いつでもリゾート!

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お婆ちゃんの落し物


一昨年の秋、バスに乗って、こぐま(息子・当時8歳)と二人でプラネタリュームを見に行きました。
天気も良く、近くの川土手で遊んだりして気分良く帰りもバスに乗り込んだわけです。

すると・・・目に来るような異臭が車内に充満しています。
私は臭いの出どころをすばやくリサーチし、老婆3人組が
怪しいとふんだのです。
まさかおばあちゃん、おもらし・・・?

そんな予感を胸に秘め、私達は老婆からできるだけ離れた席に向かいました。
1番後ろの席に座ったのですが、こぐまがなにやら言いたげ
な様子。いくら平和主義のこぐまでも耐え難い臭いだったのでしょう。
「ママ、なんかう○ちの臭いがしない?」
と言葉に出してしまったのです。

あわてて口を押さえたのですが、時、既に遅く老婆達が振り返りました。
「ごめんね。僕。おばあちゃん達、銀杏持ってるのよ。」
との事。そうか、おもらしではないのか・・・と安心しましたが、普通、銀杏持ってバスに乗らないよな~とは思って
いました。悪臭の中、こぐまは眠りに落ち、こんな中で良く寝られるもんだとちょっとあきれました。
老婆達は3つ目のバス停で降りていきましたが、その後も臭いは消え去りませんでした・・・
なんでだ?

いつの間にか車内はこぐまと私の2人きりになっています。
私達のバス停が近づき、出口に向かった私は何の気なく、
老婆達のいた席に視線を落としました。すると・・・

足元に小さな水溜りができており、銀杏が一粒落ちていました。
おばあちゃんの忘れ形見。臭いの元凶。
銀杏の汁・・・くさっ!!!

お礼を言ってバスを降りましたが、運転手さんは気の弱そうな若い人でした。バスを降りることのできない運転手さんが気の毒になりました。(>_<)




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