keroの日常

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水中出産


お湯はいい湯加減。
姿勢は自由。
プールの中に座ってもいいし四つ這いになってもいいし、
伏せたまま上半身だけを診察台に預けてもいい。
腰が痛いと先生が腰にお湯をかけてくれて痛みが和らぎました。

痛みの波が規則的にやってきます。
それを先生が察すると
♪この大空に翼を広げ~~♪と歌いだします。
で、妊婦は♪飛んで行きたいよ~~お~~~ぉ~~~♪
と息を吐きながら「いきむ」んです。
本当はサビの所から歌うのですが、
わたしはこんな状況でも恥ずかしくて歌えず、
先生の後について「よぉ~~~~!」と言うのが精一杯。

陣痛と陣痛の間は驚くほど穏やかなんですね!
わたしは「はぁ~お腹空いた!!」なんて言っていました。
でも、波が来ると手を握ってくださっていたもう一人の助産婦さんの手を、
爪の後が付くほど握り締めていました。
(そう言えば、その助産婦さんにはその時のお詫びをしていませんでした。
この場を借りてお詫びいたします。ごめんなさい・・・。m(__)m )

途中、いきみ過ぎると先生は力を抜くためのツボ(?)を刺激。
赤ちゃんが上手に出て来れるようにリードして下さいます。
これは、出産では当たり前の事なのでしょうか?
それとも先生の知恵??

段々、赤ちゃんの頭が見えて来た時、
先生の第一声は「髪の毛フサフサよ」でした。
まだ見ぬ我が子と早く対面したい気持ちでいっぱいでした。

出産もいよいよ終盤・・・
先生が「翼を下さい」がサビの部分だけでなく頭から歌い始めます。
それが「もうすぐ産まれるよ!」の合図です。
わたしは上半身を診察台に預け伏せた状態でその時を迎えました。
テレビでキリンの出産シーンを観た事がありますが、
最後はまさにあの感じ。
「つるん!!」
頭が出るまでのあの苦労はなんだったんだろう?と思う程。

わたしはすぐにプールの中に座り生まれたばかりの赤ちゃんとご対面!
まだ臍帯でわたしと繋がったままの赤ちゃんは、
お湯の中に沈んでいます。もちろん身体も顔も。
長い時間ではありませんでしたが・・・。
この時写真を撮ってもらいました。
不思議な映像です。(^_^)

そうしていよいよ我が子をこの手に!

テレビの出産シーンでみる赤ちゃんは、
白い物(脂肪?)や血が付いていますが、
わたしが抱いた赤ちゃんには何も付いていなくて、
お風呂上りみたいでした。

2時間の出産を終えてわたしの第一声は
「あぁ~楽しかった!!」
確かに痛かったけど、本当に楽しかったんです。

処置を終えて自分の部屋へ戻る時、
先生が背中を貸して下さったのですが、
わたしの身長は170cm。
先生はとても小柄な方でいくら出産直後とはいえ、
身体を預けるのは気が引けたので、
「大丈夫です」と言って自分で歩いて部屋まで戻りました。

こうしてわたしの出産は無事に終える事ができました。
今、思い出してもとても自分自身満足のいく出産だったと思います。


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