PR
Freepage List
Keyword Search
その撮影スタジオは、トロントのダウンタウンに行くときにいつも通っているハイウェイの終点付近にあった。何かの倉庫か工場の建物だろうと思って特に気にも留めなかったのだが、撮影スタジオだったのか。馬鹿デカイ駐車場の端にはトレーラーが何台も停められている。オレも「俳優用トレーラー」に案内された。端役とは言えちゃんとトレーラーに入れてもらえるのか(笑)。
オレの氏名とまではいかないものの、ちゃんとオレの役名がドアに貼ってある。右隣は「狙撃者その1」、左隣は「主人公のスタント代役」、さらに向こうは「スタント・コーディネーター」の部屋らしい。主人公を演じるミラ・ヨボヴィッチのトレーラーはもちろん名前が貼られているだけでなく、1台のトレーラーを独り占めである。オレらのトレーラーは1台を壁で仕切って4人で共有、1人分はせいぜい3畳間くらいか。
部屋の中には前日に試着・調整した狙撃者のコスチュームが吊るされている。数日前にネバダの砂漠の中を自動車で飛ばしている最中にプロダクション会社から携帯電話が掛かってきて、このコスチュームのために全身の寸法を訊かれた。時速75マイル(125キロ)で運転しながら足のサイズとかズボンの裾の長さとかをインチに換算して電話で答えるのは命懸けであった。背中に貼られている架空企業の日本語のロゴが、悲しいほどにチャチだ。日本人がこの映画を見て失笑する様子が眼に浮かぶ。メランコリア 2025.07.05
Die With Zero ゼロで死ね 2025.01.25 コメント(2)
君は何のために生きるか 2023.10.30
Comments
Calendar