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JEDIMANの瞑想室
第4章 ソロモンの眼 <2>
ローグはリアナに呼びかけながら、通路を必死に走っていた。
よろよろとリアナが続く。
通路は混沌の渦だった。
軍人達が何か叫びながら走り回っている。
ローグははぐれないようにリアナの手を引きながら、なんとかエレベーターへと向かっていた。
再び爆発音。
銃声や悲鳴まで聞こえた。
天井が崩れている場所もある。
通路はもうもうと立ち上る粉塵に満ちていた。
「エレベーターだ!」
ローグは前方にエレベーターを認め、叫んだ。
エレベーターの前はごったがえしていた。
退避しようとする軍人やオペレーターが、エレベーターが来るのを今か今かと待っている。
「くそっ!人が多すぎる!」
ローグは毒づいた。
その時、ようやくエレベーターが到着し、扉が開いた。
人々が急かすような声をあげる。
しかし、それは悲鳴に打ち消された。
エレベーターから溢れだしたグールが、次々に人間を貪っていた。
オペレーターの女性が悲鳴をあげて逃げ回り、軍人がグールと取っ組みあっている。
「ぐ、グール!?もうこんなとこまで!」
リアナが狼狽して叫ぶ。
「リアナ、こっちだ!」
ローグはそう言うと、通路の端にある階段に向かって駆け始めた。
人々もグールの恐怖にパニックになりながら階段へと走っていく。
しかし、そんな彼らにさらなる絶望を与えるかのように、階段から何かが這い上ってきた。
白い濁眼。
灰色、というより黒いゴムのような肌。
獰猛な牙。
筋肉の波打つ身体。
ヴィシスがたくさんの獲物を見て、轟くような戦吼をあげた。
同じくらいの大きさの悲鳴が、人間達からあがる。
「ヴィシスよ!」
リアナが恐怖に満ちた声で叫ぶ。
「くそっ、こっちだ!」
ローグは近くの部屋の扉を開け、中に入った。
リアナもすぐに続く。
ローグは扉を閉め、鍵をかけた。
くぐもった悲鳴や絶叫が、扉の向こうから聞こえてくる。
部屋は資料室のようだった。
図書館のように棚がたくさんあり、ビデオテープや書類がところせましと並べられている。
広さは一般的な教室の4倍くらいだ。
リアナが窓に駆け寄る。
ローグは安心したように座り込んだが、リアナがあげた悲鳴に慌てて跳び起きた。
「<アイ>が!」
リアナが叫ぶ。
ローグは急いで窓に駆け寄り、外の様子を見た。
もう薄闇に包まれる時間のはずだった。
しかし、空は赤々と燃えていた。
破壊された戦艦の炎だ。
その炎の中、<アイ>が孤軍奮闘していた。
デストロイヤーに阻まれ、なかなか脱出できないのだ。
<せつな>や<ヴァルキリー>、そして生き残ったわずかな艦が、必死にディザスターやクラーケンと戦っている。
「まずいな………」
ローグはつぶやき、リアナを見た。
リアナは泣いていた。
「教授!早くしてくださいよ!」
リッドはアサルト・ライフルを手に怒鳴った。
アーサーが必死に走ってくる。
その背後はローラナがカバーしていた。
「どこに行けばいいんです?」
リッドはようやく彼に追いついたアーサーに訊いた。
「ああ、ヘリが、第3格納庫で、待ってる、はずだ………」
アーサーが苦しげに息を整えながら答える。
「じゃあとりあえず1階まで行かないと………」
「どうやって?」
ローラナが首をかしげた。
「階段とエレベーターは敵に占拠されてるわよ?」
「そう。だからここだ!」
リッドはそう言うと目の前の部屋をビシッと指し示した。
「………………はぁ」
ローラナがため息をつく。
「あんた、こんな状況なのに覗きがしたいの?」
「違う!」
リッドは全力で否定した。
その部屋は、男女共に必要不可欠であり、ある一種の荘厳さに満ち、秘密のベールに包まれた空間―――――トイレだった。
「なんでトイレなんだ?」
アーサーが訊く。
待ってましたとばかりに、リッドが胸を張った。
