それゆけ自雷也！名優・松方弘樹 | メタボの気まぐれ

時代劇俳優の近衛十四郎の息子として

特撮映画出身の俳優として

極道映画、時代劇にも強い芝居ができる俳優として

芸能マスコミのスキャンダルとして

バラエティ番組にも対応できたタレントとして

全てのジャンルに対応できた元祖・マルチな俳優が
2017年1月21日に死去した松方弘樹である。

松方弘樹こと目黒浩樹は、元々は歌手志望だったが
五木ひろしの歌声を聞いているうちに自信を無くし

同い年の北大路欣也とはライバル関係であり
出世争いの仲でもあった。

東映の出世と言えば特撮ヒーローものの主演であり
松方は「伊賀の影丸」の主役・影丸や
海外でも有名な「怪竜大決戦」の自雷也を演じた。

その後、松方は「昭和残侠伝シリーズ」の助演や
「仁義なき戦いシリーズ」などで
敵役・悪役で芸域の幅を広げた。

1978年の「柳生一族の陰謀」で時代劇映画に復帰し
それ以降は仁侠映画と共に活動の二分となった。

テレビドラマでは大河ドラマ「勝海舟」や

三英傑（織田信長、豊臣秀吉、徳川家康）をすべて演じた。

俳優業の一方で、バラエティ番組
「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」では
それまでのイメージを覆し、冗談好きで笑い上戸な一面をみせ、
以後バラエティ番組にも顔を出すようになる。

レイバンのサングラスをかけながら出演し
それがトレードマークにもなっていたが
2000年以降はメガネを外して出演していた。

趣味は父の十四郎と同じく釣りである。

松方とは盟友の梅宮辰夫と釣りに挑む
「松方弘樹・世界を釣る」が放送され
また自身は年に何度か山口県萩市の見島沖、
八里ヶ瀬と呼ばれる海域周辺で
マグロの一本釣りを楽しんでおり、

2009年11月22日に行われた
第12回・萩クロマグロトーナメントでは
体長2.73m、体重325kgのクロマグロを釣り上げて
自身の記録を更新し、約437万円の値がついた。

遊び人でもあった松方弘樹は
2017年1月21日、脳リンパ腫により死去した。
74歳没。

東映のヒーローが、この世を去って行った。

特撮で演じた影丸、自雷也のカッコよさは
忘れはしません。

松方弘樹、安やかに。