空色の彼方へ

空色の彼方へ

悲劇の三角関係



自分が幸せになるために

誰かを犠牲にして

犠牲にした人たちを傷つけたことはありますか?

あるというかたにはこんな物語をご紹介します


~悲劇の三角関係~


とあるところにとってもとっても仲の良い

二人の女子中学生がいました

そのうち一人の子はとある男の子と付き合っていました

その二人はとってもお似合いでした

でも付き合い始めて何ヵ月後のことです

付き合っていた彼氏と親友の子が

仲良く帰っているところを偶然見てしまいました

そのうえその二人がキスをしているところも見てしまいました

彼女は相当なショックを受けました

一晩中泣いて泣いて泣き続けました


それでも次の日は

彼女の彼氏を奪った親友とは

いつもどうり笑い

いつもどうり仲良くしていました

もうすでに彼女は

壊れてしまっていました

感情も何もない

ただの

壊れた人形に


その日彼女は

彼氏と親友を屋上に呼びました

片手にはカッターを持って

彼女は屋上に向かいました

そして彼氏と親友に今まで彼女が見てきたものをすべてすべてすべて

二人に話しました

まったく抑揚のない声で

二人はおびえていました

そんな二人を見て

彼女はフッと笑ってこう言いました

「あなたたちを殺すつもりはないよ・・・・でもただ

 私がここに存在していたことを知っていて欲しい

 忘れないで・・・・欲しい・・・・・」

そう彼女は言って

彼女は左手を横に軽く広げ

もっていたカッターで・・・・・

自分の左手首を切りました

屋上には

彼女の

真っ赤な

鮮血が

飛び散りました

その後彼女はまもなくしてこの世から消えてしまいました


そしてあの二人の脳裏からは

永遠にあの記憶は消えることはありませんでした

屋上に飛び散った真っ赤な鮮血と

その血でぬれた彼女と

そんな悲劇があろうとも相変わらぬまっさらな空は・・・・

永久に消えることはない

否消えることは許されない

                             2005.12.28






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