ラッコの映画生活

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2008.03.08
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カテゴリ: アメリカ映画
O BROTHER, where art thou?

108min
(レンタルDVD)

brother0.jpg

ときどきDVDをレンタルして持ってきて一緒に見ようという知人が、レンタル期限がまだだからって持ってきてくれたDVD。オムニバス映画 『パリ、ジュテーム』第4話「チュイルリー」 のコーエン兄弟の作品なら見ても良いかと、一人で鑑賞。ホメロスの『オデュセイア』を下敷きにしているというのもちょっと気になった。見て良かったですね。面白かった。

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ジョージ・クルーニー演じる主人公ユリシーズ・エヴェレット・マッギルは現金輸送車を襲って120万ドルを奪い隠してあったが、隠し場所が4日後にダム工事で水に沈むというので、一緒に鎖でつながれた囚人ピート(ジョン・タトゥーロ)とデルマー(ティム・ブレイク・ネルソン)と3人脱走する。オデュセイアが元だから、基本ストーリーは苦難の末に妻ペネローペ(映画ではホリー・ハンター演じるペニー)に再会して取り戻すというロードムービー。これってネタバレしちゃったのかも知れないけれど、タイトルロールにもホーマー『オディッシー』の翻案って出るのだから良いだろう。物語の最初には手漕ぎトロッコの盲目の老人が出てきて予言めいたことを言うけれどこれは盲目の予言者テイレシアスだろうし、途中で主人公たちを騙して襲って金を奪う片目の大男は旅人を喰うという単眼の怪物キュクロプスだろうし、歌を歌いながら洗濯する女たちは歌声で男を惑わし船を難破させるシレーネで、豚ならぬ蛙に変えられてしまうというのはキルケのことだ。ポセイドンは執拗に3人を追うサングラスの保安官か?。こんな風に古代ギリシャ叙事詩からの引用が満載。

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時代考証の正確性は解らないが、実在の大銀行強盗は登場し、ゴスペル、カントリー、ブルース等の音楽事情が描かれ、映画『クロスロード』で取り上げられた悪魔に魂を売ってギターの技を得たというロバート・ジョンソンがトミー・ジョンソンとして登場したり。ちなみにこの悪魔は保安官と同一人物であるらしく描かれていた。どちらも犬を連れた無表情な白人という設定で、最後は尻尾の生えた悪魔の姿に戻ったらしき保安官の映像が仄かに見られる。バプティスト派の洗礼・沐浴のシーンがあったり、KKKらしき秘密結社が登場したり、実話と伝説の当時の南部アメリカが描かれている。また映画の題名『O BROTHER, where art thou?』自体が、プレストン・サージェス監督1941年作品『サリヴァンの旅』の中で、作中の映画監督サリヴァンが作ろうとした映画の題名だけれど、雰囲気だけ、またもっとはっきりと色々な形で、たくさんの映画からの引用もありそうだ。

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妻ペニーの描かれ方はかなり辛辣に見えたが、出てくる人々をコメディーで茶化して、本当に悪くは誰も描かれていない感じが良いのだろう。オデュセイアの知識にせよ、古い映画の知識にせよ、あるいは諷刺されているとも感じられる社会や人々のことも、どれも知らなくても楽しめる映画だけれど、知っているとそれぞれのシーンで見ている者をニヤリとさせる。このイタズラ的な仕業がコーエン兄弟の巧さなのだけれど、そんな色々な観客の反応を兄弟は見透かしている感じだ。そしてそのソフトな気分の中に描かれる、実はハードなこと、例えば改革派で大衆の味方と選挙戦を行う候補が、実はKKKの首領で、いちばんの保守思想の持ち主で、黒人リンチ処刑をしているというような、考えれば恐ろしく重大なこと(似たことをまともに扱ったのはコスタ・ガヴラスの『背信の日々』だけれど)をサラッと描くコーエン兄弟の真意は何処にあるのだろうか。

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Last updated  2008.03.11 05:01:27
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