も読んでみたいです。雪見だいふく事件?とか?分かりませんが。甘アマなスイーツで作品自体を彩りまくっといて、キャラクター、キャラクターの関係が全く甘くない。・・・そこが本シリーズのおもしろさなわけですが、折角紆余曲折を経た後なので、ちょっとは「甘い展開」も・・・読んでみたいです^^。by姉
2012.10.17
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ブログ記事の侵食っぷりが凄い;というか、私に・・・このテンションで活字を読ませるということ自体が・・・凄い;米澤穂信先生の文庫・・・ハマっております!昨日は久しぶりの丸一日休みでしたが、やったことといえば・・・散歩と文庫本の3冊爆読。いや、どれも250ページ以下の薄い文庫本ですが。もうちょっと大切に、じっくり読みたいとも思うのですが読みだすと、どんどん加速してしまいまして;『愚者のエンドローエル』(米澤穂信先生・2002年・角川文庫)古典部シリーズから入ったのに、原作鑑賞はようやく1冊目です。だから、シリーズものに入るのに、なんで私は2番目の話から読むかな;手に入ったものから順に読んで行ってるからなんですが。アニメで観ていたので、当然概要は知っておりました。なので、真実が知りたい!というより、アニメとの印象の違いを楽しんだ・・・という感じです。いくつかの点が印象的だったので、列記します。●若干読みづらいこれは・・・前半を読みながら特に感じた部分だったのですが、今まで読んだ米澤先生の著作品では感じたことのない部分でした。古典部シリーズが、なのかは分かりませんが、わりと小難しい言いまわしなんかがあって、1度目を通しただけではすんなり頭に入ってこず、もう一度その1文を読み直すことが必要な部分がいくつもありました。ただ、これはデビュー2作目だった米澤先生が、読みやすさの次元を、それほど低く設定していなかっただけなんじゃないかなぁ・・・と思います。と、すれば、やっぱり今まで読んだ作品で感じて来た「読みやすい!これなら読める!」という部分は、米澤先生が意図的にそうしている部分なんでしょう。当然のことですが、プロってすごい・・・;●自主製作映画の描写これは・・・アニメ万歳!です。やっぱり、「主役たちが観ている映像」の描写は、映像に越したことはありません。アニメで観ていたからありありと想像できましたが、たぶん・・・この小説だけでは、どんな風に「素人っぽい」のか分からなかったと思います。もちろん必要な要素は説明してあるのですが、百聞は一見にしかず・・・というのはこういうことなんでしょう。●7、8章の印象原作では、「結局2-Fの企画は最後までこぎつけたわけで、俺は失敗・・・したのか?」というところまで思考が行きついていて、「いや、千反田は納得していない」という部分から、事態の真実を再考し始めていまして・・・正直なところ、アニメで↑このニュアンスは感じなかったんです。これが、今回原作とアニメを見比べていちばん驚いた部分でした。こういうニュアンスだったのか・・・これ・・・大切なところだよなぁ・・・;古典部シリーズとして、奉太郎くんのインセンティブが、結局えるちゃんに起因する・・・というのは、シリーズ一番の見どころというか、お約束・・・というか、萌えポイントだと思うので、うん。こっちの方がすごくしっくりきました。ただ、このエピソード一つでまとまらせる原作と違い、アニメは4冊分のエピソードを1作品として捉えていたと思いますので、ここで奉太郎くんや里志くんのざわざわを、わざと強調していたのだと思います。結論:原作にしかないものもあり、アニメにしかないものもある!どちらも超高級なので、どちらも鑑賞するのが一番!!古典部シリーズ・・・次は、クドリャフカだな。by姉
2012.10.15
