ココ の ブログ

冬枯れの頃(7)

冬枯れの頃(7)

 妻に言わせれば「勝った負けたと言うよりも、自分も相手も良く成る事を考えないと、人間として一流では無い」のだそうだ。相手が落ちて行くと自分もそれに引き摺られると言うのである。そういう考え方も分からないでは無いが、政治や経済の世界を観て居ると勝った負けたの世界でしか無い。皆が仲良く行ける社会なぞ無いのではないかと想うのだ。宗教ならそういう事も言えるだろうが、実際は宗教上の対立や文化面の違いがあり、国で言えば戦争をしなくとも外交や経済戦争で優劣を付け、それは日常茶飯事に行われている。人類の歴史がそれの積み重ねであるのを観ても分かる。命のやり取りで無くとも結果的には相手を潰す(殺す)事と同義語になっているのではないだろうか。国際支援や援助というのも自分が生き伸びる為の一種の保険であり誤魔化しなのかも知れない。国連がそうだ。

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 戦勝国だけが有利になる様な政策ばかりを採決し、都合が悪ければ拒否権を行使するではないか。同盟国と言えども安心はして居られないのである。喰うか喰われるかの瀬戸際外交が政治手腕とさえ言われる。うかうかとしていれば餌食にされるだけなのだ。何処にそんなお人好しの国があるのだ。理想は理想であって、現実から目を反らせては何も見えなくなってしまう。出来ないか出来そうに無いからこそ理想を高く掲げ、その目標に向かおうとしているのである。そういう風に観れば、人間は民族や主義主張が違っても皆その根は一緒なのだと想えて来る。相手が一等国だからと羨ましがったり自分が二等国だからと悔しがる必要は無いのである。地球の持てる富には限度がり、それを70億の人類で分けあうのでは無く、数ヵ国だけで、それも権力者達の関係する組織だけが独占している状態が人類の歴史である。

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 世界が東西に分かれて対立する構造は意識的に構築されたまやかしであり目くらましだと想えば世界が実に単純な理屈で成り立っているのが観えて来る筈だ。それを尤もらしく学界や経済界がへ理屈を付けて説明し啓蒙し教育していくから人々はそれがさも立派な考え方だと想って、例えばノーベル賞を崇拝したり憧れて自分の受賞出来る順番を心待ちにする。中でもノーベル平和賞という訳の分からない賞なぞ政治的な思惑で誰に渡すか時代の流れで決めるから、貰った方はそれで救われたり世界の注目を集め一つの流れが出来、賞を与える側は思惑通りに行く事でニンマリと影で笑うのである。ダイナマイトを発明したノーベルは自分の発明で世界が爆破されながらも莫大な金が自分に入りこむ矛盾した恐ろしさに耐えかねて財団をつくり世界に分配する事で心の負担を減らしたと言われる。

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 マンハッタン計画という隠密行動で核爆弾を世界に先駆けて開発したアメリカは、その2発を日本に落とす事で絶対的な権力を手にする事が出来た。敗戦が目前に迫っていると分かっている明白な状況下で既に両手を挙げていた日本政府を騙し打ちにして日本国民を動物実験宜しくホロコーストしたアメリカの権力者は、当然ながら東洋の猿の様な民族なぞ地球から消えても屁とも想わなかった事は明らかである。だから我々は今もアメリカ国民の持つ日本への偏見や同情や理解や敵視等に対する一般常識がアメリカの一部の権力者によってつくられ喧伝されたプロパガンダに依るものである事も知っている。それが戦争だからである。人道的立場で観れば絶対に許せない行為であっても戦争と成れば総て別扱いになる事も知っている。敗戦受諾をした直後にロシアが北海道の一部を占拠してしまった事も事実として受け入れている。

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 第二次世界大戦の戦勝国が作った組合(国連)で、常任理事国の五つの国だけが核爆弾を持つ権利が認められたにも拘わらず、それ以外の国が勝手に核爆弾を持つ事になって世界の核の傘のバランスが崩れたとされるのも、実は常任理事国が意識的に自分の同盟国に核をばら撒いた結果に過ぎず、そういう背景ではない状態で核を保有してしまった国に経済制裁を加えるというナンセンスに世界は失敗し、新しく核保有国となった国々に世界は振り廻されている。それがイスラエルでありパキスタンであり北朝鮮であり、イランもそれに並びかけていると騒ぐのである。そもそも核爆弾の原料であるプルトニウムを作る装置(原子力発電)を平和(民生)利用とする無理な嘘を世界に広めたのは誰だったのか。

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 福島原発が3基も同時(今年3月)にメルトダウンして核爆弾と同じ死の灰が東北・関東にばら撒かれたにも拘わらず、東電と日本政府はパニック状態になりオロオロするばかりで、今も解決の目処が立って居ないのだ。それにも拘わらず僅か9カ月目に終息宣言という大嘘を世界に発する始末で、狂った政府は狂言強盗よろしく、火事場ドロボーの様に東北大震災復興税(原発復興税)と称して消費税をアップする法案を練り始めている。その後では財務官僚がパペット内閣を糸で操っている。マスコミも最初からその方向に操られ、国民が税に苦しむ構図が出来上がりつつある。つまり、ジワジワと不況の嵐は国民の末端にまで迫って来て、二極化の世界が出来上がりつつある訳で、アメリカの市民デモ「99:1」のスローガンも日本に上陸しようとしている。(つづく)

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