Angel

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全て | 日々の日記 | 小説
July 22, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
     『 もう一度、君と ~幼き約束 ~』 22


 中間テストが終わり、稽古の時間は相変わらずだった。

華道の稽古をしている事だった。もしかしたら、初恋の彼かもと思わされる事件が起きた。

家で稽古をつけて貰っている時だった。

先生の手直しを受けていると、先生が経った拍子に、古ぼけた年季の入ったお守りの様な物が落ちた。

それを拾い上げ

「先生、落としましたよ。」

渡そうとした瞬間、見覚えがあるような気がして問う。

「先生、これどうしたんですか?」



彼女はこの人もしかしてと錯覚した。これは彼の罠だと知らずに

「それって、◯☓神社の周辺で執り行われるお祭りで、十年以上前の話ですよね?」

「ええ、そうです。もし、その娘と再会出来たのなら、放したいことが色々あるんです。」

「そうなんですか。先生にもそんな人が・・・・・・」

似たような偶然があるんだと思う。その後も呼び名の話をしたりと共通点がいくつか見つかったが確信は持てなかった。

その日はそのまま、稽古を終えたのだった。

彼は稽古が終わり、帰る時に呟いたのだ。

「やはり、なかなか手ごわいな。だけど、もう少し押せばイケるかもしれない。」

彼女は気になってしょうがなかった。もしかしたら、泉先生が彼なのかなと思い始める反面。どこか、自分の想い出の彼の姿と食い違うような気がして、どちらかと言えば、渡先生の方が近い気がしていた。

何より、先生と逢う度にこの間の楽しかった思い出が思い出され、また、先生の家に遊びに行きたいと思っていた。彼女がいると解っていても、先生のことをもっと知りたいと思う気持ちが強くなっていた。



 snowの日記





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Last updated  August 30, 2016 02:03:32 AM
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