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出てくる要素が、私の興味分野・土台に見事にはまってくる作品でした。す・・・好きです!これ><『犬はどこだ』(米澤穂信先生・2005年・創元推理文庫)東京へ出て銀行に就職し、顕実な人生設計を描いていた主人公・紺屋長一郎は、アトピー性皮膚炎を患い、2年で退職。地元・八保市に戻り、引きこもること半年。知人の勧めもあり、社会復帰のリハビリを兼ねて始めたのは、犬探し専門の調査事務所・「紺屋S&R」だった。しかし、開業直後に舞い込んだ2件の依頼は、それとは大きくかけ離れた「人探し」と「古文書の解読」。高校時代の後輩で探偵志望のフリーター・半田平吉も加わり、調査を進めるうち、この2件が微妙にリンクし始める・・・。 *以下、ガッツリネタばれあり感想です!ご注意を!*とにかく、設定や出てくる要素が・・・たいへん私好みというか。好み・・・?うーん・・・生きて来た、その土台になってる部分がたくさん出て来たというか。まずはとにかく舞台!舞台は架空の町や村・・・なんですが、なんかもう、思いっきり地元やら、私自身が10年以上前に住んでいた場所やらを想像しながら読んでいました。知ってる・・・知ってるぞ・・・この山々とど田舎感!ぐねっぐねの峠道だろ!父の車に乗ってる時も、自分で運転し始めてからも・・・そんな道ばっかりドライブしてますよ!主人公や登場人物たちの年齢も、今の私とかなり近い年齢で。これまで読んだ米澤先生の著作品は、どれも高校生や大学生が主役だったので、・・・なんか、主人公への入っていけ方が違いました。凄い入って行けます;あぁ、「若者」にカテゴライズされる時は過ぎたんだな・・・と思い知りました;2件の依頼を、主役が「人探し」、ハンペー君が「古文書解読」という割り振りで、交互に各々の一人称で進めていきます。この2件は繋がるのか・・・?繋がりそう・・・なのは初っ端から出ているのに、最後の最後まで、どう繋がるかが分からなくって。・・・で、まさかの山城ですかぁ!!こう繋がるのか!なるほど!「山城」とその解釈・・・だからこその、お話のひっくり返しとか!!どこまで私の好み!?いやいやいや・・・好みだ好みだと思って読んで来ましが、これほどまでにドストライクだとは;;興奮と納得で駈けつける、クライマックスの舞台も、ありありと想像することができました。8月の超人気のない山の中・・・午前中・・・分かりますとも・・・ですが、これは・・・怖い!!そして新鮮!ラスト、主人公と一緒に山城に足を踏み入れてつくづく感じたのが、城って・・・こういうものなのか、ということ。「自衛」の為の城って、こういうものなのか・・・と。その城に踏み入るって、こういうことなのか・・・と。城の使用方法が間違ってないんですよ。それがこのお話のいちばん面白いところだと思うんですけど。去年くらいからの俄か「城ファン」な私です。しかも、山城最高!・・・という。城萌え!掘り萌え!土塁萌え!とかさんざん言っておいて・・・何カ所も山城に訪れておいて・・・本気の本気では、「城」が活きている状況を想像したことはなかったな、と思い知りました。そうだ・・・城が活きるって・・・こういうことだ;・・・怖っっっ!!いやいやいや、とにかく面白かったです!これしか今は言葉が出て来ません。好み過ぎ。たぶん・・・今まで読んだ米澤先生の文庫の中では個人的にNo.1・・・かな?うーん・・・でも他のもそれぞれ面白いからなぁ><紺屋S&Rの文庫本は今のところこれ1冊のようですが、シリーズ化はしないのかな・・・?やる気はないけどキレ者の紺屋部長と、意外と頭を使う調査も出来そうなハンペーくんの二人のバランスも好きなので、是非・・・10年に1冊くらいのペースで続編が細々と出ると嬉しいなあ・・・と思っております。by姉
2012.10.14
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ああぁ・・・止まらない;一昨夜も、深夜2時過ぎまでかけてラストまで読み切ってしまいました;「Day-3」くらいまでは仕事終り、数日に分けてちょくちょく読み進めてたんですが;「Day-4」までくると、途中で手を止めることは不可能でした;『インシテミル』(米澤穂信先生・文春文庫・2007年)自給11万2000円。拘束時間は7日間×24時間。超高額バイトに、おかしいと思いつつも、興味半分で応募した大学生・結城理久彦。彼は、彼同様集められた11人の男女とともに、人文科学的実験のモニターとして、地下施設ー「暗鬼館」へ入ることに。そこで行われたのは、被験者12人による殺し合いと犯人当てのゲームだった。 *以下、ミステリー作品のネタばれアリ(?)感想です。ご注意を!*映画になってた作品ですね!そういえば・・・藤原竜也さんだ!・・・だけど、まーたこんな映画作ってもう・・・観たくないよこんなのと、映画館で予告を観て思った覚えがあった・・ような;当然のことながら、好みじゃありません!