薔薇王韓流時代劇パラレル 二次創作小説:白い華、紅い月 10
F&B 腐向け転生パラレル二次創作小説:Rewrite The Stars 6
天上の愛地上の恋 大河転生パラレル二次創作小説:愛別離苦 0
薄桜鬼異民族ファンタジー風パラレル二次創作小説:贄の花嫁 12
薄桜鬼 昼ドラオメガバースパラレル二次創作小説:羅刹の檻 10
黒執事 異民族ファンタジーパラレル二次創作小説:海の花嫁 1
黒執事 転生パラレル二次創作小説:あなたに出会わなければ 5
天上の愛 地上の恋 転生現代パラレル二次創作小説:祝福の華 10
PEACEMAKER鐵 韓流時代劇風パラレル二次創作小説:蒼い華 14
火宵の月 BLOOD+パラレル二次創作小説:炎の月の子守唄 1
火宵の月×呪術廻戦 クロスオーバーパラレル二次創作小説:踊 1
薄桜鬼 現代ハーレクインパラレル二次創作小説:甘い恋の魔法 7
火宵の月 韓流時代劇ファンタジーパラレル 二次創作小説:華夜 18
火宵の月 転生オメガバースパラレル 二次創作小説:その花の名は 10
薄桜鬼ハリポタパラレル二次創作小説:その愛は、魔法にも似て 5
薄桜鬼×刀剣乱舞 腐向けクロスオーバー二次創作小説:輪廻の砂時計 9
薄桜鬼 ハーレクイン風昼ドラパラレル 二次小説:紫の瞳の人魚姫 20
火宵の月 帝国オメガバースファンタジーパラレル二次創作小説:炎の后 1
薄桜鬼腐向け西洋風ファンタジーパラレル二次創作小説:瓦礫の聖母 13
コナン×薄桜鬼クロスオーバー二次創作小説:土方さんと安室さん 6
薄桜鬼×火宵の月 平安パラレルクロスオーバー二次創作小説:火喰鳥 7
天上の愛地上の恋 転生オメガバースパラレル二次創作小説:囚われの愛 9
鬼滅の刃×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:麗しき華 1
ツイステ×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:闇の鏡と陰陽師 4
黒執事×薔薇王中世パラレルクロスオーバー二次創作小説:薔薇と駒鳥 27
黒執事×ツイステ 現代パラレルクロスオーバー二次創作小説:戀セヨ人魚 2
ハリポタ×天上の愛地上の恋 クロスオーバー二次創作小説:光と闇の邂逅 2
天上の愛地上の恋 転生昼ドラパラレル二次創作小説:アイタイノエンド 6
黒執事×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:悪魔と陰陽師 1
天愛×火宵の月 異民族クロスオーバーパラレル二次創作小説:蒼と翠の邂逅 1
陰陽師×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:君は僕に似ている 3
天愛×薄桜鬼×火宵の月 吸血鬼クロスオーバ―パラレル二次創作小説:金と黒 4
火宵の月 昼ドラハーレクイン風ファンタジーパラレル二次創作小説:夢の華 0
火宵の月 吸血鬼転生オメガバースパラレル二次創作小説:炎の中に咲く華 1
火宵の月×薄桜鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:想いを繋ぐ紅玉 54
バチ官腐向け時代物パラレル二次創作小説:運命の花嫁~Famme Fatale~ 6
火宵の月異世界転生昼ドラファンタジー二次創作小説:闇の巫女炎の神子 0
バチ官×天上の愛地上の恋 クロスオーバーパラレル二次創作小説:二人の天使 3
火宵の月 異世界ファンタジーロマンスパラレル二次創作小説:月下の恋人達 1
FLESH&BLOOD 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の騎士 1
FLESH&BLOOD ハーレクイン風パラレル二次創作小説:翠の瞳に恋して 20
火宵の月 戦国風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:泥中に咲く 1
PEACEMAKER鐵 ファンタジーパラレル二次創作小説:勿忘草が咲く丘で 9
火宵の月 和風ファンタジーパラレル二次創作小説:紅の花嫁~妖狐異譚~ 3
天上の愛地上の恋 現代昼ドラ風パラレル二次創作小説:黒髪の天使~約束~ 3
火宵の月 異世界軍事風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:奈落の花 2
天上の愛 地上の恋 転生昼ドラ寄宿学校パラレル二次創作小説:天使の箱庭 7
天上の愛地上の恋 昼ドラ転生遊郭パラレル二次創作小説:蜜愛~ふたつの唇~ 1
天上の愛地上の恋 帝国昼ドラ転生パラレル二次創作小説:蒼穹の王 翠の天使 1
火宵の月 地獄先生ぬ~べ~パラレル二次創作小説:誰かの心臓になれたなら 2
