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6月から3か月限定で導入された9ユーロチケット。国内の近距離、中距離列車、バス、トラム、地下鉄が1か月9ユーロで乗り放題。もともとは高騰するガソリン代を補填するための措置だったが、マイカー通勤族は減らず、主に旅行に利用されていたという結果が少し前に発表されていた。うちの事務所でも9ユーロチケットになってマイカーから電車通勤に切り替えたのは私一人だった。田舎なので列車の本数が少なく、1本逃すと次の電車まで1時間待ちになってしまうから、はっきり言って電車通勤は合理的ではない。もともと電車に乗ることは年に1、2回だったが、去年、一昨年はコロナの影響もあり、1回も公共交通機関を利用しなかった。そんな私だが、この3か月は電車バスを利用しまくった。6月にはいってすぐにベルリンおよびバルト海に行った。ベルリンまでの往復はICE(超特急)だったので9ユーロチケットの対象外だったが、ベルリンからバルト海のリゾート、ウーゼドム島へは9ユーロチケット対象の電車で行った。ベルリンからウーゼドムに向かうには、まずシュトラールンド行の電車に乗る。すごく混んでいて座れない人も結構いた。検札が回ってきた。若い男の子が無賃乗車だった。違反は60ユーロの罰金。ほとんどの乗客が馬鹿なやつだなーと心の中で思っていただろう。途中Züssowという辺鄙な駅で乗り換え。Swinoujscie Centrum行に乗り換える。ホームは一つしかないので、乗り換えは簡単。終点のSwinoujscie Centrum駅がポーランド側にある。一駅分料金を支払うのかと思っていたが、この駅が行き止まりで、ここまで9ユーロチケットで来れる。ホテルは海岸のすぐ近く。英語もドイツ語も通じるのでドイツにいるのとさほど変わらないと思った。海岸はどこまでも続いていて、本当にきれいな砂浜だった。歩いていたらいつの間にかドイツ側に入っていた。どこが国境なのかよくわからなかった。電車に乗っていた時もどこが国境だったのかわからなかった。着いた日は天気が良くなかったので泳いでいる人はおらず、海岸で遊んでいる人もあまりいなかった。翌日は快晴で朝早く起きて海岸を散歩した。チェックアウトをしてそのまま電車でシュトラールズンドに向かった。すごく素敵な街だった。天気も良く、観光客であふれかえっていた。シュトラールズンドからはリューゲン島に向かう電車も出ており、たくさんの旅行者が乗り換え電車を利用していた。帰りのベルリン行の急行はシュトラールズンド駅が始発だったが直前に乗り込もうとしたら、すでにほぼ満席でびっくりした。もともとウーゼドムもシュトラールズンドも観光客が多いところだが、今年は9ユーロチケットのおかげでベルリンから大勢が詰めかけて、どこもかも人であふれていた。大きなスーツケースをかかえた人、自転車を持ち込む(別途料金が必要)人、大きな乳母車ごと乗り込む人も少なくなく、駅も電車の中もカオスだった。そもそもドイツの駅ではドアの前に2列に並ぶという習慣がない。電車によってドアの位置が違うので、電車が停止するまでどこがドアの位置になるのかわからない。乗り込もうと思ったら、ドアに「このドアは故障中で開きません。」というステッカーが貼られていることもあった。9ユーロチケットでは席を予約することは不可能。乗客は一刻も早く乗り込んで席を確保したいので、白線に沿って横に広がってぎっしり立つ。そして電車が入ってくるとドアがどこになるかを見極め横に移動していく。もちろん降りる人が優先なのだが、待ちきれず乗り込む人もいる。自転車を置く場所はあるのだが、そこは折りたたみ椅子になっていて、すでに座ってしまっている人もいるので、そういう場合は、ドア付近に自転車を置くことになる。それが乗り降りを妨げる原因にもなっており、乗り降りにものすごく時間がかかるので、10~30分の遅延が頻繁に起こる。そうすると次の電車の乗り継ぎに間に合わなくなる。しかし、9ユーロチケットで移動しているので、苦情を訴える先がない。ベルリンでは、1日目はポツダム、2日目はBrandenburg an der Havel とWerder という町に行った。ベルリンからポツダムに向かう電車もポツダム駅からサンスーシー宮殿に向かうバスも、すべて超満員。恐るべし9ユーロチケット。バスの中でチケットをチェックされた。デジタルチケットでない人は使いまわしができないように切符に名前を書かないといけない。名前を書いていない場合はその場でボールペンを渡されて書かされる。私が切符を見せたら、身分証明書の提示も求められ、名前があっているか確認された。後にも先にも身分証明書まで求められたのはこの日だけだったが、たぶん私のチケットが私の家の近くの駅で発行されたもので、ベルリン近郊の人が持っているチケットと大きさが違っていたからかもしれない。Brandenburg an der HavelにはMopsというぶさかわいいマスコットのブロンズ像が街のあちこちにおいてあって、それを探すのも楽しかった。Havel川沿いに発展した古い街で、トラムが街をぐるっと回るような形で走っており、観光に便利だった。Wederには大きな湖があって、ウォータースポーツが盛んなところだった。ポツダムのサンスーシー宮殿は9ユーロチケットがなくてもベルリンから日帰りで観光したと思う。Brandenburg an der Havel とWerderはベルリンに住む人にお勧めされたのだが、9ユーロチケットがなかったら選ばなかった観光地だと思う。
2022年08月29日
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2年半以上放置していた自分のブログを久々にのぞいてみた。日本語で書いているから子供や子供の友達に読まれる心配がないと思っていたが、子供が大きくなるにつれリスクがゼロとは言えなくなってきた。本人の許可なく勝手にプライベートなことを書くのは問題だろう。とりあえず最終報告として子供たちの現況を簡単に記しておく。今後は子供の友人関係や学校での出来事を書くのは控えようと思う。恵子博士課程在籍中。実験実験の忙しい日々だが、読書と音楽への情熱はあいかわらずで、ピアノ、バイオリンのほか、最近はギターを買って独学でよく弾き語りをしている。ウクライナ支援のボランティア活動にも積極的。旅行、コンサート(主にオペラ、クラッシック)にもしょっちゅう出かけている。マルチリンガル度は5点満点で5点。英、独、日、中のほか、最近はフランス語も趣味で勉強している。ラテン語に精通しているので、いろいろと覚えが早いのかもしれない。弟思いでもあり、ニコちゃんから頼まれると、リモートで、よくテスト勉強を見てあげている。賢浩修士課程在籍中。大学とジムを往復する毎日だそうだ。土日でさえ図書館か友達の家で勉強しているらしい。車が趣味。18歳の時飲酒運転で1年間の免停。それに懲りてその後禁酒をしている。以前は昼間からビールを飲み、強いお酒もかなり飲んでいたが、今は本当に1滴も飲まない。マルチリンガル度は4点。英、独はともに流暢で読み書きも全く問題なし、日本語は会話は問題ないが、漢字の読み書きが苦手。それでも私とのWhatsAppのやり取りは日本語。賢浩はドイツ生まれでドイツで教育を受けたがギムナジウムの最後の2年間はアメリカにある私立のドイツ学校に通った。もともと生まれた時からパパと英語で会話をしていたし、夏休みにしょっちゅうアメリカでサマーキャンプに参加していたので、英語能力に問題はなかったが、実際に2年間生活して、第一言語に昇格したようだ。本人曰く、しゃべるのも書くのもドイツ語より英語のほうが楽、だそうだ。修士論文は英独どちらで書いてもいいそうだが、書きやすいから英語で書くと言っていた。ニコちゃん9月から9年生。英語、数学、フランス語はSehr gut(大変良い)を目指していたが、あと1歩で及ばず。それでも8年生の成績は7年生に比べるとかなり上がった。成績優秀な子ではないか、落ちこぼれている教科もない。一時はADHSという診断を受け、どの専門家からも薬の服用を勧められたが、本人の強い抵抗でとん挫。ここ最近では学校で問題も起こさなくなり、ADHSのかけらも見えない。あんなに頭を悩ませていたのは何だったんだろうと思う。すごく仲のいい友達が同じ学校の同じ学年(違うクラス)にいることも精神の安定に役立っているのだろう。ゲームやスマホばかりいじっているが、それは仕方ないとあきらめている。マルチリンガル度は3点。英、独は普通レベル。以前は私が日本語で話しかけてニコちゃんがドイツ語で答えるというパターンだったが、最近ニコちゃんも日本語をよくしゃべるようになった。ただ話すスピードがのろく、知らない言葉を知っている言葉を使って説明しようとするので、意味が不明な時もある。私が「ドイツ語で説明して」と言ってしまうことがある。それでもニコちゃんは日本語で話そうと努力する。温かい目で見てあげないとだめだよなーと分かっていてもイライラしてしまうことが多い。特に数学の勉強を見てあげるいるときにそう感じる。数字も日本語で言おうとするので、数学の問題と関係ないところで時間がかかってしまう。ニコちゃんが自分から日本語がうまくなりたいと思うようになったのは、漫画の力が大きいと思う。最近はWhatsAppも日本語で書いてくれるようになった。しかし、「いまずいた」となまっていたり、意味不明な文だったりする。恵子にこの話をしたら、「それはママがニコちゃんに日本語ローマ字入力の仕方をおしえてあげないと・・」と言われた。「ついた(着いた)」が「ずいた」になるのは、ドイツ語では「つ」は「ZU」の発音になるからニコちゃんはZUと入力してしまうから。また「rarirurero」は「lalilulelo」と入力してしまうので「らりるれろ」ではなく「ぁぃぅぇぉ」と変換されてしまうのだそうだ。恵子も賢浩もそういう間違えはしなかったので、目から鱗だった。ニコちゃんは活字を全く読まない。3- 4年程前から夫が強制的に家で英語もしくはフランス語の音読をさせている。しかし夫の選ぶ本が自分自身がイギリスの寄宿学校で使っていたもので、オーウェルの「動物農場」とかヴェルヌの「海底2万里」とかの原書版。ニコちゃんのレベルや興味を全く無視したチョイス。こんなことさせて何の意味があるんだろうかと思っていたが、最近になって英語もフランス語のレベルも上がってきたように感じる。やっぱり無理やりであったとしても音読させる効果はあるんだと感じた。本人もそう感じているから夫が「読みなさい」と言ったら、文句たらたら言いながらも従っているのだろう。ところでなぜ今更ブログを書こうと思ったかというと、9ユーロチケットでいろいろと旅行したので、そのことを書きたいと思ったから。次回からは旅行記になります。
2022年08月28日
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もうすぐクリスマス。私たちの事務所は今週の金曜日が仕事納め。みんなカギを持っているので、働きたい人は来週も来てもいいよと言われているが、有給が足りない人以外は1月1日まで休みを取ると思う。学校のほうも今週いっぱいで休み。だから今週はニコちゃんはほぼ毎日テスト。なのに、全く勉強しない。先週の金曜日、恵子の所属するオーケストラのコンサートを聴きに行った。ニコちゃんを一人置いていくと何をしでかすかわからないので連れて行った。しかしクラッシックなんてまったく興味がないので、演奏中ずっとスマホでゲームをしていた。子供はニコちゃん一人であとは大人ばかり。たぶん出演している学生の家族や友達が聞きに来ているのだと思うが200人ぐらいは観客がいたと思う。私が一番気に入ったのはグスタフマーラーのオペラ(?)。オーケストラも良かったけど、歌が一番印象に残った。プロの声楽家にお願いしたそうだ。このオーケストラは恵子がほかの学生二人と一緒に創設したもので、今では50人の大所帯。大学からも補助金が出るし、コンサートでもかなり寄付金が集まる(コンサート自体は無料)ので、ソロパートは(セミ)プロに頼む余裕ができたそうだ。来年は創立5周年の記念コンサートをするらしい。オーケストラの団員を集めるために本当に苦労していたから、立派な演奏とたくさんのお客さんを目の当たりにして、なんだか自分のことのように誇らしく、うれしく思った。そういうわけで金曜日は勉強どころではなかったが、土日は一緒に勉強しようね、と約束させた。しかし友達が遊びに来る。家のチャイムを何度も鳴らされるので、集中できない。月曜日は家に帰ると友達がいた。一緒に勉強しているといったが、たぶん遊んでいたのだろう。頭にきてWiFiを切った。ものすごく怒りだした。鉛筆を折ったり、物を投げたり・・・・火曜日もWiFiを切ったままにしていた。一日中ものすごく不機嫌だった、来週から休みになるのに、なんで今週だけでも頑張ろう、と思わないのだろう。先週の金曜日に同僚が泣きながら早退した。月曜日も無言で話しかけがたい状態だった。昨日も涙を目に浮かべ、途中早退。一体何があったのかとみんなで心配していた。今日社長がみんなに「XXから連絡があった。息子のAが暴れて、手におえずXXは警察に通報したそうだ。今Aは精神病院に強制入院させられている。XXがもっと早く話をしてくれていたら、残りの仕事をみんなに振ることができたのだが、XXも金曜日には来て残りの仕事をしていくというので、そっとしておいてあげてほしい。」と説明してくれた。同僚の息子さんは20歳。昔から問題児で、学校の勉強はしないし、落ち着きがないし、なだめすかしてなんとかRealschuleを卒業させた、でも優しい子で友達は多い、Ausbildungをしている最中で、学校に行くのは嫌いだが仕事はまじめにしている、という話は聞いていた。私がニコちゃんのことで悩んでいた時、いろいろ親身にアドバイスしてくれた。だから彼女の息子さんの話は他人事には思えなかった。ニコちゃんも勉強は相変わらずしないけど、学校が変わって毎朝迎えに来てくれるクラスメートもできたし、一緒に勉強(?)したり、週末もサッカーしようと誘ってくれる友達もできた。ニコちゃんの友達は模範的な生徒ではないけど、非常識なことをするような子にもみえない。成績が多少悪くても、道を外さずにいてくれたら、もうそれで充分と思わないといけないような気がしてきた。
2019年12月19日
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昨日の夜、ニコちゃんとテレビを見ていた。ニコちゃんの格好は半そでのTシャツに短パン。これが彼の家にいるときの普通の格好で寝るときもそのまま。番組が終わって、すでに10時半を過ぎていたので、もう寝なさいと言った。ニコちゃんは「ママ、玄関のカギをかけておく?」と聞いてきたので、お願いした。30分ぐらいして、夫が「ニコは?」と私に尋ねたので「自分の部屋にいったよ」と伝えた。しかし「えっ、部屋にはいなかったよ。」というので、ほかの部屋で寝ているのだろうと思った。しかし恵子の部屋にも賢浩の部屋にもいなかった。家中のあちこちを探し。玄関の隣にあるトイレにカギがかかっていることがわかった。「ニコ、出てきなさい!」と言ったが反応なし。いったいトイレに隠れて何をしているのだろうか?といぶかしく思った。何度ノックをしても話しかけてもまったく反応がないので、窓から中を覗こうといったん玄関の外に出た。なんと、窓が開きっぱなしになっており、中には誰もいなかった。トイレの窓からこっそり抜け出したようだ。いったい何のために、そしてどこに行ってしまったのか?懐中電灯をもって庭の隅から隅まで探したがどこにもいなかった。ニコちゃんがいつも来ているダウンジャケットや靴はそのままだったので、この寒空の中、いったいどんな格好で出かけてのかも想像がつかなかった。家の中を点検したら、1階の別の窓もカギがはずれて外から開けられるようになっていた。2重に保険をかけていたのだろう。すべての戸締りをして、カギを持っていなければ中に入れない状態にした。鍵をもって出かけなかったのは、鍵がいつもの場所にないと出かけたことがばれてしまうと思ったのだろう。12時頃に玄関のチャイムが鳴った。ニコだった。テレビを見ていた時と同じ半ぞで半ズボンの格好だった。「どこに行っていたの?」と聞いたら、「流れ星をみようとちょっと外にでただけ」という返事。「その格好で?」とニコちゃんのむき出しになっている腕に触れたら暖かかった。「外にいた割には体が冷えてないね。」というと、「だってほんの数分だよ。」と平然と答えた。彼の話を要約すると、「トイレに入っていたら、その日の朝ネットで見たニュースを思い出した。ネットニュースでは BW州では今夜たくさんの流れ星が見られます と言っていた。トイレのカギがなかなか開かなかったから、窓から出て見に行って、すぐに戻ってきた。」ということらしい。「本当にネットニュースで言ってたよ。自分で確認してみればいいじゃない。」と自信満々の回答。あまりにも普通に言うのでもしかしたら信じてしまっていたかもしれない。しかし、30分前にトイレが空であることに気づいていたのだから、ニコちゃんの言い訳には無理がある。「流れ星なら、庭や3階の窓からも見られるはずだ。わざわざ出かける必要はない。それに親に隠れてこそこそトイレの窓から出る必要もない。正直に流れ星が見たいと言えばいい話。30分前からトイレには誰もいなかった。いろいろな証拠が揃っているからその話は信じられない。」というと黙りこくった。夫が「玄関ではなく、中に入って座ってゆっくり話そう。」と言った。夫とニコが話している間、私はもう一度外に出て家の周りを点検した。案の定、ごみ箱の中に黒のトレーニングウェアの上下が脱ぎ捨ててあった。しかもポケットの中にはなぜかスパイダーマンのフルマスクがはいっていた。ニコは流れ星の話は作り話と認めたうえで、「誰にも話さないと約束してね。J君(近所の同じ年の子)と一緒だった。冒険がしたかった。夜中に散歩したかった。それだけだ。J君の両親はすでに寝ていたので、このことを知らない。絶対にJの両親には言わないでほしい。夜中に散歩することのどこが悪いのか?」と開き直った。「世の中にはいろいろな人がいるわけでから、この辺は比較的安全な地域ではあるが、それでも子供だけで夜中に出歩くのは認められない。もし悪い人に声をかけられたらどうするつもりか?」と聞くと、「そんな奴がいたら殴ってやる。自分で撃退できるから問題ない。」ととんでもない自信を持っていた。あー言えばこう言うで、もうしませんという確約を取ることができなかった。夫は「冒険したいという気持ちも理解できる。」と妙に話の分かる人になっていた。そもそもニコちゃんは平気でうそをつくので、J君と一緒に山の中を散歩していたという話も本当かどうかわからない。しかも人目に付きにくい全身黒づくめの格好とスパイダーマンのマスクという散歩するには不自然な恰好。彼はこっちが確固たる証拠を上げない限り、絶対に嘘を認めない。本当に疲れる。
2019年12月08日
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去年、今年と長期にわたって咳が続く状態が続いた。去年は6月と7月の丸まる2か月間全く咳が止まらず、医者に相談したが、特に問題は見られないと言われた。今年は去年より1か月遅れて同じような症状が現れた。あまりにも咳がひどいし長引くので、医者に診てもらったほうがいいとみんなに言われた。去年も同じ症状で何でもないと言われたのになーと思いつつも、何をしても改善の兆しがないので、医者に診てもらった。一般医だったので、「特に問題は見当たらないが、念のため肺を見てもらったほうがいい。」と肺の専門医に紹介状を書いてくれた。8月下旬のことだったのだが、一番早い予約で10月下旬になると言われた。もしかしてアレルギーによる咳とも考えられるので、耳鼻咽喉科にも予約を入れたが、11月中旬の予約しか取れなかった。10月下旬の呼吸器系医の予約日がニコちゃんとの小旅行の日程と被ってしまい、その時点では咳は完全に止まっていたので、予約をキャンセルした。しかし、呼吸器系医には今までかかったことがなく、新規の患者扱いだったので、いったん予約を取り消してしまうと、次にみてもらう必要があったときには新規患者を受け入れていない可能性もあるので、予約取り消しではなく、変更することにして、来年の1月に新たな予約を入れた。一昨日耳鼻咽喉科に行ってきた。2か月も咳が続く状態が始まったのは去年からだが、咳が出る時期が去年は初夏、今年は真夏だったし、咳だけで鼻や目には症状は何も出なかったので、アレルギーの可能性は低いと思っていた。しかし、アレルギー検査をしたところ、「草」にアレルギーを持っていることが分かった。だから来年以降も5月から8月にかけて咳が続くことは避けられないだろうと言われた。アレルギー症状も人それぞれで、鼻詰まりになる人もいれば目がかゆくなる人もいるが、私の場合は気管支に影響が出ているのだと説明された。対処法としては注射をすることだが、それは高価な注射であり、8週間にわたって毎週1回同じ曜日に注射を受ける必要があり、そのサイクルを3年間続けなければならない。高価な注射なので、それをやりきる覚悟がなければ勧めないが、注射をすれば3年後にはアレルギーが消えている可能性は大きい。どうしますか? と医者に尋ねられた。「息子が花粉症でアレルギーの注射を受けている。」という話は何度か聞いたことがあったので、一般的な治療法なのだろうと思っていた。だからあまり深く考えず「やります。」とお願いした。考えさせてくださいと言ってしまうと、やろうと決めた段階で連絡をしても、また予約で3か月待ちの状態になることかもしれないという恐れもあった。私はすぐその場で1回目の注射をしてくれるのかと思っていたのだが、処方箋を出すので、自分で薬局に行って注射薬を買って下さいと言われた。予約をして取り寄せることになるが、時間がかかるはずだから、実際に注射を始めるのは来年の1月からになるだろう、とのことだった。注射は毎週同じ曜日に8週間続けて受ける必要があり、注射を受けた後は、30分待合室で休んでからではないと帰れない、と言われた。同僚にこの話をすると、「それはアレルギー元を注射するから体がどんな反応を起こすかわからないから休む必要があるんだよ。だから朝注射を受けてから会社に来るのではなく、夕方に注射をしたほうがいいよ。私もかなりの花粉症で、その注射を受けたことあるけど、私の場合は余計に悪化したよ。いろいろ試したけど、鍼灸が一番効果的だったよ。まず鍼灸を試してから、それできかなかったら注射することを考えることをおすすめするけど・・・。」とアドバイスをくれた。しかし私はもう接種の誓約書にサインをしてしまったので、いまさらキャンセルできない。別の同僚は、「私の息子もアレルギーの注射を現在受けているけど、かなり改善されたよ。注射を受けるほうがいいよ。」と言った。3年後、頑張って接種に通ったかいがあった、と思えているといいなー
2019年11月23日
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賢浩から「年末年始に2週間ほどそっちに帰るから、その時にできればインフルエンザの予防接種をしたい。予約とってくれる?」とお願いされた。恵子は破傷風やポリオ等の追加接種を今年中にすることを推奨されていたので、二人の予約をとろうと自分のかかりつけの医者にきいてみた。私たちのかかりつけの医者は3月に引退してしまい、新しくかかりつけの医者を探すのがとても大変だった。なんとかみつけて、私と夫はそこで検診を受けることができた。うちから少し離れているので不便でだが、地元の医者には「うちは新規の患者の受け入れをストップしている。」と全員から断られたので仕方ない。今年からお世話になっているその診療所に電話をしたら、「現在新規の患者受け入れをストップしている。」と言われた。「でも私たち親はすでにそちらで何度かお世話になっています。子供も受け入れていただけませんか?」と聞いたら、「患者さんの家族であっても、新規に受け入れることはできません。」と断られた。「予防接種だけでいいのですが」と食い下がっても駄目だった。賢浩も恵子もあまり医者にかかることがなく、今まで歯医者と小児科ぐらいしかいったことがない。そこで今までお世話になっていた小児科医に電話をしたら「すでに成人しているので普通の医者にかかってください。」と言われた。うちから半径20km圏内の医者にはすべてあたったが、どこも新規患者は受け付けないという返事だった。新規で見つけるのがほぼ不可能という状態が理解できない。同僚に愚痴ると、「私の息子に子供が生まれたときも、この辺の小児科はどこも新規で子供を受け入れてくれなくて、30km離れたS市の小児科まで通っている。」と教えてくれた。ここに新規で引っ越してきた人はどうやって医者を見つけるんだろう?田舎なので医者のなり手がいないのか、ドイツ全体でそういう傾向にあるのかわからない。最近ロシア系の医者が多いと感じる。以前オンラインのドイツ語コースで学んでいた時、生徒5人(毎回顔ぶれは変わる)のうちの一人は80パーセント以上の確率でロシア在住の医学生だった。彼らがドイツ語を学ぶ目的は「将来ドイツで医者として働きたいから」だった。ほかの生徒は私も含め既にドイツに住んでいてコミュニケーションをとるためにドイツ語が必要だから、というのが学習の理由だった。将来は今以上にロシア系の医者が増えるのかもしれない。そして田舎で医者を見つけるのはもっと困難になると思われる。
2019年11月16日
