Angel

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全て | 日々の日記 | 小説
July 24, 2016
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カテゴリ: 日々の日記
         『 もう一度、君に ~ 幼き約束 ~ 』24


 安心するとつい本音を漏らしてしまう。

「・・・・・・大人になんてなりたくたい・・・」

彼は黙って頭を撫でてくれた。3兄弟で、一番、年が近くて暴君だが、感情豊かで、情にあつい。

「おい、二人とも何してる。もうすぐ、授業が始まる・・・・・・」

何時もの様に許づけと弟に声を掛ける守だが、この二人の信頼しきた関係に劣情を感じる。

彼女は基本的に人に甘える事を避け、ほとんど心を閉ざすことが多い。

だが、極たまに誰かに甘える姿を幼い時から何度も目にしていた。家庭教師の藤堂海、使用人の紗夜、踊りの瀬野渡、そして弟の葵に対しては割と素直だった。

勉強が出来て、スポーツだって出来、文武両道で、皆からの信頼も厚いけど、いつだって大事な時に居るのは俺じゃない。大抵弟の葵がそこにいる。



みっともないくらい、弟に嫉妬している。

「どうしたの、皆揃って?会長。次、移動ですよ!君達もそろそろ、教室に戻った方が良いんじゃないか?」

「黒岩先輩・・・・・・。そうですね。葵先輩、話を聞いて頂きありがとうございます。取りあえず、もう少し見極めてみます。」

「ああ、そうしろよ。」

彼女は立ち上がり、一礼をし、立ち去った。




 そんな姿を見ていた者がいた。

校舎の2階の窓からそっと見ていたのだ、葵とツーショットで話す姿を

「ああ、良い所。持っていこうとする。葵のくせに小賢しいな。じゃじゃ馬姫にはソロソロ本腰を入れて、大人しくして貰わなくっちゃな!葵にはお仕置きが必要なようだな。」

香月秀は怒りを隠しながら、狂気染みた感情で策略を捻り、妖しく笑う。

「ああ、先生!こんな所に居たんですね~!先生。私がクッキー焼いたの、食べて食べて!」

「あっ、ずるい。私のを先生食べてよ!」



そして、葵は背筋が凍るような悪寒を感じた。





 その日の夜。葵の悲鳴が香月家の屋敷中に響いたとか響かなかったとか




 snowの日記
来週は地元の夏祭り。取りあえず行こうかな?





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Last updated  August 30, 2016 11:39:51 PM
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