火宵の月 異世界ロマンスファンタジーパラレル二次創作小説:鳳凰の系譜 1
火宵の月 昼ドラハーレクインパラレル二次創作小説:運命の花嫁~愛しの君へ~ 0
黒執事 昼ドラ風転生ファンタジーパラレル二次創作小説:君の神様になりたい 4
天愛×火宵の月クロスオーバーパラレル二次創作小説:翼がなくてもーvestigeー 2
FLESH&BLOOD ハーレクイロマンスパラレル二次創作小説:愛の炎に抱かれて 10
薄桜鬼腐向け転生刑事パラレル二次創作小説 :警視庁の姫!!~螺旋の輪廻~ 15
FLESH&BLOOD 帝国ハーレクインロマンスパラレル二次創作小説:炎の紋章 3
PEACEMAKER鐵 オメガバースパラレル二次創作小説:愛しい人へ、ありがとう 8
天上の愛地上の恋 現代転生ハーレクイン風パラレル二次創作小説:最高の片想い 6
FLESH&BLOOD ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の花嫁と金髪の悪魔 6
薄桜鬼腐向け転生愛憎劇パラレル二次創作小説:鬼哭琴抄(きこくきんしょう) 10
薄桜鬼×天上の愛地上の恋 転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:玉響の夢 6
天上の愛地上の恋 昼ドラ風パラレル二次創作小説:愛の炎~愛し君へ・・~ 1
天上の愛地上の恋 異世界転生ファンタジーパラレル二次創作小説:綺羅星の如く 0
天愛×腐滅の刃クロスオーバーパラレル二次創作小説:夢幻の果て~soranji~ 1
天愛×相棒×名探偵コナン× クロスオーバーパラレル二次創作小説:碧に融ける 1
黒執事×天上の愛地上の恋 吸血鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:蒼に沈む 0
魔道祖師×薄桜鬼クロスオーバーパラレル二次創作小説:想うは、あなたひとり 2
天上の愛地上の恋 BLOOD+パラレル二次創作小説:美しき日々〜ファタール〜 0
天上の愛地上の恋 現代転生パラレル二次創作小説:愛唄〜君に伝えたいこと〜 1
天愛 夢小説:千の瞳を持つ女~21世紀の腐女子、19世紀で女官になりました~ 1
FLESH&BLOOD 現代転生パラレル二次創作小説:◇マリーゴールドに恋して◇ 2
YOI×天上の愛地上の恋 クロスオーバーパラレル二次創作小説:皇帝の愛しき真珠 6
火宵の月×刀剣乱舞転生クロスオーバーパラレル二次創作小説:たゆたえども沈まず 2
薔薇王の葬列×天上の愛地上の恋クロスオーバーパラレル二次創作小説:黒衣の聖母 3
天愛×F&B 昼ドラ転生ハーレクインクロスオーパラレル二次創作小説:獅子と不死鳥 1
刀剣乱舞 腐向けエリザベート風パラレル二次創作小説:獅子の后~愛と死の輪舞~ 1
薄桜鬼×火宵の月 遊郭転生昼ドラクロスオーバーパラレル二次創作小説:不死鳥の花嫁 1
薄桜鬼×天上の愛地上の恋腐向け昼ドラクロスオーバー二次創作小説:元皇子の仕立屋 2
火宵の月 異世界ファンタジーパラレル二次創作小説:碧き竜と炎の姫君~愛の果て~ 1
F&B×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:海賊と陰陽師~嵐の果て~ 1
YOI×天上の愛地上の恋クロスオーバーパラレル二次創作小説:氷上に咲く華たち 1
火宵の月×薄桜鬼 和風ファンタジークロスオーバーパラレル二次創作小説:百合と鳳凰 2
F&B×天愛 昼ドラハーレクインクロスオーバ―パラレル二次創作小説:金糸雀と獅子 2
F&B×天愛吸血鬼ハーレクインクロスオーバーパラレル二次創作小説:白銀の夜明け 2
天上の愛地上の恋現代昼ドラ人魚転生パラレル二次創作小説:何度生まれ変わっても… 2
相棒×名探偵コナン×火宵の月 クロスオーバーパラレル二次創作小説:名探偵と陰陽師 1
薄桜鬼×天官賜福×火宵の月 旅館昼ドラクロスオーバーパラレル二次創作小説:炎の宿 2
火宵の月 異世界ハーレクインヒストリカルファンタジー二次創作小説:鳥籠の花嫁 0
天愛 異世界ハーレクイン転生ファンタジーパラレル二次創作小説:炎の巫女 氷の皇子 1
天愛×火宵の月陰陽師クロスオーバパラレル二次創作小説:雪月花~また、あの場所で~ 0