文章だから読めたものの・・・多分映画は無理だと思います。今回のような・・・「この作家様のは何読んでも面白い!」と思わなければ、一生手を出すことがなかった作品だと思います。本文に入る手前、こちら警告文があります。<警告この先では、不穏当かつ非倫理的な出来事が発生し得ます。それでも良いという方のみ、この先にお進みください。>いいというわけではないんですが・・・本を手にしている状態で、この警告で引き返す人はいないでしょう。・・・これと同文のものが、本文中、暗鬼館へ入る時の、被験者たちへの警告です。読んじゃってる手前、ここで暗鬼館へ入って行ってしまう主人公たちのことを「分からない」とは言えない!これがこの作品の恐ろしいところで・・・暗鬼館や、その運営主体に関しては、全く非現実的・非倫理的な「いかにもな狂った舞台」なのですが、そこでこう動く主人公や他の被験者たちには、ついていけてしまいます。米澤先生の作品は、・・・まだ4冊目(&アニメ『氷菓』)しか鑑賞していませんが、一体どうしてこんなに面白いのかなぁ・・・と思った時、今回の「インシテミル」を観て、なるほど、と思った部分があります。ミステリー作品なので、まず特徴的な舞台・設定があって、その舞台が立つような、練りに練った「起きること」の構成ががっちりあって、そっから一人称に落としながら、更に面白く練って行ってるからだ。インシテミルの場合、特徴的な「暗鬼館」の舞台設定、運営主体の様々な条件があって、12人の被験者(&割り振られる武器)×7日間24時間の行動があって、で、最終的に主人公・結城くんの一人称で物語を語った時、いちばんおもしろくなるように、気持ちよく読めるように前の2段階を何度も往復しつつ・・・作ってあるんだろうなぁ、と。要は、お話作りの段階が・・・違う!当然のことっちゃ当然のことなんですが、ホント、それがよくよく観てとれる作品でした。あとは、読後感が印象的で。米澤先生の作品って、読んだ後・・・気分がいいんですよ。すっごく気持ち悪い、グロイ話も、とんでもないところで終る話も、今回のような非倫理的な話も・・・後味が嫌じゃない。というより、後味の苦みがたまらない。インシテミルの場合は・・・主役の心情がこうだったからなのかな。最初の2~3日は、本当に大人しい行動しかしなくって。周りの発言権のありそうな方々に流されるまま行動していた主役が、後半は全体を回す行動主体に躍り出ます。実はミステリー好きで、かなり詳しい・・・という設定が後半に露呈し、「慣れて来た」後半は、この状況を一番楽しめている人物でした。↑この結城くんの一人称だから、嫌な読後感にならない・・・というか。さらに、主役に突然置いていかれる快感があり、 (↑なんやかんやで主役がカッコいい)非倫理的な事象なのに、運営主体の思惑や人物配置を理解したとき、 出来事を納得できてしまう不思議さがあり、痛快です。とにかく・・・面白かった><!!繰り返しになりますが、あらすじだけじゃ私が手を出すはずのない・・・猟奇的な印象の作品です。・・・が、まったくもって面白かった><!!米澤先生は・・・これ・・・お話中毒の方なんだなぁとひしひしと感じます。作品によって、強調所が全然違いますし・・・でも何読んでもそれぞれにそれぞれの感動があって、全部面白いですし><次の1冊ももう買ってありますので、今夜あたりでも読み始めようと思います。by姉
2012.10.11
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おはようございます。音楽語りーその174↓♪地球オーケストラ byKUSUKUSUテレビアニメ・『らんま1/2 熱闘編』のOPテーマだった曲です。らんまのOP・EDは、劇場版も含め特徴的な色がある名曲が本当に多いんです!その中でも、やっぱり取り立てて好きなのが、このOP。何よりはっちゃけた馬鹿明るいサウンドが、らんまに合ってる!以前より思ってたんです。っていうか、バックサウンドめっちゃくちゃカッコいいな!って。少し前にカラオケで久しぶりに歌ったら・・・っていうか、バックサウンドと間奏 やばいくらいカッコいいな!と改めて思いまして。軽めでたったか走るパーカッションや間奏で踊るペット系?の音や・・・なんの音だろう?多分シンセサイザーで出している音だと思うんですけど、 いや、エレキかな?