「aso―4」の火砕流堆積物が、9万年後にどのようになっているか、大地の遺産を見学して来たが、それは美しい景観でもあった。これまで、いつも視てきた観光のそれと別に変らない。が、初歩的な視点とは言え、科学の眼でみてきた学習でもあった。講師は、邪馬台国の魏志倭人伝にも関心があるそうで、卑弥呼伝説の話もされていた。大昔は、博多湾と有明海は繋がっていた。スケールの小さいことを研究しているから、いつまでも研究が進まないのだ。
・阿蘇山の大爆発も、何度も噴火はあったようだ。一番新しい噴火の後が米塚らしい。その周辺のお椀のようないくつかの丘も、噴火の新しい後なのだそうだ。今は、世界最大級カルデラ大地の農地になっている集落も湖だった。それが現在の立野から、今も白川となり熊本市内に流れ下っている。恐らく白川水源に阿蘇の雨が集まり、地下では伏流水となって熊本に豊かな地下水を供給しているのだ。その水を飲んで生物や人びとは生き延びた。
・へ2・・・火砕流や火山灰の上に昔の多くの集落ができたらしい。そこが人間の住処になったのには理由があるからだ。火砕流や火山灰は、低い所に堆積したからであり、そこに水が流れていたのだ。そういう視点で集落をみると昔の人たちの考えが視えてくる気がした。戴いたレジュメのいくつかの地質図は、現代に連なると果てしない古代からのメッセージでもあるようだ。