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。 時計がカチカチと時を刻む音が、寝室内に響いた。何度寝返りを打っても、アルフレートは目が冴えてしまって眠れなかった。隣で寝ているルドルフは、安らかな寝息を立てて眠っている。同じ寝台で眠ることになった時、一瞬二人の間に気まずい空気が流れたが、ルドルフは横になるなり目を閉じてしまった。(わたしは一体何を考えているんだろう?) アルフレートは、ルドルフを起こさぬようにそっと寝台から降り、浴室へと入った。洗面台の前に置かれているグラスに水を注ぎ、それを一気に飲み干した。ここに泊まりたいと言い出したのは自分なのに、妙にルドルフを意識してしまっている事にアルフレートは気づいた。これからどうすればいいのだろう―そんな事を思いながらアルフレートが浴室から出て来ると、寝台の前でルドルフが彼を待っていた。「起きていらっしゃったのですか?」「ああ、お前の様子が気になってな。」「ルドルフ様、あの・・」ルドルフは、何かを自分に言おうとしたアルフレートの唇に人差し指を押し当てた。「アルフレート、お前はこれからどうしたい?」「そ、それは・・」「わたしに抱かれたいのかと、聞いている。」「ルドルフ様・・」アルフレートはルドルフの言葉を聞いて赤面した後、静かに頷いた。ルドルフはアルフレートの手を取ると、彼を寝台の上に寝かせた。「優しくするから、大丈夫だ。」「ルドルフ様・・」ゆっくりと、ルドルフの唇が己のそれと重なるのを感じたアルフレートは、静かに目を閉じた。ルドルフの唇はアルフレートの首筋を強く吸い上げると、胸や腹を首筋と同じように強く吸い上げ、紅い痕をつけた。ルドルフの手が、アルフレートの下腹に触れると、彼は微かに身を震わせた。「あ、やめ・・ルド・・」自分の股間に顔を埋めたルドルフを見たアルフレートは、慌てて彼を退かそうとしたが、遅かった。アルフレートはルドルフから与えられる快感に身を震わせながら、彼から芳しい薔薇の香水が漂ってくることに気づいた。「声を・・出せ。」荒い息を吐きながら、ルドルフがゆっくりと顔を上げ、蒼い瞳でアルフレートを見つめた。「ここにはお前とわたし、二人だけだ。誰かに遠慮することもないだろう?」「ルドルフ様・・」「足を、開け。」アルフレートがゆっくりと足を開くと、ルドルフが自分の中に入ってくるのがわかった。「辛くないか?」「いいえ・・」痛みに顔を顰(しか)めながらも、アルフレートはルドルフとひとつになれた喜びで胸が一杯になった。「アルフレート・・」「ルドルフ様・・」互いに手を握り合い、アルフレートはルドルフの腕の中で意識を手放した。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。 アルフレートの涙を見たルドルフは、それまで彼を抱きたいという激しい衝動がスッと消えてゆくのを感じ、彼の上から退いた。「ルドルフ様?」「済まない、乱暴な事をして・・」「いいえ、わたしの方こそ、取り乱してしまって申し訳ありません。」アルフレートはそう言うと、ハンカチで涙を拭った。「お前の気持ちなど考えずに、強引な事をしてしまった。もう帰ってもいいぞ。」「いいえ、今夜はこちらで泊まらせて頂きます。」アルフレートの言葉に、ルドルフは驚きで目を丸くした。「さっき、わたしに酷いことをされたのに、ここで泊まるだと?本気で言っているのか?」「ええ。ルドルフ様がもしお嫌でなければ、ですが。」アルフレートは上目遣いにルドルフを見つめると、彼は頬を赤く染め、こう言った。「好きにしろ・・」「有難うございます。」「シャワーを浴びるから、暫くここで待っていろ。」「はい・・」 ルドルフが浴室へと入ってゆくのを見たアルフレートは、寝台の端に腰掛けた後、溜息を吐いた。 冷水を頭から浴びながら、ルドルフは先ほどの行動が余りにも軽率過ぎた事を反省して溜息を吐いた。(わたしは、一体何をやっているんだ・・あんな事をするなんて。)浴室の壁を拳で叩き、ルドルフは溜息を吐いた。あのパーティーでアルフレートに一目惚れし、彼を自分のものにしたいと思ったことは確かだ。だが、性急すぎた。急ぐことはない、少しずつ互いの距離を縮めればいいのだ―そう思いながら、ルドルフはシャワーを浴び終え、浴室から出た。すると、そこにはタオルを持ったアルフレートがドアの前で待っていた。「お前、何をしている?」「お身体を、拭こうと思いまして・・」「そんな事は自分でする。」「ですが、一晩お世話になるので何か貴方様のお役に立ちたいのです。」「やめろ、そんな顔で言われると、変な気を起こすだろうが。」 ルドルフはアルフレートの手から乱暴にタオルを取ると、それを腰に巻き付けた。「それでは、失礼いたします。」アルフレートは顔を赤く染めながら、慌てて浴室から出て行った。(まったく、調子が狂うな・・) 浴室から出たアルフレートは、ルドルフの裸を思い出してしまい、再び赤面した。同性の裸を見て恥ずかしがるなんて、自分は頭がおかしいとしか思えない。「アルフレート、もういいぞ。」「はい・・」 ルドルフがドライヤーで髪を乾かしているのを見たアルフレートは、なるべく彼の方を見ないように浴室の中に入った。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。「何だお前は!」「そのような物を振り回されては、他の方のご迷惑になりますよ?」