新生児の脳では、1秒間に30億個のスピードでシナプスが形成される。生後8ヶ月で、約1000兆個のシナプスができる。この数に達するとシナプスの数は徐々に減少し、10歳頃には半減する。その後の人生を生きるための約500兆個が残されるらしい。何故過剰なシナプスが形成されるのだろうか。そして何故半減するまで消滅しなければならないのだろうか。恐らく人間社会の環境レベルでは遣われることのないシナプスなのだ。食べること、喋ること、文化に順応するのにはそれだけを必要としないからだろう。
・新生児は、どんな環境でも生き残れるだけの能力を持って生まれてくる。つまり、どんな情報でも受信可能な配線が余分に準備されている。脳の仕組みを理解しないで、外国語を覚えねばならないというのは、効率の悪い話だろうか。何か人間は無駄なことばかりしているような気がしないでもない。