月餅事件


◎月餅事件と中秋節~追記あり 8月25日(日)

香港&中国では中秋節にむけて、月餅の販売がスタートしました。
毎年この時期から、歩けば月餅にぶつかるほど、街中月餅であふれかえります。
中秋節というのは日本でいえば「中秋の名月(お月見)」に相当します。
毎年農暦の8月15日なのですが、中国では旧正月の次に重要な節句とされています。

月餅を見ると、去年の”月餅事件”を思い出します。
どこの都市だったか記憶が確かでないのですが、毒入りの月餅を食べて中国人が数人亡くなったんです。
このニュースは一斉に大陸全土に広がり、私達はみな騒然としました。
さらに同じタイミングで、一年前上海で大量生産しすぎて余った月餅を(何十トン単位)
そのまま冷凍保存し、今年安価で再販売しているというニュースが報じられたんです。
解けかかっていたり怪しい月餅には注意するようにとTVで促していました。
(あくまで回収しないところが、さすが中国です)
これから楽しいお月見だというのに、みんな興醒めでした。

私達の工場も毎年中秋節の前になると、月餅セットを数百セット用意します。
取引先やお世話になっている方(含:公安など政府機関)に配るのです。
月餅+高級タバコ、プラス高級洋酒、+○○・・・といくつかのレベルがあって、相手を見て渡します。
オフィスにいても、寮に帰っても、食事のデザートにまで月餅が出てくるので、
私からみればもううんざりなのですが、中国人にとっては月餅を見る度に心が和み気分が踊るらしく、
何回配布されても美味しそうに食べる姿が印象的でした。
(この時期だけ、食べ物を工場内で工員に配布します)

月餅といっても、1個30円~1000円くらいするものまで、種類はとても豊富なんです。
キレイな満月を観賞し、おいしい月餅をみんなで少しずつ分けて食べながら、
離れた家族のことを想うんですね。
一つも欠けたところのない完全な円形をした”中秋の名月と月餅”は、
中国人にとって”幸せ”の象徴なんですね。
中国のこういった風習は、私も素直に好きでした~





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