ココ の ブログ

梅雨入り(4)

梅雨入り(4)

 梅雨の晴れ間、昼食時にはもう夏日のような暑さである。明日からの仕事の段取りをしていて気分転換に庭に出てみると、パティオにはバラ・ゲートに真っ赤なバラが満開である。黄色いバラやオレンジ色のもある。モッコウ・バラは盛りが過ぎて葉っぱだけのゲートになってしまっている。花の盛りは短く、精々1週間である。前後の開花の頃や萎んで行くのを入れても2週間から3週間程度のものだ。勿論、蕾の開く順番待ちもあるから長くても4週間もあればバラは終える。その間、他の花が地面と鉢に咲いているから目を楽しませてくれる花の期間はこの時期結構長い。春から初夏に掛けてのガーデニングは遣り甲斐があるから頑張れる。しかし、最近は年齢的な事もあって身体がついて行けない。

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 例えば、膝が痛んでくる。手首が痛んでくる。痛み止めの薬を飲んだり湿布薬を張っても痛みは残る。どうしてだろうと考えても思い当たる程のものは無い。そんな事を食卓で独り言のように言うと「お父さん、ガーデニングのやり過ぎヨ」と妻が言う。「この間、花壇の煉瓦を積んだでしょ。庭にバラスを撒いたでしょ。ゴルフのパター用に芝生を張り替えたのなんか相当体力を消耗して膝にも無理が掛かっている筈ヨ」そう言われれば確かに暇任せにガーデニングに没頭していたから膝や手首に無理が掛かったとも考えられる。しかし、ついこの間まで痛くも無かったのだ。「歳を取ると後で痛みが出て来るものヨ。これからは歳を考えて、若い頃と同じようにはしないで下さい」と念を押されてしまう始末である。

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 さて話は変わるが、西部劇で有名な「ハイ・ヌーン」(1952)という映画があった。けだるい昼下がりの眩しい太陽の光を連想させる映画だった。拳銃で決闘する善玉と悪玉との対決で必ず勧善懲悪の筋書きになっているのが分かっていても手に汗を握りながら観たものだった。少年だったから今のように覚めた目で観ないから結構楽しい映画だった。大昔(9歳の頃)の記憶なのに今も臨場感が迫って来て陽射しの強い正午にはふと想い出す映画である。庭に出てパター練習をしているとけだるい気分になって映画の決闘場面を思い浮かべるのだ。ディテールは忘れたがモノクロ映画だったから余計に印象に残っているのだろう。往年のスター、ゲーリー・クーパー(51歳)と映画初出演のグレース・ケリー(23歳)の名作だった。

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 そんな子供時分、そんな映画なぞ観るものかと言われそうだが、京都の街中に住んで映画館は新京極だけでも10軒以上あったし、家も近い事もあって毎週のように親に連れて貰った記憶がある。殆どが邦画ばかりだったが、たまには洋画も観て、既にアメリカ映画のSFものもあって月世界旅行というロケットに乗って宇宙飛行する内容のものもあった。ゲーリー・クーパーは有名だったから誰でも知っていたし、丹下左全や鞍馬天狗なども子供たちのスターだった。近所の餓鬼共とチャンバラごっこや西部劇ごっこもやった。「君の名は」という映画も流行って町子巻きというマフラーの被り方も流行った。そういう映画の中でも矢張り洋画は見知らぬ外国の話だけに大いに興味があったものである。

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 「ハイ・ヌーン」の主題歌(真昼の決闘)は今も時々、聴く事があるが、男の独唱で少し郷愁を帯びた素人くさい歌い方が良い。相手役のグレース・ケリーは見染められて後にモナコ公国の王妃になり、最期は車の事故で死んでしまう。シンデレラも大変な人生を歩んだものである。シンデレラと言えば、イギリスのチャールズ皇太子の前夫人であったダイアナ妃も車の事故で死んでしまったが、大変な人生を歩んだ事になる。その息子のウイリアム王子の結婚相手もシンデレラであるが、果たしてどんな結末になるかという下世話な話題がギャンブルのネタになる国柄だ。日本の皇太子妃もシンデレラになったが、慣れない皇室環境に入って精神的なプレッシャーで或る意味、大変な人生を歩んでいる事にもなる。

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 今日は梅雨の合間の取りとめない話題になってしまったが、膝や手首が痛くて湿布薬の世話になっているからか折角の好天気なのに庭に出ても雑念が入ってしまうようだ。花を愛でたりパター練習をしていても膝や手首を気にしてしまうのだ。しかし、パターは力だけで打つものは無くソフトに打つものだから力加減は悪くは無い。むしろ力を加減して打っているのでボールはホールによく入る。問題は、早く痛みが取れてくれないと来月の月例会に支障が出るのではないかという心配である。1週間もすれば治るだろうから出来るだけ無理をせず、仕事にも遊びにも年齢を考えて行動すべきなのだろう。もう決して若くは無いのだし、かつての老優ゲーリー・クーパーのハイ・ヌーンの頃よりも十数歳も年上になったのだから。(つづく)

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