とにかく ・・・センス抜群っっ!!!超カッコいい!!そもそも、サウンドを聴かせるように曲が構成されています。キャッチーなボーカルの主旋律と、オシャレでちょっと大人っぽい間奏のメロディーが絶妙な浮かれ調子を作っているなぁ・・・たまらんなぁコレ!!で、ちょっと調べると、このバンドサウンドとは一線を画す素晴らしい編曲がKUSUKUSU・・・ご本人たちによるものみたいなんですよ。いやもうこれは改めてがっつり聴いてみなければ!というわけで、♪地球オーケストラが収録されているアルバム『カホン』と、その1枚前のアルバム『世界が一番幸せな日』を購入しました。・・・やっぱり!サウンドめっちゃくちゃカッコエェ!!!ワールドミュージック・・・南国系のイメージが強いんですが、フレーズがいちいちグッとくるんです。軽めでなんともオシャレで・・・///バックメロディーの台等のして来方とか、間奏の飛びこんで来方とか、いちいち叫びたくなります!!超カッコいいですよ。・・・で、この作りこんだハイパーサウンドにのっかるのが、このボーカル。かなり特徴的なボーカルです。ものすごいパワーを感じるんですど・・・正直なところ、決して上手くはない!洗練されたオシャレな舞台の上で、ショッキングピンクが踊ってると言いますか;あまりにバックサウンドがカッコいいので、どう聴いてもボーカル・・・浮いてるんですよ。最初は・・・なんでだ!!と;この落差は一体・・・いや、このボーカルが嫌いなわけではないんです!ただ、ここまでやったなら、いっそサウンドだけでも良かったんじゃ・・・と。おしゃれサウンドアルバムでいいんじゃないか・・・と;思ってしまったわけですが・・・聴いてるとですね・・・こうなります。何言ってるんだ!もうこれしかないじゃん!このボーカルだからこそ、この音楽なんじゃん!超オシャレな土台の上ではっちゃけてるショッキングピンクとか・・・この「アク」が最高なんじゃん!♪オレンヂバナナ っていうか、たぶんサウンド製作の中心に居るのも・・・ ボーカルの次郎さんなんだと思います。・・・これしかないモノになるんですよ。 いやしかし・・・それにしてもびっくりするくらいカッコいいですよ!KUSUKUSU!!なんじゃこりゃですよ。知らなかった・・・「バンド」でこんなにおもしろくってカッコいいサウンドがあるなんて;楽しい浮かれ調子な音楽大好き!南国・南米系音楽サイコー!って方は是非><!by姉
2012.10.08
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銀魂46巻感想アニメ再開の感想も含めまして・・・。*ちょくちょくネタばれアリ感想です。ご注意ください。*銀魂の感想は・・・いつも同じになるんですが;銀魂・・・恐るべし;;これにつきます。待ちに待ったアニメ再開!っていうか、待つほども待ってないというか・・・ファン的にも「ふぅ・・・休憩」とか思ってるところで、えっ・・・えぇもう走り始めるの??みたいな感じで;そしていきなりなんって全力ダッシュなんだ;;・・・疲れちゃいますよ!観てる方がすぐにバテるんじゃないかと心配になっちゃうんで、そんなにとばさなくても大丈夫ですよ・・・と、日々そうも疲れないように生活を送る会社勤め人なんかは思っちゃうんですが・・・しかし面白いな!!「だからこそ」と言いますか;すみません。「そんなに飛ばさなくてもいい」という気持ちも本当なんですけどね;結局のところ、銀魂に求めるのはどんな時でも「人間の底が見えそうなくらいの全力」なんです。底が見えそう・・・なんだけど、絶対に見えきれないのが人間の凄さ! ・・・それを楽しむ、みたいな;相変わらず、なんなんですかこのアニメは。映画も作んなきゃだし、時間がないから・・・半分再放送!なんて不可思議な状態で始まったはず(たぶん)・・・なのに、この凝りよう。むしろ、金魂篇を納得のいくかたちで出すための半年だったんじゃ・・・と思ってしまうくらいあらゆる演技が、あらゆるカットが無駄と洗練のオンパレードで。もう・・・元気出るなぁ><!!銀魂をこの世でいちばん愛しているのは・・・空知先生とアニメスタッフさまでしょう。ファンがどんなテンションだって、いくら貢いだって、勝てるはずがありません。(↑この状態を、私は「ディズニー(ランド)モデル」と呼んでいます。) さてさて。原作の方の感想ですが・・・印象はコレです。