「うるさい、お前には関係のないことだろう、引っ込んでいろ!」 激昂するヴィルヘルムに対して、アルフレートは冷静沈着な態度で彼を説得し始めた。 傍から見れば、アルフレートの行為は自殺行為だと捉えられているようで、ルドルフから少し離れたところで固まっている数人の令嬢達が、扇子の陰で何やらひそひそと囁き合っていた。「アルフレート、そいつは放っておけ!」 ルドルフがそうアルフレートに声を掛けた時、彼の背後に立ったヴィルヘルムが手に持っていたナイフをアルフレートの頭上に振り翳そうとしていた。「危ない!」ルドルフはアルフレートを助けようと彼の方へと駆け寄ったが、大理石の床にはヴィルヘルムが気絶して倒れていた。「お前、こいつに何をした?」「余りにも諦めが悪いお方なので、少し眠って頂きました。お騒がせしてしまって申し訳ございません。」アルフレートはそう言ってルドルフに頭を下げると、周囲の招待客達に向かって救急車を呼ぶように指示した。「わたしの質問に答えろ、アルフレート。お前は、こいつに一体何をしたんだ?」「ナイフで襲って来たあの方に、技をかけただけです。」「技?」「実は、合気道を最近習い初めまして・・護身術として会得しようと思って、技を実際かけたことがなかったのですが、あの方に腕を掴まれたので、咄嗟に身体が動いてしまいました。」ルドルフが自分の言葉を聞いて怪訝そうな表情を浮かべているのを見たアルフレートは、そう言ってルドルフの方を見ると、彼は突然大声で笑い出した。「ルドルフ様?」「虫を殺さぬような顔をしながら、お前は案外逞(たくま)しいのだな?」「お褒めに預かり、恐縮です。」「もう疲れたから、部屋に戻る。アルフレート、ついて来い。」「はい・・」 周囲の招待客達は、ヴィルヘルムが起こした騒ぎに混乱し、ルドルフがアルフレートと共に大広間から姿を消したことに気づかなかった。「ルドルフ様、わたしもう帰ります。」「今夜は泊まっていけ。そのつもりで来たのだろう?」「いえ、そんなつもりでは・・」「お前、まさかわたしがこのまま大人しくお前を帰すと思ってパーティーに来たのか?だとしたら、甘いな。」 ルドルフはそう言って笑うと、アルフレートの手を掴んで彼を寝室へと連れて行った。 天蓋付きの寝台の上に押し倒されたアルフレートは、彼がこれから自分に何をしようとしているのかを解り、ルドルフから逃げ出そうと激しくもがいた。「暴れても無駄だ。ここには誰も来ない。」「やめてください、こんな事は!」アルフレートはそう言うと、ルドルフを突き飛ばし、乱れた衣服を整えて寝室から出ようとした、 だが彼は再び、ルドルフによって寝台の上に押し倒されてしまった。「何故だ、何故わたしの気持ちが解らないんだ、アルフレート!」「ルドルフ様・・」 アルフレートの、宝石のように美しい翠の瞳から、一筋の涙が流れ、彼の白皙を濡らした。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。“ルドルフ様は君のような人間には相応しくない” トイレで、金髪緑眼の青年から言われた言葉が、アルフレートの胸に棘のように突き刺さり、ルドルフや彼の家族と話している間も、その言葉は頭の中からすぐに消えてくれない。「アルフレート、どうした?」「いえ、何でもありません。」「ちょっとこっちに来い。」ルドルフはそう言うと、アルフレートを人気のない庭へと連れ出した。「お前、何か隠しているだろう?」「いいえ。」「嘘を吐くな。お前は嘘を吐く時、必ず目を逸らす。トイレで、何かあったのだろう?まぁ、簡単に想像はつくが・・」ルドルフはそう言うと、溜息を吐いた。 以前から、ハプスブルク財閥の御曹司である自分に媚を売る連中が星の数のように居るが、その中の一人が、アルフレートに対して余計な事を吹き込んだようだ。「大方そいつは、お前がわたしには相応しくないと言ったのだろう?」「はい・・」「そんな雑音は無視しろ。お前にそんな事を言った奴は、お前をやっかんでいるだけだ。」「ですが・・」「そんな下らない事でいつまでもウジウジと悩むな、イライラする!」ルドルフは突然そう叫ぶと、アルフレートに向かって人差し指を突きつけた。「もうこれ以上、お前の愚痴に付き合うのは真っ平御免だ!」「申し訳ございません・・」「何も悪いことをしていないのに謝るな。」アルフレートが少しバツの悪そうな顔をしながら俯いた時、ロシェクが何やら慌てた様子で二人の元へと駆け寄って来た。「ルドルフ様、至急大広間にお戻りください!」「どうした、ロシェク?一体何があった?」「実は、どうしてもルドルフ様に会わせろとおっしゃる方がいらっしゃって、皆困っているのです。」「わかった。アルフレート、お前もわたしと一緒に来い。」「は、はい・・」 ルドルフとアルフレートが大広間に戻ると、そこには意味不明な言葉で使用人達に怒鳴り散らしている一人の青年の姿があった。「早くルドルフを呼べ、モタモタするな!」