「トイレには大抵、業者とかが天井裏や床下に入るためのハッチがあるんだ。そこから脱出しよう」
「ほんとくだらない事考えつくわね………」
ローラナはあきれながらもずかずかと男子トイレへと入った。
「お、おい!ローラナ!」
リッドの焦った声がする。
「なによ。こんな時に男だの女だの言う気?」
「いや、そうじゃなくて」
「なによ」
「少し用を足したいんだけど」
「…………………」
長嶋はクラーケンに掴まれた己の左腕を、肩から叩き斬った。
左腕が長嶋の身体から放れ、一気にクラーケンに海の底へと消えていった。
「な、長嶋………」
松崎は驚いて言葉も出なかった。
長嶋が痛々しい笑みを浮かべる。
「止血、してくれるか?」
松崎は慌てて上着を脱ぎ、噛み裂いた。
ディザスターの瞳に、触手に貫かれて崩れ落ちる男の姿が映った。
まるでスローモーションのようだった。
血が大量に噴き出し、甲板をみるみるうちに赤に染めていく。
「クロウ!」
倒れた男の仲間が叫ぶ。
その名前は、ディザスターのカラッポの頭になぜか異様に響いた。
「……………クロウ?」
ディザスターはおぞましい唸り声に似た声でつぶやいた。
「クロウ………」
次の瞬間、ディザスターの脳が揺れた。
「ぐおおっ!?」
ディザスターは己の頭を抱え込むと、その場にうずくまった。
“クレイジー!”
頭の中に、映像が閃く。
「ざ………ザーン……」
ディザスターは頭の中で自らの名を呼んだ男を、知っていた。
“クレイジー、しっかりしろ!”
「クレイジー……?誰だ?それは?」
ディザスターは荒い息をつきながら、己の脳を占領している男に言った。
「私は、<マザー>のしもべだ!」
“冗談言うなって”
また1人、ディザスターの脳内に若者が現れた。
“お前はクレイジーだ”
「クロウ………」
ディザスターはゆっくりとその名を呼んだ。
失われていた記憶のベールが晴れ始める。
ディザスターの脳裏に、特殊部隊での訓練や日常風景が浮かびあがる。
「お、俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は俺は――――」
ディザスターは狂ったようにつぶやくと、最後に言葉を絞り出した。
「俺は――――クレイジー………」
その瞬間、<マザー>に抑制されていた彼の記憶の扉が開け放たれた。
クレイジーは、発狂した。
突然、シュナイダー達の見ているなか、ディザスターが凄まじい吼え声をあげた。
空気がビリビリと震え、海が波立ち、<ヴァルキリー>が揺れる。
「な、なんだ?」
シュナイダーはディザスターに銃口を向けたまま、狼狽して叫んだ。
ディザスターはうずくまった状態から立ち上がり、再び吼えた。
触手が狂ったように動き回る。
次の瞬間、ディザスターは大きくジャンプし、背中から生える大量の触手を、ソロモン基地に入港しているフィアの戦艦に向かって突き出した。
触手が甲板にいるフィアを貫き、絞め殺し、殴打していく。
「な、なにが起きてるんだ!?」
スコットが怒鳴る。
もちろんシュナイダーにもわからなかった。
だが、そんな事より、今はすべき事がある。
「クロウ!」
シュナイダーは叫ぶと横たわるクロウの側に駆け寄り、止血しようと試みた。
だめだ。
傷口が大きすぎる。
シュナイダーは急いで脈をとった。
浅く、早い。
顔色は、まるで灰のようだった。
「メディック!(治療兵!)ここに重傷者がいるぞ!」
シュナイダーは声の限りに叫んだが、こんな状況では衛生兵も混乱状態にあるだろう。
「ネイオ、ブライドンに報せてくれ!クロウが重傷だ!ソロモン基地の治療室へ向かうから接岸してくれ、って!」
「わかった!」
ネイオが身を翻し、走り出す。
ちょうどその時、ディザスターが吼え声をあげ、デストロイヤーを破壊した。
クレイジーの頭の中は、怒りに満ちていた。
俺をこんな姿にしやがって!
