いなかの猫の天邪鬼部屋

第6話

OnAir~シーズン3・第6話~


#4月中旬、朝、アパートの部屋

(ギョンミンのシャツのボタンをはめてやるヨンウン、髪を後ろで縛ってお腹が大きくなっている。ギョンミン、ヨンウンの手付きに慣れている。)

ヨンウン : ネクタイも結ぶ?

ギョンミン : 暑い。イヤだ。

ヨンウン : (残念そうに) 結婚した男があんまりいい加減な服装で歩いたら、人が何だかんだと言うのよ。

ギョンミン : 俺はいい加減な服装をしてるんじゃない。最近PD室で俺を見た人が何と言ってるか、知ってるか?

ヨンウン : どう言ってるの?

ギョンミン : 服にあまり気を使うと...ソ・ヨンウンは何を考えてあんな服を着せているんだ?と...

ヨンウン : (憂わしい目。ため息) とても偉い新郎...世の中簡単には行かないのね...

ギョンミン : (笑う目) だから服にあまり気を使わないでおこう。

ヨンウン : (にっこりと)...でも、アン~バランス~は.. 許せないわ。

ギョンミン : (笑う)....(ヨンウンの額にキス).... (窓の外を見て) 今日は天気がいいな。午後、出掛けようか?

ヨンウン : (嬉しい) 本当?何をするの?

ギョンミン : 昼飯を食べて、ちょっと歩くのは?無理だけはしないように...

ヨンウン : そうね。それでなくても運動不足だったから...。あ、そうだ。私たちの.. 赤ちゃんの服を見に行かない?

ギョンミン : 赤ちゃんの服?(目をぱちくりさせる。微笑滲む) そうしようか?

ヨンウン : うん。(幸せ一杯な顔)...


#映画館、午前

(セア、一人で座って観る。エンディングクレジットが終わるまで座っている。)


#通り

(セア、通りをあちこち見ながら歩く。)

(ある衣類売場前、たくさん集まった人々。セア、人と人との間を首をかしげながら見る。)

(バナーの中 ".....チェリーサイン会..." の文字が目に入る。セア、しばらく考え、歩み去る。)


#アルバム売場

(ヘッドホーンで音楽を聞くセア。CD陳列台に目を通し、CDを選び、金額を計算する。)


#2階コーヒーショップ

(窓辺に座ったセア。本を見て、時々ボーッとした目で窓の外の人々を見る。)


#サイン会会場

(机に座ったチェリー、一枚一枚サインしてく笑ってやる。時々疲れたように小さくため息をつく。サンウ、ちょっと離れた所にいる。)

男 : (サンウを見て) 反応がいいですね。売上げも上がったんですよ。

サンウ : (チェリー注視) .... そうでしょう?

男 : 再契約の件について申し上げようと思うんですが...いつでしたら時間がありますか?

サンウ : 今週は難しいです。来週連絡いただけますか?

男 : はい、そうさせていただきます。

サンウ : (分からない目。ずっとチェリー注視)......


#サイン会会場前

(セア、ちょっと離れた所で人と人との間に見えるチェリーに視線を置く。しばらく見ているが、後ろ向きになる。)

" 友達がいないんですか?"

(セアの目が、前を阻んでいるサンウの顔を確認。サンウ、ズボンの懐に手入れたまま淡々とした表情で立っている。)

(セア、淡々とした目つき。)

サンウ: (チェリーの方に視線を置いて) お忙しいのでなければ、少し私の相手をしてくださいませんか?二時間もこんな所いたら息が詰まりそうなんですよ。

セア : (見る) ......(サンウの横に並んで立つ)

サンウ : もう...大丈夫なんですか...?

セア : (見て視線を回す) .....大丈夫になりました....

サンウ : (遥かな目つき).....そうですか...大丈夫になりましたか...

セア : (サンウの声に何かを感じ、しばらくサンウを見る) .....


#通りの別の一角

(ギョンミンとヨンウン、ショッピングバッグを持って明るい様子。チェリーサイン会会場の方に近付く。)

ヨンウン : (集まった人々を見るて首をかしげる) 何なの?

ギョンミン : (見る) ....チェリーだって。サイン会をするみたいだな。

ヨンウン : (微笑む) 忙しくなったのね。

ギョンミン : (ヨンウンを見る) それは君のおかげだと ....ありがたがってたぞ。

ヨンウン : (にっこりと) 私のおかげだなんて...本人がよくやったのよ。(得意になって) もっとも、私のおかげもあるけどね。

ギョンミン : (笑う) 謙遜は君には似合わないからな。

(ヨンウン、可愛く笑う...)


#サイン会会場の向かい側の建物の壁際

サンウ : (分からない微笑滲む) .....

セア : (通行人たちを見ていてギョンミンとヨンウンを発見。ビクッとする)!......

サンウ : (手を漏斗のようにして) イ・ギョンミン!!

(ギョンミンとヨンウン、驚いてきょろきょろ見回す。)

ヨンウン : (サンウを発見) あ、チン代表だわ。

ギョンミン : (口の一方を上げて笑) 何だってあんな所で名前を呼ぶんだ?まったく...

(サンウ、近付く二人を見てニコニコする。セア、うろたえて息を吐き出す。)

ギョンミン : (笑う) 何ですか?子供の名前を呼ぶみたいに..

