Angel

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全て | 日々の日記 | 小説
July 19, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
    『 もう一度、君に ~ 幼き約束 ~ 』19


 お風呂から上がると先生の姿はなく、雪さんだけ。ちょっぴり不安だったけど、お腹も空いていて、美味しそうな料理が目の前に広がっていたので、薦めれるがままに、食べた。

非常に家庭的な料理。それが温かくて、美味しいと感じる。

日常的に口にする物すら、制限されいているので、スナック菓子とか、コンビニのスイーツとか食べてみたいと思っていた。

前に一度だけ作ってもらったが母にバレテ、それから食べられなかったので、感激だった。

「どうかしら、お口にあうかしら?」

「おいひぃです~。」

口に頬張りながら、食べる。そんな姿をクスリと笑われて若干恥ずかしい。

「すみません。お恥ずかしい姿を・・・・・・」



「その本当に美味しくて、私、こう言う庶民的な味とか好きで・・・・・・。あの、なんて言うか家庭的な味付けとか好きなんですけど、なかなか口にすることもなくて・・・・・・」

「そうなの。じゃあ、いっぱい食べてね。」

そう言うと彼女は台所に戻って行く。綺麗で優しい人。渡先生の彼女だと言う事を思うと納得。こんな大人になりたいと理想的な女性だった。





 暫くすると先生が帰って来た。

「二人きりにして悪かった。これ、お土産。」

彼はコンビニで何かを買ってきたようだ。

「渡さん、ありがとうございます!早苗ちゃん、アイス買ってきてもらったんだけど、どれ食べたい?」

何種類か入ったバラェティセットのちょっと高めの噂のアイスを買ってきてくれた。

「先生、こんなの良いんですか?お高めだと聞いているんですけど!」

目を輝かせる私を二人は微笑ましく見ていて。

「別に大した金額じゃない。まぁ、若干お高めのアイスだが、好きな味のものを選びなさい。それから、雪にはこれ。」



雪さんは嬉しそうだった。何だか妬けてくる。雪さんにはアイスと別にデザートが手渡された。

それから私達はアイスを食べて、テレビを見たりと団欒していて。

そして、泊まると言う事で先生が布団を用意してくれ、一人で部屋を使わせてもらうことになった。雪さんは、先生と同じ部屋なのかなと密かな疑問を抱いたのだった。





 こうして、私が寝静まった後

「先生。どうなさるんですか?」



「私は構いませんよ。なかなかこんな所で寝泊まりできませんし、景色も良いですし、ラッキーとくらいにしか思ってませんよ。ただ、先生。本当のことを言わなくていいんですか?」

気の使える女性雪に感謝しても感謝しきれない渡。

「どうせ、いなくなるのに告げたとしても、彼女には酷過ぎる。だけど、幸せになって欲しい。」

「先生。幸せになって欲しいなら、ご自分がすることも視野に入れてください!貴方は何でも遠慮もするけど、皆、貴方に頼って欲しい、甘えて欲しいんです。旦那様や奥様だって!」

「そうだな。少しは視野に入れよう。そんな日は来るとは思えないけど・・・・・・」

自分が幸せになってはいけないと彼が思っているようで、彼女は心配だった。これが好きな相手で、あったなら強く抱き締める所だが、二人はそう言う間柄ではない。

彼女にベットを貸し、彼はソファで眠る。彼女は遠慮をしたが、無理を聞いて貰っていると説き伏せ、ベットを譲ったのだ。





 その夜は久々に、夢を見なかった。見たのかもしれないけど、憶えていない。すごく久々に良く眠れたように思えた。朝、目覚めればもう雪さんがご飯を用意していた。包丁の軽快な音が聞こえる。慌てて目を覚まし、台所に向かえば

「お早う。早苗ちゃん。起こしちゃったかしら?」

「いえ、そんなことはありません。私も手伝います!」

「あら、良いのよ。それより、着替えて着たら?」

そう言われてみると自分はまだ、寝間着だったことに気付くとちょっぴり恥ずかしかった。

慌てて、着替えに行った。暫くすると渡がきた。

「悪いな。朝早くから・・・・・・」

「構いませんよ。一日の始まりはしっかりご飯を食べて頂かなくては体が動きませんよ!」

ご飯をよそりながら彼女はそう言う。

「君には勝てないな。」

先にご飯を彼は食べ始め、それから暫くして、早苗はやってくる。

「お早うございます。先生。雪さん。」

それから促されるまま、ご飯を頂いた。彼女にとって、憧れがすべて詰まった日常だった。





 snowの日記
昨日Gファンが発売日で取りに行っていないから、買いに行かなくっちゃ。
終着地点が見えない。





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Last updated  August 30, 2016 01:03:09 AM
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