新境地!ストレートエモーション銀魂!!発表がある前から、おおよそ読者は分かっていたと思います。あぁ・・・映画かな?なんかやってるんだな・・・と。ここのところ、長編が立て続けで、もう、時間ないのが丸分かりでした。ただ!時間がない中でも、それぞれに「観たことのない感動」が出てくるのが、空知先生の恐ろしさの真髄でした。ここのところの長編を個々にみていくと・・・金魂篇は、「クライマックス用の盛り上がりをやる!」という明確さがあり、一国傾城篇は、作品全体のストーリーを動かす・・・という本題がありました。ただもう・・・今巻・46巻収録のビームサーベル篇(でいいのかな?)は、「これやるぞ!」っていうのがない、ギリッギリの状態で出てきてるもの・・・だと思います。あくまで想像ですが。多分・・・いちばん時間がなかった。時間がなければ、お話を練り込めるわけがないです。だからもう、キャラクターに任せた!正直なところ、銀魂でいまだかつて観たことがないくらい感覚でつっきりっぱなしなエピソードだったと思います。普段だったら、この作り方絶対にしない。お話のつなぎ目はもっと、なめらかどころか新触感な感じで、オビワンさんのエピソードはもっと凝った出し方をしたと思います。このエピソードそれ自体だけでぐっとこさせるつもりなら、エピソード前半に、銀さんとオビワンさんが心の内をお互いに読み合うような、もっと煮詰めた会話をさせていると思います。↑これができないから、キャラクターに任せた。銀さんに・・・です。キャラクターに任せると言っても、おもしろくなければ、出す意味がありません。だからこそ銀さんがいちばん走りやすい・・・いちばん本音が言える題材を持ってきてるんだと思います。それがこの、志村姉弟への・・・なんて言うんでしょう・・・「思いやり」というには身内感が強すぎるんですけど、だけど血のつながりのある身内だったら、ここまで思ってもらえる感動はないなぁ・・・という、うーん・・・大事に思ってるよ!ってやつです。これでもって・・・ダーーーっと突っ走ってもらう!普段のような・・・テレた、絶妙に茶を濁した言い回しをする余裕もありませんから、ストレートエモーション銀魂です。新八くん、お妙さん、神楽ちゃん、真選組の面々も・・・表情、発言、反応がびっくりするくらい、ストレートエモーション。でも何よりやっぱり銀さんが凄い・・・!!「・・・ちくしょう」の破壊力と言ったらもう!!切なくて、その何百倍も嬉しくて泣けました。うわあぁああ!銀さーーーん!!!↑このテンションで、アニメを観るじゃないですか。銀さんがみんなに忘れられてる・・・金魂篇じゃないですか。OPの最後、新八くんと神楽ちゃんが飛び付くとこなんて、ホント見事に単行本読み終わったあとの「今のテンション」なのに、超手の込んだ乗っ取りOPで、アレ金さんじゃないですか。なんかもうどうしようもない・・・この感情のサンドイッチ;原作とアニメのお互いの銀魂愛が、やるせなさという絶妙な食感を生み出していました。・・・美味しくいただきましたとも。今1巻を読み直すと、感動も一入です。by姉
2012.10.07
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背景・・・が・・・頑張ってますよ? 形をとった段階で力尽きる。配水管とか細かい部分までたどり着けず とりあえず双子を描き加えてみる。旅行気分に浸る。少しでも背景が楽しくなれば成功。 城の細部で挫折。 写真をトレースするという方法を試して見るも・・・本気で挫折。 挫折しすぎだ自分。いい加減にしろ。by妹
2012.10.06
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お絵かき好きだ何だと豪語しておりますが、今まで全く描こうとすらしてこなかった物があります。・・・・・・人間以外の全てです(ほぼ全部や)。 背景・・・そう!絵の主役を引き立たせる背景がまっっっっっっったく描けないわけです。コレではいかん!描いて描けないものはない!!! ・・・というわけで練習中であります。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 練習中・・・がはっ・・・・・・であります。by妹
2012.10.04
