アメリカ・ロサンゼルス幼稚園情報 [すいか幼稚園]

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イルカセラピー(アマの場合)

今週の最後の朝、

突然一件の予約が入りました。


その予約はPDDの子どもを

持つ家族からでした。



子どもの名前はAma、

身体的に8歳ですが知的発達遅滞

のため知的年齢は2歳。


染色体異常が認められており

(21番目の染色体ではないのでダウン症ではない)


自閉的行動が見られるけれど医師

の診断は自閉症ではなくPDD-NOS。


その日、彼女の家族と親戚を含めた計9人

(大人4人、小人5人)で海に出るこ

とになりました。



人数制限のため船を2隻使い出航…

私はAmaの乗ったボート担当ではなかったので

一部始終を見ることはできませんでしたが、

クルーズの先々で彼女がかんしゃく

を起こして叫んでいるのが見えました。



かんしゃくの原因は写真を撮られたくなかったから。



Amaの母親がカメラを向けたのが気に

入らなかったらしく、

それからしばらく泣き続けたようです。



そしてイルカに遭遇!


私たちはとにかく急いで入水準備をしました。


障害や年齢によって違いますが、

Amaの場合、スタッフが2人がかりで彼女をボート

から下ろして1人が海中で受け取ります。



Amaは水を怖がる様子もなかったので

入水自体は簡単にできたようですが、

彼女はマスクの感触が嫌いな上に

水中で息を止めることができないため

マスクを付けずに入水しました。



そのためAmaには、

ほとんどの時間水中にいるイルカ

をなかなか見ることができません。



その上、イルカが呼吸のために水面に

上がってきた瞬間を見逃さないようにする

のもなかなか難しい…。



初めてその瞬間が叶ったときの彼女の反応は…

無反応だったそうです。


そして船の乗り降りと水泳の繰り返しの

ためだんだん疲れてきたころ、ついに

Amaが「あ、あ、」と声を出しました。



Amaがついにイルカを見て反応したのです!


その瞬間は何にも変えられない感動だった、

と担当のインターンは言っていました。



きっと、同じことを何度も繰り返したり

周囲の反応を見ているうちに、

Amaにもようやく私たちがしようとし

ていることが理解できたのだと思います。



時間はかかっても、

彼女を信じてやって良かった、

と思える瞬間です。



その後はShell Islandに行きました。

Amaは波打ち際に座って砂の感触

と波の動きを楽しんでいました。

私たちと目は合わさないけれど

話していることはちゃんと聞いていて、

母親が

「きらきら星を歌ってごらん」

と言うと楽しそうに歌い出し、

体もメロディーに合わせて動かしていました。



それを見て私たちもうれしくなり、

一緒に歌を歌いました。

Amaと一日を過ごして、私は、

子どもの成長は本当に子どもそれぞれで、

ほんの小さな成長でも見つけてほめてあげること

の大切さを学びました。

その成長は誰とも比較されるべきではないのだと思います。



続く・・・


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