思い出




手術後、傷の事もあり、シャンプーが出来なかったのですが
GW前、先生からシャンプーの許可が出ました。
いつものお店ではなく、このA病院でお願いしました。

先生はあることに気が付きました
「レオちゃん、片方のお耳、鼓膜がなくなってる」
!!
見せてもらうと、確かに片方、それらしい鼓膜がありません。
ひどい炎症によって、鼓膜が溶けてしまっていると言うことでした。
「耳垂れ、ひどくなかったですか?」

生後まもなくから、レオの耳垂れには悩まされていました。
例のT病院に、何度も連れていき、その度に薬を塗っていたと話すと
A先生はすごく困った表情で
「とっても、初歩的な治療なんだけど、その先生は、抗生物質を知らなかったんでしょう」
と言い、小さな容器に入った、透明の薬をくれました。
「一日、数回、耳に入れてみてください」

忘れもしません。
4日後、治療に行くと、鼓膜が元通りになっていました。
10数年、T病院では完治できなかった病気が、
たった4日で治るなんて。
「これで、良く聞こえるね」・・・看護婦さんがレオに話しかけます。
私は単純には喜べませんでした。


それから、数日後、レオはこの世を去りました。

T病院は、近所のペットがみんな、通っているのです。
申し訳ないけど、私は、飼い主の方たちに、レオの話をしました。
ある人は、「下手だというのは有名だ」と言っていましたが、
ほとんどの方が「不安だった」と悩んでいたのです。
その後、父がメルモの散歩に出かけたとき
T病院の近所に、中傷のビラがいたるところに貼ってあったそうです。
何匹ものペットが、何家族もの飼い主が、辛い思いをしていたのでしょう


毎年、春になると
退院してきたものの、ほとんど寝てばかりだったレオを
毛布でくるみ、散歩に出かけたことを思い出します。
「お散歩に行く?」と話しかけると、一生懸命、立ち上がろうとするのです。
12㎏あった体重が9㎏になっいたレオ・・・
「ほら、桜が満開だね」と言うと、じっと桜を見ていたレオ・・・
食べることができなくて、唯一口にしたアイスクリーム。
私は、甘い物が苦手だったけど、口の中でとかしてから、食べさせました。
もう、一生分のアイスクリームを食べた気がしました。きつかったぁ。
リビングのあちこちに、粗相をしてしまい、
あの父でさえ、一生懸命、洗剤で拭いていました。

そんなレオとの事があったから、メルモを大切にできるのでしょう。
桜の季節、ステキな季節に、レオのことを思い出してしまいます。




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