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今週は秋休みで1週間学校が休み。金曜日は祝日。私は夏休みを取らなかったので有給が残っていることと仕事があまりない状態ないので、思い切って1週間(実質4日間)の休みをとった。夫がデュッセルドルフ近郊およびオランダ国境近くに用事があり出かけるというのでニコちゃんと私も便乗することになった。夫とは行きと帰りが一緒なだけであとは別行動。同僚に「どこに行くの?」と聞かれたので、「ゲルゼンキルヘン」というと、「えー、君もシェルケファン?」と聞かれた。同僚はかれこれ40年以上シェルケファンだそうだ。シャルケとはドイツブンデスリーガのサッカーチーム。私は名前はよく聞くけど、いったいどこが本拠地のチームなのか知らなかった。同僚はシャルケを応援するためゲルゼンキルヘンのスタジアムに何度か行ったことがあるそうだ。私たちが出かける日がホームの試合日と重ならなくてよかった。日曜日、まずは賢浩のWGに行った。夫は電動ドリル持参であらかじめ賢浩から頼まれていた部屋の修繕修理。その1週間前は恵子のWGにも荷物を届けるために行ったのだが、住環境は賢浩のほうが断然よかった。恵子のWGは土地柄家賃は賢浩の2.5倍。4階に住んでいるのにエレベーターもなく、階段を使わないといけない。荷物が多いときは大変だ。恵子のルームメートは足を骨折したらしく、現在松葉杖を使っていた。階段の上り下りは相当きつそうだった。自転車置き場は地下で、自転車も階段を使って地下に出し入れしないといけないので、面倒臭いと言っていた。賢浩のWGは大学生専用なのだろう。似たような建物がいくつも並んでいた。駐車場もあり便利。自転車置き場も出入口にある。しかし台所やバスルームはお世辞にもきれいとはいえなかった。賢浩は自分の部屋に食料はもちろん、炊飯器、フライパン、鍋、ケトル、食器、などすべてを置いていた。共有されたくないらしい。自分の部屋の中は案外きれいに使っていて、実家でもぜひそうして欲しい、と思った。賢浩のWGには初めて行った。どういう生活をしているのかがわかってよかった。賢浩が行きたいと思っていたレストランで一緒にご飯を食べた後、私たちは賢浩のWGをあとにした。その日私とニコちゃんはゲルゼンキルヘンに泊まって、翌日ZOOMという動物園に行った。今週私たちの州は秋休みだが、NW州は違うらしく、こんな閑散としている動物園は初めてだった。ネットでデュッセルドルフ近郊で子供が楽しめるところを探したらここの評判がとてもよかったので行くことに決めた。今週人が少なかったのは11月1日から、大人21,50ユーロ、子供14ユーロの夏料金が、大人15,50ユーロ、子供10,50ユーロの冬料金になることも影響していたかもしれない。すごく近くで動物が見られるし、アスレチックなどの遊戯施設も充実しているので、2歳から8歳ぐらいの子にはすごく楽しいところだと思うが、この値段を払ってもまた来たいとは思わなかった。キリンを1mぐらいの距離でまじまじ見たのも初めてだし、ライオンやクマもガラス越しの至近距離で寝ている姿をみることができた。キツネザルを放し飼いにしてある区画がある。1匹のキツネザルが飼育員のところに来て、手を挙げた。飼育員が脇腹をなぜてあげると、キツネザルは気持ちよさそうにしていた。私は飼育員さんに、「あのー、うちの息子もキツネザルを撫でてもいいですか?」と聞いたら、「いいけど、嫌がって逃げるかもしれませんよ。」と言われた。ニコちゃんがおそるおそる手を出すと、キツネザルは自分から近寄ってきて、今度は反対側の手を挙げて脇腹をなぜてくれというようなポーズをした。ニコちゃんが撫でてあげると気もちよさそうにしていた。10月31日の夜にハロウィンパーティーが行わるので、園内ではその準備が行われていた。いたるところにいろいろなオブジェクトが飾られ、電源装置などの設置作業が進められていた。お客さんより作業員のほうが多いのではないかと思うほどだった。園内を2周して乗り物にも3回のったけど、ニコちゃんは3時過ぎには飽きてしまい、一部の区間では無料WiFiが使えるので、ニコちゃんは早速スマホをいじりだした。朝9時から午後6時までめいっぱい動物園で楽しむため、この日はもう一日同じホテルに泊まることにしていた。想定外だったが、結局ホテルに帰ることにした。翌日は電車でデュッセルドルフに移動。目的はラーメン。まだどのレストランも開店準備中だったので、とりあえず”日本人街”を散策。日本人向けのスーパーでは刺身やおにぎりまで売っていてびっくり。パン屋さんもあったので、思わずあんパンを買ってしまった。日本食のレストランの数も思ったより多く、こんなに需要があるのかとびっくりした。昼になり、ラーメン屋さんにはいったのだが、店員も隣の客もみんな日本人。不思議な感覚だった。ニコちゃんはデュッセルドルフがいたく気に入ったようで、「僕は将来ここに住みたい」と言っていた。活気があって、おしゃれで、いろんなお店があって、広い公園もあって、ライン川沿いを散歩したりもできて、すごく素敵な街だと思った。郊外はどんな感じかわからないけど、悪い印象を全く受けなかった。また電動スクーターの多さにも驚いた。電動スクーターの事故がよく話題になっており、歩道を走っていはいけないとか年齢制限などが議論されているが、私たちの住む町では乗っている人を見ないので、今一つぴんと来なかった。大都市では確かに車よりもずっと便利で普及するのも理解できるし、その危険性が議論されるのも納得した。夕方アーヘンに向かった。ここでは大聖堂と温泉が目的。カルロステルメに行ってきた。大人のための温泉施設で、子供は明らかに歓迎されていない、というよりも6歳未満は入場お断り。子供料金はありますかと聞いたら、16歳以上は学生証をみせれば割引になると言われた。つまり12歳のニコちゃんには割引なし。泳いだり騒ぐのが目的ではなく、疲れをいやすのが目的。ロマンチックな雰囲気でどちらかというと若者のデートスポットという感じだった。私たちが行ったのは19時から21時という時間帯。結構混雑していた。翌日は大聖堂を見に旧市街地に。古い素敵な街だった。ここで夫と合流し、南下。どこでも何時でも渋滞に巻き込まれてうんざりした。途中ライン川沿いの有名な観光地リューデスハイムに寄った。日本人観光客がたくさんいた。かわいらしい街だった。ラインの反対側は何度も観光したが、こちら側にきたのは初めて。船で川を渡ったのだが、船に乗ってすぐに車をおりて記念写真を撮っていたら、「ハロー」と呼ばれた。集金をしている人だった。5分ほどで反対岸につくので、誰も船の上で車から降りない。私たちだけが外に出ていた。料金は7、50ユーロ。車1台につきの料金ではなく、何人乗っているかで料金がかわるらしい。その後家に向かってさらに南下。どこも渋滞。家にたどりつついたのは夜9時半ごろ。ものすごい雨だった。テラスの隅でハリネズミがうずくまっていた。雨宿りをする場所を探してここにたどり着いたのだろう。よく朝起きたら、もういなかった。残念。月曜日、火曜日といい天気だった。水曜日から気温がぐっと下がり、今日は最高気温8度の予想。天気に恵まれたし、結構楽しめた小旅行だった。
2019年10月31日
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久々に恵子と長時間電話で話した。体調も徐々によくなり、今週から研究室に通っているとのこと。ゆるい研究室で、今のところは9時始まりで5時に帰宅できるのでラッキーだと言っていた。病院からガン患者の細胞を提供してもらい、どの薬が効くかというようなことを実験し、その結果をコンピューターで分析するためのプログラミングもしているそうだ。ティーチングアシスタントもさせてもらえることになったらしい。24名程度の学生を指導することになるのだが、普通は参加する学生の数がどんどん減っていってしまうそうだ。恵子も「一人とか、誰も来なかったからどうしよう。ちょっと怖いな。でもやるからには十分準備をして臨みたい。」と言っていた。修士の後はどうするのつもりかと聞いたら、「博士課程に自分が行きたいのかどうかわからなくなってきた。研究をしていても、失敗して望む結果が出なかったらどうしようとか、こんなことを研究して誰が喜ぶんだろう?何の役にたつんだろう?と考えて落ち込むことが多い。自分は研究者に向かないのではないかと思うようになってきた。」と言った。そんなことを考えていたのかとびっくりした。「語学を勉強するのも楽しいけど、世の中の役には立たない。自然科学を勉強しようと思ったのは、世の中を少しでも良くできる可能性があると思ったから。でもだんだん自分のやっていることが本当に役に立っていることなのかどうかわからなくなってきた。研究をしているとそういうことを考えてしまうので、結果が得られるまではとても苦しい。」と苦悩を打ち明けてくれた。恵子が研究者になってもならなくても、博士号をとってもとらなくても私にはどうでもいいこと。でも彼女の努力が報われる人生であってほしいなーと思うし、笑顔でいられる毎日を送ってほしいと切に願っている。
2019年09月27日
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新学期が始まったが、ニコちゃんは通常運転。すでに忘れ物を2日に1回はしている状態。6年生になって新しく、歴史、フランス語、技術 の授業が加わった。さっそくフランス語の新出単語を単語帳に書き写してくることが宿題になった。賢浩がニコちゃんに「新出単語を10回づつ書け」と命令した。その後で本当に覚えたかテストをしていた。「はい、はフランス語で?」「・・・」私が「ウィ」というと、「なんでママが答えるんだ!」と怒られた。「じゃあ、スペルを言ってみろ」と賢浩が聞くと、案の定ニコちゃんは「Wii」と答えていた。正解は「Oui」。ドイツ語はほぼ発音通りの綴りだけど、フランス語は全然違う。英語は小さいころから家で使っていたのである程度の前知識があったが、全く白紙の状態からニコちゃんに外国語が覚えられるかは大いに疑問がある。ここ数日恵子と連絡が取れずにやきもきしていた。恵子も私もあまりメールのやり取りをしないので2-3週間お互いに音沙汰なしという状態はよくあることなのだが、連絡するように伝えたのに返事が1週間ないという状態は普通ではない。賢浩も「恵ちゃんはいつも忙しいから向こうからは連絡来ないけど、こちらが連絡すればわりとすぐに返事はくれる。でも今回は返事がない。」と言っていた。昨日ようやく「病気で寝込んでいた。」という連絡があった。大学にも行けず、トイレと部屋の往復状態だったらしい。恵子や賢浩の身になんかあった時の連絡、確認手段がない。本人にそう伝えても「しょうがないよね」としか言わない。なんかいい解決策はないんだろうか?昨日の夕方、ニコちゃんの友達のC君のパパがうちに怒鳴り込んできた。その数日前にもC君本人がニコちゃんのことで苦情を直接にうちに言いに来ていたらしい。C君は老猫を飼っているのだが、ニコちゃんがその猫のしっぽをひっぱり、ナイフを振りかざし、猫を虐待した、という苦情だった。ニコちゃんにあとで事情を確かめると「僕はそんなことしていない。僕は猫が好きなのに、そんなことするわけがない。Cはいつもうそをつく。」と抗議した。その数日後に今度はC君パパがうちに乗り込んできた。ものすごい剣幕だった。「Cがトルコ人に囲まれて怖い思いをさせられた。なんでそんなことをするのかと聞いたら、ニコにお前をやっつけるように言われたから、と答えたそうだ。それにニコはCに「お前の自転車がRスーパーマーケットの前に停めてあるから取りに来たほうがいい」と連絡をくれたが、なんでニコがそんなことを知っていたのか?ニコはCの自転車を盗んだうえに、その自転車におしっこまでひっかけていた。次に私の息子に何かしたらただではおかない。私の後ろには50人ついていることを警告しておく。」と言って帰っていった。夫はすぐにニコを呼んで事情を説明させた。ニコは「僕は何もしていない。トルコ人にも頼んでいないし、自転車も盗んでいない。自転車はたまたまスーパーの前で見つけたから、親切心で連絡してやったのに、あいつはうそつきだ。」と反論した。夫がニコに説教している間にC君のパパから電話がかかってきた。ものすごく興奮しており、夫が「ちょっと待ってください」と話を遮ろうとしたが、C君パパは一方的にまくしたて「次は警察に訴える。これ以上俺の息子に近づくな。」と言って一方的に電話を切られた。なぜうちに怒鳴り込んできたそのあとでまたうちに電話をかけてきたのか私には理解できなかったが、家に帰ったらまたあらたな事実が発覚したのかもしれない。ニコは「僕は今日はずっとJと一緒にいたから、Jから何があったか聞けばいい。」と言った。J君に電話をかけたが、J君の話はほぼニコちゃんと一緒で「僕たちがマルクトプラッツで遊んでいたらCが通りかかって、僕たちに暴言を吐いた。」ということだった。トルコ人とは何者か?と聞いたら、「小学校の時に同じクラスだった子の知り合い。友達の友達。連絡先とかは知らない。」と言った。「僕はCのことを殴ってくれなんて頼んでいない。Cが僕たちに暴言を吐いたときに、近くにいたので、トルコ人に、Cを知っているのか?と聞かれた。Cはトルコを馬鹿にするようなことを言うから俺は大嫌いだとトルコ人は言っていた。」と説明してくれたが、どこまでが本当なのかわからない。C君のパパの怒り具合から、よほどのことがC君にあったのではないかと思う。C君一家とは直接話し合いはできない状態なので、私としては私たち親子、C君親子、直接C君を脅したとされるトルコ人親子が警察の前で話し合うのがいいと思った。「自分が悪くないのなら警察は味方になってくれるよ。」と言ったが、ニコちゃんは警察に行くことを拒否した。C君パパはとてもやさしく、非常に付き合いやすい人だと今まで思っていたが、昨日の豹変ぶりに驚いた。まるでマフィアの一員のようだった。夕飯の用意をしているとき、夫と賢浩が二人で受話器に耳を当てていた。ニコちゃんがこっそり自分の部屋からJ君に電話しているのを別の子機で盗聴していた。ニコちゃんはJ君と「11時半に3つの車庫の前で待ち合わせ」をしていたそうだ。衝撃だった。賢浩に「阻止する?それとも23時半に尾行する?」と聞かれた。夕飯時に賢浩が「今日、俺、11時半に出かけるから。」と言いだした。すると夫も「じゃあ、僕も11時半に出かけようかな?」と11時半という時間にアクセントを置いていった。二人が何度も11時半というので、ニコちゃんは「盗聴していた?」と気づいた。11時半に何をするつもりだったのか?と聞いたら、「Jと散歩」と言った。夜の11時半に散歩のわけがない。二人で今日の出来事の口裏合わせをするとしか考えられない。いろいろと質問攻めにしているうちにほころびが露呈した。するとニコちゃんは「実は11時半に一緒にオンラインゲームをする約束だった。」と理由を急に変更した。うちとJ君の家の間には3つ車庫が並んでいるところがあるのだ、オンラインゲームだとしたら車庫の前という意味がわからない。ニコちゃんはゲームをみせて「ほら、ここになんか並んでいるでしょ。これが3つの車庫という意味で、11時半にゲームのこのポイントで待ち合わせという意味。」と説明したが怪しすぎる。監視するため私はニコちゃんの部屋で寝たが、10時ぐらいには寝入ってしまって11時半に何が起こったのか残念ながらわからない。でもニコちゃんが出かけた形跡はないし、何も起こらなかったと思う。以前職場の同僚と、子供の言うことをどこまで信じるかという話をしていた時に、私以外は全員が自分の子供の言い分を信じると答えたことに衝撃を受けた。「信じて何度も裏切られてきたけど、親が信じてあげなかったら誰が信じるの?相手が何と言おうと自分は自分の子供の側に立つ。」と言い切った。「この子はいろいろなところで問題を起こして、しょっちゅう嘘をついているのに、なんで親は子供の言うことを鵜呑みにして相手を平気で攻めることができるんだろう?なんで謝らないんだろう?」と思うことがよくあるのだが、そういう理由なのかと腑に落ちた。しかし私はダメな母親で、どうしてもニコちゃんの言い分を100パーセント信じることはできない。今後どんな問題を起こすのか不安で仕方がない。
2019年09月22日
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長い夏休みが終わり、昨日から学校が始まった。今まで夏休みは木曜日に始まっていたが、今年は夏休みが土曜日からだったので、新垣が始まるのも2日間遅れて水曜日からだった。しかし今までは月曜日に新学期を迎えていたので、今週の月曜日、ニコちゃんは7時過ぎに目を覚まし、私の知らない間にいつの間にか学校に行っていた。現在、ニコちゃんと冷戦中。あまりにも生活態度がひどいので小言を言ったら、「夏休みなのだから休ませろ!」と抗議された。ごみをごみ箱に捨てるとか、自分の使った食器を下げるとか、少なくとも床に散乱している教科書を片付けろということさえしない。頭にきたので、「ニコちゃんが口うるさいと思うことを言わない代わりに、ほかのことも言わないから、自分で自分のことは管理して下さい」と伝えた。彼は今週にはいって、毎日のように友達に「学校はいつから始まるのか?」「明日は何時に学校に行けばいいのか?」「明日は何を学校に持っていけばいいのか?」と電話している。きちんと先生の話を聞いていればわかることだと思うのだが、あとで誰かに聞けばいいや、ときっと思っているのだろう。教科書も夏休み前にもらってきていたのに、一度も触ることさえなかった。昨日の夜、仕方なく、私がカバーをかけた。ハードカバーの教科書は学校から借りているもので、学年末には返却しないといけない。そのさい、破損がある場合は弁償になる。ニコちゃんは今まで何度も請求されている。カバーを付けていてもページが折れたり破けたり、黒ずんだりなどしてしまう。大切に扱うよう何度も注意しているが治らない。放任したらますます何もしなくなるが、これ以上面倒を見る忍耐も私にはない。昨日、恵子から「新しい研究室にはいった。HPVの予防接種をしていない人はラボに入れないので、予防接種の記録書を至急送ってほしい」と頼まれた。HPVって何だろう?そんな予防接種していたかな?と思ったが、ちゃんと3回してあった。次回は2021年と記されていた。久々に予防接種記録ノートをみてみると今年しなくてはいけない予防接種もあるようだ。子供たちが小さかった頃はしょっちゅう予防接種を受けに小児科に通っていたが、一通り終わった段階で、小児科に通うことが全くなくなった。しかし、これを機に、子供たちの予防接種の予定時期をもう一度確認しておかなくては・・と思った。
2019年09月12日
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来週はもう9月。早いなー今週は個人的に悪いニュースばかりが続いた。まずは日曜日、私が応援しているサッカー選手がケガをして戦線離脱。当面試合に出れないようなので、私の楽しみが減ってしまった。夫の仕事の契約が打ち切られたこともショックだった。フリーランスだからそういうリスクはつきものだけど、やっぱり契約を途中で切られるのはいい気がしない。夫は1週間で私の1か月分以上の給料を稼げるかもしれないが、やはり私には少ない給料でも安定している仕事のほうが好ましく思える。こういう時、優しい言葉をかけてあげようという気持ちになれない。傷口に塩を塗るようなことはしないけど、心の中では「いい加減、自分を高く売りつけるのはやめなよ。」と思っている。恵子は、去年の8月末に自動車免許の筆記試験に受かったが、その後の実技試験に落ちてしまった。10月に再挑戦したが受からなかった。あきらかに練習不足。その後はまったく練習していない。そもそもドイツに帰ってくることがほとんどない。今年は受けるのかと思ったら、「時間がない」と言って、うちに戻ってきたのも、クリスマスの後は7月に1泊、8月に3泊という状況。筆記試験後、2年以内に実技に受かればいいと聞いていたので、本人は今年は研究と修士論文に集中して、来年以降挑戦と考えていたのかもしれない。しかし、今日、期限切れで今まで受けた学科、実技が無効になる、という手紙が来た、手紙の意味がよくわからなかったので、明日電話で確認しようと思っているが、「Storno(取り消し)」という言葉が太字で書かれていたので、たぶんまた1からやり直しということなのだと思う。2週間ぐらい時間をとってこっちに戻ってきて、集中的にレッスンを受けて、試験を受けたほうがいい、と何度もアドバイスをしたが、聞く耳持たず。このままスイスで学生を続けるのなら、ドイツで免許を取るのは彼女には無理だと思う。時間がなさすぎる。賢浩も来年の4月まで免停中。彼は今私の仕事場の近くのそこそこ大きい会社でバイトをしている。私が自分の勤務時間を賢浩の勤務時間にあわせるように調整して、送り迎えをしている。彼の仕事は倉庫での立ち仕事。単調でつまらないし、音楽を聴くこともおしゃべりもできないし、暑いのに長ズボンをはかないといけないし、硬い安全靴を履かないといけないし、ずっと立っているので、疲れる、これなら一日中図書館にこもって勉強してるほうがまし、と言っていた。しかし、私が運転している隣でずっと携帯をいじっている姿を見ると、ふざけるな!と思ってしまう。ニコちゃんは、家で一人になってしまうので、とりあえず、去年学校でやり残したワークブックを1日1ページやるように指示した。私と賢浩が夕方戻ってくる頃は、友達と遊んでいるかテレビを見ているかで、たって1ページなのにまともにやってない。注意すると、「今は夏休みのに、なぜ勉強しないといけないのか。僕にも休息時間が必要だ。」と生意気なことを言う。「日本と香港で十分休暇を楽しんできたでしょ。」というと、「あれを休暇とは言わない。賢ちゃんと一緒だったからほとんどゆっくりできなかった。」と反論した。それを聞いた賢浩は「それはこっちのセリフだ。お前とはもう二度と一緒に出掛けない。」と怒りをあらわにしていた。本当に面倒くさい人たちだ。どこで子育てを間違ってしまったんだろう・・・
2019年08月30日
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久々に書いてみようと思う。時間がなかったわけではないのだが、ただただ書くのが面倒臭かっただけ。夏休みに入り、賢浩とニコちゃんが二人で日本と香港のおじいちゃんおばあちゃんに会いに行った。羽田のほうが便利なので、私は10年ぐらい成田を利用したことがない。しかし今回は、直行便であることと到着時刻、値段などもろもろを考慮して成田発着の便を予約した。賢浩がニコちゃんを連れて複数回の乗り換えを経て無事に実家にたどり着けるかが一番の不安だった。しかし本人いわく「意外と日本語ができた。漢字も読めた。」と言っていた。日本ではいろいろおいしいものを食べることができたこと、一人で東京を歩き回ったこと、おじいちゃんに将棋で勝ったことが印象に残っていると言った。ニコちゃんは猫カフェの猫がいかにかわいかったかを何度も説明してくれた。東京から香港に移動するのが、ちょうどデモで空港が閉鎖になった翌々日だったし、台風も来ているということだったので、飛行機が飛ぶかどうかハラハラした。すべて杞憂に終わってよかった。香港ではゴールドコーストとかスタンレーとか、セントラルからちょっと離れたところでゆっくりしたようだ。日本でも香港でもおいしいものをたくさん食べて、二人とも体重を増やして帰ってきた。行きは私が空港まで送り、帰りは夫が迎えに行った。賢浩は夫の顔を見るなり「もう絶対に二度とニコとは旅行しない」といったそうだ。ニコちゃんも「賢ちゃんはこんなひどいこと僕に言った。」と訴えた。空港から家に帰る道中、夫が掃除の際にニコちゃんがリビングルームに置いていった任天堂のゲーム機をニコちゃんの部屋に戻したと知って、ニコちゃんは「あれほど触るなといったのに、なんで触ったんだ!」と大泣き。壊したわけでもないのに、触ったことに対してものすごく怒った。家に帰るまでずっと泣きわめいていたそうだ。二人でいると喧嘩ばっかりしてうるさくて、日本でも香港でも持て余していたのではないだろうかと容易に想像できた。金曜日の夜に恵子もスイスから戻ってきた。弟たちに会うためではなく、友達の誕生会に参加するため。まだ彼女は運転免許の実技試験に合格していないので、1ー2週間滞在して免許を取るのかと思ったら、2-3日ですぐ帰ると言われた。試験は木曜日に終わったばかりだが、教授と今後の研究についての打ち合わせがあると言っていた。週末ごとに実家に帰っている大学生もいるのに、恵子はなんでこんなに忙しいのかびっくりする。5人家族だが、5人全員が揃うのは本当にマレ。今年に入って今まで5人一緒に食卓を囲んだのは2回だけ。昨日は庭でバーベキューをした。話の流れで、ジョークを言い合い始めた。賢浩のジョークは人種差別色が強くて全く笑えない。本人いわく、「ユダヤ人ジョークはユダヤ人の友達から教えてもらったし、黒人ジョークは黒人の友達が自分から言ってたジョークだから、人種差別ではない。」という。恵子のジョークは化学式や数式のジョークが多く、意味がわからず笑えなかった。例えば、「アインシュタインとニュートンとパスカルがかくれんぼうをした。アインシュタインが鬼で目をつぶって数えている間、パスカルは上手く隠れた。しかしニュートンはアインシュタインのすぐ後ろに四角形を描き、その中に立った。アインシュタインは数え終わって目を開けるとすぐにニュートンを見つけた。ニュートン、みっけ!というと、ニュートンは僕はニュートンじゃないよ、パスカルだよ。と言った。だって平方の上にニュートンがいたら、それはパスカルでしょ。」。。。。どっかで聞いたことがあるのような気もするのだが、さっぱり意味が分からなかった。説明してもらってようやくわかった。夫と恵子と賢浩は理系なので、彼らと話題を共有できないことが増えてきた。誰かが「Idiot!」と言った。夫が「その言い方は直接的すぎる。もっとエレガントな別の言い方を考えよう。」と言い出し、順番に言い始めた。こういう時盛り上がるのはやはり夫、恵子、賢浩の3人。恵子が「スローポーク」と言った。夫は「それはどちらかというとのろまっていう意味だよね。」と指摘した。私は初耳の言葉だったので「のろまな豚なのに、ピッグではなくてポークを使うのはなんでなんだろう?」と聞いたら、「ママ、Porkじゃないよ。Pokeだよ。」と笑われた。賢浩にも「ママ、発音の違いが判らないの?さすが、ママ」とあきれられた。ニコちゃんの話は違った意味でレベルが違いすぎて理解できない。子供たちが小さかった頃が懐かしい・・・
2019年08月25日
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ニコちゃんは何をしても長続きしない。現在の習い事は卓球とピアノ。卓球は2、3年前に始めた。友達と一緒だったので、始めた当初は遊び感覚で楽しく卓球の練習をしていたようだが、最近は行くふりをして実際はその時間別の場所で友達と遊んでいるようだ。夫が体育館のそばを通った時に何回か中をのぞいたらいつもニコはいなかったそうだ。本人に聞くと、たまたまトイレに行っていた、などと言い訳をする。ピアノは小1から続けているのに、まともに音符も読めない状態で、本人もやる気がないし、ここ何年かはなんで続けているのか不思議な状態だった。嫌ならやめてもいいと何度も伝えているが、「ママが辞めろというならやめるよ。」という言い方をする。自分は続けたいが、ママが辞めることを強制する・・というのだ。だから続けたいならどうぞ、でも練習もしてね、と何度も言ってある。もちろん自主的に練習することなどない。今週、ニコがピアノのレッスンに出かけたが、「先生がいなかった。10分待ったけど来なかったから帰ってきた。」と家にいた夫に伝えたそうだ。夫はすぐにピアノの先生に電話をしたがつながらなかった。留守電にメッセージだけを残した。翌日の夕方、先生から電話があった。夫が電話を取ったのに、なぜか「ちょっと待ってください」といって、私に受話器を渡した。私は「ニコが今週ピアノのレッスンがなかったと言ってましたが・・・」というと、先生は「なかったわけではないです。途中に工事をしている場所があり、迂回をせざるを得ず、到着が1-2分遅れました。でももうニコはいませんでした。ニコは早く来すぎたのではないですか?普段私は早めに教室にきますが、今回だけは遅れてしまいました。その日はニコが最初の生徒だったので、まだだれもおらずにかえってしまったのでししょうが、5分ぐらいは待っていてほしかった。」と言った。私は「ニコは10分待ったと言ってましたが、本人は時計を持ち歩いていないので、正確には何時から何時まで待ったのかはわかりません。」というと、「これからはニコに時計を持たせてください。遅れてもせめて5分は待ってほしい。」となんだか私たちに非があるような口ぶりだった。「わかりました。」と返事をして私は穏やかに電話を切った。夫に先生の事情を説明すると、「でも遅れたのは先生なのだから、振替レッスンはいつになるか聞いた?」と言われた。「先生は1分しか遅れていないっていうし、ニコだってあんまりやる気がないから、別に振替してもらわなくてもいいんじゃない?もうすぐ夏休みになってしまうし・・」というと、「なぜ当然の権利を主張しないのか?」と夫が怒り出した。それならなぜ私に電話対応をさせたのか腹が立ってきて、「そんなら最初から自分が対応しろ。」と怒鳴ったしまった。夫は先生に電話をかけたようだが、先生は「1分しか遅れていない」という主張を曲げなかったそうだ。「ニコを教えるのは難しい」とも言ったそうだ。夫は先生と話をして、先生はニコに教えるのがあまり好きではないと感じたらしい。「それなら続ける意味がないですね」というと、先生は「やめるなら、夏休み前に決断を伝えてほしい」といったそうだ。ピアノまで辞めたら、本当に続けているものが何もなくなってしまう。やめてしまったら、二度とピアノに触ることもなくなってしまうかもしれない。これ以上続けさせることはだれにとってもメリットがないことだけど、でもとても残念な気持ちだ。
