『疾走』・重松清さん

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2004/08/03

(4)

テーマ：今日どんな本をよみましたか?(100277)

カテゴリ：読了本

「浜」と「沖」という地域差別の有る町の「浜」で生まれ育ったシュウジ。

「沖」には、やくざや人殺しなどの噂がある。

シュウジの兄は子供の頃から、秀才で地元の誇り。
シュウジは、そんな兄が子供の頃大好きだった。
家の中でも一番偉い兄。

「沖」では、リゾート開発が計画され、高い立退き料を貰って沖の人達は、故郷を捨てていく。
そんな中、断固立ち退きをしない教会の神父。
「神父は昔、人を殺した」と噂があったが、実は神父の弟が一家惨殺の犯人で服役中だった。

エリは両親に自殺という形で一人にされ、伯母夫婦の家で暮らしていた。

シュウジの兄は有名高校に進学したが、そこは頭の良い者の集まりで、兄の成績は落ちる一方だった。
そして壊れていった。
登校拒否・・・放火。
放火犯を出したシュウジの家庭も壊れていった。
父は蒸発、母は賭け事で謝金を作り姿をくらまし、家には中学３年生のシュウジ一人になった。
シュウジは、やくざの情婦のアカネを頼って大阪へ。
たった一晩の大阪で、シュウジは人殺しに。
でもアカネが罪を一人で被ってくれ、シュウジはエリの居る東京へ逃げる。
エリもまた、伯母夫婦の元で壊れていた。

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差別やいじめ、壊れていく人々、そしてその家族。

本文の中に
「好かん町やけどな・・・ほんまに好かん町やけどな、
でも、ふるさとはないといかんのよ、にんげんは誰でも」

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