かんぽうで子育て

九月　　「長月」

《ナシ煮》 …咳やたんを取り除く
１：ナシ二個を皮付きのまま、すりおろしてガーゼで絞り、果汁を取る。
２：(１)の果汁に、しょうがの絞り汁大さじ１/２と蜂蜜大さじ１を加え、弱火でかき混ぜながら３分煮る。
３：(２)が冷めたら飲む。

＊百果の宗「梨」＊
梨には、咳止め、去痰、解熱の作用があるので、風邪を引いたときの強い味方に。
梨にはもともと身体を冷やす性質があるので熱があってのどが渇くときには良いが、胃腸の弱い人にはおすすめできません。
糖尿病や、暑気あたりで、口が渇いてのどが痛むとき熱があって咳が出て痰が切れないとき、扁桃腺炎、咽頭炎などは梨のジュースを飲ませると良いとされています。（日ごろ元気な人の風邪にお勧めです。）
けれども、熱を取り去り、渇きを止めるが、たくさん食べると冷えすぎるので、身体が弱っているときや胃腸の弱い人は食べないほうが良いでしょう。

＊南瓜（かぼちゃ）＊
ガン予防の」最強トリオ、ビタミンＡ・Ｃ・Ｅがたっぷり入っています。
軽く油でいためてから煮ると、カロチンがビタミンＡに変わりやすく、今時期たっぷりとっておくと肝臓に蓄えられるため、冬の風邪引き予防になります。
南瓜は「中（胃腸）を補い、気を益す」作用があります。
種のほうはリノール酸が多く、虫下しに用い、百日咳、咽頭痛、痔、母乳の出が悪いときなどに効果がある。

＊里芋（さといも）＊
でんぷんが主成分でカリウム、ビタミンＢ1、Ｃ、カルシウム、鉄なども含まれ、高血圧予防、便秘解消などに効果的。ヌルヌル成分のガラクタンには免疫力を高める効果。ムチンには潰瘍予防や肝機能強化。
酢を入れた熱湯でゆでるとヌメリ予防になります。
「イモ薬」
サトイモをおろし金で摩り下ろした物に対して１/３の量の小麦粉、少量のショウガの絞り汁を加えて混ぜたもの。
これをシップとして用いれば、おでき、乳腺炎、扁桃腺炎、中耳炎、打ち身、捻挫、筋炎に効く。
里芋の味噌汁は痰をきる作用があるので、老人の痰もち、慢性の気管支炎などに良い。

＊葡萄（ぶどう）＊
鉄・カリウム・カルシウムなどのミネラル、ビタミンＢ1・Ｂ2・Ｂ3・Ｃが豊富。疲労回復、不眠症、貧血などに効果的で、利尿作用もあります。
『本草綱目』では、ぶどうは一種の滋養品です。｢虚弱者、病人の食欲をまし、体力を補強し、常食すると身体を強壮にし、風寒に耐えられるようになる。煩を除き、のどを潤し、小便の出を良くする。除煩解渇（口の渇き、イライラを治す）、益気強壮の効果がある。」と述べられています。
干しブドウは健胃・益気の効果がある。
ブドウ酒は滋陰補脾、胃駆風、鎮筋活血、益気安神の効果があるとされています。

*菊（きく）*
ビタミンＢ2・Ｃ、カリウム、カルシウムなどが含まれ、眼精疲労、高血圧、脳卒中の予防、不眠イライラなどに効果的。干した菊を入れた菊枕は、不眠や頭痛を改善する枕として昔から有名。
菊花として漢方では用いられ、甘平、鬱を破り気を散ずることを主どる。故に黒散となして大風を治するに用いられる。

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