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困りました・・・おもしろいです。ボトルネックもそうでしたが、そこそこの・・・300Pほどある文庫本ですが・・・一夜だけで一気に読み切れちゃいます。・・・読み切らざるを得ません。一度読みだすと、ページをめくる手が止まらないんです;20数年で初めて「読書(活字)の秋」を送れている気がします。『儚い羊たちの祝宴』(米澤穂信先生・2008年・新潮文庫)*以下、ネタばれアリ感想です。お気を付け下さい!*カバー裏の紹介に「米澤流暗黒ミステリの真骨頂」とありましたが、読んで納得。・・・怖っっっ!!!お嬢様たちの大学読書サークル「バベルの会」に関連する5つの事件のオムニバス短編集。どれもこれも凄惨な殺人事件です。アニメで鑑賞した古典部シリーズ、少しかじった小市民シリーズ、そしてボトルネックの「ミステリ」とは、かなり印象の違う作品でした。なんですけどね・・・もう・・・どれもこれも面白いんですよぉ><インパクトが凄い;基本的には、他作品と同様の一人称の語り口で物語が語られます。ただ、1本1本切り口が違いまして、手記・・・手紙?形式のものや、最後一気に語り手が変わってお話を締めるものや、読まれることを意識した日記形式のものや・・・5本並ぶと、もう圧巻です。とにかく要素出しの上手さ、入って行きやすさ、ついていけるような気がしてしまう絶妙な狂気・・・なんでいちいちこんなにおもしろいんだ!・・・と。なんでも何も、おもしろさが本当に明確で。一人称の語り口だからこそ、他の登場人物の真実を「推測するように」誘導させられますし、更には一人称それ自体が要素を絞って出すミステリーです。個人的に一番のお気に入りは、3作目の『山荘秘聞』。一人称マジ怖ぇ・・・!淡々とした物事の説明が、途中から明らかにおかしくなる怖さ;ちょっと待てお前ぇ!・・・でも怖くて聞けねェよ!という面白さ。なんですかコレ><(ただ、バベルの会とは一番縁薄い話でしたので、このオムニバスの中でベストに挙げるのはあんまり良くないかもです。)うーんでもな・・・4作目の『玉野五十鈴の誉れ』も無視できない!おもしろいんですよこれがまた・・・。これも「一人称ってこんなに面白いのか!」という作品でした。ラストが凄いんです;でもそんなこと言ったら、1作目の『身内に不幸がありまして』も、一人称の語りだからこそのひっくり返しでしたし、2作目の『北の館の罪人』も、「知る」「気づく」という視点が本当に面白い作品でした。どちらもやっぱり・・・ラストが凄まじいです。「あぁ(納得)」と「あっ(気づき)」です。5作目の『儚い羊たちの晩餐』は、オムニバスの総括にふさわしい日記形式のお話でした。バベルの会の概要を説明しつつ・・・一人称の面白さを存分に詰めこみ・・・そして破滅。そして過ぎる歳月・・・と、単行本それ自体の「締め」として、必要に迫られた要素の非常に多い作品でしたが、絶妙な登場人物配置でそれをやりきっちゃうから・・・凄いです;繰り返しになりますが・・・圧巻の5作でした。グロイ怖いが苦手な方にはおススメできません。ですが、どちらかと言えば私自身も苦手な方です。どうしようもなく面白い!!構成で魅せる物語大好き!受け手のことをよくよく考えた、読みやすい文章大好き!・・・な方は、グロイ怖いが「無理」でなければ、手を出して絶対損のない1冊だと思います><by姉
2012.10.04
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*ネタばれになっている(かもしれません)。ご注意を!* 米澤先生の著作品・・・ハマります;時間軸を丁寧に、淡々と出来事を消化していくうちに・・・気づいたら妙~なハイテンションにさせられてしまうという恐ろしさ。驚愕な事実が待ち受けている!ラストの大どんでん返しに定評あり!・・・というわけではないのに、待ち構えていたよりも、ちょっとドラマチックな真実があるんです。クライマックスに「あぁ」という納得と、事実への動揺でぐちゃぐちゃになるんです。↑これが・・・爽快なんですよ;読んだ~~って気がしますし、「感動」した~~って思います。『夏期限定トロピカルパフェ事件』(米澤穂信先生・2006年)「古典部シリーズ」と並んで、「小市民シリーズ」があるとのことで・・・手を出したのはいいのですが、何故これから読むんだ私は;シリーズ第2弾の夏モノ。