2019年07月11日
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2週間のスクールホリデーも今日で終わり。その間に2日間祝日があったが、それ以外は私は普通に出勤。世間のホリデームードとは違い普段通りの生活だったが、道路はすいているし、駐車スペースはたくさん空いているし、普段より格段にストレスは少なかった。ニコちゃんのお友達もイタリアなどに行っている子も多く、ニコちゃんは遊び相手を探すのに苦労していた。ある日、仕事から戻ったら、「今日これから友達がうちに泊まりに来ていい?」と聞かれた。その日は一日一緒に遊んでいたそうで、すでに泊まる約束をしてその子はいったん自宅に戻って夕飯を食べてからまたうちに来ることになっているという。「ママは明日も仕事だし、家も散らかっているし、何にも用意してないから週末にしてほしい」と頼んだが、結局その子はうちに来てしまった。ある一日はニコちゃんは朝、といっても10時頃だが、パパにたたき起こされて、強制的にプールに連れていかれたそうだ。ニコちゃんは友達と一緒に行ってプールで遊ぶのは好きだが、パパと行くと長距離泳がされるので、なるべく避けていた、地元には立派な屋外プールがあり、50mプールは温水でレーンがひかれていて、各自黙々と泳いでいる。夫も黙々と泳いでいたら、急に監視員がプールに飛び込んで、男性を引き上げようとしているのが見えたそうだ。一人では無理なので、夫も男性をプールサイドに引き上げるのを手伝ったそうだ。監視員は夫に救急車を呼びよう指示し、自分は男性に心臓マッサージを始めた。監視員は救急隊の到着まで男性の介護をする必要があったので、夫に監視員の代わりをするように頼んだ。夫は毎年夏はプールに通い詰めなので、監視員とも旧知の仲。夫は「一人で広い敷地(50mプールのほか、滑り台のある遊べるプールと浅いベビー用プールもある)を監視するのはドキドキした。」と言っていた。残念ながらその男性(70歳後半)はなくなってしまったそうだ。引き上げた段階ですでに呼吸をしていなかった。たぶん泳いでいる途中で心臓発作を起こしたのだろう。監視員の手当てが遅れたせいではない。先日ニュースで、プール監視員が雇えないため開設できないプールがドイツ国内にはかなりの数ある、と伝えていた。監視員は資格がある人でないとできない。割に会わない仕事だといって、なり手がいないのだそうだ。私が仕事から帰ってくると、ニコちゃんは「ママ、とっても悪いニュースがあるの。」と言って、この出来事を話してくれた。さぞびっくりしたことだろう。私は休日にニコちゃんをBlautopfと呼ばれる青い池(福島の五色沼みたいな感じ)と鍾乳洞に連れて行った。ちょうど地理の授業でその辺の地域がテーマになっていたのだが、ニコちゃんは一度も行ったことがないといったからだ。「Blautopfはなんで青いんだと思う?」と聞いたら「水の底から青いLEDランプで照らしているから」と答えた。この子は本当に授業を聞いていたのだろうかと不安になった。Blautopfに着いたら、「あっ、ここ学校の遠足できたことがある。」と言われた。鍾乳洞に行くのは、ナビを使ったのだが、途中工事で迂回が多く、道に迷っていしまった。鍾乳洞はガイド付きツアーでしか中に入れないが、たぶん50年ぐらい前までは誰でもはいれる状態だったのだろう。鍾乳石が割られていたり、相合傘のような落書きがたくさんあった。昔からこういうところに自分の名前を刻むような人は一定数いたんだなーと思った。昔は鍾乳洞の中では、電球を使っていた。昔の電球は熱くなってしまうので洞窟の中の温度が上がってしまうこと(そのため鍾乳洞の中に苔がはえる)と、本来白い鍾乳石が黄色味を帯びた色に見えてしまうという欠点があった。しかしLEDランプが普及した今、その問題は解決できたといっていた。LEDの発見はこんなところでも役に立っているのだなーと感心した。
2019年06月23日
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ドイツ語のオンラインコースを始めて1週間がたった。好きな時間に自宅で(もしくはネット環境にある場所ならどこでも)勉強可能という触れ込み。しかし自分の都合のいい時間帯にコースがなかったり、すでに満席であったり、興味がないテーマだったりで、思ったより自由度が低かった。先生はその都度変わる。みんなドイツ人であるが、今まで出会った先生の中でドイツ国内に現在住んでいる人は皆無で。中南米に住んでいる人が多かった。コースは5人が定員。5人もいるとなかなか順番が回ってこない。先生の発言はクリアに聞こえるが、ほかの生徒の発言がよく聞こえなかったり、エコーがひどくてイライラするときもある。生徒も世界各国に住んでいる人たちなので、ネット環境も様々なのだろう。先日の授業は生徒が私一人だった。先生は中米に住んでいると言った。ドイツ語、スペイン語、地理の教員資格があるそうだ。「私はどこでも働けるから、夫がドイツにいるより、私が彼の故郷で生活するほうが問題が少ない。」と話してくれた。その日のテーマは有名人についてだった。興味のある有名人は誰か?と聞かれ、「最近サッカー選手に興味を持ち始めた。」と答えた。先生は「ドイツでは人気スポーツだからね。」と言ったので、「いやブンデスリーガにはあんまり興味がないんです。キリアン君に興味があるんです。」と答えた。先生は「私もブンデスリーガにはまったく興味がないわ。彼らはボールを蹴っているだけなのに、自分が特殊な人間だと勘違いしている。サッカー選手からはすごく傲慢な印象を受ける。あんなに稼ぐのも理解できない。」と言った。有名人であることの長所と短所という話になった。私は「キリアン君は、長所は自分の名声を慈善事業に役立ていることができること。短所は例えば暑い日にアイスを買いに行くというような普通のことができないこと。アイスを一口食べる前に500人に囲まれてしまうと言ってました。」と答えた。とにかくすべての話題に「キリアン君が言っていたのですが・・」という枕詞をつけて話していたので、先生も笑っていた。先生は「長所はものすごくお金が稼げること。短所はわずかなことで集中砲火的に批判されること。」なども挙げられると付け加えた。私があんまりにもキリアン君に絡めた話ばかりしたせいか、先生は「ドイツ人で興味ある人はいないの?」と質問してきた。「いません。」と答えると、「ハイディ・クルムって知っている?」と聞かれた。知っていると答えると、「私はあの人が大嫌い。あの声や態度に身の毛がよだつわ。あんな年の離れた婚約者がいて、ちょっとどうかと思うわよね。」と私に同意を求めてきた。私は「別に何とも思いません。好きでも嫌いでもなく、興味がないです。ドイツではよく話題に上がる人なので、ドイツ人はよっぽど彼女のことに興味があるんだなーって思っているだけです。」と正直に伝えた。もちろんこんな雑談ばかりしているのではなく、ちゃんと文法や新しい言い回しも習った。とても楽しい授業だった。いつもそうだといいのだけど、1時間無駄にしたなーと思える授業の時もある。とりあえず私だったらほかの人にお勧めしない。
2019年06月01日
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今日は祝日。父の日でもある。今日は昼間にテニスのレッスンがあった。最近は天気が悪かったのだが、今日は久々の快晴。テニスコートは2kmぐらい離れた場所にあるのだが、坂の上。自転車で行ったら、それだけで息が上がってしまった。次回からはどんなに天気が良くても車で行こうと思った。レッスン開始10分で呼吸が苦しくなって、ベンチに座って休みたいなーと思った。運動するのがつらいと感じた。4人のグル―プで、先生が球出しをして打つ練習でも、休憩している時間がなく、すぐに順番が回ってくる。体験レッスンでは3人で一時間があっという間だったけど、通常のレッスンは10分でへとへと。若い男性も二人グループにいるのだが、レッスン後彼らが「1時間じゃもの足りないよね。2時間ぐらい続けてレッスンを受けたいよね。」と提案してきた。私はあわてて「私は1時間で十分です。」と伝えた。今日はシングルスとダブルスの練習試合もした。シングルスは左右には動けるのだが、短い球を出されると、追いつかない、もしくは捕るのをあきらめてしまう。それでも4人の中で1番になった。ダブルスなんて何十年ぶりにしたんだろう。シングルスよりダブルスのほうが楽だし、楽しかった。今回テニスを再び始めるにあたって、私は買いそろえたものがひとつもない。靴以外は全部学生時代に買ったものをそのまま使っている。ラケットはヨネックスのRシリーズ。当時はほぼみんながR22とかR7を使っていた。ラケットカバーには埼玉博で作ったキーホルダーがつけっぱなしになっていた。1988年と書いてある。30年以上も前だ。ポロシャツはタッキー二。私の高校時代はマッケンローの全盛期。トレーニングウェアはセントクリストファー。大学時代とても流行っていた。高校時代に買ったと記憶しているウィンドブレーカーに至っては「クリス・エバート」と書かれている。。当時ナブラチロワと1位2位を争っていた人気選手。とにかく持ち物がすべて時代がかっていて、我ながら物持ちの良さに驚く。スポーツバックはエレッセのものを使っていたが、さすがにこれは処分してしまった。今日のレッスンでは、自分の体力、持久力のなさに愕然としてしまった。普段まったく運動をしていないのだが、風邪などひくことはほとんどなくて、自分はかなり健康なほうだと思っている。だから自分の体力年齢は実年齢よりかなり若いだろうとタカをくくっていたが、たぶん歳相応かそれ以下かもしれないと危機感を持った。
2019年05月31日
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今週も忙しくてあっという間に週末。時間がたつのが本当に早い。来週の木曜日は祝日。6月にも2回祝日がある。そろそろホリデー(ドイツ語ではUrlaub)モードで、来週は3人が2週間の休暇をとっている。一人はイタリア、もう一人はロシアのバイカル湖、もう一人はバスでスカンジナビア半島を周遊だそうだ。バスはこの辺から出発して初日はハンブルグ、翌日はコペンハーゲン、翌日はフェリーでスウェーデンにわたりストックホルム泊、そしてフェリーでフィンランドに渡りヘルシンキ泊。その後は北上してノースカップまで。ノルウェーの海岸線を南下して戻ってくるコースらしい。私たちの住んでいる地域はスイスの国境に近いほうなので、隣国のデンマークに行くよりイタリアに行くほうが近い。北欧をここからバスでツアーするって結構な旅だと思う。私はあまり有給が残っていないので、この夏は特に予定なし。それにドイツ語のオンラインコースも始めるので、泊りがけの旅行は当分無理。しかし6月に2週間のスクールホリデーがある。ずっと家で何にもしないのではニコちゃんもかわいそう。以前からネス湖のネッシーに多大な興味を持っていたのでパパと二人でスコットランドに行くのはどうかと打診してみた。驚いたことにあまり乗り気ではなかった。それよりはロンドンに行きたいといわれた。典型的なイングランドを体験したいらしい。スコットランドとイングランドがどれだけ違いがあるのかわたしにはわからない。スコットランドでもイングリッシュブレックファーストやアフタヌーンティーを食べたりできると思うし、スコティッシュとクイーンズイングリッシュの違いなんてニコちゃんの英語レベルではそれほど気にならないのではないかと思うのだけど・・・2週間前にニコちゃんを歯科矯正医に連れて行った。歯科矯正医はニコちゃんの永久歯(親知らずではない)を上下合わせて4本抜かないといけないといった。ニコちゃんはそれなら矯正はしたくないといった。そこまで気になるほどの歯並びではない。本人が嫌なら無理やりしなくてもいいし、1-2年後に気が変わったら、その時に始めればいいと私は思ったが、夫は歯並びは大切だし早ければ早いほどいい、という考え。夫自身も子供のころ矯正して、そのために何本か健康な歯を抜いたそうだ。それでかかりつけの歯科医にいって、抜いてもらうことにした。4本をいっぺんに抜くのは負担が大きいから2本ずつのつもりでいた。ところが歯科医は「私には抜く必要がないと思える。ほかの歯科矯正医にセカンドオピニオンを求めたほうがいい。」と言って、別の矯正医を紹介してくれた。2週間前にニコちゃんを連れて行ったのは、地元の矯正医。恵子もそこで矯正したのだが、私はその結果にあまり満足していない。歯並びはまっすぐだが、上の歯が明らかに前に出ている。しかしそれを強制するのは「美容」の範疇になるので、すべて自費になるといわれた。そもそも恵子には矯正医に行く時間もない。いまだに運転免許の試験さえ受ける時間がない。大学生ってこんなに忙しいものなのだろうか?最近私の趣味が変わってきた。以前は暇さえあれば嵐の動画ばかり見ていた。10年間オタク活動のような生活をしてきたのだが、あれほど毎日チェックしていた情報に今は一切興味がなくなってしまった。1月に嵐が解散するニュースが流れると、東京に住む友人から「嵐、解散だって。ショック?」などというメールを何件かもらったが、びっくりはしたけど、それ以上の感情はわかなかった。去年のワールドカップを境に、私の興味の対象はサッカーに移ってしまった。特にフランスの新星、キリンア・M君を応戦している。よく考えたら彼は恵子より少し若く、賢浩より少し年上なだけ。それなのにあの活躍ぶりはすごい。残念な行動も多いけど、それを帳消しにしてしまうほどのいい子でもある。しかし彼の情報はほとんどフランス語でかかれているので、翻訳サイトで翻訳して読んでいる。今まで松潤情報を収集することに費やしてきた私の情熱が単にキリアン君にうつっただけで、我ながらこの情熱をドイツ語学習に向けていたらもっと私もドイツで成功していただろう、などと思う。キリアン君を応援しているので、当然パリSGの試合はよく見る。監督はドイツ人なのだが、インタビューではフランス語で受け答えしている。去年就任したばかりなのに、すごいと思う。キリアン君には常にスペインリーグに移籍するうわさがついて回っているのだが、もし向こうに行ったら彼もスペイン語でインタビューの受け答えをすることを期待されるのだろう。ドイツに何年住んでもまともなドイツ語が話せない私にはサッカー選手の語学力にはいつも驚かされる。まあフランス語だから文法や発音がどうかはよくわからないけど、それを差し引いたとしてもすごいと思う。キリアン君はフランス生まれのフランス育ち。フランスで教育を受け、バカロレアにも合格している。バカロレアはドイツのABIに相当すると聞いているので、クラブでサッカー選手としてトレーニングしながら学業も両立させたのはすごいと思う。彼の両親はアフリカ出身。でも彼がフランス代表であることに疑問の余地はない。フランス代表に黒人が多すぎると文句を言っている人をみると、残念な人だなーと思ってしまうし、キリアン君に対しての人種差別的意見を目にすると嫌悪感すら抱く。日本のアスリートにも、容姿だけではなく、名前からして日本的ではない選手がいる。私は日本の情報は追いかけていないので、彼らのバックグラウンドを知らない。でも名前や容姿を見ただけでは、えっ、日本代表?とびっくりしてしまうことがあるのは事実だ。我ながらダブルスタンダードだと反省。東京オリンピックのチケットの抽選が始まったよ、と友人からメールをもらった。キリアン君が出るなら、フランスのサッカーの試合をみたいなーと思うけど、そうでなければそこまで興味はない。つまり、サッカー全体に興味があるというわけでもない。有名選手のプレーを見るのが好きというミーハーなファン。キリアン君は20歳にしてすでに偉業を成し遂げているが、物議をかもすような発言等で傲慢だとたたかれることも少なくない。お母さんのような心境で彼を応援している。
2019年05月25日
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昨日第1回目のテニスのレッスンがあった。全10回のコース。生徒は4人だった。女性二人に男性二人。もう一人の女性のMさんはオープンデーの時に一緒にお試しレッスンを受けたので知っていた。二人の男性のうち一人もどこかで見たことがある人だった。先生がT君と彼の名前を呼んだときに、思い出した。賢浩の隣のクラスにいた子で、町のブラスバンドでも一緒にトランペットを吹いていた子だった。まさか自分の息子と同年代の若者と一緒にテニスを始めることになるとは・・・・もう一人の男性も20代前半ぐらいの若者だった。二人の経験者のおばさんと二人のほぼ初心者の青年というグループ。昨日は、まずはウォーミングアップとして、コートの周りを3周ランニング。その後ダッシュとかポールの周りを八の字を書きながらステップするとか反復横跳びのような動きを何回か繰り返えさせられた。すぐに息が上がってしまった。コートに入るとおばさんたちのほうがうまいのだが、体力はさすがに青年とは競えない。今の私の目標は、このコースが終わるころにはMannschaftに入れてもらって一緒に練習ができるようになること。お呼びがかかるようになればいいなーと思ってる。もう一つ、令和にはいって新たにチャレンジしようと思ったのは、ドイツ語。仕事でドイツ語ができなくて困るというか、残念だなー、恥ずかしいなーと思うことは多いが、基本的にドイツ語、ドイツ文化、ドイツにかかわる全般に興味がない。できるようになったらいいなーとは思うが、勉強する気にならない。しかし偶然、3か月間毎日1時間授業を受けると全額返金になるというオンラインのドイツ語コースがあるということを知り、申し込んでみた。月謝は279ユーロ。それを3か月払わなくてはいけないのだが、90日間毎日授業に参加すれば返金される。1回でも欠席すると返金はされない。10万円がかかっていればいやでも毎日授業を受けるのではないか、90日間続ければさすがの私でも少しは上達するのではないかと思い、よく注意事項も読まずに申し込んでしまった。再来週からプログラムがスタートするのだが、さすがに今になって申し込んだことを後悔している。まずどこにも旅行に行けない。それにコース終了後には自動的に月20回コースに加入することになっているようだ。3か月だけなら頑張れても、その後も続けるのはつらい。10万円も払うなら、もう少しましな勉強法があったのではないかとひたすら後悔。おいしい話の裏にはそれなりのからくりがあるのだなーと改めて自分の稚拙さを猛省している。
2019年05月18日
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令和の時代が幕を開けた。ドイツのニュースでも短いながらも映像付きで報道された。もちろんトップニュースではないし、職場の人も誰も話題にしなかった。4月30日の夜は日本ではお祭り騒ぎもあったようだが、ドイツでは毎年「いたずらをしていい日」として認識されている。30日の夕方ニコちゃんに「ママ、トイレットぺーパーをちぎってあっちこっちにばらまきたいんだけど、いいかな?」と聞かれた。「なんでそんなもったいないことするの?それに誰が片付けるの?」と聞き返すと、「大丈夫。自治体が片付けるから、ママが片付ける必要ないから。」と嬉しそうに答えた。それでもだめだというと、「じゃあ、髭剃り用のムースとかをスプレーするのは?」と食い下がる。「今日は何をしてもいい日なんだよ。なんでダメなの?」とものすごくむくれてしまった。次の日、うちの前に印刷物が貼られていた。「売り家、興味のある方はドアベルを鳴らしてください。」と書いてあった。ニコちゃんは、「僕の友達がやったんだと思う。ほらね、みんないろんないたずらしているのに、なんで僕だけダメだったんだ!」とまた怒り出した。昨日は地元のテニスクラブのオープンデーで誰でも参加できた。学生時代にテニスをしていたけど、ドイツに来てからは全く無縁。夫に誘われてちょっと参加してみた。学生時代に買ったヨネックスのラケットを持参した。ガットも30年近く張り替えていない。それでもなんとなく体は覚えているものなんだなーと自分でもびっくりするぐらいに打てた。たまたま10年以上ブランクがある女性が一緒のグループで、彼女が私と一緒にプレーができるなら、コースに入りたいと言ってくれた。テニスはやはり自分の実力にあった人と一緒にやるのが一番楽しいと思う。運よくパートナーが見つかったので、彼女と一緒にコーチについて習うことにした。彼女の都合で始めるのは再来週からなのだが、とても楽しみ。子供の手が離れたらいつかまたテニスを始めたいなーとずっと思っていた。でも時間ができるようになっても、自分からクラブにはいる勇気がなかった。昨日はたまたま自分よりもかなり若いと思うけど、同じような境遇で同じようなレベルの人に出会えて本当に奇跡的。しかも相手から一緒にやりましょうと声をかけてくれた。コースは定員が3人から4人らしいので、私と彼女以外にも生徒が増えるかもしれないといわれた。昨日は3人(もう一人は初心者だった)のグループレッスンをしてもらったのだが、コーチに球出しをしてもらって順番に打つだけだったのに、1時間でもうへとへと。とても試合とかできるレベルではないのだけど、それでも久々のテニスはすごく楽しくて、次のレッスンが楽しみだ。
2019年05月03日
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今日はイースターサンデー。朝7時ごろに近所の家から子供の声が響いてきた。庭で卵探しをしていたのだろう。うちも昔は庭に卵を隠して子供たちがそれを喜々としてさがしていた。そのために子供たちはイースターは早起きをしていたのに、いつの間にかそんなワクワクする日ではなくなってしまった。キリスト教でもないので、特にお祝もしないし、訪ねてくる親族も友人もいない。それでも昨日はニコちゃんとヒツジとウサギの型のケーキを焼いた。今年は恵子も賢浩も「勉強をしなくてはいけないから」という理由で帰ってこなかった。特に賢浩はこっちに帰ってきても車も運転できないし、友達に会って免許没収されたことを言うのが嫌なんだろう。ニコちゃんは2週間のスクールホリデーなのだが毎日12時近くに起床し、テレビ、ゲーム、Youtube・・という生活。休み明けにプレゼンテーションがある。テーマは私たちが住んでいるバーデン=ビュルテンべルグ。それぞれの生徒が州内の都市をプレゼンテーションする。ニコちゃんに割り当てられたのは「フライブルグ」。ニコちゃんとは何度がフライブルグに行っている。ニコちゃんに「休み中、少しはプレゼンテーションの用意をしたら?」と言ったら、「もう学校でプレゼンテーションで使う配布物を完成させたから休み中に家ですることはない。」という返事だった。どんなものを配布するつもりなのかとみせてもらったら、あんまりにもひどい内容でびっくりした。フライブルグはバーデン=ビュルテンべルグにある都市で、見るべきものは用水にいるワニとシュロスベルクの塔、と書いてあって、ネットからとってきた写真が貼り付けてあるだけ。そもそもフライブルグがバーデン=ビュルテンべルグ州にあるのはわかりきったことで、そのどの辺に位置するのかというのが大切な情報なのに、そういうことが一切かかれていない。それにどのガイドブックを見てもフライブルグの名所は「大聖堂」になっているはずだ。町のシンボルでもあり、フライブルグを語るうえで絶対に外せない。しかしニコちゃんのプレゼンでは一切触れられていない。それで、天気もいいことだし、金曜日にニコちゃんと夫と3人でフライブルグに観光に行った。百聞は一見にしかず。祝日なのでお店は閉まっていたが、それでも街はすごく活気があった。せめてこれぐらいの規模の町周辺に住みたいなーとも思った。フライブルグの大聖堂はケルンなどに比べるとそれほど大きくない。それでも圧倒されるものがある。塔の上にも上ったが、ニコちゃんはあまり興味がなかったようで、「早くワニを見に行こう」とそればかり。しかしワニがどこにいるのかわからない。塔の入場券売り場のお姉さんに聞いたら、「今もまだあるかどうかわかりませんけど・・」と言いつつ、教えてくれた。フライブルグの町はいたるところ水が流れているのだが、幅5mぐらいの用水の真ん中に石でできたワニが頭だけ出している状態でおかれていた。どう考えてもこれがフライブルグ一番の見どころとは思えない。ニコちゃんもそれは理解できたようだ。ニコちゃんがネットで仕入れた情報によると、このワニはもともとは川下を向いていたのに、ある日突然一夜にして180度向きが変わったらしい。都市伝説というやつだろうか?しかしニコちゃんはプレゼンテーションをするにあたって、一体どういうサイトを調べたのだろうか?最後はシュロスベルクの塔。シュロスベルクのレストランはわかったが、そこから先に上っても、フライブルグの旗がはためく場所には到達したが塔はどこにも見当たらない。ニコちゃんのプレゼンテーション用の紙には「ここからの眺めは素晴らしい」と書いてあった。どこにあるの?とにこちゃんに聞いたら、「わからない。もしかしてフライブルグではないかもしれない。」と言い出した。まったくそんな不確かな情報をプレゼンしようとしていたのか?しかしあちこちさまよってようやく塔にたどり着いた。これでニコちゃんのプレゼン用の資料はそろった。帰りはティティー湖に寄った。天気も良かったので、ものすごい人。ボートに乗ったのだが、貸しボートがすべて貸し出し中でしばらく待たないといけなかった。ものすごく暑い日だったけど、水はすごく冷たかった。フライブルグからティティー湖の間には高い山(1200m級)があるが、その山の頂にはまだ雪が残っていた。そういえば、このイースターの連休で、同僚はオーストリアにスキーに行くと言っていた。先週の日曜日はここも雪だったのに、今週末はこんないい天気。昨日夫が庭にスプリンクラーを設置して、ニコちゃんは水着に着替えてその水で水浴びしていた。このままずっと暖かい日が続くといいな。Frohe Ostern!
