この映画の原題を訳すと「杖のルネ」とか「杖付きルネ」とかになるのでしょうが、RENE LA CANNE(杖付きルネ)っていうのは戦後50年代のフランスの有名なギャング団の一味で、8年の間に17回も脱走に成功した悪党。モナコ大公国の先代の王様で大女優グレース・ケリーと結婚したレニエ3世のお母さんはモナコ・シャルロット公女という人で、この人は監獄の慰問とかして犯罪者の社会復帰に尽力した人なのだけれど、1956年に杖付きルネを特赦として引き取って自分の執事&運転手として使った。彼女は北フランス・エーヌ県の城に住んでいたのだけれど、息子のレニエ3世がグレース・ケリーと結婚したときに彼女はこの杖付きルネの運転でモナコに行ってるらしい。杖付きと呼ばれる理由は脚を撃たれた後遺症で杖をついていたから。ちなみにシャルロットは1977年にパリで死去。ルネは1920年生まれで2000年にランスの老人ホームで死んだらしい。日本語タイトルは『ピンク泥棒』だけれど、フランス人は(30年前の公開当時には)RENE LA CANNEと言えばこの悪党のことだというのは分かったのだと思います。