ヘイフリックの限界part2

ヘイフリックの限界part2

2023.04.29
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類






「蒼き狼」は、近代世界の出現を促がした大原動力になったいう論説を読むうち日本人がこれまで抱いたチンギス・ハンやフビライ・ハンやモンゴル帝国のイメージは相当視点が違うようだ。これまで日本人が世界史として理解してきたものは、中国や西欧を通じてのそれでしかない。日本とモンゴルついていえば、最近になって交流が盛んになりつつあるが、そのレベルは中学の日本史に出てくる「元寇」程度の幼稚で、古く遠い歴史でしかない。


 鎌倉武士が、闘った相手は「元寇」といっても正規のモンゴル軍ではなかった。モンゴル軍に編入された、高麗兵や中国兵であったということだ。ヨーロッパ人が味わったようなモンゴル軍の強さでも恐怖でもないということだ。東欧が徹底的に蹂躙され、ヨーロッパの最強といわれたチュートン騎士団とハンガリーの騎士軍団をあっさり壊滅させたパワーだったのだ。


 現代の日本人はそれこそ本当の戦争の怖さを知らないのではないだろうか。絶望の淵から這い上がったことの経験がない国民ではないか。確かに敗戦を味わったが敵に陵辱され、その奴隷にされ蔑まされて生きねばならない仕打ちを受けた民族であっただろうか。まさにそのことが、いま平和への渇望にゆるい所以ではないだろうか。


 モンゴル軍といえども他の軍隊と同じく、あやまりをおかし、運不運に泣かされもする。アイン・ジャールートの戦いはまた、世界制覇を目指すモンゴル軍の一貫した遠征行動の終焉をもたらしたのだ。マムルーク軍は、遂に、クトゥズのモンゴル軍を壊滅させた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2023.04.29 23:40:06
コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: