11月30日(日)
「幸福論」(ヒルティ)(第三部)(833)
発行所 岩波書店(1935年5月15日)
(注) あくまでも、訳にい忠実にしていますがい、簡略化や意訳や
表現の変更(例えば、「…である」を「…です」に変えたり)し
孫たちに幸いあれ(12)
(前日)(11) しかし、この霊は人間をよく知っていて、欺かれることがありません。たんに奇蹟を行ったり、華々しいことをしたいためにこの霊を得たいと願う者をも、この霊はよく知っています。そして、そのような人のもとにはこの霊は訪れません。また、この霊を受けるにはまだ弱すぎて、ふたたび背きそうな者にも、与えられません。なぜなら、この霊をさらにもう一度授けられることはむずかしいからです。 (よりつづく)
最後にこの霊は、永生に対する唯一の、まったく確実な保証でもあります。
なおこの霊を受けるために、わたしたちの側からみて必要なものは、次のとおりです。
およそ神とその霊が存在し、神はこの霊をとおして地上のわたしたちのもとに宿ることができる、という確固たる信仰がなければなりません。この信仰がなければ、その霊をいくら待っても無駄なのです。初めからそういう信仰を持つことは出来ないと、多くの人はいうでしょう。それは、確かにある程度は真実でしょう。聖霊によらなければ、誰もほんとうに信じることはできないからです。あなたは信じようとして、それを願い、そのために他の一切を犠牲にする覚悟をしなければなりません。あなたが本当に望むのであれば、あなたの信仰を妨げている邪魔物を取り除きなさい。それは、他人には分からなくても、あなた自身がはっきり知っていることです。
(つづく)
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