夢屋時次郎 | メタボの気まぐれ

江戸の幕府との戦いに挑んだ
「必殺からくり人」に登場した
読みの深い人生経験を持つ殺し屋が
夢屋時次郎（緒形拳）である。

表家業は安眠枕を売る「夢屋」を営んでおり
川を小船で渡りながら
「眠れぬ夜は長くて辛い～」と
歌を歌いつつ枕を売っていく。

からくり人の中では行動力に優れており

牢屋に忍び込んだり、仇吉の頼みで
尾張まで飛んで情報収集を行った事もあった。

遊び好きで女に手を出すのが早く
お調子者の一面もあるが基本的にはいい奴。

殺しの武器は枕作りの際に使う鉄製のヘラで
これを用いて額や後頭部を刺したり
首筋を切ったりする。

また補助武器として短刀も使用し
柔軟な方法で仕置を実行した。

時次郎は過去にアキ（赤座美代子）という恋人もいたものの
彼女が男に絡まれているのを助けようとして

その後、島抜けして江戸に戻ってきたが
その証である腕の刺青を
知り合いの彫物師・伊佐吉（大塚吾郎）によって
一本だけ消してもらっており
残りの一本も消してもらう約束でいたが

時次郎は江戸に戻ってきた時、
真っ先にアキの所に行ったが他の男と結婚していた。

それでも彼女への想いを捨てきれなく
いつしかアキにそっくりな女郎・しぐれ
（赤座美代子）に肩入れするようになる。

そんなしぐれが病気になった時に助けてくれた
蘭学医者・小関三英が蛮社の獄で自決した事を知り
仇を討つ為に命をかけて鳥居耀蔵（岸田森）などの
幕府要人の暗殺を図る。

五重の塔の上からライフル銃で狙ったが
引き金を引いた瞬間、鳩が鳥居耀蔵の前を横切り
不幸な偶然が重なる形で暗殺は失敗。

「負けて悔しい花いちもんめ」と歌いながら
体中に火薬をふりかけ壮絶な自爆を遂げた。