猛禽にも似た鋭い眼光を放ちながら周囲を睥睨している青年の正体を、ルドルフは知っていた。「おや、貴方がこのような所にいらっしゃるとはお珍しい。わたしに何かご用ですか、ヴィルヘルム殿?」「ルドルフ、お前・・」 ルドルフの方を見た青年―ヴィルヘルムは、怒りに滾った目で彼を睨みつけた。「よくそんな涼しい顔をしていられるな!お前の所為で、俺は・・」「ああ、この前の話か?このような場所で、昔の事を蒸し返すなど、往生際が悪いですね。」「この野郎、言わせておけばっ!」 飄々(ひょうひょう)とした態度を取っているルドルフに対して激昂したヴィルヘルムは、近くに置いてあった果物ナイフを掴み、それを滅茶苦茶に振り回した。 周囲の招待客達が悲鳴を上げて逃げ惑う中、アルフレートだけが一人ヴィルヘルムへと駆け寄っていった。「アルフレート、下がれ!」「ここはわたしにお任せください、ルドルフ様。」 そう言ったアルフレートの声は、凛としたものだった。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。通常、ワルツは男女一組のペアで踊るものである。なので、男同士で踊るルドルフとアルフレートの姿はやけに目立った。―あの方、先程ルドルフ様と手を繋いでいらした・・―どちらのご令息なのかしら?―まるで天使様のようだわ。 踊りの輪の中から漏れ聞こえる令嬢達の囁きが、否応なくアルフレートの耳に入った。だが、自分と踊っているルドルフは、そのような囁きを完全に無視してアルフレートと踊っている。「あの、ルドルフ様・・」「周りの目など気にするな。」「はい・・」自分よりも3歳年下のルドルフに、すっかりアルフレートは主導権を握られてしまっている。「ルドルフ様にも困ったものですな。いくら仲が良いご友人とはいえ、男同士でワルツを踊るなど、前代未聞です。」二人のワルツを見ていたフランツの秘書・アルブレヒトはそう言って溜息を吐いた。「今夜は無礼講だ、あれくらい大目に見てやれ。」フランツはそう言うと、シャンデリアの輝きの下、ワルツを踊るルドルフとアルフレートを見た。 何故か、アルフレートと踊っているルドルフの口元には、柔らかな笑みが浮かんでいるように見えた。それは、自分達家族の前では決して見せない、リラックスした表情だった。(まさか、あいつに限ってそんな事はない・・)「会長?」「いや、何でもない・・」「会長、クレメンス様がご到着されました。」「わかった。」ワルツを踊り終えたアルフレートがルドルフの顔を見ると、彼は満面の笑みを浮かべていた。「ルドルフ様、少しお手洗いに行って参ります。」「わかった、すぐに戻ってこい。」アルフレートが用を足してトイレから出ようとした時、燕尾服姿の青年が彼に近づいて来た。「君、やけにルドルフ様と親しいようだね?」ルドルフと身長は同じくらいの、金髪に緑の瞳をした青年は、そう言って敵意を含んだ視線をアルフレートに送って来た。「貴方は、どちら様ですか?」「僕はヨハネス。言っておくけれど、ルドルフ様は君のような人間には相応しくない。だから、今の内に身を引いた方が、君の為だよ?」青年はアルフレートにそんな言葉を吐き、彼の肩を軽く叩くと、トイレから出て行った。「アルフレート、ここに居たのか、探したぞ。」「申し訳ございません、少し迷ってしまって・・」トイレから戻って来たアルフレートが少し浮かない顔をしている事に、ルドルフは気づいた。「もしかして、何か嫌な事でも言われたのか?」「いいえ、そのような事はありません。」「そうか。何かあったら、わたしに相談しろ、いいな?」「はい・・」ルドルフに心配を掛けさせたくなくて、アルフレートは咄嗟に嘘を吐いて誤魔化した。その嘘が、すぐにルドルフに見破られていることを、気づきもせずに。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。 着替えを終えたルドルフとアルフレートが化粧室から出ると、既にパーティーは始まっており、会場となっている大広間から音楽と招待客達の笑いさざめく声が聞こえてきた。「わたし、やはり帰ります。」「どうした、怖気づいたのか?」ルドルフの問いに、アルフレートは静かに頷いた。「わたしは、貴方とは釣り合いません。」「馬鹿な事を言うな。堂々と胸を張ってわたしの隣に居ればいい。」ルドルフは自分に背を向けて外から出ようとするアルフレートの手を掴むと、大広間へと入っていった。 すると、今まで談笑していた招待客達が一斉に黙り込み、彼らの方を見た。―ルドルフ様よ―いつ見てもお美しいわね。―隣に居らっしゃる方も、素敵ね・・ 自分を値踏みするかのような視線が、四方八方から送られ、アルフレートは思わず俯きそうになったが、それをルドルフが許さなかった。「アルフレート、来てくれたのだね?」「はい。フランツ会長、本日はパーティーにご招待いただいて有難うございます。」 