2019年04月21日
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1週間ほど前に賢浩が飲酒運転で捕まった。友達とバーに繰り出し、かなりの量を飲んだ後、友達の車で賢浩の寮に戻る途中で警察の検問にあった。運転していたのは賢浩。その場で免許を没収されたそうだ。この話を同僚にしたところ、「僕の友人がStaatsanwalt(検察官?)だからその手の話はよく聞くけど、呼吸テストだけではアルコールの量ははかれないんだよ。だからその場合はかならず血液検査もするはず。でも血液を採ることは「傷害」にあたるから、警察といえでも勝手にはできない。だからStaatsanwaltに電話をして採決の許可を取らないといけないんだよ。」と言っていた。賢浩に確認したところ、確かに血液検査をされたとのこと。私の職場は事務員が15人程度の規模だが「知り合いが飲酒運転でつかまったことがある」という同僚が2人もいた。「私の知り合いは罰金を5000ユーロ支払った。その後も定期的に尿検査を義務付けられた。」「飲酒運転の罰則は重いよ。Idiotentest(馬鹿発見テスト?)に受からないと再び運転することはできないのだけど、そのテストは1回受けるのに600ユーロかかるし、1回では受からない。私の知り合いは4回目でようやく受かった。そのほかにもいろいろな検査を自費で受けなければならなかったので、トータルすると車1台分の費用がかかった。」Idiotentestというのは、正解がなんだか誰にもわからないテストらしい。だから試験対策をしようがない。「なぜあなたはそんなに飲んだのか?」「飲んだのになぜ運転したのか?」「現在はどの程度の頻度で飲んでいるのか?」「飲むのは好きか?」「今後も飲酒運転をすると思うか?」ということを聞かれるらしい。「今は飲んでいません」」「もう二度としません」と言っても。試験官に「こいつはうそを言っている」「こいつは再犯するだろう」と判断されれば受からないのだそうだ。賢浩はもちろんすごく反省している。たぶんもう二度としないだろう。でも試験官はどう判断するかわからない。ドイツは16歳からビール、ワイン等の飲酒はOKで、ウォッカなどの強い酒は18歳からOK。18歳で飲酒をすること自体はドイツでは全く合法で何の問題もない。ただ飲酒運転というのは大問題。ドイツでは年々罰則が厳しくなっているそうだ。また23歳以下の若者の車の事故は多いので、特に厳しく罰せられると同僚は言っていた。ドイツでは免許を取ってから2年間は試用期間だそうでその間に問題を起こした場合は免停ではなく、取り上げられるのではないかというのが大方の意見。罰金については所得によるとネットには書いてある。賢浩の所得はゼロ。彼の所得で判断されるのか親の所得で判断されるのかはわからない。そもそもどんな罰則になるのかも今の時点ではまだわからない。大学の所属弁護士に相談したところ、「警察からの手紙を待って、専門の弁護士に相談したほうがいいだろう。そのほうが刑が軽くなるはずだ。」とアドバイスをもらったらしい。弁護士を雇っても一体どこに議論の余地があるのかわからない。今のところ私の予想では、免許没収、9か月から12か月次の運転免許試験受験禁止。罰金1000ユーロ程度。その後Idiotentest,心理テスト、健康診断などを受けることを義務付けられる・・・こんなところに落ち着くのではないかと思う。いずれにしても日本円に換算して80ー100万円程度のの支出は覚悟するべきだと思っている。一体だれが払うのかという問題がある。当然賢浩にはそんな資産はないから親が払ってくれると思っているだろう。実際そうするしかないが、腑に落ちない。今回飲酒運転で捕まったのはショッキングなニュースではあったが、私も夫も義姉たちも「塞翁が馬」かもしれない、と思っている。賢浩の飲酒量が前々から気になっていた。若いうちからこんなに飲んでいてはいつか肝臓を壊すのではないかとみんなが心配していた。何度も注意したけど、本人は「こんなの今どきの標準」と飲酒をやめなかった。今回の事件は酒量を減らすいい機会になったと思う。だから長い目で見れば本人のためになる事件かもしれない。再犯するほど馬鹿ではないだろう。
2019年04月13日
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新し年号が令和に決まった。一番最初に感じたのは、発音に困るなーということだった。でも素敵な年号だと思う。平成もあと1か月を切ったが、平成最後の年は私にとって悲しい年になった。怒涛の3月だった。母が入院しており病状が思わしくないという青天の霹靂のようなメールを父から受け取ったのが2月27日の夜。翌2月28日はSchmotzige Donnerstagで仮装して会社に行く日だった。事務所の中も色とりどりに飾り付けられ、お祭り気分だった。お祭り騒ぎに同化しないといけないのが苦痛ではあった。翌日の金曜日に、母の看病のため長期休暇が欲しいと社長にお願いした。社長は理解を示してくれたが、インフルエンザで休んでいる人も多く、私の仕事を代われる人がいないから今すぐは困る、自分の仕事は片づけてから行くようにしてほしい、といった。そして同僚のNさんから了解を取れれば3週間ぐらい休んでもいい、といった。Nさんは翌週の月曜日、火曜日と休みを取っており、スキーに行くと話していた。楽しい休暇の前にネガティブな話をして水を差すのも悪いと思って、Nさんが休暇から帰ってきてから休みの日程は相談しようと思った。会社から帰宅後に姉と話して、母の病状は私が思っていたよりもかなり悪いことがわかった。それでも帰ってきたほうがいいとは言われなかった。新しい薬を投与しはじめたので、まだ希望はあると姉は言っていた。夫は「すぐに帰国しなよ。飛行場まで送ってあげるよ。」と言ってくれたが、締め切りまじかの仕事を残して行くのはためらわれた。少なくともNさんに仕事の状況を話してからいくべきだと思った。それでNさんが出勤する水曜日の午前中に引き継ぎをして、水曜日の夕方に出発するフライトを予約した。月曜日に社長に話すと、「えっ、もう行くの?」と難色を示されたが、仕事を片付けていくこととNさんには水曜日に報告してから行くと伝えて、了解を得た。木曜日の夜に日本に到着し、金曜日の朝に母の病院に行った。母は本当にやせ細っていて、酸素マスクを当てていた。終始苦しそうで、再会を喜ぶような瞬間はなかった。その2日後母は亡くなった。一緒にお正月を祝った2か月後にこんなことになるなんて、誰にも想像できなかった。たくさん悔いは残っているけど、最後にお正月を一緒に過ごせたことと、看取ることができたことは幸せなことだったと思うしかない。海外に住んでいると、すぐに会いに行けないし、しょちゅう行ったり来たりすることもできない。だからこそ家族も私に帰って来いと言いづらいし、心配をかけるだけだから、病状を報告もしづらかったのだろう。母も私に心配をかけたくなくて、お正月は無理をしていたのかもしれない。ドイツに戻ってきてから1週間がたち、すっかり日常に戻った。なんだかいろいろなことがいまだに信じられない。夢を見ているようだ。もともと母とはあまり電話もメールもしていなかった。母は私の近況はブログを通して把握していた。だからドイツにいる限り母との距離は今までと同じように感じる。喪失と言えば、賢浩も運転免許を失った。木曜日の夜に友人とバーで飲んだ後、友人の車を運転して帰宅途中、警察に検問され、その場で免許を没収されたそうだ。かなりアルコールを飲んでいたらしく、基準値を大幅に超えていたようだ。なぜ賢浩が友人の車を運転していたかと言えば、その日は友人も賢浩のWGに泊まることにしており、賢浩のほうが道がわかるからという理由。不運だったとしか言いようがないが、自業自得ともいえる。法廷に出廷するようにという手紙が警察から届いたようだ。今後どのようなプロセスになるのかよくわからない。本人は「馬鹿なことをした。取り返しがつかない。僕の履歴に犯罪歴が残る。」とものすごく憔悴している。飲酒運転が犯罪歴に残るのかどうかは知らない。また免許再取得のためもう一度試験を受けなおさないといけないのかもわからない。でも人身事故ではなくてよかった。代償は大きいけれども、これを教訓に今後の人生で2度とこういうことは起こさないようにしてほしい。
2019年04月06日
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久々にニコちゃんネタ。去年の11月に小児心療内科を訪れた時に「今の状態では何もできません。来週電話で予約を取ってください。次回にその後のことを話し合いましょう」と言われた。結局はいつも同じところで足踏みをしているだけで、授業を早退させていく意味を見出せなくなった。月1で続けていたカウンセリングも、学校行事で約束をキャンセルせざるを得ず、その後はなかなか電話が通じずに予約が取れず、結局は去年の9月以降受けていない。つまり今は医者にもカウンセリングにもかかっていなし、薬も飲んでいない状態。2週間前に前期の成績表をもらってきた。去年に比べて各科目とも1ないし2ポイント成績が上がっていた。留年したこと、ギムナジウムからレアルシューレに転校したことを考えれば当たり前の結果。昨日教師との面談があった。5人の先生と面談したが、ある一人の先生から私が今まであった教師の中で一番悪い印象を受けた。その先生は科学を教えており、「ニコの授業態度はその日の彼の気分によって全く違うので一概に言えない。でもたいがいは授業中ノートに絵を描いていたり、友達と話したり、授業に関係ないことで忙しそうにしています。」「一度教科書を読んでと指名したら、どこを読めばいいのか全く分かっていなかった。それでほかの生徒に先に読ませてその続きを彼に読むようにもう一度チャンスをあげたが、それでもどこを読んでいるのか全く分かっていなかった。」と言った。もちろんそれは100パーセントニコちゃんが悪い。でも先生の話し方からは「本当にやんなっちゃうよ。こんなクソガキを教えなくてはいけないなんて。私の授業にいてほしくないよ。」という気持ちが多分に読み取れた。とても早口で、まるで独り言、もしくは電話で友達と話しているような話し方をする人だった。かなり若い先生だったが、生徒への愛情とか教えることへの情熱を全く感じない先生だった。今まで何人もの教師にあったが、ここまで印象の悪い先生は初めてで驚いた。この先生のことをニコちゃんは大嫌いなのだが、ニコちゃんだけが悪いのではなく、先生にも問題があるのだろうな、こんな先生に受け持たれてある意味不幸だな、とニコちゃんに同情したくなった。夫と一緒に面談に行ったのだが、夫も同じ感想を持ったようだ。ほかの4人の先生はとてもいい印象で、ニコちゃんはこんな先生に受け持ってもらってよかったなーと思った。ニコちゃんは英語の先生のことを一番好きな先生とだとよく家で話しているのだが、本当に話していて楽しい先生だった。「ニコはクラスで一番前の窓際に一人で座っています。私の真ん前なんですが、時たま彼は授業中に小声で歌っていたり、ぶつぶつ独り言を言っているんです。最初は空耳かと思ったんですけど、こんな生徒は初めてでびっくりしました。家でもそうなんですか?」と聞かれた。「彼は英語がよくできますが、いつもすぐに答えを言ってしまいます。積極的に手を挙げるのですが、いつも彼をさすわけにはいきません。なかなか指されないと彼は癇癪を起します。もう少し忍耐力を養ってほしい。」と言った。ネガティブなことも指摘されたのだが、そこに嫌悪感は感じなかった。先生は現在61歳で今年度いっぱいで退職されてしまうのだそうだ。ニコちゃんが英語を頑張る気になったのはこの先生のおかげもあると思うので、退職されてしまうのが残念に思えた。ニコちゃんが英語をやる気になった理由は先生以外にも教科書の構成があるのではないかと私は思っている。ギムナジウムの教科書より、レアルシューレの教科書のほうが読んでいて面白い。例えば、今は曜日や時間を習っているのだ、例題文の主人公は猫。猫ちゃんが毎日同じ時間にバス停で待っていて、同じバスに乗って街中を1周して戻ってくる話。また、誕生日会を企画する話では、ボアテング家の家族間の会話が例題として書かれていた。ボアテングと聞くと、大多数のドイツ人はドイツ代表で活躍していた黒人のサッカー選手を思い浮かべるはず。ボアテングというのはアフリカ系の名前なのだろう。英語の教科書に黒人のボアテング一家の話が載っていることにびっくりしたのだが、子供たちには面白く感じられたようだ。ドイツ語の先生はニコちゃん担任でもあるのだが、クリスマス前に一度クラスメートと問題を起こしたようだが、今は落ち着いている、自分の居場所を見つけられたようだ、と話してくれた。成績についても、「ギムナジウムからレアルシューレに移ってきたら、何でも1が取れると思うのは間違った考えで、ニコの成績(主要教科平均2-)は十分ほめるのに値する。」と言ってくれた。授業態度も悪くないとのこと。ネガティブなことは何も言われなかった。ニコちゃんは数学の先生のことを「とても厳しい」と批評していたが、穏やかで人当たりのいい先生だと思った。図形を習っているのだが、ニコちゃんはまっすぐな線を描くのが苦手で、また正確に垂直とか平行な線を描くのも苦手。とにかく何でも早く終わらせようとするので、正確ではない。ニコちゃんは筆圧が異常に強いので、ちょっと書くだけで手がつかれたとすぐに愚痴る。先生もそのことには気が付いていたようで、練習するようにニコちゃんに特別に何枚かプリントを渡したらしいが、その事実は私は知らなかった。どうやらまじめにこなさなかったようだ。総合的に授業態度は今までとあまり変わらないが、問題児ではないようだ。このままならカウンセリングなどの必要はないと思う。ただ、今週ショッキングな事実が発覚した。ニコちゃんは週2回午後6時から7時半まで卓球クラブで練習している。だから火曜日と木曜日は夜8時ごろ家に帰ってくる。しかし、実は練習に行くふりをしてその時間別の場所で友達と遊んでいたらしい。今週夫が火曜日と木曜日の夜、ジョギングに行って、ニコちゃんの練習している体育館をのぞいたら両日ニコちゃんがいなかったそうだ。そして別の場所で友達とたむろって、チップスを食べたりしながら友達のスマホでゲームをしている現場を目撃。これぐらいの年の子供にはよくある話だとは思うが、なんかちょっと裏切られた気分だ。
2019年02月16日
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昇給率を勝手に勘違いしていたので、去年とほぼ変わらぬ給与額に働く意欲を一気に失ってしまった。社長との面談がなければ何も思わなかったと思うのだが、勝手に「働きを認めてもらえたんだ」とぬか喜びしてしまったので、昇給が2パーセントという普通の現実に「評価してもらえなかった」という落胆がぬぐえない。去年新しい人が4人はいった。全員ロシア語が母国語で私と同じ職業訓練校出身もしくは在籍中。彼女たちの共通点はものすごくおしゃべりで私語が多く声が大きいこと。そして「質問するのはただ」と悪びれもせず言い張り、些細なことも質問する。普段私たちの部屋は隣の部屋との仕切りを開け放しにしている。私とNさんとOさんと去年はいった二人の5人が同じ空間で仕事をしているのだが、新人二人がNさんとOさんにひっきりなしに質問している。相手の席まで行くわけではなく、自分の席から声を張り上げる。質疑応答が飛び交い、まるで授業中のようだ。その中で仕事をするのははっきり言ってすごく気が散る。彼女たちの質問は自分でちょっと調べればわかることが大半なので、それにもイライラしてしまう。私は就業中は一切スマホをみないし、休憩もしない。病欠も1回もしたことがない。でも頑張っても頑張らなくても定額の昇給しかしないのなら、本当にモチベーションをなくす。もしかして去年6人もやめたのはみんなそういう理由だったのかもしれない、などと勝手に想像してしまう。最初はパラダイスと思っていた職場環境もだんだんと緩さが気になってきた。年を取ってくると柔軟性が失われてしまうのかもしれない。
2019年02月02日
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先週「来週の月曜日から個人面談をします。日時は追って各々に連絡します。」というメールが社長から社内に一斉送信された。Nさんに聞いたら毎年やっているとのこと。どうやら去年は私だけ呼ばれなかったようだ。「入ったばかり(私は2017年9月入社)で特に話すこともなかったからじゃない?」と言われたけど、今年は去年入社した4人全員呼ばれている。水曜日にNさんが社長と面談をした。1時間以上話していた。社長からはNさんに期待すること、Nさんからは社長への要望などがテーマだったようだ。私はどんなことを言われるのかさっぱり見当がつかなかった。たぶん2018年はどんな仕事をしたのか、自己評価はどうか、会社に望むことは何か、などを聞かれるのかなと思って、想定問答の練習をした。金曜日、社長から電話があって「ちょっと来て」と言われた。何かミスをしたのかと恐る恐る社長室に入ると、「これから面談をするよ。」と言って、隣の会議室に案内された。心の準備ができていなくて焦った。社長は「2018年は事務所にとってあまりいい年ではなかった。儲けも減った。」と切り出し、会社の現状を説明し始めた。2018年は人の出入りが激しく、かつプライバシー保護法の発効で非効率的、非生産的な時間が膨大であったことが原因。その改善策を社長は提示し、今後の展望を話してくれた。その後私個人のパフォーマンスについて「非常にまじめで正確に仕事をしている。それはとても大切なことだ。ここで働いてくれてありがとう。今年も20パーセントの昇給だ。」と評価してくれた。「君もここで働くことに満足しているといいのだけど」と言われたので、「はい、満足してます」と返事をした。それで面談は終わりだった。私はダメもとで「地下駐車場に私の駐車スペースも欲しい」と言おうと思っていたのだが、すっかり忘れてしまった。面談は査定や給与交渉のようなこともすると思っていたのだが、ほぼ社長が一方的にしゃべって私はそれを拝聴していただけだった。給与は銀行振り込みで給与明細は自分でWebSiteからダウンロードしなくてはいけないし、いつ更新されているのかもわからない。だから面倒くさくて給与明細を毎月は見ていない。私は残業を申請していないので、毎月同じ額が振り込まれているから、見る必要も感じない。去年1月に銀行の明細をみたら、給与の振込額があがっていた。間違いかな、と思ってほっておいたのだけど同じ額が続くので不思議に思って給与明細をみたら、時給が1割弱上がっていて驚いた。底辺の資格しかない平社員が自動的に20パーセント昇給するなんてこの事務所では普通のことなんだろうか?でもモチベーションは上がる。去年の8月に入社した同僚は社長との面談で、自分の希望を書いたリストを渡したと言っていた。「細かいことをいちいち社長に聞きに行くのは嫌だから、この際聞きたいこと言いたいことを全部紙に書いて渡したわ。」と言った。ドイツでは自分から要望を出さない限り与えられることはまずない、と言われている。こんなこと言ったら図々しいと思われるかな?というようなこともみんな平気で口にしているのに驚く。ドイツで働く環境になかなか慣れない。+追記 ウキウキして給与明細をダウンロードしてがっかりした。20パーセントではなく2パーセントだった。去年より昇給率が低いなんて・・手取りではほぼ変わりなし。なんか勝手にやる気をなくしてしまった・・・それにしても2パーセントと20パーセントを聞き間違えることなんてあるんだろうか。情けない。
2019年01月26日
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雪、雪、雪の毎日。いい加減うんざりする。今朝の会社での話題は雪崩事故だった。しかし同じ国内で賢浩の住んでいる町は全く雪が降っていないらしい。まあ、日本でも北海道と沖縄では全く天気が異なるから、ドイツ国内であっても大雪の地域と比較的温暖な地域があるのは当然だろう。今日は降ったりやんだりの天気だったのだが、帰宅途中で激しく雪が降りだした。途中で突然私の車が蛇行し始め、対向車にぶつかるのではないかという恐怖を味わった。対向車線にはみ出ないようにハンドルを少し右に切ったつもりがそのまま右に180度回転し、溝に落ちて止まった。幸い私にけがはなく、対物、対人事故も免れた。しかし落ちた場所が急こう配で、ドアを中側から開けることができなかった。対向車線を走っていた車が止まってくれて、若い男性がドアを開け、私を中から引っ張り出してくれた。彼はドイツ赤十字の上着を着ていた。「大丈夫ですか?僕は残念ながら行かなければいけないところがあるので、あなたがけがをしていないのならここにずっといることはできない。」といった。「保険会社に電話をして助けを呼んでもらったほうがいいですよ。」と教えてくれた。私はとりあえず夫に電話をした。運よく夫は今日は家にいた。吹雪いていたので夫が来るまで車の中で待機していた。しばらくすると誰かがこちらに来て、窓ガラスをたたいた。私と同じ年ぐらいの女性だった。中からはドアが開けられないので、彼女がドアを開けてくれた。「夫に電話をしたので、もうすぐ迎えに来るはずです。」と言ったら、「じゃあ、旦那さんが来るまで私もここにいるわね。」と言ってくれた。それはあまりにも申し訳ないので、「大丈夫ですよ。」と遠慮しても、「心細いでしょ。寒いしあなたは車の中で待っていなさい。私が外で旦那さんが来るのを見ておいてあげるから大丈夫よ。」と言ってくれた。農道に車が一台走ってきて中から女性が「大丈夫?」と声をかけてくれた。私と一緒にいた女性が「彼女(私)はショックを受けているから暖かい車の中に座らせてあげて」と言って、私をその車の中で待つように促した。私はその二人は母娘かと思った。しかし話を聞いてみると二人は全く見識がないということが分かった。つまり二人の女性が別々に立ち往生している私を助けようと来てくれたのだ。車の中で彼女は私を抱きしめ、「ショックだったんじゃない?もう大丈夫よ。安心して。私にできることがあったら、何でも言って。私の母も先週雪でスリップして立ち往生したのだけど、その時たくさんの車が通りすぎるだけだったの。最終的に3人の男性が私の母と車を道路まで押してくれたけど、知らんぷりをして通り過ぎる人が多くて悲しかったって言ってたわ。だから私はこんな日に誰かを助けてあげられることがうれしいのよ。」と話してくれた。もう一人の女性は、吹雪の中外で待っていてくれた。彼女は「車が立ち往生しているのを見ても助ける人が少なくて情けないわね。」と言って、夫が来るのを見届けて、「それじゃあね」と言って、少し離れたところにとめてあった自分の車に乗って行ってしまった。吹雪いていて、人の車を助けるどころではなかったと思う。私だったらこんな献身的なことはできない。本当にやさしくて天使のような二人の女性にお礼がしたいけど、名前すらわからない。夫の車でいったん家に戻った。とりあえず雪がやまないので、保険会社には明日電話をしよう、ということになった。しかし9時ごろ夫が「少し緩んできたから、今なら車を逆発進させて動かすことができるかもしれない。明日になったら凍って動かなくなってしまうかもしれないから、今から取りに行こう。」と言い出した。夫があれやこれや試してくれたが、あまりにも急斜面で、雪も深かったので、無理だった。とりあえず警察に通報しておいたほうがいいかもしれない、と地元の警察に行った。「車がスリップしてXXXの道路わきに放置してあります。」と伝えると、「それって、ゴルフ?」と聞かれた。すでに誰かが通報していたようだ。雪のない世界に行きたい。
2019年01月15日
