黄門

黄門

疾走


著 者 重松 清
出版社 角川文庫

 重松清の本は「流星ワゴン」「定年ゴジラ」などを読んだ。今回の「疾走」は全く赴きのちがうスト^リーで戸惑う。場所は瀬戸内海に面した田舎町で平凡な父母と二人の男の子の四人家族。成績優秀で両親の自慢だった長男が高校へ入って学校へ行かなくなり、放火犯で逮捕されたころから、崩壊転落の道へ・・・世間の目に耐えられなくなった父は家を出る。母は競艇競輪に狂い、サラ金に追われ家に帰らなくなる。主人公は中学生で、ただひとり家に残っているが、卒業を前にやはり家を出る・・・
 こう書くと単純なストーリーのようだが、たくさんの人間がかかわっていて、また「浜」と「沖」の住民との対立、沖がリゾート地として開発され崩壊していくさまが描かれる。

 どおなんだろう?15歳の中学生がここまで落ちていくだろうか?
最近の親子の殺人ニュースを見るにつけ、家庭がここまで崩壊したことの怖さを感じる。この小説は何を言いたいんだろう?15歳で悲惨な人生を駆け抜けたことか?


点数 60
スリル ★★ 
泣ける ★★
ドキドキ★★ 


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