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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた
郵便局の投信
日本郵政公社は、投資信託販売額(見込み)
2005年度・・・1,100億円
2006年度・・・2,400億円
2007年度・・・3,600億円
2009年度までの5年間で、合計1兆5,300億円の販売残高を目標としている。
既に銀行では、1998年12月から6年半にわたり、投資信託の販売を行ってきた。
銀行窓販を通じた公募株式投資信託の今年8月末の純資産は、16.6兆円あり、公募
株式投資信託全体の50.1%に達した。今年6月末時点の銀行(都銀・信託銀・地銀・
第二地銀の合計)の個人預金残高は337.1兆円である。これに対し、同時点の銀行
窓販による公募株式投資信託の純資産は15.6兆円であり、同個人貯金残高の
4.6%に達していることになる。一方、郵便預金残高は今年6月末時点で211.0兆円、
うち99%以上が個人による貯金である。
そこで、ここで述べられている郵便貯金の残高と、各銀行の個人預金残高に
対する公募株式投資信託の純資産の比率4.6%を乗じると、計算上約9.8兆円と
いう金額が算出される。単純な比較計算ではあるが、今後郵政公社による投資
信託の販売目標は、かなり控えめな水準であり、また今後さらに拡大する可能性を
秘めているといえるのではないだろうか?郵便局が想定以上の株式投資信託を販売
するとなれば、その分の資金が間接的に株式市場に流れてくることに他ならない。
ちなみに、2005年度の郵便局の投資信託販売見込み額は、1,100億円で、実際は
これを上回るとしても、株式市場に流入する額は、500~1,000億円程度とみられ、
短期的な株式需給への影響は小さいとみられる。
しかし、長期的には、現在定期預金に眠っている資金の一部が流入するだろう。
郵便局による投資信託販売を通じた個人資金の株式市場への流入額は数兆円の規模と
なっていく可能性もある。郵便局での投資信託販売が、中長期にわたって
継続的に拡大していけば、国内の株式市場の需給関係にも、重要な変化をもたらす
ことになるだろう。これまで圧倒的な主役であった外国人投資家と並んで、投資
信託が国内株式の主要な買い主体となっていくことが期待できよう。すなわち、
ネット証券などからの直接投資を行う個人に加え、安全嗜好の高い個人投資家、
特に高齢者の郵便局愛好家の資金の一部が間接的に株式市場へ流れ込む。
さらに、不動産ファンドの一部がオルターナティブ投資の一環として上場株投資を
今後始める模様。そんなことからも直接、間接共に株式市場への資金流入が
継続されることだろう。もちろん、我々外人機関投資家やヘッジファンド、オイル
マネーなどは今後も機動的に資金を動かしていくことに変わりはない。
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