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あっという間に1月半ば。いったんブログを書く習慣がなくなると、書くのがどんどん面倒くさくなってきて、1か月以上間隔があいてしまった。忙しかったこともあるのだが、特に書きたいネタもなかった。「理不尽だなー」とか「そんなバカな・・・」とか「どうしよう・・」とか「知らなかった」という体験をしたときに、誰かに話したくなって、それがブログを書く動機になっていた。今日書こうと思ったのは、知らなかった・・・という出来事があったから。9月末から賢浩は某都市(ドイツ国内)で学生生活を送っている。運よく学生寮に入居できた。ひとつのフラットを3人の学生でシェアをしている。ベッドと机だけはあったが、電灯とかソファーや洋服ダンスは現地で買いそろえた。台所とバスルームは3人の共同。先日賢浩は受信料の請求書を受け取ったそうだ。日本ではNHKに受信料を払うが、ドイツでも同じような仕組みがある。日本の場合は「私はNHKをみません」と言えば受信料を払わなくてもいいそうだが、ドイツでは必ず払わなくてはいけない。テレビやラジオを持っていないことも支払い拒否の理由にはならない。今はスマホやPCでもテレビを見ることができるからだ。学生寮とはいえ親と別世帯であり、各フラットの住人には18歳を過ぎていれば支払い義務が生じる。ただし個人個人にではなく、住居ごとに請求される。ひと月17,50ユーロ。賢浩の場合は3人で一つのフラットをシェアしているので、本来なら17.50ユーロの3分の1の負担になる。ところが賢浩を除くあとの二人はBAföGと呼ばれる奨学金をもらっている。この奨学金を受け取っている学生は受信料負担が免除される。つまり賢浩のフラットでは、賢浩のみ支払い義務があるので、一人で全額支払わなくてはいけない、ということが判明した。これってすごく不公平だと思った。なんで3分の1ではなく100パーセント負担になるのか?すごく理不尽だなーと思って、どうにもならない怒りをここに書いて鎮めているところだ。
2019年01月12日
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あっという間に12月。今年も1年たつのが早かった。昨日社長主催のクリスマス会があった。去年とはかなり違うメンバー。今年は7人が退職し5人が加入した。職場の雰囲気もすごく変わった。昨日は2名が欠席した。一人は風邪でだが、もう一人は当日事務所で社長と口論したらしく、それが理由で急遽欠席すると言い出したらしい。なんだかびっくりした。私は簿記のほか会社の年次決算もやらせてもらえるようになった。年次決算や税金申告は社長が最終チェックをする。社長から「申告書をチェックしたから社長室まで来て」と呼び出し電話がかかってくる。社長から「あなたの国のカルチャーなのだろうが、ものすごく遠慮がちに部屋にはいってくるよね。もっと堂々と部屋に入ってきていいんだよ。もちろんノックなんかはいちいちいらない。」と言われた。今年はいってきた人たちはみんな社長と軽口を言い合うぐらいの仲になっているのに、私だけがいつまでも社長とものすごく距離がある。一番はドイツ語力が足りないのが問題だけど、やはり育ってきた環境というのはいつまでも抜けないのだなーとつくづく思う。先日今年入ってきた同僚に「あなたは一日何回 Entschuldigung(すみません) って言ってるの?」と聞かれた。例えばドアを閉めるときに大きな音を出してしまったり、物を床に落としてしまったり、くしゃみをしてしまったときとか、反射的に口から出てしまう。同僚は「私の孫もすぐに Entschuldigung っていうの。だからこの前「次にもう一度言ったらもう許さないよ」と話したのよ。」と言った。つまり質問には「あなたも言い過ぎ」という非難が込めらていたと気付いた。なんだかすごくショックだった。彼女は私より若く、かつドイツ人ではなく、かつ職場でも私が先輩にあたる。だから余計にその批判が理不尽に感じたのだと思う。そんなに人を不愉快にさせていたとは気づかなかった。「Entschuldigung」を日本のすみませんという感覚で使っているのがそもそも間違いだったのだろうか?なかなかドイツ社会に順応できない。先月パスポートを更新した。私のドイツでの滞在許可は「EU市民配偶者」というタイトルですでに永住権を持っている。無期限滞在許可書は12年前ぐらいに発行されたもので、印刷物に写真が貼ってある。10年前にパスポートを更新したときに新しいパスポート番号が追記された。それで今回も新しい番号を追記してもらおうと外国人局に行った。しかし担当者は私の滞在許可書を見て「こんなの見たことない」と言った。さらに複雑なのが、夫はイギリス籍なので、私に与えられていた「EU市民配偶者」というタイトルが適合しなくなるのと、Briexitの混乱を避けるため、夫はドイツ籍を取得したので、ドイツ市民配偶者にタイトルが変わるので、別のカテゴリーの滞在許可が必要になるのではないかと言われた。担当者はいろいろな人に問い合わせをしたのだが、わかる人が一人もおらず、後日手紙で知らせる、と言われた。しかし私はあと2週間足らずで日本に一時帰国する。戻ってくるときに問題があると困る。2週間たっても外人局から返事が来なかったので、もう一度直接出向いた。担当者があちこちに問い合わせて、ようやく解決法が見つかった。新たに「EU域内滞在許可書」が発行された。紙に印刷バージョンとプラスチック製のカードバージョンがあるがどちらがいいか?と聞かれた。紙は28.80ユーロ、カード型だと60ユーロ(うろ覚え)ぐらいするというので、紙バージョンにした。しかし今まで私に対するドイツでの滞在許可書はすべて無料で発行されていた。ドイツ国内の滞在許可書からEU域内どこでも住める許可書に変わったので、お金がかかるようになったのだろう。EU域内で各国足並みを揃えているのだと思う。パスポートは10年後にまた更新しないといけないので、その時に私の滞在許可書も更新しなくていけないと言われた。10年後のEUはいったいどうなっているのだろう?
2018年12月09日
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仕事上知り得た情報を外部に漏らしてはいけないのは、どの職業においても同じだと思う。私の職場でも徹底されている。職業訓練校で同期だった人は「家族にも話さない」という誓約書を書かされたと言っていた。私は今週かなりぶっ飛んだ人の所得税申告の仕事をした。その話を誰かにしたくてたまらないのだが、家族や近所の人に言うわけにはいかない。ここに書いてすっきりしたい。神父さんの所得税申告だったのだが、まず神父さんが月給をもらっていることに驚いた。たくさの領収書を整理していると、ちょくちょく女性の名前が出てきた。カトリック教会の神父さんなのでもちろん独身なのだが、別宅に彼女と子供を住まわせているのは公然の秘密らしい。神父さんは普通のサラリーマンと同様毎月のお給料から所得税のほか連帯税と教会税も源泉徴収されている。教会税はキリスト教徒でなければ支払う必要はない。教会税を払いたくないからキリスト教徒であることをやめる選択をする人もいる。それは信仰の自由だから誰も阻止できない。しかしこの神父さんも自ら「教会税を払いたくないからキリスト教から抜けるつもりだ」とまじめに話している。そういう人が教会の仕事をしているのはどうなんだろうか?そもそも神父さんの給料はみんなが払っている教会税が原資になっているのではないのだろうか?神父さんって案外世俗的なのね、というのが率直な感想だ。
2018年11月17日
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昨日はショックを受けることがあった。まずは朝、ニコの担任と話し合いを持った時のこと。にこの学校での様子を聞いたところ、「ニコは自分が悪いことをしてもそれをすぐに人のせいにするし、なぜそれが悪いのかを理解できない。自分の意に反することがあるとすぐに激怒する。扱いに困っている。クラスにも悪影響を与えている。ニコは体格面でも思考力においても秀でていると一部の子には思われているようだが、その子たちが実はそうでもないと気付いたときに、ニコは友達を失うのではないかと心配だ。」と言われた。具体例として、1.学年初めに学級委員を男女一名ずつ選んだ。(実はにこちゃんも立候補したが落選した)そのうちの一人のLちゃんのことを「あいつには学級委員の資質がない」と決めつけ、Lちゃんを学級委員から辞めさせるためにクラスの署名を集めた。先生は何度も再選挙はしないとにこに伝えたがLちゃんへの攻撃をやめなかった。2.スポーツの授業は学校から徒歩5分ほどのところにある市営の体育館で行っているが、いつも体育館に行く道中、別のクラスの生徒といがみ合い、相手を殴ったこともあった。ニコはかなり攻撃的な性格である。3.授業中私語が多すぎる。今は最前列に一人で座らせているが、それでも回りと大声で話すので罰としてドイツ語の教科書1ページ分をノートに書き写す課題を出した。その時、ニコはすぐにその課題を授業中にやり始めた。家でやってくるようにと注意しても「家でやる気はない。今こここで終わらせたい。」と言って書き続けたので、ノートを取り上げニコが書き写したページに赤で×をつけたところ、ニコは激怒した。全く反省が見られない。と説明された。ショックで涙が出そうになった。ギムナジウムの時はここまで攻撃的ではなかった。先生は「たぶん現在自分が置かれている状況に満足していないのでしょう。これからも連携して対処していきましょう」と言ってくれた。家に帰ってにこちゃんと話した。「一度みんなで決めた学級委員をやめさせようとするのはいいことではない、自分がやりたいならみんなの模範となるような行動をしていれば、来年チャンスは回ってくるはずだ。」と諭した。にこちゃんは「僕は自分がなりたいからLをやめさせようとしているのではない。単純に学級委員の資質がないからやめさせたいだけ。」と言った。「Lはすぐに先生に告げ口をする。頭に来る。」とも言っていた。私は先生からこの話を聞いたとき、にこちゃんは自分がなりたいのになれなかった腹いせに行動しているのかと思った。そもそもLちゃんを男の子だと思いこんでいたので、Lちゃんをやめさせることができたら、自分が代わりに学級委員になれる、という考えから起こした行動だと勘違いしていた。事実は、単に自分のことを先生にしょちゅう告げ口するLちゃんがうっとうしかったという話。それでも年下、女の子、自分より弱い子、を攻撃するのは卑怯である、選挙で選ばれたのだから尊重すべきだと伝えた。にこちゃんは「そもそも選挙は学校が始まってすぐにあったからだれがどんな子かわからない状態で行われた。それはおかしい。」と納得はしなかった。それでも女の子を攻撃するのは男の子がすることではない、自分がその立場に立ったらどう思うか考えなさい、と何度も伝えると、最後は「わかったよ。明日謝るよ。」と言ってくれた。ほかのクラスの子を殴ったことについては、「向こうから侮辱するようなことを言ったり、うなじをたたいてきたり、ちょっかいを出してくる。だから一発殴ってやった。先に手を出した向こうが悪い。」と反省ゼロ。「暴力はどんなことがあってもしてはいけない。」というと、「じゃあ、相手を侮辱するのはいいのか?今度なんか言われたら、何倍にもして言い返してやる。」と言った。「そういう時は先生に言えばいいだけ。やり返すな。」と注意すると「先生に告げ口なんてしたくない。自分のことは自分で解決できる。」と変な理論で返された。それでも今後は暴力を振るわないことを約束させた。罰として与えられた課題を授業中にしたことについては、「授業中にしてはいけないとは誰も言わなかった。授業中してはいけないとは知らなかった。せっかくたくさん書き写したのに、赤ペンで大きく×をつけられ頭に来た。Aさえ先生に告げ口しなければ全部授業中に終わらせられたのに」とここでも全部他人のせい。一向に反省が見られないのは本当に残念なことである。昨日の夕方、地元のスーパーで買い物していたら、偶然元同僚のKさんに会った。Kさんは私の家の近くの税理士事務所にこの夏転職した。Kさんは「本当に転職してよかったと思っているわ。前の職場はわからないことはその都度いろいろな人に相談できたけど、今は最後まで自力で仕上げなくてはいけないから戸惑うことも多いけど、少なくともあの社長の元から離れられてうれしいわ。」と言った。私は普段社長に直接相談することはないし、フロアも違うのであまり接点がない。「研修させてもらった事務所の社長が最低だったから、今の社長はとてもやさしくいい人に思える。」と私が言うと、「そうじゃない面も持っているよ。私が辞めるときに勤務成績表(ドイツではとても重要)を書いてくださいってお願いしたの。そしたら「3」の評価だった。最低でも「2」はもらえると思っていたから納得しなくて弁護士に相談したの。だって社長が送ってきた成績表には会社のロゴも入ってないし、弁護士が「これは正式な成績表の体をなしていない」って驚いたぐらいなんだよ。それで弁護士と成績表の文を起草して社長に送って、これにサインをくださいとお願いしたら、拒否されたの。だから今弁護士を立てて闘っているの。一生懸命尽くしてきたのにこんな評価で心が折れるよ。弁護士代は350ユーロと高いけど、成績表は今後の人生で重要になるから、私はあきらめないわ。」と言った。Kちゃんの自己評価「2」は妥当だと思うし、むしろ「1」でもいいくらいだと思う。一番若いということもあったのだろうけど、雑用も率先して引き受けていたし、残業もいとわず、傍から見ていても彼女は献身的だったと思う。パラダイスだと思っていた事務所だけど、今年に入って次々に人が辞めていき、入ってくるのは「会社におしゃべりしに来ているの?」というような人たちばかり。この先この職場は大丈夫なんだろうか?と不安を感じる。
2018年11月14日
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夫が今週もスピード違反の手紙を受け取り、今年に入って合計300ユーロ罰金を払っている。まあ、そのうちの1回はスイスでの信号無視でそれだけで250CHF。この話を同僚にしたら、「私の夫もスイスからスピード違反の手紙が送られてきたけど、ドイツ国内じゃないから払わなくても問題ないよ、といって無視していたんだよね。そしたらある日(ドイツの)警官がうちに来てびっくりしたわ。それもRosenmontagに来たのよ。」と言った。ほかの国の事情は知らないが、スイスでの交通違反はスイスフラン表記の横にユーロでの換算がすでに表記されており、ユーロ建てでスイスのドイツ国内にある銀行口座に振り込むようになっている。スイスの信号はドイツよりも黄色から赤に変わるタイミングが早いという話を何人からか聞いたことがある。スイスにはこれからも何度も行くことがあるだろうが、とにかく気をつけようと思う。恵子はオーケストラのコンサートの練習と大学の勉強で毎日忙しそうだ。クリスマス休みも取れそうもないと言っていた。1月に大学の試験があり、その後は実験にはいるので、さらに忙しくなるらしい。恵子は9月に運転免許の実技試験に落ち、10月上旬に2度目めの実技試験にも落ち、傷心(?)のままスイスに戻った。その後ドイツに帰ってくる時間もないので、運転の練習もできていない。3回目の試験の前には何回か練習をしないと本人も怖いと思うのだけど、そういう時間がいつになったら取れるのかわからない。筆記試験には8月に満点で受かっているが、その後何か月以内に実技試験を受けないといけないなどの制約があるのだろうか?最悪来年の6月まで時間的余裕がなさそうなのだが、2度目と3度目の試験がそんなに空いてしまっても無効にならないのか心配だ。今まで使った2000ユーロが無駄になってしまったらショック。本人に話しても「先生にWhatsAppで聞いてみることはできる」と言ったが、彼女にとって優先順位が低いようで、まだ連絡もしてないようだ。夫は30年以上前にイギリスで運転免許を取った。30年前の免許なので、ものすごく前近代的。ただの紙切れで、写真もついていない。しかしドイツではそのまま使っても問題はない。だが、イギリスがEUから抜けるとなると話は変わってくる。イギリスの免許で運転している人はドイツの免許に書き換えたほうがいい、という記事を読んだ、それを夫に伝えた。珍しく夫はすぐに行動に移した。しかし、夫がイギリスでとった普通自動車運転免許は、ドイツでいえば、Cクラス(ドイツの普通車免許はBクラス〉にあたり、バスの運転もできると担当者から教えられた。そしてそのためには視力を含めた健康診断書を提出する必要があり、書類を集めるだけで200ユーロ以上かかった。すべての書類がそろい、夫は先週免許書を書き換えにいった。しかし結局は書き換えなかった。夫のイギリスの免許書は、70歳まで有効で、ドイツではバスも運転できる。そして今のところ全ヨーロッパで通用する。しかし、もし今ドイツの免許に書き換えるとしたら、イギリスの免許は失効になる。ドイツの免許に書き換える場合BクラスかCクラスかを選べる。Bクラスを選んだ場合、当然ながらバスを運転することはできない。そして15年ごとに更新手続きをする必要がある。Cクラスを選んだ場合、更新は5年ごとで、その都度健康診断が必要になる(つまりお金がかかる)。その説明を聞いて、夫は当面書き換えを見送ることにしたらしい。そもそもバスなんて運転する場面がないので、Cクラスなんて必要ないのだが、わざわざダウングレードさせるのがもったいないと感じたようだ。それにしても、一昔前まではドイツの免許書は無期限有効だった。今は15年になっているとは知らなかった。私たち家族の滞在資格が夫の英国籍に頼っているので、Brexitは本当に衝撃的だった。しかしその後ほとんど進展がなくて、今後も不透明なまま。EUが20世紀の西欧クラブでいてくれたままのほうがよかったというのが私の本音。
2018年11月11日
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今週は秋休みで、にこちゃんは毎日友達と遊びまわっていた。まず秋休み前の金曜日、にこちゃんはクラスメートのMちゃんと遊ぶ約束をしていた。にこちゃんがMちゃんの家に行くと出かけたあと、すぐにMちゃんから電話があった。「英語の教科書を借りたいから、持ってきてくれるように伝えたかった。」とMちゃんは言った。「英語の宿題があるの?」と聞いたら、「休み明けにテストがあるから勉強したいけど、教科書を学校に忘れてきたから」とMちゃん。しばらくしてにこちゃんとMちゃんがうちに英語の教科書を取りに来た。必要個所をコピーしてすぐに返してくれるものと思っていたが、一向に返す気配がない。自分が勉強しないといけないなら、相手もそうだと思わないのだろうか?秋休み中、他人の教科書でテスト勉強という自己中な考えが私は好きではない。でも、にこちゃんはもともと勉強する気もないし、Mちゃんのことが大好きだからまったく気にしてない。私のほうがやきもきして、いつ教科書を返してもらえるの?と毎日にこちゃんに聞いているが、「電話したけどいなかった」「今日はこれから出かけると言われた」と進展がない。借りるときは電光石火の早業なのに、返すのがそんなに困難なのはなぜだろう?にこちゃんの中ではMちゃんはトリプルA評価だが、私の中のMちゃん株は大暴落。秋休み前まではMちゃんと遊ぶことが多かったが、秋休み中はMちゃんは忙しいようで、にこちゃんの遊び相手はC君。にこちゃんは携帯を持っていないので、遊ぶ約束は家電でするしかない。誰にかけたのか、どんな人からかかってきたのかチェックすると、C君からの電話履歴が尋常じゃない。朝8時から夜6時まで、1時間おきぐらいにかかってきていることもあって驚く。水曜日の夕方にこちゃんから「今、C君の家にいるが、C君のパパがピザを焼いてくれたから食べてから帰る。8時半ごろになってもいいか?」と電話がかかってきた。私は「まさか、ハロウィンで近所をまわってお菓子を催促するんじゃないよね?」と確認したら、「しないよー」といった。しかし、夜家に帰ってきたら、お菓子をたくさん持っていた。やはりC君と一緒にハロウィンの仮装をして近所をまわったそうだ。C君はゾンビのコスチュームで、C君のパパも万一トラブルがあった時のために、後ろからついてきていたそうだ。C君のパパは「Süßes oder Saures」(お菓子かいたずらか?)というだけでは能がない。ちゃんと呪文をいいなさい、と言って「Wir sind kleine Geister, essen gerne Kleister, wenn Sie uns nichts geben, bleiben wir hier kleben」という詩をいうようにアドバイスしたそうだ。どこの家でも「ちゃんと呪文まで言ったのはあなたたちだけよ。」といって喜ばれたとにこちゃんは話してくれた。実際に喜こばれたかどうかは怪しいが、「僕は初めてハロウィンをしたよ。楽しかった。来年はもっときちんとした仮装をしてやりたい。」と言っていた。でも「ママはハロウィンが好きではない」ということはC君たちにも伝えていたそうで、だからうちには来なかったと言っていた。C君の家はパパやママも子供たちがハロウィンに参加することを全面的に肯定している。渋谷のバカ騒ぎに比べれば子供たちが仮装をしてお菓子を集めるために近所を回る程度に目くじらを立てることでもないのだろうが、やっぱり私にうっとうしいし、できれば自分の子供にはしてほしくない。金曜日もC君と遊んでいた。夕方二人で家に来た。「C君の家に泊まってもいいか?」と聞かれた。C君は「うちの家族もニコならうちに泊まるのは大歓迎と言っている。」と言ってくれた。G君のママの件があったので、余計にそう言ってもらえるとうれしい。しかし夜8時ごろににこちゃんは一人で戻ってきた。C君が急に片頭痛に襲われたそうだ。にこちゃんは、近くの水路のトンネルの中に懐中電灯を持ってはいり、魚を捕まえるということを夏休み以降好んでしている。毎回足元がびしょぬれで帰ってくる。夏ではないのだから水遊びはやめてくれと言っているのだが、秋休みも懲りずにしていたようだ。冒険心をかきたて、楽しいのは理解できるが、友達が次々に風邪をひいている。にこちゃんは半ズボンに素足にサンダルという真夏のような格好で出かけていく。それなのに全く風邪をひかない。だからもっとあったかい恰好をしろと言っても全然いうことを聞いてもらえない。昨日スイスから交通違反切符が届いた。夫が恵子の荷物を運んだ時のもの。05秒差で信号無視の罰金250スイスフラン。スイスはドイツよりも緑から赤信号に切り替わるのが早いとは聞いていたが、それにしても罰金が高い。
2018年11月04日
