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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた
市場・為替・原油(5・6)
2003年4月の大底確認後の日本株は、約6ヶ月ほどのタイムサイクルで重要な節目を
迎えてきた。
第1サイクル2003年4月から11月まで
第2サイクル2003年11月から翌年5月まで
第3サイクル2004年5月から11月まで
第5サイクル2004年11月から
である。第1、第2サイクルは上昇相場、第3サイクルは調整含みのボックス相場と総括
できる。今回第4サイクルは昨年後半の調整含みのボックス相場の延長ではあるが、
昨年後半の三角持ち合い相場を上放れした形でスタートがきれていることは見ての通り。
第4サイクルは従来早い段階で上値を試すとの展開がある程度予想されたが、昨今の
株価急落、昨年後半のトレーディングレンジを上放れした状態を最終的に維持できな
かったことなどから、2003年4月安値、12月安値、を下回るサポートラインを割り
込んでしまった。そういった意味から昨年の4月高値を更新する可能性は後退したと
いわざるを得ない。
日本株は4月上旬まで高値圏で底堅く推移していたが、米国株が一段安の展開と
なると、一転して急落に転じた。日経平均の下落幅は1週間あまりで1000円を
大きく越え、一時は昨年12月安値以後の上昇幅のほぼ全てを帳消しにする
10770円まで大きく値を下げた。ただ、下値を模索しに行った4月21日の日足
チャートの長い下ひげの存在や、騰落レシオが80%を割ったことなどから4月8日
高値からの一通りの調整が一段落してきたと言えるのかも。当面は3月、4月
高値のネックラインと考えられる3月30日の日経平均11506円が目標となろう。
今回の株価急落を受けてマーケットでは昨年4月~5月の相場との類似性を
指摘する声が少なくない。確かに当時の値動きを振り返ると 1、上値が重い中で
ダブルトップを達成、2、 その直後から6日続落 3、最後の6日目が大幅安、などと
以外に共通点が多い。さてこれをどう読むか。場合によっては10500円程度までの
下げを覚悟しながらもリバウンドすると考えるのが妥当かな、というところだろう。
しかしながら昨年との違いとして上げられるのは、昨年の株価急落局面と異なり、
信用買い残の整理がほとんど進んでおらず、逆に増えているという現状。昨年と
異なりJASDAQや新興市場など比較的個人投資家の集まりやすかった銘柄とは
異なるところに端を発しているからかもしれない。どちらにしろ、今後のリバウンド
局面では信用の戻り売りが強くなる可能性があることを覚えておく必要はあろう。
為替は4月5日に一時108.9円まで円安ドル高が進行したが、その後はドルの
上値が重い展開となっている。109円を目前にドルが重かった理由としては 1、109円
近辺の一目均衡表の雲の下限があったこと、2、90週のMAの存在 3、2002年
2月以後の円高ドル安トレンドのレンジ上限 と、ドルのレジスタンスなどの
テクニカル要因が重なっていたことに起因する。ヘッジファンドを含めた短期の
投資家が保有する円先物ポジションは円ショートの状態にあり、これは1999年以来の
高い水準となっている。ドルの上値が重い中では、これ以上ポジションを作らない
可能性が大きく、1999年5月のように円のポジションを一度手仕舞うような動きと
なると、急激な円高局面というのもあるのかもしれない。
ユーロに関しては3月14日に急反落となったが、その後はあまり大きな動きを
していない。ヘッジファンドの持分も特筆すうようなレベルになく、基本的にニュートラルな
状況。こうしたことから、ユーロ売り圧力は特に存在しないと理解していていいのだろう。
今後ということを考えると4月15日の安値をトライした局面において、チャート的には
ポイントとなる2月8日の安値を割り込まずにリバウンドに転じたことは記して
おきたい。このために、昨年12月31日高値と3月14日高値を通るトレンドラインを
当面のレジスタンスとして、また2月8日安値と4月15日安値を通るトレンドラインを
当面のサポートラインとして、三角保ち合いのチャートをが形成されつつある。ここは
このレンジから大きくぶれることはないかなというのが今までの動きからみた印象。
マーケットと為替はいいとしてももうひとつ特筆すべきポイントは原油だろう。4月
4日に58ドルを超える過去最高値をつけた後、14日には49ドル台まで急反落。
その後は55ドル台での推移とここ数週間で乱高下を繰り返している。この動きには
少なからず大手のマクロファンドや商品ファンドが絡んでいることは確かだが。週足
チャートを見ると4月4日お週に大陰線の包み足が形成れており、昨年12月
10日の安値(40ドル)からの上昇局面は終了と考えるのが妥当かも。過去のこの
高値圏での包み足は2000年9月、2003年3月、2004年10月などいずれも局面の
転換点となっていた。テクニカル的にみると、4月4日の高値から14日の安値までの
3分の2戻しを早々達成したことで、昨年12月10日の安値と4月14日安値を通る
トレンドラインがとりあえずのサポートラインとなった。昨年10月27日高値とこの4月
4日の高値を結ぶラインが逆にレジスタンスラインとなろう。現在の下値の目安としては、
52週MAがあり、なおかつ、昨年12月10日安値から4月4日高値までの上昇幅の
3分の2押し水準になる、45ドルから47ドルあたりのレベルかと思われる。
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