笑顔のある日々

笑顔のある日々

名前


カズの時もそうだったし、アサヒの時にも誕生して最初に会った時に名前を呼ぼうと思っていた。

妻が入院したのは22週。この頃にはさすがにまだ名前を考えていなかった。
入院後、いつ生まれてもおかしくないと言われてあわてて名前を考え始めた。

最初の病院から転院直前までは「女の子」と言われていたので
女の子の名前を考えていて、決めていた名前があった。
もし、この頃生まれたら助からないと言われていたので
今思えば「送るための」名前であった。

しかし、転院できることが決まり、その直前に「男の子」であることが
判明した。男の子の名前を考え直し、今の「アサヒ」に決めた。
闇に包まれていた不安な夜から、いつかは「希望と言う光」がさす朝
が来る。再生の意味を込めて。これからのアサヒの人生でどんなことがあっても乗り越えられるように!
また、苗字と含めて最高の生命力を発揮できるような画数になるように
漢字も選んだ。

この名前を、お腹の子に向かって呼んだ瞬間からアサヒの生命力は
格段にあがったように感じた。


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