俺から仲間を奪いやがって!
俺の未来を破壊しやがって!
彼の怒りにあわせて触手が鞭のようにしなり、次々にフィアを屠っていく。
クレイジーの喉が潤いを求め、叫ぶ。
血を………
血を………
クレイジーは戦吼をあげると、鉤爪でフィアを斬り裂いた。
内臓や髄が飛び散り、返り血がクレイジーの髪や肌を赤く染めあげる。
クレイジーは怒りに身を任せ、次々に敵を殺していった。
資料室の中で屈み込み、ローグは脱出方法を考えていた。
ここはそのうち、敵に見つかってしまうだろう。
ローグは顔をあげ、リアナを見た。
彼女は部屋の隅でうずくまっていた。
「………ふぅ」
ローグはため息をつくと立ち上がり、ハンドガンを腰から抜くとリアナに手渡した。
「リアナ」
「…………?」
リアナはハンドガンを受け取り、不思議そうにローグを見た。
「護身用だ。ここから先は何があってもおかしくない。自分の身は自分で守るんだ」
「え………」
リアナが口を開いた次の瞬間、バゴン!と部屋の扉が蹴破られる音がした。
瞬時に2人は息を潜めた。
唸り声。
のそのそと歩く音。
グールだ。
ここからでは資料棚の陰になって見えないが、入り口からグールが入ってきたらしい。
それも、複数。
「………………」
ローグはリアナにそこにいろとジェスチャーで指示すると、資料棚の陰から、そっと向こうを覗き見た。
4匹。
やっかいだな。
ローグは意を決すると、側の棚から映像資料のケースを取りだし、グールから見えるようにポイと放った。
グール達がわけのわからない唸り声をあげ、のそのそと歩いてくる。
ケースにたどりついた先頭のグールが、何も知らずにローグの目の前で屈み込みケースを調べ始めた。
ローグは口笛を吹いてみせた。
グールがパッと顔をあげる。
「痛いけど我慢しろよ?」
ローグはそうつぶやくと、屈み込んでいたグールの顔面に蹴りを叩き込んだ。
グールが吹っ飛ぶ。
ローグは資料棚の陰から側転しながら飛び出し、同時にサブマシンガンを連射した。
弾がグールに炸裂し、ビチビチと肉がはぜる。
しかし、グールは怒りの声をあげ、ローグに迫ってきた。
「くっ………」
ローグは自らに覆いかぶさろうとするグールの両手首を掴み、必死に押しとどめた。
グールが腐臭のする息を放ちながらローグに噛みつこうとする。
「リアナッ!助けてくれ!」
ローグはそれを必死にいなしながら、リアナに助けを求めた。
息をのんで事の成り行きを見守っていたリアナがびくんと震え、もたもたとハンドガンを構える。
「えっと………。ここをこうして………」
リアナはそう言うとトリガーに指を当てた。
ローグは焦った。
「ばっ……!目を瞑って撃つな―――」
ローグが叫んだ瞬間、リアナが引き金を引いた。
轟音。
脳髄を撃ち抜かれたグールは吹っ飛んでいた。
ローグは思わず尻餅をつき、リアナに向かって呆然と言った。
「寿命が30年は縮んだぞ………」
次の瞬間、ローグ付近の床が抜けた。
とっさにローグは受け身をとった。
リアナの悲鳴。
身体が宙を落ちる感覚。
衝撃。
痛み。
ローグの意識はブラックアウトした。
「う………」
ローグはゆっくりと目を開いた。
目の前には、瓦礫。
グールの屍が転がっていた。
どうやらローグと一緒に落ちたらしい。
「いてて………くそ……」
ローグは身体の痛みを我慢し、ゆっくりと立ち上がった。
「ローグ!」
上からリアナの声がした。
ローグが見上げると、2階ほど上の穴から、リアナが顔をのぞかせていた。
リアナがいるのは5階。
つまり、5階から落盤した瓦礫は4階をも突き破り、3階でようやく止まったようだ。
