ヘイフリックの限界part2

ヘイフリックの限界part2

2009.05.29
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 今回の春季講座を受講する前に、左足を痛めて、波乱の幕開けだったが、どうやら6コマを無事終了した。前半(「白雪姫のポストモダン」)は、おとぎ話から猥雑なポストモダンのテクストへの流れの講義があり、同作品の内容の解説。アメリカでも難解だといわれている作品のようだ。白雪姫のパロデイ的作品として描かれている。アメリカで「枯渇の文学」と呼ばれた時代背景があり、新しい物語ができないといわれたなかで、古い物語に目を向けたものだ。当時のアメリカの政治的背景がある。60年代の父権喪失がある。

   雪白姫の悲哀と不満。「馬みたいに乗られっぱなしはもううんざり!」 housewife をもじった horsewife  になっている。然も自立する新しいヒロインではない雪白姫である。神話に呪縛されたまま話は進行する。

     雪白姫は天空に昇る

     英雄たちは新たな主義を求めて出立する

     やれやれ

     ドナルド・バーセルミ「雪白姫」柳瀬尚紀訳)

  ・後半は、シルビア・プラス「ベル・ジャー」。50年代アメリカのマカーシー旋風の嵐が吹き荒れていた。「ライ麦畑で捕まって」の女性版ということができる作品。bell Jar とは(釣り鐘状のガラス器)のことで、当時も女性に対する重くのしかかる抑圧的な状況を象徴している。前回のイギリスのジェイン・オースティンも、作品は匿名で出版された。それだけ女性は飾りものでしかなかった。アメリカの女性差別もある。シルビア・プラスも自殺している。自伝ではないが、ヒロインのエスターは精神病院に入れられおり、当時精神病院でされていた電気ショックを怖がっているのが印象的だ。彼女の経歴と重なっている。果たしてエスターはラストで回復したのだろうか。講師は疑問だと言われていた。解釈が分かれている。

 ・へ2・・・プラスが評価されたのは80年代になってからだ。ベル・ジャーは幻想ではなかったということであろうか。美しい英語で書かれていると講師は言っていた。女性詩人でもある。外は寒くなった。今日も少し無理をしないで部屋で休養していたいと思っている。何枚目かのこの講座の修了証を貰った。






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最終更新日  2009.05.29 17:43:44
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