いなかの猫の天邪鬼部屋

第6話

第6話 不完全なチーム

海外に'オーシャンズイレブン'があるが、韓国には'ドリームチーム'がある。


今はまだぎこちないが、それぞれの能力を一箇所にまとめた幻想のドリームチーム、そしてそれと噛み合わさり葛藤するチェ父子。

かつて金持ちの家の夫人に古美術に関する詐欺をするムンホの姿から、伝説の詐欺師の面貌を発見する事が出来る。特に今回のドリームチームの復讐は、チェドン建設を揺るがすようにする'金銭詐欺'であり、ムンホの精巧な詐欺であるから、6話ではムンホの比重は以前と違い大きくなる。
中国ジュハイ建設を借りて詐欺計画を立てたドリームチームは、それを利用してチェ会長を窮地に追い込むようにし、ジェミョンの助けを受けてジュハイ建設のブローカー'フジンペイ'の名前を割り出す。そしてムンホの指揮によって仮想の'フジンペイ'の後継者に扮した'ジェイミー・チャン(ジェミョン)'、そしてジェイミー・チャンの歓心を買うために一生懸命動きながらチェドン建設側に情報を流してやるシン。そしてバックでハッキングと情報操作をするギョンテまで、彼らの作戦はしっかり進んで行っていた。
だが、作戦が成功しようという時、彼らの計画を偶然ウンスが知る事になる。
それとともに、今回の話ではドウのサイコパス気質も、もう少し極大化して見せてくれる面が多かった。
ゴールデンクロスでオ理事を相手に彼が描いた絵を見ると、絵は全体的にとても暗く堅苦しい。一面白黒でぎっしり満たされた憂鬱に見える人々の表情は皆ゆがんでいる。
笑った姿というのとは違うが、そのような表情の人達、他人の感情をキャッチ出来ないドウが見る世界は、こんな姿なのだろうか? サイコパスの気質をよく表した絵だ。
だが、 そんなドウも、彼の妹ウンスにだけは意外な姿 を見せる。まず、ドウがウンスに、母が自分には悪を、ウンスには善を分けて与えたという話をしていたように、ドウはウンスが自分の中にあるべき反対側の存在だと考えている。
だが、ドウが他人達とは違いウンスに見せる姿は、ともすれば狂的な執着に近いが、この執着が今後の話の進行にどう作用するのか。
ドリームチームの作戦と、噛み合わさるチェ会長とドウの葛藤も、もっと極大化される。
前の回で、チェ会長を追放しようとしたドウは、会社から追い出されるが、キム・シンの計略を看破し、チェ会長を訪ねて行って警告するが、チェ会長はその言葉を無視する。
チェ会長は、ドウを嫌う感情が一種の憎しみと言うより若干の恐れも含んでいるが、ドウの幼い頃の事を契機に、ある程度ドウについて把握しているためでもある。
チェ会長の机の上の家族写真には、ドウはおらず、チェ・ウンスとチェ会長が仲良く撮った写真だけが置かれていた。
これだけを見ても、チェ会長の机に置かれた家族写真に、チェ会長とドウの回復出来ない関係を推し量る事が出来るだろう。


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