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2006年01月15日
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カテゴリ: 国内政治
土曜の朝のTBS番組に 猪口邦子少子化・男女共同参画担当相 が生出演していた
そのときのやりとりと少子化対策に関する彼女の姿勢を記す。

少子化対策って?という質問に彼女は両立支援(仕事と家庭)・経済支援の二点を挙げた。

子供一人が大学卒業までにかかる費用は、養育費約1640万円、
教育費約1345万~4424万円かかり、合計2985万円~上限は際限ない。

この流れから、先日問題になった「出産無料」発言については、これから議論する
内容のことで、こういう意見が寄せられたという意味で発言したと訂正。

では政府は「新エンゼルプラン」なるものを行ってきたが、まったく少子化に歯止めは
かからなかったわけだが、彼女としてはこれが保育事業として最低限の事を施した
だけであり、これからの上乗せが必要と答えている。

 下に「新エンゼルプラン進行状況」を載せておく。

               00年度      04年度
 低年齢児の受け入れ    59.3万人    69.4万人
 延長保育            8052ヶ所    13086ヶ所
 出産後復帰          24都道府県    全都道府県
 子供放送局          1606ヶ所    2014ヶ所



経済問題としては、例えば横浜市は公立幼稚園がなく、ひとり月26000円
かかっており、圧迫を感じるという事例も出されていた。


ではここで、社会保障費の%を見ておこう。

03年度 社会保障給付費は84兆2688億円であった。

このうち高齢者への分配が59兆3178億円で社会保障費の70.4%
児童・家庭への分配が3兆1628億円とわずか3.8%であった。


違う財源から引っ張ってくることばかり考えず、まずこのアンバランスを
直すべきであろう、年寄は意外に金持ちだ、まわすべきご年配の方々は横におき
自分で財産を抱え込んでいるようなら、不公平といわれようと年金受給や医療費などの
給付は子供財源にまわすほうが良いと思う。
1970年あたりからの高齢者保護政策をいつまでも続けていても仕方ない。

犯罪防止のためのスクールバスを都道府県全域で補助すると、約7~8千億円の
予算が必要となる、でもこれは上記の社会保障費配分から考えれば
高齢者福祉費の約1%を動かすだけでも、かなり近づいたりするのである。


何が変わればもっと子供を産みたいか?というアンケート結果として

・子供がいても働きやすい環境   43%
・児童手当などの支援増       32%
・保育園幼稚園の利便性向上    26%  <goo 毎日新聞調べ 05年8月>


上位は上記のようになっている、これを実現するには政府だけでは限界があり
企業側の意識改革が必要と結論付けた、では企業側はどのような支援を行っているのだろう。


  「育児休業の取りやすさ」
 ソニー・・・・・全職種に育休中の在宅ワーク制度
 損保ジャパン・・(OG・OB登録制度)で専門職の育休カバー

  「祝い金の充実」
 大和ハウス工業・・・一律100万円の出産祝い金
 コンビ・・・・・・・第二子まで50万円、第三子以降は200万円の祝い金
 三洋電機・・・・・・出産一時金のほか、入学金50~70万円

  「託児所の工夫」
 資生堂・・・インターネットカメラ設置
                        <内閣府少子化社会白書>


まあ、見てわかる通り、どれも大企業であり、ほんの一部の人間の助けにしかならない
一番多い中小企業はどうなっているかといえば、ほぼ皆無に近い。

理由としては、代替要員の問題と資金繰りの問題がある。
端的に言えば、出産して帰ってこようと思ったら、会社が潰れていた・・・
かなり極端に聞こえるだろうが、従業員数を考えれば結構笑えない話なのだ。

このようなことに対して猪口大臣は、育児休業をとらせる中小企業には
国がサポート(経済支援)することが望ましいとしている。
ただこの後、大臣は国家援助は恒久的ではなく、現状の子育て支援状況が
変革すれば、いずれは企業側が、必然的に支援をしていくことになると付け加えた。


最後に、まずなにかひとつ実行するとしたら、なんでしょうか?という質問に
大臣は「総合的に多様なパッケージつくりが必要」と答え、まったく具体例が
ないということが丸分かりしてしまった、今までも結局、あれこれ手を広げすぎて
何一つ問題点が改善されなかったように思う、まず一歩、なにを行うか、
これは具体的にひとつだけでいいから、答えて欲しかったな。


後記として、この番組とは関係ないのだが、結婚した人たちの出産率というのは
実はここ十数年変わっておらず、最近の少子化の理由にはならないのではないかとの
疑問もある、つまり結婚しない(出来ない)という状況が少子化を促進させている。

となると、二点、結婚を促進させる方向を模索するか、今結婚して子供を産んでくれている
家庭を優遇し、もっと産んでもらうか、大別するとこうなるのではないか。

前者は経済のつまみをいろいろいじらねばならず、かなり複雑になってくる
予算をつけて分かりやすいのは後者、それだけに後者に偏っていくのだろう。

猪口大臣がいつも言っていた男が子育てに加わらないのが悪いということが
意外に(笑)アンケートでは下位だったことに触れてもらいたかったのだが・・・

こちらに検索等でお越しになった方々、同じく少子化について投稿した記事が
ありますので、よろしければ御覧ください。少し深く書いている記事です。

少子化について考えてみる 前編
少子化について考えてみる 後編



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最終更新日  2006年02月10日 10時30分19秒
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