その時、ローグは気づいた。
リアナと自分は完全に分断されてしまった。
「リアナ!」
ローグは5階のリアナに向かって叫んだ。
「僕が行くから待ってろ!その部屋を出るなよ!」
リアナが頷くのが見えた。
ローグはすぐに自らがいる部屋の扉を開けた。
閉めた。
通路には大量のグールがいた。
「ちっ!やっかいだな」
ローグは手榴弾を手にすると、扉を少し開けて通路に投げ込み、すぐに閉めた。
爆発。
ローグはサブマシンガンを構え、通路に出た。
焼けた屍。
しかし、死ななかったグール達が迫ってくる。
ローグはサブマシンガンを撃ちまくってグールを倒しながら、階段に向かった。
また1匹、グールがローグに襲いかかる。
ローグはグールの開いた口にサブマシンガンの銃口を押し込み、引き金を引いた。
グールの頭蓋が粉砕し、血や脳髄が弾け飛ぶ。
しかし、そのグールに釘付けになっていたローグの背後から忍び寄っていたグールが、彼を羽交い締めにした。
「くっ!こんのゾンビ野郎!」
ローグは背後のグールの顎にエルボーを食らわせると、素早く振り返り、のけぞっているグールを思い切り殴り飛ばした。
しかし、次から次へとグールが湧いてくる。
「………」
ローグはいつの間にか追いつめられていた。
「もう、計画無しね」
突然、声と共に銃声が鳴り響いた。
「ローグもお前にだけは言われたくないだろうけどな」
「う、うるさいわね!」
リッドとローラナだった。
グールが新たな敵に向き直る。
しかし、2人の銃さばきの前では、グールは敵では無かった。
ディザスターは見境なく暴れていた。
彼の周りで戦艦が沈んでいき、人々が触手に殺されていく。
そのうち、ディザスターの目に、いまだに<せつな>を襲っているクラーケンが映った。
ディザスターは獰猛な唸り声をあげると、沈みゆく戦艦の舳先から大きく跳躍した。
ぐんぐん<せつな>が近づいてくる。
ディザスターは大量の触手を一気に繰り出した。
いくつかの触手の先端がクラーケンの腕の分厚い皮膚を貫いた。
クラーケンの轟くような悲鳴が響く。
ディザスターは勢いよく<せつな>の甲板に着地した。
ズン!と凄まじい衝撃が走り、<せつな>がぐらりと揺れる。
ディザスターは暴れまわるクラーケンの腕に飛び乗り、鉤爪を埋め込んだ。
血が噴き出す。
クラーケンは大量の傷口から血を流し、苦悶の悲鳴をあげて海の底へと逃げていった。
ディザスターは次なる獲物を<せつな>に定めた。
こちらを見たディザスターに、日本保安軍兵士達が恐怖の表情を浮かべる。
ディザスターは凄まじい跳躍力で<せつな>の甲板から跳びあがり、攻撃をしようと構えた。
その時、ディザスターは気づいた。
<せつな>の向こう、<ヴァルキリー>の甲板にいる血まみれの男、クロウ―――
クレイジーの記憶が悲鳴をあげた。
「ぐあああああ!」
クレイジーは頭を押さえた。
次の瞬間―――
<アイ>の誇る複式3連主砲が火を噴いた。
120衝撃インピーダスの砲弾が、クレイジーに炸裂した。
リアナはハンドガンを構え、迫りくるグールに向けて撃った。
しかし、グールはまるで食らった様子も見せずに歩いてくる。
ハンドガンの弾が、切れた。
「い、いやあ!来ないでぇ!」
リアナは壁際に追いつめられ、半狂乱になって叫んだ。
グールはまったく意にかいさず、リアナに迫り、牙を剥いた―――
次の瞬間、グールの頭蓋に深々とグルカナイフが突き立っていた。
グールが唸り、バタリと倒れる。
そしてそこにいたのは、カトリーナだった。
側にはリードもいる。