フランツ=カール=ヨーゼフは、黒い燕尾服を纏い、アスコットタイを締めたアルフレートに微笑んだ。「良く似合っているじゃないか、アルフレート。」「有難うございます。何だかこういう場には、不慣れでして・・」「大丈夫だ、わたしがついている。」ルドルフはそう言うと、アルフレートの手を握った。「ルドルフ様・・」「父上、少し彼と話しがしたいのですが、宜しいですか?」「わかった。すぐに戻って来るんだぞ。」 フランツの元を離れたルドルフは、アルフレートを連れて人気のない中庭の噴水の前でアルフレートに跪(ひざまず)いた。「アルフレート、ここで君に改めて交際を申し込む。」「わたしは、貴方に相応しいような人間ではありません。」「そんな事を、誰が決めた?わたしは、お前が欲しいんだ。」ルドルフはそう言うと立ち上がり、アルフレートの唇を塞いだ。「本当に、わたしでいいのですか?」「いいに決まっているじゃないか。」「もう戻りましょう、ここは冷えます。」「ああ。」 ルドルフとアルフレートが手を繋いだ姿で大広間に入ってくると、近くに居た令嬢達が二人に訝し気な視線を送った。「ルドルフ様、手を・・」「あんなもの、気にするな。見せつけておけばいい。」ルドルフはそう言って、嬉しそうに笑った。その時、楽団がヨハン=シュトラウスの『春の声』を演奏し、シャンパンやワイングラス片手に談笑していた招待客達は、次々と踊りの輪へと加わった。「アルフレート、わたし達も踊らないか?」「え?」アルフレートは、あっという間にルドルフと共に踊りの輪へと加わってしまった。「あの、ルドルフ様。」「心配するな、わたしがリードする。」ルドルフは躊躇(ためら)うアルフレートの手を握り、ワルツのステップを踏み始めた。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。 その日の夜、アルフレートはルドルフと共にハプスブルク財閥創立30周年パーティーに出席する為、初めて彼の実家を訪れた。(これが、ルドルフ様のご実家・・) ウィーン市内の中心部に威厳を放ちながら建っている白亜の宮殿が、ハプスブルク財閥の一族が代々住んでいる邸宅であった。「何を驚いている、ただの家だ。」「ですが・・」「アルフレート、わたしが金持ちだと知って、わたしと付き合ってくれないのか?」ルドルフはそう言うと、蒼い双眸でアルフレートを見つめた。「それは・・」「話はパーティーの後でしよう。」ルドルフは先にリムジンから降り、アルフレートに向かって手を差し伸べた。「お兄様、お帰りなさい!」 アルフレートとルドルフが邸宅の中へと入ると、長い黒髪の少女が元気よく彼らの方へ駆け寄って来た。「アルフレート、紹介しよう。わたしの妹の、マリア=ヴァレリーだ。」「初めまして、ヴァレリー様。」アルフレートがルドルフの妹・マリア=ヴァレリーに挨拶すると、彼女はじっとアルフレートの顔を覗き込んだ。「貴方は、天使なの?」「いいえ、天使ではありませんよ。」「アルフレート、わたしと一緒に遊んで!」「ヴァレリー、済まないがそれはまた今度にしてもらえるか?」ルドルフはアルフレートに抱きつこうとしたヴァレリーに対してそう牽制すると、彼の手を取って自分の部屋へと連れていった。「何よ、お兄様の意地悪~!」ヴァレリーの怒声を背に受けながら、ルドルフはドアを閉めた。「あの、ルドルフ様?」「やっと二人きりになれたな。」ルドルフはそう言うと、アルフレートを壁際に追い詰めた。「あの、わたしやっぱり帰ります。」「駄目だ、わたしがいいと言うまでここから出ることは許さないぞ。」「そんな、横暴すぎます!」アルフレートがルドルフに抗議すると、彼はアルフレートの唇を塞いだ。アルフレートはルドルフを押し退けようとしたが、ルドルフに抱き締められているので身動きが出来なかった。「ルドルフ様、ロシェクです。そろそろパーティーのお時間です。」「わかった、すぐ行くと伝えろ。」「かしこまりました。」 老執事の足音が廊下から遠ざかるのを聞いたルドルフは、漸くアルフレートから離れた。「アルフレート、そろそろパーティーが始まる。身支度をしておけ。」「え?」「まさか、そんな服でパーティーに出るつもりじゃないだろうな?」「そのつもりですが、何か問題でも?」(こいつは、わざとなのか、それとも天然なのか?)「わたしについて来い。」 アルフレートはルドルフに連れられ、邸内にある化粧室へと向かった。「例のものを。」「かしこまりました。」ルドルフが化粧室のスタッフにそう命じると、彼は黒の燕尾服とアスコットタイをクローゼットから取り出し、ルドルフに手渡した。「部屋へ戻る時間がないから、ここで着替えるぞ。」突然服を脱ぎ出したルドルフを見たアルフレートは赤面しながら両手で顔を覆った。「男同士だ、何もそんなに恥ずかしがることはないだろう?」(この人は・・わたしをからかうのが楽しくて仕方がないんだ。)にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。「やぁアルフレート、また会えたな。」「貴方は、一体こんな所で何をされているのですか?」アルフレートはそう言うと、周囲の好奇の視線を感じながらルドルフの方へと向かった。「君に正式に交際を申し込もうと思ってね。」「お断りした筈でしょう?」「わたしは、一度欲しいと思ったものはどんな手段を使っても手に入れる性格でね。」ルドルフは宝石のような蒼い双眸でアルフレートを見つめた後、彼を抱き寄せた。「やめてください!」「初心だな、君は。まぁ、その方が落とし甲斐があっていい・・」「ふざけないでください!」アルフレートが声を荒げてルドルフを睨みつけた時、彼の背後から車のクラクションが鳴った。驚いたアルフレートがルドルフから離れると、車の中から黒服のボディーガードを従えた一人の男性が二人の前に現れた。「ロシェクから家に帰っていないと聞いて、ここに来てみれば・・ルドルフ、お前は一体何をしている?」男は獲物を狙う鷹のような鋭い視線を、ルドルフにそう言って向けた。「父上、出張中でこちらにはいらっしゃらないかと思いました。」「仕事を早く切り上げてお前の様子を見ようと思ってな。その青年は誰だ?」「彼はわたしの友人で、アルフレート=フェリックスと申す者です。アルフレート、紹介しよう。わたしの父の、フランツ=カール=ヨーゼフだ。」「初めまして・・アルフレート=フェリックスです。」(フランツ=カール=ヨーゼフって・・確か、欧州を代表する財閥の会長だったような気が・・)「アルフレート、ルドルフとは一体どのような関係なんだい?」「そ、それは・・」 欧州を代表する財閥の会長相手に、“お宅の息子さんに交際を迫られています”とは、決して口が裂けてもアルフレートは言えなかった。「数日前のパーティーで彼と出会いました。今日は彼と親睦を深める為に父上が主催するパーティーに彼を誘おうとしたのですが、断られてしまいました。」ルドルフは少し残念そうな顔をしながら、チラリと横目でアルフレートを見た。「アルフレート、ルドルフと是非仲良くしてくれ。」「はい・・」「ルドルフ、わたしは一旦社に戻るが、見張りはつけなくてもよさそうだな。」フランツが去った後、アルフレートは笑いを堪えているルドルフを見て、怒りが沸いた。「貴方はわたしをからかっていらっしゃるのですね!?」「ああ、そうだが?」「貴方とはもう話したくありません、これで失礼いたします。」 アルフレートがそう言ってルドルフに背を向けようとすると、ルドルフが突然彼の腕を掴んだ。「今夜のパーティーには来てくれるんだろう?」「いいえ。」「そうか、残念だな・・父上はきっと、君が来るのを楽しみにしているのに。」「では、わたしにどうしろとおっしゃるのですか?」アルフレートがルドルフにそう尋ねると、彼はアルフレートの耳元でこう囁いた。「わたしと一緒にパーティーに来てくれたらいい。ただそれだけだ。」 その日の夜、アルフレートはルドルフと共に彼の実家であるハプスブルク財閥創業30周年を祝うパーティーに出席することになった。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。「ん・・」 アルフレートが目を覚ますと、そこは会社の会議室ではなく、ルドルフがアルフレートとの逢引用に借りたマンションの一室だった。「アルフレート。」「ルドルフ様、どうしてわたしはここに?」「会議室で気絶したお前を、ここまで運んできた。」 浴室から出て来たルドルフは、上半身裸で腰にバスタオルを巻いたままの姿でそう言うと、冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出した。「ルドルフ様、そんなお姿では風邪をひきます。」「何だアルフレート、わたしの裸に見惚れているのか?」「そ、そんなつもりでは・・」アルフレートが頬を赤く染めてルドルフにそっぽを向いた時、突然玄関のチャイムが鳴った。「誰だ、こんな時間に?」ルドルフは寝室からガウンを羽織ると、そう言ってインターフォンの画面を覗き込んだ。そこには、自分の妻であるシュティファニーがエントランスの前に立っていた。『あなた、居るんでしょう、開けなさいよ!』「ルドルフ様・・」こちらへと近寄ってこようとするアルフレートに、ルドルフは唇の前で人差し指を立てた。「シュティファニー、よくここがわかったな?」『わたくしが何も知らないとでも思っているの?あなたがここで愛人とセックスしているのを知っているのよ!』「離婚したいなら、すればいいだろう。」ルドルフはそう言うと、インターフォンの画面を切った。「宜しいのですか、奥様を放っておいても?」「別にいいさ。あいつとは親同士が決めて結婚した、ただそれだけの事だ。本当に愛しているのはお前だけだ、アルフレート。」「ルドルフ様・・」 ルドルフの腕に抱かれ、アルフレートは彼と初めて会った時のことを思い出していた。