
勝ち負けだけが人生でもない。まだ夢が見られた時代に生きていた人間たちもいたのだ。それ
は、いまなのではないだろうか。そんな気がする。私たちはまだ、自分たちの運命を選択でき
た時代の人間なのだ。自由の意味が次代で違うものになり、人間は段々自分のスペースが小さくもなるのではな
かろうか。管理され、近未来は、昆虫やミツバチのようになって行くのではないか。あまり愉快な世
界ではない。明るい未来を描くことはできないでいる。こうした、私たちの思惑は外れてほし
いが、決して明るくない未来しか想像することができないでいる。まだ僅かの自然が残ってい
て、自由に歩き回ることができるのは、或いは途轍もない幸福なことなのかもしれないと思っ
たりする。