カトリーナは顔についた返り血を拭い、リアナを見てにっこり笑った。
「大丈夫?」
凄まじい威力の砲弾を受けたクレイジーの皮膚は、一瞬で焼き尽くされた。
触手が根元から吹き飛び、膿が湧き出す。
クレイジーは<せつな>の甲板に落ちた。
「あ………ああ……」
クレイジーはつぶれた喉からやっとの事で言葉を絞り出した。
Uウイルスの再生能力が必死に身体組織を再生させようとしている。
しかし、これほどの傷では不可能だろう。
クレイジーは晴れてきた空を見て、涙を流し、目を閉じた。
ソロモン基地の戦闘は終結した。
基地を攻撃したフィアは、母艦達がディザスターに残らず撃沈されたのを見て戦意を喪失し、人類と戦って全滅した。
中国、韓国連合軍もハワイへの奇襲に成功し、これを奪取。
Operation:Solomon's eye<ソロモンの眼作戦>は成功を納めたのだ。
これにより、フィアは太平洋での足場を失った。
しかし、人類の被害もまた、深刻なものだった………
「意識ありません!心肺機能も停止してます!」
「電気ショックだ、電気ショック!早く集中治療室へ!」
クロウは車輪のついた担架に乗せられ、ソロモン基地の通路を疾走していた。
看護婦がクロウの様子を見て叫び、医師が指示を下している。
クロウの腹に巻かれた布は血で赤く染まり、顔は黒ずんでいる。
クロウはそのままソロモン基地の集中治療室に運び込まれていった。
治療室もフィアに荒らされているが、この際しかたない。
クロウを不安な気持ちで見送ったシュナイダーは、静かにきびすを返した。
その頃―――
別の治療室のベッドに寝かされたディザスターに、アーサーは問いかけた。
「生きているか?」
「…………生きている」
クレイジーが蚊の鳴くような声で答えた。
側にいたリアナがビックリした表情をする。
「生きてるの!?凄い生命力………」
アーサーはリアナを制し、クレイジーに訊いた。
「私はアーサー・ホーク。君は?」
「俺は………クレイジー」
クレイジーが苦しげに答える。
「あんたは……知っているはずだ。あんたやクロウと一緒に島から脱出した奴だよ」
アーサーは目を丸くした。
「君だったのか!……しかし、なぜこんな姿に?」
「<マザー>に改造された」
「<マザー>?」
と、アーサー。
クレイジーは頷いた。
「フィアの神にして祖。絶対の存在さ」
「…………まさか、その<マザー>は巨大発光体か?」
「驚いたな。知ってるのか?その通りだ」
「………君はその<マザー>に改造されたのか?」
「ああ。だが、クロウを見て記憶が蘇ったんだ」
「ふむ………」
アーサーは腕を組んだ。
「<マザー>は今どこに?」
「サンフランシスコだ」
「そうか……。サンフランシスコ………。リオデジャネイロから移されたか……」
アーサーはぶつぶつつぶやくと、頷いた。
「クレイジー、君のおかげで光明が見えた。礼を言おう」
「へへ………。礼なんて………ガハッ!」
クレイジーは嘔吐した。
「………気持ち悪いの見せちまったな」
彼はリアナに皮肉な笑みを見せた。
「俺はもう限界みたいだ。最後に………頼みがある」
「……なあに?クレイジー」
リアナは死にゆく者に優しく訊いた。
クレイジーはにやりと皮肉に笑った。
「クロウに伝えてくれ。…………クソくらえ、ってな」
クレイジーはそう言うと乾いた笑い声をあげた。
そしてしばらくして、クレイジーの瞼が、人生の幕が、閉じられた。
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