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夕方ピンポーンと音がした。にこちゃんが帰ってきたのかと思ってドアを開けたら、お面をかぶった3人の男の子が立っていた。肩から下げているバックからして、にこちゃんの(元)同級生だとわかった。すごくびっくりしたふりをしてあげた。悪さをされたくなかったらお菓子を頂戴、というお決まりの文句を彼らは恥ずかしそうに小声で言った。ハロウィンには興味ないし、にこちゃんにも「他人の家にお菓子を集めに行ってはいけない。ママはほかの子がうちに来るのも嫌いだから、にこちゃんにもそういうことをしてほしくない。」と伝えてある。だから、お菓子なんて全く用意していなかった。でも手ぶらで返すのも悪いかな、と思って、賢浩がアメリカから買ってきたお土産で、まずいと言って誰も食べないチョコレートがあったので、それを一人に2個づつあげた。すごく喜んでお礼まで言われた。こんなに素直に喜んでくれるなら、ちゃんとしたお菓子を用意しておいてあげればよかったかな、と罪悪感でいっぱい。せめてうちで不人気だったチョコが彼らの口に合いますように!今日は先週亡くなった同僚の息子さんのお葬式があった。会社の人はほとんど全員参列するので、今日は仕事は12時までになった。月曜日に全体ミーティングがあり、その時にお葬式には事務所としてたすき(?)を送ることを決めた。また12月上旬にクリスマス会をレストランで行う予定になっているのだが、子供が亡くなって1か月ちょっとでクリスマス会をするのは酷ではないか?今回は見送って、来年別の形で会を開くのはどうか?という案が出た。みんなが心から楽しめなければ開く意味がないが、残された人の人生は続いていくわけで、いつまでも下を向いてもいられない。どうしたいかは、みんなで話し合ってきめてくれ、と社長が言った。同僚は山の上の小さな町に住んでいる。私が住んでいる町も小さいが、彼女の住んでいるところは「村」といったほうがふさわしいようなところだった。お葬式は教会で開かれたが、教会に入りきれない人は中庭に設置されたベンチに座った。ベンチにも座れずに立っている人も大勢いた。私を含め大勢の人が、北風の中、教会の外に設置されたスピーカーから聞こえてくるミサに耳を傾けた。そのあと隣の墓地に移り、穴の中に棺を納め、そこに参列者が水をかけたり花を投げこんだりした。お子さんの同級生と思われる子も親に連れられたくさん参列していた。村中の人が参列していたのではないかと思うほど、たくさんの参列者だった。教会の鐘が鳴り響いた。2時間以上寒風の中にいたので、体中が冷え切ってしまった。同僚の息子さんはまだ11歳だった。半年前までは元気だったのに、5月に腫瘍が見つかってからあっという間だった。私は息子さんにお会いしたことはなかったが、それでも本当に悲しく思った。息子さんと一緒に遊んだ思い出がある人にとってはもっとつらい別れだっただろう。同僚の息子さんは素晴らしい家族や友達に恵まれ、幸せな人生だったんだろうな、でももっと生きたかっただろうな、と感じた。できることは今しておいたほうがいい。嫌なことを考えるより楽しいと思えることに目を向けたほうがいい。子供のあらを探すより、長所を見つけてあげるほうがいい。そんなことを私はお葬式中ずっと考えていた。
2018年11月01日
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昨日は一日雨、今日は一日雪。水分の多い雪で降り続いている割にはほとんど積もっていない。今日から冬時間になり、日本との時差は8時間になった。どんどん日が短くなる。にこちゃんは昨日から1週間の秋休みに入った。入学してから6週間半たった。当初は薬の力を借りて学校生活に適応させようとしていたのだが、薬は飲んだふりだけして廃棄していたことが発覚した。心療内科医から「これ以上投薬を試みるのは薬の無駄。とりあえず何もしないで様子を見ましょう。」と言われ、また振出しに戻ってしまった。ただ授業内容はそれほど難しくなく、宿題やテスト日程などもすべてネットでチェックすることができるので、宿題を忘れたのは6週間半で2回、忘れ物も1回だけで、その点は劇的に改善された。テストは英語の単語テストが2回、数学の小テストが1回と本テストが1回。英語の単語テストの2回目は満点で「1」の成績だった。ギムナジウムの時も英単語テストでは「1-」を2回ほどとったことはあるが、「1」は一度もなかった。にこちゃんの「1」のテスト結果をみるなんて何年ぶりだろう。テストも事前に範囲をネットでチェックできるので、にこちゃんが授業中聞いていなくても、家で勉強させることができる。このシステムがギムナジウムにもあったらあれほどひどい結果にならなかったのではないかと思うが、きっとギムナジウムの生徒には自己管理能力も求められているのだろう。にこちゃんのクラスで先日席替えがあり、一番前の壁際の席になったそうだ。隣はG君。G君とは幼稚園の時3年間同じクラスでとても仲良しだった。しかし当時からG君の母親にニコちゃんも私も露骨に無視されていた。誕生会に招待しても「医者の予約がある」という理由で断られた。ほかにも幼稚園後に二人が遊びたがっても、無視して連れて帰るような感じだった。嫌われる理由が全く分からなかったが、相手を刺激しないように極力顔を合わさないようにしていた。小学校では学年が違ったので接点はほぼなかったのだが、今回また同じクラスになってしまった。きっとG君のお母さんも「なんでニコがこのクラスにいるの?」と思ったことだろう。G君はにこちゃんに「僕のママは君のことがあんまり好きではないんだよね。」とはっきり言ったそうだ。秋休み明けに1泊2日でチームワーク強化合宿がある。車で30分ほどの所なのだが、行きはバスだが、帰りは保護者が宿泊先まで迎えに行かなければならない。ただ一人ひとり迎えに行くのではなく、平日の昼過ぎに車で迎えに行くことが可能な保護者6人ほどが代表で子供を学校まで連れてくることになった。にこちゃんはG君のお母さんの車に割り振られた。にこちゃんからその表を渡されたとき、私は「よりによってなんでG君のお母さんなんだろう・・・」と正直思ってしまった。案の定翌日G君が「僕のママは君を同乗させないといけないと知ってすごく怒っていたよ。」と言ったそうだ。嫌いな子を同乗させないといけないのは腹が立つことだろうけど、それを自分の子供に言うG君母と母親の言葉をそのままにこちゃんに伝えるG君。G君はよく授業中ににこちゃんに話しかけてくるそうで、先日先生から注意され、罰を与えられたそうだ。たぶんネットでG君の親はそのことを確認しているはず。もちろん親はG君になぜStarfarbeitを課せられたのか理由を聞くだろう。そして「やっぱりニコが隣に座っているからうちの子の態度がおかしくなる。まったくあの子と関わるとろくなことがない。」と憤慨している姿が用意に想像できる。問題はにこちゃんはG君のことが好きで、一緒に遊びたいと思っており、たぶんG君もにこちゃんのことを嫌っていないこと。私が「G君のお母さんを刺激するのはよくないから、学校以外でG君と遊ばないほうがいいし、なるべくG君と同じグループになるのを避けたほうがいい。」というと、「なんでそんなことしないといけないの?G君のお母さんが僕のことを嫌いなのは知っているけど、それと僕とG君の仲は関係ないでしょ?僕電話して秋休み中に遊べるかどうか聞いてみる。」ととんでもないことを言ってくる。私にはここまで嫌われる理由が本当にわからない。今まで5年間接点はなかったし、そもそも幼稚園の時も、家に遊びに行ったり来たりという交流は全くなかった。幼稚園でにこちゃんがG君に意地悪をしたという話も聞いたことがない。しいて言えば、私たちが「アジア人」だからということしか考えつかない。そしてそういう理由でここまで露骨に嫌われたことは今まで経験したことがないので戸惑う。今後クラス替えはないので、このままいけば10年生まで同じクラス。今後もクラスの行事や保護者会で顔を合わすかと思うと憂鬱で仕方ない。今のうちに先生になるべくにこちゃんとG君を遠ざけてくれるように頼んでおいたほうがいいのだろうか?
2018年10月28日
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昨日出勤したら同僚に「Zのお子さんが昨日亡くなったんだよ。」と知らされた。Zさんのお子さんはにこちゃんと同い年で11歳。今年の春ごろから首から背中にかけて痛みを訴えるようになり、6月に大学病院で手術をした。その後は放射線治療をしているという話は聞いていた。もともとZさんは週3日午前中だけの勤務だったが、それでも病院に付き添いのためしょっちゅう休みを取っていた。3週間ほど前、私は受け付け当番になり、Zさんと一緒に受付業務をした。息子さんが朝食を全部はいてしまい、一人で立てないような状態で、そのため彼女は仕事に1時間ほど遅刻してきた。職場からも何度か電話をしていた。Zさんはとっても明るい人で、太陽なよう人。でも「息子さんの状態はどう?」と誰かに聞かれるたびに泣き出しそうになってしまい、話題にしないほうがいいのかなと感じていた。だから私はあまり詳しく聞いたことはないのだけど、まさかこんなに早く亡くなるとは思っていなかった。どうお悔やみを伝えていいのかわからない。同僚の一人に相談したら「言葉を送るより、WhatsAppのStatusにロウソクの画像をのせるのがいいと思う。」と言われた。Statusの欄を開いたら、そこにZさんからの告知が書いてあった。WhatsAppにそんな機能があることを知らなかったので見ていなかった。ロウソクの画像の貼り付けがわからなくて、賢浩に電話でやり方を教えてもらった。子供を亡くす悲しみを想像できない。子供にはいろいろと手を焼かされていて、腹が立つことも多いけど、やっぱり健康でいてくれればそれだけでいいじゃないかと今は強く思う。Zさんの息子さんの冥福を祈りたい。
2018年10月27日
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日本からのお客様Aさんが今朝帰った。仕事から帰ってきてからゲストに使ってもらっていた部屋とバスルームを掃除しようとドアを開けたら、余りのきれいさにびっくりした。お客さんが来るにあたって、ものすごく掃除をした。ほぼそのままのきれいな状態だった。こんなにバスルームをきれいに使ってもらえるなんて、若い男性なのにすごいなーと思った。うちの子供たちだったらこんなことは絶対に期待できない。B社長は土曜日、日曜日とAさんをフルアテンド。土曜日はStuttgart対Dortmundのサッカー観戦。会社で年間チケットを買っていて、お客さんが来ると連れて行ってるようだ。社長はアテンド慣れしているのだろう。月曜日は早めに帰ってきたので、Aさん、にこちゃん、私の3人で地ビール製造所隣接のレストランに行った。火曜日はEuropa Parkというフランス国境に近い遊園地にB社の若手社員がAさんを連れて行った。帰ってきたのは10時だった。曇り空で肌寒い日だったのですいていたでしょ?と聞くと、スイスとフランスでは今週は秋休みらしく混んでいた、と言われた。昨日は夕飯は食べてくるとは思ったが、万が一ということもあるので取りあえずは用意していた。仕事のあと家に帰る途中で、前方に自動車教習所の車がノロノロ走っているのが見えた。この教習車のせいで渋滞が起きていた。信号の手前までに絶対に教習車を追い越したいと思った。時速50km規制道路だったが、みんなどこにスピード感知器があるか知っているので、それ以外のところはもう少し出している。ところが教習車は時速40kmぐらいのノロノロ運転。無理やり追い越してしまった。無理やり前に割り込んだ形になったので、教官がホーンを押されてしまった。しかしせっかく追い越したのに結局青信号にはあとちょっとの所で間に合わなかった。少しして、例の教習車が私の後ろに止まった。この交差点の信号は長い。待っている間教習車の助手席に座っている教官がスマホを取り出し、私の車の後部ナンバープレートを写真にとった。バックミラー越しに私が見ているのをわかっていたのだろう。続いて何やらメールを書いているようだった。まさか警察に通報しているのではないかと真っ青になった。この話を今日会社の同僚にしたら、「わー、それはまずいね。向こうは2人。こっちは一人。何か言われたら向こうには証人がいるけど、こっちには証人がいないから不利だよ。事故を誘発する恐れのある行為っていうことで罰金の通知が来ると思うよ。」という人と、「写真を撮ったのは不安にさせるのが目的で、何にもしないと思うよ。だってそんな写真何の効力もないでしょ。教習生は教官の証人にはなれないんじゃないのかな?こっちは危険行為なんてしていませんって反論すればいいだけ。」という人がいた。一体どっちなんだろう?せっかくお客さんが帰ってようやくゆっくりできると思ったのだが、バックミラー越しの教官の怒った顔が頭から離れない。それともう一つ憂鬱なことがある。日曜日に隣のアパートの大家さんがうちに来た。大家さんはここには住んでいないそうで、私たちは会うのは初めてだった。「今日久々にここに来てみたら、うちのアパートの庭にほぼ日が当たっていないことに気が付きました。お宅の垣根を切ってください。大体8mぐらいあるように思えるのですが、せめて2mの高さに切りそろえてください。」と言われた。確かに以前から気になっていた。ここに引っ越してきてから12年ぐらいたつが、その間に一度も切ってない。そのアパートとの間の垣根は高さ8mで長さが10mぐらい続いている。「わかりました。私も気になってました。ただ週末しか家にいないので、すぐには対応できないかもしれません。」と伝えると、「垣根を切ることができるのはこれから3月までですよ。それ以降になったらできなくなりますから、今のうちにしてください。植木屋さんに頼まないと無理だと思うのでよかったら紹介しますよ。」と言われた。私は「どうして3月までしかできないのですか?」と聞いたら、「自然保護のため伐採できるのは10月から3月までと決まっているのですよ。春から夏にかけては鳥が巣を作って卵を産むから切ってはいけないのですよ。」と教えてくれた。ドイツに結構長く住んでいるのに、まだまだ初耳のことが多くて驚く。
2018年10月25日
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我が家に日本からのお客様が10日間ほど滞在することになった。A君のお父さんが経営する会社はドイツにあるB社の上得意先。A君が研修でB社にくるという話になり、B社社長は特別なおもてなしをしたいと考えたようだ。フルタイムで仕事をしているので時間的余裕がなくて引き受けられないとお断りしたが、朝食、夕食の用意と寝る場所の提供、そして話し相手になってくれるだけでいい、とお願いされ、A君本人が望むのであれば引き受ける、と了解した。しかし、日本人宅にホームステイはやはりA君が望んだことではなく、B社長のアイデアだったようだ。A君は「B社長から、君のホームステイ先を見つけたから、とメールが来て驚いた。」と話していた。月曜日、午後5時半に連れてくるという話だったのに結局うちに来たのは1時間遅れ。何の連絡もなかった。事前に朝8時にピックアップ、午後5時半にうちに連れてくる、ということで合意していた。それなのに、「明日は8時10分ごろに迎えに来ます」と言われた。私は普段より30分遅く出勤し、1時間早く帰宅することで社長に許可を取っていた。「8時10分に迎えでは私は8時半からの仕事に遅れてしまう。もっと早く迎えに来てほしい」と訴えた。「うーん。そうするといろいろな計画を立て直さなくては・・」とぶつぶつ言っていたが、8時に迎えに来ることで合意。初日のやり取りでかなり不信感が生まれた。火曜日はもともとにこちゃんの心療内科の予約があり、5時半に家に帰るのはできないので、4時半に私がA君を迎えに行って一緒に心療内科に連れていくか、診察後6時半ごろにA君を迎えに行く、と打診したところ、B社長から「私がA君を6時半にお宅に連れていく」と言われた。診察後買い物をして急いで家に帰り夕飯の支度を始めた。6時半になっても帰ってこない。7時ごろ電話があって、「食べて帰りますがいいですね?」と言われた。そういうことはもっと早くいってくれーと思った。水曜日は朝迎えに来た時B社長に「今週は会社の人たちがA君をいろいろと連れていくことになると思う。」と言われた。「もちろん構いませんが事前にお知らせいただけたら・・」と言ったら、その場で決まるので事前に知らせるのは難しいと言われた。水曜日はA君とニコと私でレストランに行きましょうという話を初日にしていた。だからにこちゃんが「今日はレストランに行くんだよね。」と喜んでいたのだが、A君は6時になっても帰ってこず、電話もなかったので、私とにこちゃんで簡単に家であるもので夕飯を済ませた。にこちゃんはレストランに行きたがったが、何時に帰ってくるのかわからないのに家を空けるわけにはいかなかった。7時半ごろに同僚に連れられてA君が帰ってきたのだが、ビールを飲んだだけでご飯は食べてないと言われた。慌てて夕飯を用意した。木曜日は朝迎えに来た時「今日は5時半にお連れします」と言われたので、仕事の後買い物をして急いで夕飯の支度をした。すると5時すぎにもう帰ってきた。B社長に「私のメールを読みましたか?」と聞かれた。そんな時間あるわけがない。読んでいませんというと、「今日、A君は会社の同僚にバーベキューに誘われました。7時から8時の間に迎えに来るそうです。」と言われた。「えっ?午後7時か8時に迎えに来るんですか?それからバーベキューって言ったら、何時ごろ帰ってくるんですか?」と聞いたら「それはわたしにはわかりません。遅くなるかもしれません。鍵を渡しておくことはできませんか?」と言われた。それならなぜ最初からホテルに泊まらせないんだと怒りがわいてきた。「今後のスケジュールを教えてほしい」と伝えると「明日は会社の人たちがボーリングに連れていくそうですので夕飯の支度はいりません。帰りは遅くなるかもしれません。土曜日も日曜日も私が観光に連れて行くので朝迎えに来ます。朝食の用意だけお願いします。」と言われた。私はゲストのために毎朝5時半に起きてパン屋に焼き立てのパンを買いに行っている。いろいろな種類のパン、ハムやチーズ、ヨーグルト、ペースト、と広範囲に用意しているのだが、彼はあまり食べない。せっかく来てもらっているのだから精一杯のおもてなしをしようと思っていたが、だんだん心が折れてきた。こんなに毎日あちこちに連れまわすのならホテルに泊めてあげたほうがよかったのではないかと心底思う。そもそもB社の近くには2-3年前に開業したばかりの立派なホテルがあるのに・・・月曜日にA君がうちに来た時、A君に「この家のWi‐Fiのパスワードを教えてください。と言われた。私は夫から「ゲストにWi-Fiを使わせるな」と言われていた。夫に電話をしたが通じなかった。それで賢浩に電話をして事情を話した。賢浩は「使わせてあげなよ。」と言ってパスワードを教えてくれた。その事実を知らない夫から「パスワードは教えるな。1日早く家に帰るようにしてゲストもWiFiが使える環境を作るからそれまで待って」とメールが来た。賢浩に相談したら「僕から話しておく」と言ってくれた。その後夫から怒涛の怒りのメッセージが届いた。会社でこの話をしたらNさんに「私なら絶対にパスワードを教えない。4月にあった情報保護セミナーをあなたも受けたでしょ?ちゃんと聞いてなかった?」と言われてしまった。本人にハッキングの意思がなくても知らず知らずに変なサイトに入ってしまってシステムが破壊されることもあるからたとえ親であっても私はうちのWiFiパスワードは教えない、とNさんに言われた。しかし今やLineやWhatsAppは欠かせない情報伝達ツールで、特に海外にいるときはWiFiがないと難しいと思う。A君に非は全くない(むしろ被害者?)のだけど、見ず知らずの人間を自宅に泊めることを引き受けたことを今更後悔している。B社長の意図がわからない。
2018年10月20日
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10月にしてはとても暖かい。紅葉も見事で気持ちのいい天気が続いている。仕事がすごく忙しい。1日が30時間ぐらいあって、1日15時間ぐらい働けたらいいのに・・と思う。しかし朝はニコちゃんの学校が始まる時間に合わせ30分出勤時間をおくらせてもらっていて、その分昼休みを短縮している。帰りもにこちゃんが家で一人でいることを考えるとほとんど残業はできない。いつも気づくとあっという間に時間が過ぎている。私が最初にこの事務所に面接に来た時、受付の人が「こんにちは」と日本語であいさつしてくれた。その気遣いに感動した。彼女はこの事務所を取り仕切っているような人なのだが、その彼女が12月付で退職すると知ってびっくりした。私たちの事務所は3か月前までに退職届を出すことになっている。今年に入っての退職者はこれで6人目。20人そこそこの事務所で6人が退職ってどういうことなんだろう? 今年に入って4人が入社したが一人は研修生、あとの3人は私と同じ職業訓練校出身で資格試験をとったばかりのほぼ経験ゼロの人たち。しかも4人ともロシア語が母国語。彼らは不自由なくドイツ語を駆使するけど、声が大きくて私語が多くて抜け目ないところが一緒に仕事をしていてイライラする。去年までの環境のほうがよかったなーと懐かしく思う。仕事内容に不服はないが、ロシア4人組がつるんでいるとムカムカする。家ではにこちゃんの宿題を見るのに忍耐を使う。さらに来週からは日本からお客さんが来て2週間我が家に泊まる。それもストレスになっている。にこちゃんに「ストレスがたまるって言っているのに、なんでお客さんをうちに呼ぶの?」と聞かれた。まさしく正論。去年会社に入ったばかりの時に、私の教育係(?)のNさんに、事務所のクライアント男性Aさんが日本人と結婚するのだが、Aさんの彼女はドイツ語ができないので、来週役所で行われる結婚式に通訳を連れて行かないといけないのだができる人はいないか?と相談された。平日の昼間だったのだが、Nさんが「私が社長に話しておくから大丈夫よ。」と言ってくれて、仕事を2時間ほど抜けて通訳をした。初めての経験で、事前準備をしっかりしたかったのに、新婦の名前さえこちらから聞くまで教えてもらえないし、場所はどこかと聞いてもWebアドレスを送ってくるだけ。どこに駐車できますかと聞いても路上にできるという返事だし、とにかくこちらから質問しないと情報がもらえなかった。Aさん彼女からラインの申請が来てOKしたのに、ほぼやり取りなし。前日に確認のLineを送ったら「そういえば式場が変更になりました」と住所が送られて来た。「どうやっていけばいいですか?」と聞いたら「私たちも行ったことがないのでわかりません。」と返事が来た。Aさんと彼女が住んでいる町の中の建物なのに事前に行って確かめるという発想は浮かばなかったのだろうか?式場が変更になったことをすぐに連絡してもらえなかったことにも驚きだった。「初めての通訳なので事前準備を万端にしたい。」と言っても「大したことはないらしいですよ。簡単なことだって彼(Aさん)が言ってました」と軽くあしらわれた。とにかく私には異次元の世界の人たちだった。Aさん彼女は10代ではなく30代なのにこの非常識さ。それとも今の30代ってこんな感じなのか?式は無事終わったが、金輪際かかわりたくないと思ったので、Lineをブロックした。というわけで1年近くAさん夫婦とは交流がなかったのだが、先日久々にAさんからメールが来た。Aさんの会社のクライアントが日本人研修生を受け入れるので、ホームステイ先となる日本人家庭を探している、という内容だった。「フルタイムで働いているので、面倒を見る時間がありません」と断った。しかし「研修生も日中は会社で研修しているので寝る場所の提供と朝食夕食を共にしてくれればいいだけです。」と食い下がられた。そもそもAさんの奥さんだって日本人なのだから自分の家に泊めればいいのに、と思ったが、事情があってできないから私に聞いたのだろう。理由をきくのは無粋なような気がしたので聞かなかった。「研修生もホテルのほうが気楽でいいのではないですか?」と伝えたのが「私のクライアントは特別なおもてなしがしたいそうで、ホテルに送り迎えするだけでは味気ないと考えているようだ。」と説明された。その後Aさんのクライアントと直接連絡をとることになり、夫がお断りのメールをしたのだが、紆余曲折の末引き受けることになった。私がもらった情報は研修生の名前と彼のお父さんの会社のホームページアドレスと到着および出発日だけ。9月の半ばに受け入れを了承したのだが、それ以降連絡がなく、もしかしてやっぱり他人の家に泊まるのは気詰まりと先方が断ったのではないかと推測していた。でも気になったので昨日「研修生は本当にうちに泊まるのでしょうか?」と聞いたら「お願いします。月曜日は何時に家に連れて行ったらいいですか?」と聞かれた。私から連絡しなかったらどうしていたんだろうと思う。ちょっと私には信じられない。私はAさんやAさんの彼女の態度がとても人に何かを頼む姿勢ではないと感じ、非常に腹立たしく思ったのだが、もしかして普通のことだったのだろうか?「忖度」という言葉がドイツには存在しないのだなーと思った。私が職場のロシア人4人組にイライラするのも、新人なのに新人らしからぬ態度のでかさが私の「常識」からはみ出ているからなのだろう。2週間無事乗り切れますように!