サンウ : (笑う) それじゃ、ここで'監督!'...そう言ったら人々が黙っていますか?イ・ギョンミンはありがちな名前だけど、イ・ギョンミン監督は多くはないでしょうから。

ギョンミン : (にっこりと) ありがとうございます、気を使って下さって。...(セアを発見) あ、ユン作家...

ヨンウン : (セアを見る) どうして...(サンウに) 一緒にいらっしゃっるんですか?

セア : (ぎこちない微笑み) ..それは..

サンウ : 偶然会ったんです。しばらく話をしていたら、お二人が通り掛かったので。

ヨンウン : はいはい。...一緒にコーヒーを飲みに行きませんか?(ギョンミンを見て) あなたはもう行かないとならないんじゃない?

ギョンミン : (時計を見て) もう行かないとならない時間だけど...ここにいらっしゃる方々がバラさなければ、もうちょっとだけズル休みしても..

サンウ : (顔をしかめる) 結婚して変わったんですか?それとも元からそういう人だったんですか?

ギョンミン : (一緒に顔をしかめる) 俺もよく分からないんです。女性とあまり付き合った事がないから....

ヨンウン : (睨む) 今日は一体何度目?一日に一度以上軽口を叩かないと口の中に棘が生えるとでも思っているの?

ギョンミン : (見る)うん..........

(サンウ、二人を見て笑う。ヨンウン、苦笑する。セア、三人を見てきまり悪そう...)

セア : (ためらう。小さい声で) あの..私は(サンウ、気付かずセアの肘を取る。セア、たじろぐ。)

サンウ : (近くのコーヒー専門店を示して) あっちの方へ行きましょう。妊婦をあまり長く立たせておいてもいけない。

セア : (サンウを横目で見て小さくため息をつく)...


#コーヒーショップに座った四人

ヨンウン : 忙しそうですね。良かったです。

サンウ : 私はいつも忙しいですよ。それがカネになるかならないかが問題なんです。

ギョンミン : カネになる事で忙しくて、なかなか顔を見られないんですね。放送局ではお目にかかりにくくて...

サンウ : 何をおっしゃるんですか。 放送局は疎かにで出来ない所です。イ監督がよく席を留守にされているので。....(ギョンミンをチラリと見て) 最近も運動されてるんですか?ゲームの相手が必要なら時間を作りますよ。

ギョンミン : (視線を回し、空咳をする) ええ!....もうすぐまたしなければならないと思います。お願いしますよ。

ヨンウン : (口をつぐんで二人を横目で見る) ....(テーブルの下でギョンミンの足を蹴る。顔は目を大きく開けて笑い、歯を食いしばっている)

ギョンミン : (噴き出す笑いを堪えて唇を噛む)....

サンウ : (二人の様子を見て頭を下げて笑いを堪える) ...

セア : (三人を見て戸惑っている)....


#コーヒーショップ外

ギョンミン : ちょっとサボり過ぎました。もう行きますよ。(サンウに) またお会いしましょう。ユン作家、放送局に一度遊びに来て下さい。

セア : (淡く笑う)はい...さようなら。(ヨンウンを見て) お気を付けて。

ヨンウン : (微笑む)ありがとう。たまに会いましょう。

サンウ : さようなら。あまり遠くまで歩かないで下さいよ。

ヨンウン : (笑う) ついて来ます?

(ギョンミンとヨンウン、遠くなる。)

サンウ : (二人の行く姿を見る).....お似合いでしょう?

セア : (ボーッとした目で二人を見る) どうして...二人を誘ったのですか?

サンウ : (セアを見る) .... 早く整理出来るように。

セア : (濡れた目) .... そうですね。ありがたいです.....おかげでとても.. 惨めでした。

サンウ: (見る) それも忘れる方法の一つです....


#ギョンミンの車の中

(運転席に乗るギョンミン、助手席に座ったヨンウンにシートベルトを結んでやる。

ヨンウン : (目を細く開いて唇をかみしめる...)

ギョンミン : (普通ではない気配を感じ、ヨンウンを見てちょっと萎縮する)....どうした?

ヨンウン : (睨む) ....チン代表..何なの?

ギョンミン : (目をぐるりと回す) ..何の...話だ?

ヨンウン : チン代表に何を言ったの?

ギョンミン : (目を避ける) 何を言ったって?何も言わないよ。

ヨンウン : .....ウソだ。それなら何であんな話になるのよ。

ギョンミン : (視線を飛ばす) 言おうと思って言ったんじゃない。偶然会って...

ヨンウン : フン。男がそんなに口が軽いなんてね。

ギョンミン : (睨む) 何の話だよ。俺は無口なんだぞ。

ヨンウン : ホントに無口?全部喋ったんでしょ?

ギョンミン : (見て、ため息をつく) そうだよ...俺は軽い男だ。俺の女のせいで軽い男にまでなって...。やれやれ、これも運命か...

ヨンウン : (視線を飛ばし、奥様口調で) 運転して。

ギョンミン : はい、奥様。

(ヨンウンとギョンミン、顔を見合わせて笑う.. 日差しが暖かい午後の中を走る自動車..)






(原作出処: sonkhj1116さんのブログ




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