本当はこの前に、第一弾である『春期限定いちごタルト事件』があります。ただ、もちろんキャラクターや、「小市民」の概念に入って行きにくい部分はありましたが(↑当たり前)やっぱり読みやすい!この1冊に描かれた「面白さ」というのは、すっすと頭に入って来ました。これだけ活字の読めない私に分からせるんですから、しかも「読みたい!」と思わせるんですから・・・凄いことです;小市民シリーズは、古典部よりも一般に言う「事件」に寄ってました。あとは・・・主役二人が、古典部の面々より喰えない系かな?主役にも・・・嫌なことやらせますし、ずるい感情を駆り立てますし・・・その辺りの後味の悪さというか、苦みというか渋みというか・・・それが印象的でした。で、その苦み渋みをどっさり詰め込んでおいて、こんな甘アマスイーツで彩りまくるとこが・・・憎い;ヒロインの小佐内さんが大のスイーツ好きということで、タイトルのインパクトのみならず、作中がもうスイーツだらけでした。夏休み中、「小佐内スイーツセレクション」の食べ歩きに付き合わされる中で、膨らむ不信感と、突如起こる事件。スイーツセレクション・ベスト1のトロピカルパフェにたどり着いたときの、あの妙~な・・・冷や汗だらだら出るような・・・緊張感とハイテンションがたまりませんでした。とりあえず「いちごタルト事件」からちゃんと読まないと。っていうか、続き気になるんですけど。3作目は・・・「秋期限定栗きんとん事件」か!おぉ・・・こちらは上下巻なのか。これも即刻手に入れねば。米澤先生の著作品は・・・この感じだと、全部集まることになりそうです。私が活字の作品で作者さまのコンプリートを目指すなんて、・・・前代未聞!これでちょっとは小説に手を出しやすくなるかもですし・・・嬉しい限りです。by姉
2012.10.03
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おはようございます。音楽語りーその173↓♪スプートニクの恋人 byRAG FAIR大分前になりますが、アルバム『オクリモノ』を購入した際に、「今まで初期初期のアルバムしか聴いたことがなかったけど、その時と1曲1曲の完成度が桁違いで感動した!」・・・という内容の記事を書いていました。今回、その『オクリモノ』の次アルバム『カラーズ』を購入しましてみたのですが・・・・・・やっぱり!更に完成度が上がってる!凄い・・・!!もちろん「イイだろう」と思ったから購入したのですが、正直こんなにイイとは思いませんでした。っていうか・・・アレ?なんか聴いたことのある曲が何曲か入ってる・・・と思ったら、元roughlaughの西沢サトシさんの曲!アルバムのメインの辺りに、提供曲が4曲も入ってました。・・・というか、西沢サトシさんのソロアルバム『too soft to touch,too sweet to bite』に収録されている曲でした;↑アルバム持ってるなら、曲名で気づけよって感じですが;;いやいやしかし・・・西沢サトシさんのボーカルの、日本人離れしたオシャレな雰囲気ももちろん素敵でしたが、ragfairバージョンは印象が違って、これまた素敵!マイルドで可愛らしくなると言いますか、切ない歌詞も、「しょーがねーな」感が増すと言いますか・・・♪夏風便りなんて、ホントそんな感じでした。♪スプートニクの恋人は、アレンジ・・・でしょうか?素敵なんですよ~!ソフトロック・・・とかのノリで言うと、「ソフトゴスペル」!って感じかな?モロに西沢サトシさんのフレーズだな~~~!!って曲なのですが、ご本人のバージョンと印象が全然違って。おもしろいんですよ><ragfairバージョンを聴いた後に、西沢さんご本人バージョンを聴きなおすと、どちらの「サウンド・ボーカルの色」の良さもすごく理解できて・・・改めてめっちゃくちゃイイ曲!!!と思いました。あ、あとは・・・曲の繋ぎ!こだわってあるのが凄く分かる感じで、いちいちイイんですよ><個人的に特にお気に入りが、この♪スプートニクの恋人からとても「ラグフェアのイメージっぽい曲」である♪ココロ予報への繋ぎ!流し聴きすると、いつもここでぞくぞくします!高頻度で繰り返し聴き返すお気に入りアルバムが、また増えました♪by姉
2012.10.01
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