2018年10月13日
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もう10月なんて信じられないし、すでに1週間たってしまったことも信じられないほど、1日1日過ぎるのが早い。運転免許の実技試験のため恵子がスイスから戻ってきた。火曜日に試験があったのだが、実は今回が2回目。前回は落ちてしまった。実技テストは試験官にも左右されるし、その時の道路事情の運不運もあるそうだが、2回目こそは受かる気でいたので相当ショックを受けていた。帰ってきてからずっと部屋にこもって泣いていたようだ。今回の試験では、アウトバーンを走らされたと言っていた。前に大型トラックが走っていたので車線変更して追い抜こうとした。しかし車線変更したとたん試験官が「次の出口から降りて」といったそうだ。しかし出口はすぐそこ。目一杯アクセルを踏んで車線変更したが、ぎりぎり過ぎて「危険行為」とみなされ試験に落ちてしまった。運転免許試験で高速道路を走らされるなんて、恵子も想定していなかったんだと思う。もし普通に試験で走らされることなら、恵子の教習の先生があらかじめそういう時の対処法を教えておくべきだったのではないかと思った。実技試験に落ちると、さらに何時間か練習をしてからでないと試験が受けられない。試験は2週間に1度火曜日に行われるらしい。先生は日曜日は練習をしないので、恵子はなかなか時間が取れない。今回の試験の前も1時間の教習訓練のために、わざわざスイスから往復4時間使って戻ってくるということを繰り返していた。本当にお金と時間の負担も大きく、そのうえ2回も落ちたという精神的ダメージも甚大。恵子の新しいスイスのWGは広いことだけが取り柄で、市内の外れで交通の便があまりよくないし、何よりも古くて汚いというのが問題。ルームメートは同じ大学の男子学生なのだが、その子がベランダで「カナビス(大麻)」を育てていると聞いてびっくりした。スイスでは個人的に栽培するのは合法なのだそうだ。できれば別のWGに移ってほしいけどそう簡単には見つからないし、だからこそ恵子もそこで妥協した。それにあと1年のつもりだから、今更また引っ越すのも面倒だと思っているようだ。賢浩は1週目のショックから立ち直り、学生生活を謳歌しているようだ。今週はオリエンテーションがあり、その後「クナイプ(居酒屋)ツアー」に参加し、町のあちこちのバーにみんなでいったそうだ。また大学主催の歓迎会があり、朝5時まで飲んだと言っていた。翌日は起きれなくて、講義に行けなかったとのこと。この前までの危機感はどこに行ってしまったのか?クラスメートは自宅から車で通学している人が多いようで、わざわざ遠い街からなぜこの大学に来たのか?とよく質問されるらしい。今週末はアメリカのギムナジウムの同級生が遊びに来てきくれたとそうだ。先週までは「勉強しないとついていけない。どうしよう・・・」とメソメソしていたのに、今週はもうパーティー三昧の日々に戻っている。楽しむのは結構だけど、卒業はして欲しいと思う。にこちゃんは特に変化があるわけではないのだけど、以前に比べて科目数、授業数が少なくなり、基本的に一度習ったことばかりなわけで、宿題も簡単でストレスが少ない。私もネットでその日の授業や宿題、次回のテストなどを確認できるので、にこちゃんへの小言が劇的に減った。火曜日に初めての英単語テストがあった。結果は1.4。平均は2.7だから、かなりいい成績だった。先生も「Great」「Super」と書き込んでくれていた。にこちゃんが先生からそんなコメントをもらえるなんて何年ぶりだろう。間違えたところは「えっ、そんなことを減点されるの?」というようなミスだった。It's や I don't などを筆記体で書くとき、私はItsやdontと続けて書いてから ' をうつ。しかし学校ではIt と's の間、donと 'tの間にスペースがないとだめだと教えているらしい。にこちゃんは私と同じようにすべて続けて書いて、最後にアポストロフィーを書き込んでいたので、減点されていた。ギムナジウムの時はそのことを注意されたことはなかったし、減点もされなかったので、そんなことを気にしたこともなかった。にこちゃんに聞いたら「先生は離して書いている」と言っていた。そうならそう従うべきなのだろう。もしかして先生は授業中きちんと「アポストロフィーは離して書きましょう」と説明したのかもしれない。それをにこちゃんは聞いていなかったのだろう。あいかわらずだなーと思った。
2018年10月07日
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にこちゃんの学校では毎日宿題やテストや授業変更などの情報が更新され保護者はネットで確認することができる。ログインするたびに「数学の宿題を忘れた」とか「スポーツで室内シューズを忘れた」などの本人の口からは決してきくことのできない情報を知ることができるので、本当にありがたいシステムだと思っている。ギムナジウムにも同じシステムがあったら「宿題を10回忘れたので居残りを命じます」などという手紙を何度ももらわなくても済んだのになーと思う。しかもその手紙も事前にみせられたことはなく、本棚の奥のほうに丸めて放置してあるのを私が見つけてだいぶ後になって知ったというオチ。学校から保護者あての手紙を子供に渡しても子供が握りつぶしてしまったら意味がない。そういう心配がなくなっただけでもRealschuleに転校させて良かったと思う。明後日初めての英単語テストがある。普通に勉強すれば「1」は取れるはず。それで一緒に勉強をしようともちかけたがもちろん宿題でもないのに自主的に勉強するはずがない。癇癪を起すのを防ぐために薬を飲ませ、勉強すれば1ユーロ払う、というバカみたいな条件も出した。しかし途中から「気分が悪い」といって自分の部屋に閉じこもってしまった。しかし友達が遊びに来たら、そのまま遊びに行ってしまった。それが土曜日の話。今日も薬を飲ませようとした。にこちゃんは飲んだふりをして薬を隠した。毎朝学校に行く前に薬を飲ませていたのだが、実は飲むふりをしているだけで実際は飲んでいなかったのだろう。土曜日も本当は飲んでいなかったのだろう。先週末賢浩が大学町に引っ越していった。自転車とリュックを携え一人で電車で行った。明日から大学の寮に入れるので今週末は夫が荷物を車に積んで賢浩が泊っているホテルに合流した。賢浩が夫に送ったボイスメッセージが夫から転送されていきた。そして「賢浩はギムナジウム時代に勉強しなったことを後悔している。ニコに自分のようになりたくなかったら今からちゃんと勉強しろと伝えてほしいと言っていた。」とメールがきた。賢浩のボイスメッセージを聞いた。「初日はなんとか講義について行けたし、問題の90パーセントはあっていたし、楽しかった。でも翌日は講義の内容もほとんど理解できなかったし、その後のワーキンググループで出された課題も難しかった。教授が「半分以上できた人はいますか?」と聞いたとき、ほとんどの学生は挙手をした。しかし俺はその時点で6問中1問しか解けていなかった。講義についていける気がしない」と半ば涙声になっていた。大学が始まって2日目でこんな洗礼を受けるなんて、びっくりした。恵子に話したら「よくある話。自分のできなさに気づかされて愕然とする人が多いけど、しばらくしたら回りの学生も実は自分とたいしてかわらないとわかると思うよ。心配しなくても大丈夫だけど、かなり落ち込んでいるみたいだから電話しておくよ。」と言ってくれた。私も賢浩に電話をして「にこちゃんが薬を飲まない」「テスト勉強もしない」ことを告げ、にこちゃんへのメッセージは賢浩から伝えてほしいとお願いした。賢浩は「ニコ、英単語テストなんで勉強すれば1は手堅くとれるはずだ。ちゃんとママと勉強しろ。俺はギムナジウムの12年生で、数学も物理もクラスで一番だった。自信があったけど、大学に来たら全然知識が足りなくて、もっと勉強しておけばよかったと後悔しているんだよ。今朝も起きてからすぐに勉強したよ。後悔したくなければ今から勉強する習慣をつけるんだよ。そして薬もきちんと飲め。それが自分のためになることなんだよ。」と諭した。しかしにこちゃんは適当に相槌してまともに聞いていなかった。賢浩はアメリカから帰ってきてからの約3か月間、ほぼ毎日のように友達と飲み歩き、パーティー三昧の日々を過ごしていた。こんなことならもっと勉強しておけばよかったと思っているのだろう。しかしそういう状況におかれて初めてそう思えるわけで、にこちゃんに今の賢浩の気持ちを理解するのは難しい。にこちゃんの意識を改革するのは至難の業。とりあえず、宿題をこれ以上忘れさせない、テスト勉強をしっかりさせる、というのが私に課されたミッションで、それを遂行するために「私にできること」を考えたほうが手っ取り早いと思う。そのためにはやはり薬の力が必要。医者の指示にしたがうと1錠を一日3回飲ませることになっているが、飲んでいないのに飲んでいるとずっとうそをつかれていて、結局は1錠も飲んでいない状態が続いている。医者には報告しているが、何のフィードバックもなし。電話もつながらない。仕方がないので、明日から量を減らしてみようかと思っている。
2018年10月01日
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上の子二人の引っ越しやにこちゃんの新しい学校への対応などで忙しい9月だった。先日にこちゃんのクラスの保護者会に参加した。初めに5年生から7年生の共同保護者会があり、その後各クラスごとに分かれて連絡事項などを聞いた。5-7年生共同の集会では、まず校長が挨拶をした。「皆さんの中で自分自身もRealschuleに通っていたという人は手を挙げてください」といった。3分の2以上の人が手を挙げた。たぶんギムナジウムで同じ質問をしたら、やはり同じような確率で保護者はギムナジウム出身になるのだと思う。次に校長が「この学校が母校だという人はいますか?」と聞いたら、3分の1ぐらいの保護者が手を挙げた。ギムナジウムで同じ質問をしても同じような確率になるのかはわからない。でもここは田舎なので、ここで生まれてここで就職してここで結婚して死ぬまでこの土地にいる・・・という人は結構いる。次に校長は「スマートフォンを持っていない人はいますか?」と聞いた。二人の保護者が手を挙げた。はからずも拍手が起こった。校長は「ほとんどの人がスマートフォンを持っていますね。みなさんFlugzeug-Modus(オフラインモード)の設定の仕方を知っていますか?」と聞いた。全員の保護者が手を挙げた。「みなさんが知っていてよかったです。ぜひ今そのように設定してください。」と校長が言った。話の持っていき方がすごくうまいなーと感心した。その後クラスに行き、個別の保護者会になった。教室がギムナジウムに比べて小さいと感じた。教室の中に一人一人自分のものを保管できる棚があったのだが、にこちゃんの棚だけがなかった。にこちゃんは入学式当日に申し込んだので、にこちゃんの場所だけ事前に用意することができなかったらしい。この学校にはオンラインで学校の様子が確認できるデジタルブログがある。一人ひとりログインできるはずなのに、私は何度やってもできなかった。学校側に確認したら「情報を入力するのを忘れていました。今日中にログインできるように修正します」と言われた。新5年生はふつう4月に申し込んでいる。にこちゃんの場合はぎりぎり申し込んだので、いろいろな体制が不備なままスタートしてしまった。昨日ようやくログインできた。最初に飛び込んできたのは「9月26日 ニコは数学の宿題を忘れた」という情報だった。その宿題は一緒ににこちゃんとしたはずだったので驚いた。問題4.5.6.7が宿題だったのだが、にこちゃんは、「6は宿題ではないのでしなくていい」といったので、させようとしたが本人が拒否した。しかしブログでは宿題の範囲といつまで提出かということもすべて書かれており、確認したら6も範囲になっていた。もう少し前からログインできていたらこんなミスはなかったはず。保護者会で数学の先生が「宿題は1つ忘れた、2つ忘れたなどをいちいち細かくチェックしていると時間がかかるので不完全な子供はやっていないとしてカウントします」と言っていたので仕方ない。ブログには来週の火曜日に英語の単語テストがあり、範囲も書いてあった。にこちゃんに確認したら「単語テストをするって言ってたけど、いつあるのかわかんないし範囲も知らない」といった。しかし、たぶん先生は授業中告知したはずだ。ブログがあって本当に助かると思った。毎日夕飯時ににこちゃんにその日にあったことを聞く。にこちゃんは「今日学級委員を選んだ。僕も立候補したけど選ばれなかった。でも4票とれた。」といった。にこちゃんは面倒くさいことが嫌いだし、人前にたつのも好きではないのに、毎年学級委員に立候補しては落選している。そこが理解できない。「立候補した後、やっぱり僕は学級委員にむいていないと思って、自分自身は別の子に投票した。1票しか取れない子もいたのに、僕は4票もとった。誰が僕に入れてくれたんだろう?」といった。にこちゃんの話は「こうなりたい自分」を想像して話していることが多い。だから4票とれたという話も本当かどうか疑わしい。「ほとんどの子がニコちゃんのことを知らないのに4票もとれてすごいね。がんばったら、来年はもっととれるかもよ。」と伝えた。にこちゃんはあいかわらず薬を飲むことを拒否し、ラジカセのスピーカー部分に歯磨き粉を塗りたくる(大音響で聞くと音波?振動?でミントのにおいが部屋に充満するからという馬鹿な理由)など信じられない行動が多いのだが、さすがに5年生の問題は今のところは簡単で、宿題にもそれほど時間がかからない。授業数科目数もギムナジウムに比べて少ない。それにブログのおかげで私も学校のことが把握できるので、お互いストレスは軽減した。10月にはいると小テストがあったり徐々に本格的な授業になっていく。最初の半年は勉強しなくてもそこそこの成績は取れると思う。しかしここでしっかり勉強する習慣をつけておかないとあとあと困ると思う。休み時間は小学校の同級生つまり現6年生の子と遊ぶことが多いらしい。クラスにはまだまだ仲良しと呼べる子がいないのは残念だが、それなりに楽しく通っていてくれるようにみえるのでまずはホッとした。
2018年09月28日
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先週の水曜日からにこちゃんの新しい学校生活が始まった。先週は学校やクラスメートに慣れるために通常の授業はなく、ホームルームだけだった。木曜日に教科書が配られたのだが、にこちゃんは生物と数学の教科書のみを持ち帰った。ドイツの教科書はハードカバーで1冊がかなり重い。いっぺんに全部持って帰るのは大変だろうから、分けて持ち帰ってもいいと言われたそうだ。当然金曜日に残りの教科書を持って帰ってくると思っていたし、朝出かける前にも念を押したのに、なんと1冊も持ち帰ってこなかった。本人に理由を聞くと「しまった。忘れてた。」という信じられない答えが返ってきた。月曜日から授業が始まるのに、教科書を事前に見ていくことさえできない。学校が始まり、朝7時に起こし、朝食を食べさせ、薬を飲ませるというルーティンを保持している。学校に持っていく軽食はなるべくにこちゃんのリクエストにそうようにし、飲み物と薬1錠も一緒に持たせている。毎日カバンの中を点検し、今日は何をしたのか、薬は飲んだか、休み時間は誰と遊んだのか、などを聞いている。先週は何も宿題は出ていなかった。金曜日の夕方、庭にでたら、テラスの横に薬が落ちているのをみつけた。私が見つけたのは2錠分。朝は私の目の前で飲ませているが、学校では監視できないので自己申告を信じていた。薬を入れた箱は毎日空になっていた。しかし、実際は薬を捨てていたことが発覚した。もう本当にがっかりした。本人は最初は否定していたが、動かぬ証拠を突き付けられて白状した。「心臓が痛くなるし、自分が自分でなくなる感覚が嫌だから飲みたくなかった。」と言われた。恵子は「なんでそんなみつかりやすいところに捨てるんだろう?馬鹿だよね。」と感想を漏らしていた。にこちゃんはしょちゅううそをつく。そして隠滅工作を図るのだが、いつもそのやり方が単純すぎてすぐにウソがばれる。その場しのぎであとあとのことまで考えていない。しかし、薬を見つけたときは本当にショックだった。せっかく二人三脚で頑張ろうと思っていたのに、思いっきり冷や水を頭からぶっかけられた気分になった。恵子は大学の新しいセメスターが始まるのでスイスに引っ越した。昨日は夫が、今日は私が車で荷物を運んだ。新しい下宿先はすごく古いアパートで、場所も不便。それなのに家賃は目のWGと一緒。「前のWGがよかった」とスイスに向かう車の中でずっと愚痴をこぼしていた。今日初めて彼女が新しく住むアパートをみて、なるほど、これでは積極的に住みたい場所ではないよなー、と思った。全体的に老朽化していて、台所にあるガスコンロもオーブンも使えるのかな、という状態だった。以前のWGでは5人でシェアをしていたが、今回は二人でシェア。しかも相手は男の子だった。私はそのことを知らなくて、中に入ったら、リビングルームに若い男性が3人いたのでびっくりした。シェアメイトとその友達だった。アフリカ系、中東系、アジア系、とかなりエスニックな感じがした。台所の隅にバスケットボールぐらいの綿埃(?)が固めて合って、さらにびっくりした。私だったらこんなところには1日たりとも住みたくないと思った。恵子が不憫になった。下宿先を探すのはすごく大変らしく、選り好みをしている場合ではなかったらしい。賢浩は来週末引っ越す。ドイツ国内とはいえ、うちからだとスイスに行くより遠い。入学通知をもらったと同時に大学の寮に申し込んだのだが、「通常1-2セメスター(半年から1年)の入居待ちになります」という返事が来た。それで不動産屋に頼んでいくつか物件を今週末に見に行く予定でいた。しかし金曜日に学生寮に入れるという連絡が来たので、不動産屋とのアポはキャンセルした。いったこともない街だし、学生寮がどんな地域にあるのかよくわからない。それでも恵子に比べたらすごく恵まれていると思う。子供たち3人が9月からそれぞれ新しい生活環境に身を置くことになり、サポートする親もてんてこ舞いだ。
2018年09月17日
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私たちの住む州では今週から新学期が始まった。月曜日の朝、夫とにこちゃんはRealschuleに登録しに行った。私はどうしても終わらせないといけない仕事があり、その日は休めなかったので夫に頼んだ。校長と話し合った後、夫は「もう一晩考えてみます」と言って保留にしたそうだ。それで火曜日にニコチャンと学校に行き登録してきた。ニコちゃんが小学校の時に仲良しだった子はみんな6年生になっているが休み時間に会えるし、学校のキオスクでアイスやジュースが安価で買えることを知り、俄然行く気になったようだ。また校長先生が配慮してニコちゃんが幼稚園時代に仲良しだった子と同じクラスに入れてくれたので、不安が解消されたようだ。校長先生はとてもやさしい人だった。7月に話を聞きに行ったときは、ニコちゃん本人の前で成績を酷評して、教育的配慮に欠けるいじわるな人という印象を持ったが、全然違った。新入生(5年生)は水曜日から学校が始まったのだが、初日は事務的な話だけ。教科書すらもらってこなかった。本格的に授業をするのは来週からで最初の3日間は学校の施設の紹介やクラスメートと仲良くなることを費やしている。ギムナジウムの元同級生たちは今週の月曜日から普通に授業に入っているのに、Realschuleはすべてにおいてテンポがゆっくりだと思った。たくさん違いがあるのだけど、一番大きいと思ったのは、時間割。7時45分から始まるのは同じなのだが、ギムナジウムの場合、1,2時間目、3,4時間目、5,6時間目の間に休みがない。基本的に授業は90分単位。しかし、Realschuleではかならず5分の休みが入り、3時間目と4時間目には15分の休みが入る。3時間目と4時間目は同じ科目のことが多いのだが、ギムナジウムでは休みを入れると授業の流れが中断して効率が悪いので、一気に進める。しかし、Realschuleでは、数学でもドイツ語でも間に必ず休みが入る。たぶんにこちゃんのようにテンポがのろく、集中力が持続しない子にはRealschuleのようなやり方があっているのだろう。私は今までRealschuleのことを全然知らなかったのだが、知れば知るほど、最初からこっちを選択しておけばよかったと悔やまれる。一番気に入ったのは、子供の出席状況、宿題内容、テストの日時、授業変更のお知らせなどが、スマホで確認できること。いちいち宿題やテストがいつあるのか子供に確認しなくても一目瞭然。素晴らしいと思った。今日はRealschuleに休暇申請をしに行った。学校で決められた日以外に休暇を取るのは許可が必要。年末年始に日本に帰りたいなーと思って2日間ほど前倒しで冬休みを取ってもいいかお伺いを立てに行った。事務室にはカギがかかっていて誰もいなかった。先生が来て「たぶん郵便局にお使いに行っていると思います。」と言った。ちょっとびっくりした。旅行のために前倒しで休みを取ることは禁止されている。許可が下りるかどうかわからなので、航空券が予約できない。今日その場でOKがもらえると思っていたのだが、校長が不在で保留になった。今週は火曜日から今日まで休みを取った。平日に家にいるのは久々。明日からは私も仕事で、にこちゃんがどのように過ごすか監視ができなくなってしまう。しかし今後は「もう勝手にしろ!」と言って放置することはしないで、どんな状況でもサポートするように心がけたい。
2018年09月13日
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先週教育庁のA氏と電話でニコちゃんの学校問題について話し合った。A氏はRealschuleの担当ではないので、担当者に問題を伝え、担当者から連絡させると約束してくれた。しかし一向に電話がかかってこないのでこちらから電話したが、何度かけても通じなかった。そこで担当者にメールを書き、A氏にも送信した。A氏から「担当者と連絡が取れないので、私に電話をしてください」という返信が来た。私はこの問題をA氏に7月末から相談している。メールも書いた。地元のRealschuleの6年生に空きがなくて困っているということを明確に伝えていたのに、来週から新学期が始まるという段階になってもなぜRealschuleの担当者と連絡が取れないのか理解に苦しむ。そのことに不満を持ってもどうにもならないので、A氏に電話をした。A氏は「Realschuleの校長と話し合いました。残念ながら6年生の普通科はすでに31人も生徒がいてこれ以上生徒を受け入れることはできません。特にお宅のお子さんの場合は、少人数のクラスのほうが良いでしょう。バイリンガルコースは24名で空きがありますが、残念ながらお宅のお子さんの英語の成績では6年生からいきなり入るのは無理があります。5年生のクラスは21人程度なので十分に受け入れる余地があります。あとはそちらの選択に任せます。」と言った。「選択とおっしゃいましたが、どんな選択肢があるんですか?」と聞いたら、「Realschuleの5年生かギムナジウムの6年生かの選択です。ギムナジウムの6年生に行っても意味がないと思いますよ。ギムナジウムはAbiturを受けることを目的にカリキュラムが組まれています。たとえAbiturを受けたとしても平均が4とかならどうしようもないですよね。私の子供なら迷いなく私はRealschuleの5年生のクラスに行かせますけどね。」と言った。「おっしゃる意味はわかりますが、成績表にはギムナジウムの6年生に進級できると書いてあるのに、Realschuleの5年生になることを子供が納得しません。」と訴えると、「それを説得するのが親の役目じゃないですか?」と諭された。「何度も説明しています。でも、本人が嫌がります。もしよければ、息子に説明してもらえますか?」とお願いしてみたのだが、「それはできません。お子さんが13歳や14歳なら話しますが、まだ11歳ですよね?親に全責任があります。子供が自分の好きな学校を決めるのではなく、親が子供に一番いいと思う学校を選ぶべきなのです。子供に理解させるのは親の義務です。」と強い口調で断られた。「何度話しても子供が納得してくれません」と繰り返すと「カルチャーの違いかもしれませんが、ドイツでは親は子供を教育、支援する義務があるんですよ。子供に好き勝手させていいわけではないんです。」と言われた。何度も「日本ではそうかも知れませんがドイツでは・・」という言い方をされた。私は自分は日本人だとか外国人だと一言も言ってないが、名前とドイツ語の拙さですぐにわかったのだろう。人種差別をされているわけではないが、カルチャーが違うからと片付けられてしまうのは意地悪に感じた。「他に選択肢はありませんか? 例えばA市やB市のRealschuleの6年生に編入することは可能ですか?」と聞くと、「空きがあれば可能でしょうが、なんでわざわざ片道30分以上かけて通わせるんですか?交通費の援助はできませんよ。自費でお願いします。」と呆れた声で言われた。「でもそもそも地元の学校に空きがないから仕方なくよその町の学校に行かせるわけですよね。」と言っても、「だから5年生になら入れると言っているじゃないですか。」と相手も堂々巡りの会話にいらついているのが電話越しでも伝わってきた。実は別のギムナジウムで校長をしている友人に相談したところ「Realschuleの6年生にかわったほうがいいと思う。ギムナジウムは6年生から第二外国語が必修になる。これが生徒にとってとても大きな負担になっている。コツコツ学ぶ習慣がない子にとってこの壁はすごく厚い。ニコは一人で家にいるのが問題だと思うから、A市の教会が経営している寮にいれてみてはどうだろうか。そこは学校ではないので、A市の学校に転校手続きをして寮から学校に通うことになるが、食事は美味しいし、宿題の面倒も見てくれるよ。」と教えてくれた。翌日早速問い合わせてみたが、寮には空きがないと言われた。結局最善策はRealschuleに転校し、5年生からやり直すことしかないようだ。賢浩、恵子とともに一生懸命ニコちゃんに、Realschuleの5年生からやり直すことが一番ためになることだと説明した。ようやく理解してくれたところに、夫から電話があり「本当にそれでいいのか?ギムナジウムの6年生に行かなくてもいいのか?」とニコを問い詰め、また振り出しに戻ってしまった。夫は「Realschuleに行くことはニコにとって本当に幸せなことなのか?5年生をやり直すことに本当に納得しているのか?ママが言うから仕方ないと思っているのではないか?僕はニコに幸せでいてほしいだけ。」ともっともらしいことを言いながら、結局はニコを混乱させているだけだと思う。夫の無責任さに腹が立ってしょうがない。以前から教育方針にかなり隔たりがあると思っていたが、水と油でどこまでいっても融合することがないのだとはっきりわかった。夫からは子供がしたいことをさせてあげるのが親の役目と言われ、教育庁の人には子供にとってベストな道を決めてあげるのが親の仕事と言われる。どちらからも責められて、ここから逃げ出したい気持ちでいっぱいだ。
