スタジオはてんやわんや | メタボの気まぐれ

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現在では当たり前の様に制作裏話、撮影秘話を映像化した
メイキングがＤＶＤの特典映像やテレビの番組宣伝として
放送されているが、今から50年以上前の1957年に
映画世界ではタブーとされていた撮影裏話を
大映が映画化したのが「スタジオはてんやわんや」である。

これは各映画会社が役者のプライベートと一般市民との間に
距離感を置く事により映画の中の物語の芝居に
夢を持たせるというコンセプトを持っていた制作サイドの
意向を大映が掟破りを放った形となりました。

大映京都の２ヶ所による撮影現場の密着取材で
所内のスナップや現場の楽しい雰囲気を伝え
大映スターたちのスタジオでの素顔が見られる他、

長谷川一夫、京マチ子、勝新太郎、市川雷蔵、中村玉緒
若尾文子、船越英二といった大映スターによる
紅白かくし芸大会を披露した。

(1)舞踊(プロローグ)
(2)船越英二と高松英郎の漫才
(3)川崎敬三と川口浩のジャズ「荒城の月」
(4)山本富士子の歌「今宵寂しく」
(5)黒河弥太郎の歌「哀愁列車」

(7)品川隆二の歌「名月赤城山」
(8)三益愛子の歌「湖水物語」
(9)市川雷蔵、勝新太郎、中村玉緒の日舞「さくら変奏曲」
(10)フィナーレ“大映ルンバ"

大映豪華スターを一度に見られるというファン感謝デー的な

また勝新太郎、市川雷蔵が新人俳優として紹介され
この作品を機にスターダムに伸上がって行くのでした。

この映画で見ものなのが長谷川一夫と息子の林成年が
キャッチボールしているシーンであり
林成年は大映に入社し「赤胴鈴之助」シリーズなどに出演し
その後、ＮＨＫ大河ドラマ第１弾「赤穂浪士」
「源義経」「樅ノ木は残った」といった重厚ドラマに
出演しました。

ちなみに本作の様な最近のテレビドラマのメイキングは
番組宣伝部が請負っており、この映画の
手法を伝統化しつつあるのです。