故 に 新 に 幸福 を 与 ふる 時 は 必 ず 再栄 疑 なし。 其 の 主人 も 亦 是 の 如 き 良民 を 廃棄 し、 采邑 の 居住 をも 許 さゞる 時 は、 此 の 地 の 民 と 為 すと 雖 も 何 の 子細 か 有 ん。 汝 等 此 の 道理 を 了解 し 断然 私心 を 去 り、 此 の 道 を 行 ふべし。 若 し 我 が 言 を 疑 ひ 行 ふことあたはずして 主君 と 家財 を争ひ、 君 を 怨 みて 己 を 是 とし 禍 を 免 れんことを 謀 らば、 数年 を 待 たずし 必 ず 亡 びん。 汝 夫 れ 之 を 疑惑 することなかれ と。