2018年09月06日
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ニコちゃんは1週間ほど前からMedikinet10mgという薬を服用している。2月に1週間弱1日1錠服用したが、気分がすぐれない、心臓が痛い、頭が痛いなどの「副作用」を訴えたので服用を中止した経緯がある。この薬はメチルフェニデート塩酸塩で、集中力を高めるのに効果があるとされている。今回は一日半錠からスタート。薬を飲むと明らかに変化が見られた。今まではわからない問題にぶち当たるとパニックになり、間違えを指摘すると怒り出すなど、手に負えない状態だったが、薬を飲むと、興奮状態になることがなくなり、スムーズに勉強を教えることができる。しかし効果は長時間は持続しない。4日めからは半錠を3時間毎に2回、7日目からは半錠を3時間毎に3回服用するスケジュールが組み立てられていた。しかし平日の昼間は私は家にいないので、薬を飲むようにメモを残しても、どうしても飲み忘れてしまう。飲むと激しい動悸がするそうで、本人も自らは飲みたがらないので、1日複数回服用させるのは難しい。9月10日から新学期が始まるのだが、徐々に薬の量を増やしていって、新学期までに1日3回1錠づつ服用させるというスケジュールには間に合いそうにない。効果は見て取れるのだが、心臓が痛いと言われてしまうので、なかなか強要もできない。学校選びは未だに進展していない。一番いいのはRealschuleの6年生に編入することなのだが、地元のRealschuleの6年生に空きがない。私も心療科医もRealschuleの5年生からやり直すことに賛成なのだが、本人の強い抵抗で話が進まない。夫も「本人の意思を尊重すべきだ」と勝手なときだけ口を出す。勉強が嫌いなのになぜギムナジウムに固執するのかと聞くと「6年生に進級と成績表に書いてある。だからそのチャンスを活かしたい」というのだ。6年生になったら心を入れ替えて勉強するのだそうだ。それなら夏休みの間に5年生の復習をしなさいというと「夏休みなのになんで勉強をしないといけないのか?」と言う。「5年生の勉強が理解できていないまま6年生に進級しても授業を理解できるとは思わない。いずれギムナジウムから出て行けと言われるのがオチ。その時になってあわててもRealschuleは一杯で替わる先がないかもしれない。」と説明しても「やってみないとわからない」と言う。今のままでは確実に落ちこぼれる。というか、すでに落ちこぼれているのに、この先どうやってクラスについていこうとするのかわからない。夫も夫で「僕は忍耐力がないからニコを教えることはできない」と言うくせに、「ニコの問題点は集中力だけ。薬を飲み始めたのだから授業にもついていけるだろう」と楽観的。「自分は教えることをギブアップしているのにその根拠はどこから来るのか?」と聞くと、「昨日僕が教えようとしたときは、すでに薬の効き目が切れ始めていたから、できなかっただけ。」と答えた。ニコが必ず薬を飲むとは限らない。学校で薬をきちんと飲んでいるかいないか確かめる術がないということがわからないのだろうか?夫はニコチャンの学校ごとにはほとんどノータッチなのに、「本人の意思を尊重しろ」とギムナジウム一択を押し付けてくる。私も恵子も賢浩もニコちゃんの勉強レベルを把握している人はだれもニコちゃんにギムナジウムを勧めない。先週ようやく学校庁の人と連絡が取れた。現状を話したところ、Realschuleの担当者に伝えると約束してもらった。やはり地元の6年生はかなり大人数のクラスでこれ以上生徒を増やせないという現状らしい。しかし公立校なので、原則は地元の学校が受け入れないといけないはずだ。できれば6年生をもう一クラス増やしてほしい。教師不足により授業がしょっちゅう休講になっている現状で、それは難しいことだと理解しているが、そうなってくれればいいなーと一縷の望みにかけている。
2018年09月02日
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久々に職場ネタ。ドイツで正社員になってからあと1週間で丸1年たつ。1年半研修させてもらった税理士事務所は、職業学校の先生やクラスメートにまで同情されるようなひどいところだったこともあり、今の職場は天国だと感じていた。研修先では「いちいち質問するな。基本的理論は学校で習っているという前提のはずだ。もし教わっていないのだとしたら学校に文句を言いなさい。」と言われていたが、今の職場は誰もが「わからないことがあったら何でも聞いて!」という姿勢で、みんな忙しいのに質問すれば丁寧に教えてくれる。それでも遠慮してなるべく自分で解決しようと努力はしている。どうしてもわからないことはメモしてまとめて質問するようにしている。今年に入って5人退職し、4人新人が入ってきて、職場の雰囲気が変わってきた。4人とも私の通っていた職業学校で私と同じように職業再訓練を受けた人たちで、そのうち二人は私と一緒に資格試験を受けた人たち。彼女たちとは一緒のクラスではなかったが、試験直前対策講座で4週間一緒だっだので顔は知っていた。7月から研修生が来たのだが、その彼女も同じ職業学校の人。8月から来た人も同じ職業学校の卒業生で7月に資格試験に合格したばかりの人。つまり私を含めみんな新人レベル。職歴としては私のほうが彼女たちよりも1年から数ヶ月長い分、「わかりません」というのが以前にまして憚られるようになった。新しく入ってきた4人はとにかくよく質問する。その質問レベルが「そんなことまで聞くの?」とびっくりするレベル。彼女たちは「質問はタダだから」とよく口にする。彼女たち4人は「ロシア系ドイツ人」で、ドイツ語はペラペラで、会話に何の問題もないので、とにかくよく喋る。私語が多いのが気になるのだけど、だからドイツ語の上達も速いのだなーとも思う。6月に入ってきた人は、去年私と一緒の時期に資格試験を受けて合格した人なのだが「私は研修先でも前の職場でも何も教えてもらってこなかったので、本当に何も知りません。」と堂々といい、簡単な仕事に対しても「私はÜberfördert(実力よりも上のことを求められている状態)です。手とり足取り教えてもらわないと一人ではできません。これ以上無理です。」とはっきり言う。それは自分がいかに使えない人間かと言っているのと同じことだと思うのだが、事務所の人はみんな「そんなにストレスを感じないでね。ゆっくりやっていきましょう」と優しい言葉をかける。彼女たちにはそれぞれ「お世話係」がついているので、私に質問されることはそれほどないのだが何故か彼女たちが些細なことまで質問することに毎度イライラしてしまう。この話を恵子にしたら「質問はタダってみんな言うよね。大学でも教授が、わからなかったら何でも質問してください、って毎回言うよ。でも実際に質問する学生は少ないよ。「こんなことも知らないのか、馬鹿だなー」と思われるのが嫌だからね。質問を躊躇なくできる人はすごいなーって尊敬しちゃうよ。」と言った。嫌味ではなく、本当にそう思っているようだった。わからないことはまず自分で調べて、それでも解決しないときに質問するするのが本来のスタンスではないかと私は思っている。でも職場の新人たちはみんな「質問はタダ」と悪びれない。質問する本人にとってタダかもしれないが、相手の貴重な時間を使っているという認識はないのだろうかと思ってしまう。それとも私のメンタリティーが間違っているのだろうか???
2018年08月26日
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8月はニコちゃんをLEGO LANDに連れて行くのに1日休暇をとっただけ。毎朝6時半には出勤のため家を出る。事務所の近くに幼稚園があり、その前の道路は時速10km制限。いつもゆっくり走っているつもりなのだが、この前とうとうスピード違反の罰金をとられてしまった。14kmオーバーで25ユーロを1週間以内に支払うように手紙に書いてあった。なんのために頑張って働いているのかと悔しくなった。ニコちゃんをどっかに連れて行ってあげたいとは思うけど、なかなか計画が立たない。せっかくの夏休みなのに、可愛そうだなーと思うけど本人は毎日友だちと遊んでそれなりに充実しているのかもしれない。先日「ママ、今日は(近所の小川で)イワシを捕まえた」と報告してくれた。イワシは川にはいないと言っても、「いや、色といい、大きさといい、あれはイワシだ。」と言い張る。捕まえてもあとで逃がすので、私は実物は見ていないが、ニコチャンはイワシだと信じている。この前はバケツいっぱいのプラムを持ち帰ってきた。どうしたのか?と聞くと「秘密の場所で採った。Cくんと一緒に近所に売り歩いた。残ったプラムはまた明日売り歩く。」と言った。どこで採ったのかと聞いても「教えられない」という。まさか他人の庭から勝手に採ってのではないかと心配になった。しかも3cmほどの小さいプラムを「10個50セント」という市場価格の何倍もの値段で売り歩いたというからあきれてしまった。奇特な人が買ってくれたようで「1.5ユーロ稼いだ」と喜んでいた。Cくんも同額稼いだとしたら少なくとも6軒が買ってくれたわけだ。本当に申し訳ないと思った。自分の家の庭の果物を自分の家の前で売るのは子供のやることとして大目に見てもいいと思うが、どこか知らないところから採ってきたものを訪問販売するというのは絶対にやめろと注意した。本人は「なんで?小遣いになるし、これはおいしいし、1個10セントを10個で50セントで売っているのだから、みんな喜ぶはずだ。」と主張する。しかし実際はかなり酸っぱくて、本人も一口かじってやめてしまったぐらい。お小遣いがほしいなら、ママが仕事を発注するから、売り歩くのはやめてくれ、と代替案を出した。生ゴミを庭のコンポストに捨ててくれたら10セント、空き瓶をコンテナまで捨てに行ってくれたら50セント、ゴミ箱をゴミの日に歩道に出してくれたら50セント、と提案したら、了承してくれた。次の日もCくんから電話があったが、ニコチャンは小児心療科の予約があったので遊べないと断った。Cくんは「それなら僕一人でまた今日も売り歩く」と言ったそうだ。ニコちゃんは小児心療科で薬の処方箋をもらった。しかしその薬は2月に地元の小児科医が処方したのと同じものだったので驚いた。その薬を飲むと気分が悪くなるといってニコちゃんは1週間もたたないうちに服用をやめてしまった。小児科医は「この薬を1錠飲んだだけで副作用が出るという話は聞いたことがない。それは精神的なもので薬の副作用ではない」と取り合ってくれなかった。小児心療医は「1錠では効き目が強すぎるのなら、まず最初の3日間は半錠で試しましょう。その後の3日間は半錠を1日2回、次の3日間は半錠を1日3回、と3日間ごとに半錠増やしていきましょう。学校が始まるまでに3時間おきに1錠を3回飲めるように慣らして行きましょう」と言った。今朝朝食後半錠飲ませた。ニコチャンはちょっと具合が悪くなったと言った。集中力には変化は全く見られなかった。専門家は「薬だけが彼を助けられる」という見解。本人は「どこからこんな(薬を飲むという)バカげた考えがでてくるのか?」と納得してない。小児心療科医は「この薬が合わなければ別の薬を試す。必ず合う薬が見つかるはずだ。」という。いつまで繰り返されるのだろうか?
2018年08月26日
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明日はニコチャンを遊園地に連れて行くため休暇をとった。17時半ごろ家に帰ってきたらニコチャンは友達とプールに出かけたらしく不在だった。ドアベルがなったのでニコチャンが帰ってきたのかと思ってドアを開けたら見知らぬ男性が立っていた。「私は近所に住んでいる者です。先日お宅の息子さんがビール瓶をうちの庭に投げ込んだので本人にやめてくれと話しました。しかし今度は庭に新しく建てたばかりの小屋の屋根を剥がされ、雨水を集めるためのといに葉っぱをたくさんつっこまれました。取り出そうにも詰め込みすぎて取れません。もう一度修繕しなくてはならなくなりました。近所なので穏便に済ませたいからこうやって言いに来ているのです。息子さんとよく話し合ってください。もし息子さんの行動が改まらない場合は次はその場で警察に通報します。修繕費も請求します。」と落ち着きながらも怒りが伝わってくる口調で言われた。私は「前回ビール瓶を投げ込んだ件でうちに来た話は娘から聞いています。ニコに問いただしたところ、僕はやっていない、と言われました。しかしもちろん本人の話は信じられないので、そういうことは絶対するなときつく注意しましたし、本人にも絶対にしないと誓わせました。本当に申し訳ありません。」と謝った。今まで何度も何度も注意しているが一向に改まらない。私としても為す術がない。「他の近所の人もお宅の息子さんに庭にものを投げ込まれたと言ってましたよ。お宅の息子さんはよくお宅の庭にある小屋の屋根に登っていて、そこから隣に建てた我が家の小屋に物を投げたり屋根を剥がすなどをしているんです。うちの子供はまだ小さいので屋根に登ることはできませんから。」相手に一方的に責められ、情けなかった。しかし私も日頃お隣の行動には腹に据えかねることもあったので「ニコがしたことは許せないことです。しかしお宅はしょちゅう大勢を招いて庭でバーベキューをしていますよね。夏の暑い日に窓を開けたいと思ってもうるさくて窓を開けられないことが多いのです。夜の11時12時まで外で騒いでいるので、こちらも眠れなくて困っています。またいつも夕方から工事を始められるので、私も仕事から疲れて帰ってきてゆっくりしたいと思っても、毎日毎日工事の音がうるさくてゆっくりできません。子供にもそういう感情があったのかもしれません。もちろん正当化されませんがこちらも不快な思いをしてます。」と言ってしまった。相手は「バーベキューは毎日しているわではないでしょ。それに今は夏でしょ。パーティータイムですよ。」と全く悪びれず「お騒がせしてすみません」の一言もなかった。逆に「テラスの工事が終わって今ガレージの工事にかかっています。冬になる前に終わらせたいのでピッチを上げて毎日頑張らないといけないんです。近所の一軒一軒に何時に家にいますかなんて聞いて回れません。」と開き直られた。まあ今回の件はうちが全面的に悪いわけで、相手がうちに苦情を言う権利はあるが、私達には相手に工事をするな、庭でバーべキューをするなと言う権利はない。騒音がすごくてそれがほぼ毎夕毎週末なので警察に通報しようかと何度も思ったほどだが、逆に通報される可能性のほうが高くなるとは悲しい。バカ息子を持つと本当に肩身が狭い。
2018年08月16日
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ニコちゃんの学校探しは一旦おやすみ。9月までどこの学校もしまっていて連絡の取りようがない。ニコちゃんは毎日友達と遊び回っている。C君という一つ年下の男の子と最近は仲がいい。うちの電話の履歴にはC君の名前ばかり。先週C君の家族にボーデン湖に連れて行ってもらった。そこで買った虫採り(魚とり?)網を使って遊ぶことに最近は夢中になっている。私達の住む街にも小さい池があってそのそばを流れている川(というほどでもない)で網を使って魚やカエルを捕まえるのが楽しいのだそうだ。昨日は「蛇」を捕まえたそうだ。C君が家に持ち帰ったのだが、明日は僕が家に持って帰ってきてもいいか?と聞かれた。蛇なんて危険だし、家に持って帰ってくるな、と注意した。ニコちゃんは「毒は持っていないよ。それにベジタリアンだから大丈夫。臆病で土にすぐに潜ってしまんだよ。」と説明した。ベジタリアンで土の中にもぐる蛇なんて聞いたことがない。大きなミミズと間違えてるのではないかと思った。インターネットで調べたら、「Blindschleiche」(日本語名・ヒメアシナシトカゲ)というらしい。みかけは蛇のようだが、トカゲの一種らしい。ナメクジやカタツムリや虫を主食としているそうで、それなら我が家の庭にも欲しいと思ったが、やはり無害とはいえ、庭にそんなものがいたらびっくりする。C君の家でもパパに逃しなさいと言われたらしく、結局は「ペット」として飼うことは断念してくれた。いろいろな子が旅行にいっているのに、どこにもつれて行けないで申し訳ないと思っているのだがそれなりに夏休みを謳歌しているようでよかった。先週の金曜日、新しい薬を飲み始める前に必要な検査をした。いつものことながら血液採取が大変だった。ニコちゃんの上腕をゴムで縛っても血管が浮き出てこないようで、なかなか静脈が探せない。助手は何度も触ったり、反対の腕で試したり、別の場所で試したが成功しなかった。針を何度もさされてニコチャンは痛がるだけで本当に可愛そうだった。助手は断念して、お湯に手のひらを10分ほど浸してください、と指示して部屋を出ていった。しばらくして小児科医が診察室に入ってきた。しかし医者も採血に不成功。最終的には今回も注射器ではなく点滴用の管のようなものを使って採取した。でもなかなか血が流れず「もっと力を抜かないと血が取れない」となんでも注意されていた。ニコちゃんの血管はよほど皮膚の奥にあるのだろうか?先週賢浩は某大手光学医療メーカーで1週間の無給職業研修を体験した。部長には「人手不足なので私としてはすぐにでも4週間ほど働いてもらえるとありがたいが、人事課とも相談しないといけないので時間がかかる」と言われたそうだ。企業規模が大きくなると根回しも時間がかかるのだろう。だから本当に夏休み中にアルバイトができるかどうかはわからない。賢浩は物理の知識を医学に応用する分野に興味があるそうだ。しかしそういう学部がある大学は意外と多くはない。4つの大学に応募したがすべての大学から入学許可をもらえた。これから住むところを探さなくてはいけないが、家賃もそれほど高くはないようだし、激戦区でもないので、それほど大変なことではないのではないかとたかをくくっている。ただ、スイスの恵子よりもドイツ国内の賢浩のほうが我が家からは離れた場所に引っ越すことになるわけで、車で日帰りで荷物を運ぶなどは不可能。全く知り合いもいない街だし、そもそも行ったこともない場所。本人は第一希望の大学に入れた喜びのほうが大きくて不安は感じていないように見える。もう私が心配することではないのかもしれない。恵子は修士課程に入った。あいかわらず彼女の方向性がよくわからない。来年の修士課程修了後が彼女の大きな岐路になると思う。とりあえず上二人は自分の好きなことができているようで、私が口出しできることは少ない。ニコチャンもいつの日かそうなってほしい。今は9月からのニコチャンの新しい環境を整えることに集中したい。
2018年08月13日
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学校の夏休みが始まり、朝ニコちゃんを起こして学校に送り出すことをしなくてもいいので、私は7時ー16時勤務に切り替えている。先週は児童心療科の予約が2回も入っていたので、早退せざるを得ず、その日は6時半出勤。朝早く出勤すると道路は空いているし、駐車する場所を見つけやすいし、そして何よりも涼しいので快適。去年私達の事務所には各部屋にクーラーが取り付けられたのだが、6月から新しく入ってきた同室の人が極度のクーラー嫌い。つけるとすぐに「ごめんなさい。私無理なんです。」と言ってスイッチを切ってしまう。朝早く出勤するのはなるべく彼女と仕事時間が重ならないようにする自衛策でもある。もうひとりの同室のNさんも朝6時に出勤して3時~4時ごろに帰っている。先週の月曜日、学校庁に電話をした。担当の人に「ギムナジウムから転校をするように勧められているが、近くの学校にはどこも6年生の空きがない。どうしたらいいか?」と相談した。担当者は「A市(私の住んでいる町)の子供はA市の学校に通うのが原則です。空きがないのはおかしい。コンピューターで見る限りでは空きがある。」と言った。「B市(私の職場のある町)の統合学校B校が息子にあっている気がしています。B校なら空きがあると言われました。」と言うと、「A市の子供がB市の学校に通うのはおかしいです。もちろん交通費の補助は出しません。A市の子供はA市の学区域の学校に行ってください。」と原則論が返ってきた。「A市の学区域の学校には全部電話をしたり実際に学校を訪れて実際に空きがないと言って断られました。」と伝えると、「では私から学校に電話をします。どの学校に子供を入れたいのですか?」と聞かれた。「ギムナジウムの担任からは隣町の統合学校を勧められています。」と答えた。学校庁の担当者は「お子さんは自主的に勉強ができますか?」と質問したので「できません」と返事をすると、「そもそも集中力がなくて学校をかわったほうがいいと言われているのですよね?それなら統合学校を勧めません。統合学校は自発的に勉強ができる子が行く学校です。お宅のお子さんにはRealschuleのほうがあっています。」とアドバイスされた。結局その場では私は9月からの学校を決めることができず、改めて連絡すると言って電話を切った。その日に担当者にメールを送ったが返事はない。もう夏休みに入ってしまったようだ。木曜日に児童心療科にニコチャンを連れて行ってきた。今まで4回ニコちゃんはそこでテストを行い、その日は結果を聞く日だった。児童心療科医は「彼は典型的なADSです。彼の知能には何の問題もありません。」と言ってテスト結果のグラフを見せてくれた。5項目あり、WLDという項目が平均よりも優れており、Arbeitstempo(学習(処理)速度)が明らかに平均よりも下だった。他の項目はすべて平均値内だった。WLDとは「Wahrnehmung ,logisches Denken」(視覚、論理的思考)のことらしい。論理的思考が平均より発達しているというのは信じがたい結果だった。児童心療科医から言われたことを羅列すると「頭はいいが、問題を解くのに時間がかかりすぎる。ギムナジウムの授業速度についていけないので、ギムナジウムから転校すべきだ。」「セラピーに通わせるのは意味がない。彼は人の話など聞かないから。」「ここでのテストでは書き取りにはほぼ間違いが見られなかった。見ず知らずの人間が相手だったからだ。見ず知らずの人間の言うことは聞けるが、家族や慣れ親しんた人の話は聞き流しているだけ。」「いわゆる読み書き障害、計算障害の心配はまったくない。」「彼に必要なのは「Management」」「彼をManegementできるのは薬だけ」「薬が合わないのであれば、別の薬を試す、投与量を調節する、など投薬自体を放棄してはいけない。」「テストに自分で親のサインを真似て書く、親のサインをコピーして貼り付ける、ということは私もしたことがある。それほど目くじらを立てることではない。」この児童心療科医自身、昔はAD(H)S児だったと人づてに聞いたことがある。それが今では診療所を構えて人気の心療医になっている。そこまでのサクセスストーリーでなくてもいいので、ニコちゃんも将来ちゃんとした職業につてほしいと切に願っている。児童心療科医は「彼にはRealschuleの5年生から始めることを勧める。服用をはじめて、9月から心機一転一からやり直せばいい。」といった。私もそう思っている。校長に5年生からなら受け入れられるとも言われた。しかし夫は「ニコはギムナジウムに残りたい、6年生になりたいと言っている。そしてそれが許されている状態にある。なぜ転校させないといけないのか?転校や留年はそうせざるをえない結果になった時に考えればいい。」とこの後に及んでも言い張る。「一度Realschuleに転校したら、卒業後にAbiを受ける確率は低い。だからGymnasiumに残るべきだ。知能的に問題ないなら尚更そうすべきだ。」という考えなのだ。夫の親族はみな高学歴で博士号を持っている人もたくさんいる。だから「最低でも大卒」という概念にとらわれている。私も今どき大学に行かないなんて・・・と思っていた時期もあった。しかし私の今の職業は「高卒」資格で十分で、職場に大卒の人はほとんどいない。そして職場の同僚のお子さんたちはほぼみなRealschuleに通っている。そういう中にいるとむしろ大学に行くほうが少数派になる。まずは夫の意識改革から始めなくてはいつまでたっても学校が決まらない。そして最大の難問はニコちゃんを説得すること。薬をのむことの必要性は彼は理解してきている。そしてギムナジウムに残ることの難しさも理解はしていると思う。しかし「ギムナジウム 6年生に進級」という成績表をもらってきているという事実もある。いっそのこと「5年生に留年」と書いてあればよかったと思う。Realschuleへの転校はある程度やむ無し、と本人は思っていても、Realschuleで5年生からやり直し、というのはプライドが許さないようだ。「みんなから、Realschuleかよー!5年生かよー!とからかわれる」と言って、私や児童心療科医の提案を拒否している。ギムナジウムのクラスメートにそう言われてしまうことはある程度予想できる。しかしそれは一時的なこと。2-3ヶ月経てば、誰もそんなこと言わなくなる。ただ5年生に留年させることがいい結果を出すかどうかはわからないところに私のジレンマもある。
2018年08月05日
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