魔女修行中

先日、新規のお客さんを窓口で応対している時に、
その首の傷はどうしたの？
と、聞かれた

ああ、これ、甲状腺の手術をしたんですよ～。

そうなの？甲状腺？
僕も同じなんだよ

確かに、首の左側に傷跡が。

え～？！そうなんですか。
全然、目立たない色になってますね～。

そうなんだよ、6月に手術したから、
もう目立たないんだけどさ。
お姉さんのは、赤いからまだ、目立つね。

私はお盆の時期なんで、まだ１ヶ月ほどで。

でも、お姉さんのは傷が小さいね。
僕のは2センチって言われていたのに、
結局こんなに大きくなって。
いつも先生に文句言っているんだよ。

ココは、病院の待合室か
そして、お年寄りの病気自慢のような会話

でも、ちょうど忙しかった合間の
他にお客さんもいなかった時間帯なので、
病院の待合室状態は続きます

一ヶ月くらい絆創膏みたいなのを貼られたんだけど、
取った時が、垢やらなんだか汚くて。
風呂でゴシゴシこすったら、
血が出てきてさ　笑

え～??!!　私怖くて、いまだにお風呂で洗うの
怖いくらいなのに…

手術のあとさ～
トイレにいけなくて、尿瓶を借りて、
ベットでしたんだけどさ、
夜中だし、暗いし、慣れてないから
おしっこが出たのかどうかわからなくて
尿瓶を覗いたら、中身がこぼれてきてさ～

ええ゛～??!!

風呂も入れないときに
何やっているんですかって、
看護婦さんにえらく怒られたよ～

そりゃあ、怒られますって
私は、尿瓶が嫌で、
夜中に意地でもトイレまで歩いて、
隣のベッドのおばあちゃんにビックリされましたよ～。

ついつい病気ネタで盛り上がりましたが
一応、うちは外資の金融機関のはず　笑

以前から振込みで利用いただいているお客さんで、
電話でいつもあれこれおしゃべりをしてしまうOさんから電話
○○さん（ワタクシの苗字）は下の名前はなんていうの？
××です～。

生年月日も聞いてええか～
年は言わんでもええけど　笑

Oさんったら～
私と相性占いでもするんですか～？

その話を、後輩クンにしたら、
え？　それで、答えたんですか??!!　

うん

私は、基本的にかなりあけっぴろげの性格です

まあ、こんなにかなり赤裸々に
生活、人生全て書いてますから
今更、何を隠そうか、というところ。
お客さんとも、かなりフレンドリー　笑

嫁に行ったりせえへんのか？
と、聞かれたら、

1度いって帰ってきて、こりずにもう一度いってますから～

と、お返事。
私の中では、お客さんだから、という距離はなくて、
この人は私のことを話しても大丈夫な人って
センサーが感知したら、
例え、電話でしか話したことのないお客さんでも
冗談を言ったり、プライベートを答えたり　


中でも、Dさんは長年、うちの会社を利用いただいていた。

用もないのに会社に立ち寄って、
シュークリームを買ってきてくれたり、
おしゃべりしたり。
会社の外にトラックをとめて、社内に
わざわざ、いそがしそうやな～って
電話をかけてきたりする、おちゃめなオジサン。

今の奥さんを日本に呼ぶための
書類や電話が上手くいかなくて、
何度も通訳を頼まれた。

いつも冗談を言ってばかりで、
ガンとわかってからも
数年入退院を繰り返していたが、
退院した時は必ず顔を見せにきてくれた。

どんどん痩せていく彼に

まだまだ、元気でいてくれなきゃヤですよ！

と言ったら、

そろそろヤバイよ。
保険金の手続しとかなな。

と、憎まれ口。
その元気で、まだお金送り続けなな～。
なんて、言っていた。

昨日、彼の奥さんから電話があって
一昨日に亡くなった、と聞いた時、
会社にいること、営業時間であること、
窓口に座っていることを忘れてしまうくらい、
涙がふきでた。
涙をこらえようとしたら、
嗚咽になった。
隣に座っているフィリピン人同僚がびっくりして
みているのもわかるが、
涙がとまらなくて、
電話を切ってからも
ロッカーにいき大泣きした。

自分でも驚くぐらい涙がでてきた。

今まで、お客さんがなくなられることは
何度もあったが、
Dさんは、あまりにも親しい感があっただけに
あまりにもつらかった。
彼も非常にあけっぴろげな性格で、
いろんな話をしてきたし、
私も聞かれるままに、いろんな話をしてきた。
お客さん、と言うより、友人、だったと思う。

奥さんが、
いつもDさんはそこに行くのが好きだったのよ～
と、哀しみの中で
連絡をくれたことに感謝。
そして、彼女も途方にくれていた。
本国に帰るか、日本に滞在するか、まだわからないらしい。

彼女の気持ちが癒される日がきますように。
Dさんが、天国で冗談ばっかり言って
笑っていられますように。

たくさんの笑いをもたらしてくれたDさんに
出会えて、よかった。
Dさんに、ちゃんとお別れを言えないままに
さよならになったけど、
なんだかとっても、近くにいる感じ。
とても、銀行員とお客さんという間柄じゃなかったな　笑

そんな日に、 namiママの日記 を読んだら、
泣けてきて、
つながっているんだな～
なんて、思ったり。

身近にいる人とちゃんとつながっていたい。
ちゃんと、心を通じ合わせて、
毎日をおくりたい。

とっても濃い面々の
うちのお客さんたちに、同僚達　笑
出会える日々に感謝です

Dさん、もし何年か、何十年かして
天国か地獄か(笑）であったら、
また冗談を言って、いっぱい笑いあおう。
それまで、またね！！