アルフレートとルドルフが会ったのは、ルドルフが所属する乗馬クラブと、アルフレートが所属する水球クラブとの合同パーティーだった。 当時アルフレートは22歳、ルドルフは19歳だった。「アルフレート、あいつさっきからお前の事を見てばかりいるぞ。」「え?」 友人からそう言われたアルフレートがルドルフの方を見ると、彼は蒼い瞳で自分の事をじっと見ていた。その瞳の強さに、アルフレートは一瞬たじろいだ。「あの、何かわたしに用ですか?」「君、名前は?」「アルフレート=フェリックスと申します。あなたは?」「ルドルフ=フランツ=カール=ヨーゼフだ。アルフレート、向こうで話さないか?」「はい・・」アルフレートがルドルフと人気の少ない森の中に彼と共に入ると、突然ルドルフはアルフレートの身体を木に押し付けると、彼の唇を塞いだ。「いきなり、何をするんですか!」「君の事が好きだからに決まっているからだろう?」ルドルフから突然そう告白され、アルフレートは驚きのあまり絶句した。「ご冗談をおっしゃらないでください。」「冗談じゃない、本気だ。アルフレート、わたしと付き合ってくれないか?」「お断り致します。」アルフレートはそう言うと、ルドルフに背を向けて歩き出した。それが、二人の最悪な出逢いだった。 パーティーから数日後、学生寮の前に薔薇の花束を抱えたルドルフが現れた。にほんブログ村
Apr 27, 2023
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「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。作者様・出版社様とは一切関係ありません。男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。「おはよう、アルフレート。」「おはようございます、ルドルフ様。」 ウィーン市内にあるハプスブルク建設本社ビルの中にあるオフィスで、アルフレート=フェリックスは、上司であり恋人であるルドルフ=フランツ=カール=ヨーゼフにそう挨拶すると、彼の前を通り過ぎようとした。「今日は、残業だ。お前とわたしの二人きりだけで。」ルドルフはそう言ってアルフレートに耳打ちすると、自分のデスクへと戻った。「アルフレート、まだ残っているのかい?」「うん・・明日までに終わらせたくて。」「余り無理するなよ。」「わかった、テオドール、お疲れさん。」「お疲れ。」同僚で友人のテオドールが出て行くと、アルフレートは溜息を吐いてモニターの方へと向き直った。「まだ残業しているのか?」「ルドルフ様・・」突然誰かに抱きつかれ、アルフレートが背後を振り向くと、そこには自分に笑顔を浮かべているルドルフが立っていた。「こんな時間まで残っていて大丈夫なのでしょうか?」「何を言っている、お前とわたしの二人で残業しようとさっき言っただろう?」ルドルフはそう言うと、口端を上げて笑った後、アルフレートの唇を塞いだ。「駄目です、こんな所で。」「キスだけで感じているのに?」ルドルフの指先が、アルフレートの下肢へと伸びた。「あっ」敏感な部分を触られ、アルフレートは思わず声を出してしまった。ルドルフはにやりと笑った後、アルフレートのズボンのジッパーを下ろし、彼のものを口に含んだ。「やめてください・・」「感じている癖に。」ルドルフはそう言うと、再びアルフレートのものを咥え、激しくそれを吸い上げた。「あぁ~!」アルフレートは白い喉を仰け反らしながらそう嬌声を上げると、ルドルフの口の中に欲望を迸らせた。「随分と溜まっていたんだな。」「ルドルフ様・・」熱で潤んだ翡翠の瞳で自分を見つめるアルフレートの黒髪を、ルドルフは優しく梳いた。そして、そっとアルフレートの左頬についた傷を撫でた。「お前には、済まない事をしたな・・」「昔の事はいいのです。ルドルフ様、抱いてください。」「ここじゃ狭いから、場所を変えようか。」 ルドルフがそう言ってアルフレートを連れて行ったのは、全面ガラス張りの会議室だった。「こんな所じゃ、恥ずかしいです。」「別に誰も見ていないからいいだろう?」ルドルフはアルフレートの華奢な身体をガラスに押し付けると、自分のもので彼の濡れた蕾を奥まで貫いた。「駄目、こんなの・・」「そう言っている癖に、感じているじゃないか?」「言わないで・・」ガラスの向こうには、美しいウィーンの街が広がっている。夜はこの通りは人気がないとはいえ、こんな姿を誰かに見られる可能性は高い。そんな危機感と快感がないまぜになって、アルフレートはいつしか興奮していた。「アルフレート・・」「ルドルフ様・・」 ルドルフの左手の薬指に光る指輪を、アルフレートは見ないふりをして彼の手を握った。にほんブログ村
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