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株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた
2005年から2006年へ
そして、郵政民営化問題を巡っての解散総選挙での自民党の歴史的大勝、そして
その後の郵政民営化法案成立。ライブドアのフジテレビ買収劇、楽天・TBS問題を
始めとした敵対的買収、そして各企業による敵対的買収の防衛策。個人情報
保護法が思考されたが、一方では情報漏洩も相次ぎATM盗撮などセキュリティ
問題も大きな課題となった。原油価格が暴騰し、家計にも影響が多少出てきたところ。
JR西日本の鉄道事故も大きかったが、世論としては保険の支払い拒否なんてのも
あったね。そういえば、愛知万博が想定以上の入場者数を集め中部国際空港、
トヨタなど名古屋の強さが目立ったのも印象的。株式市場は個人投資家台頭で
連日の大商い。野球では、実に31年ぶりにロッテが日本一になった、ひとえに
バレンタイン監督のおかげだね。サッカーはワールドカップ出場を決定したところ、
予選には優勝候補筆頭のブラジルがいるんだよね。スケートも年末話題を
さらったし、女子ゴルフの賞金王争いなんてのもあった。海外では中国が人民元
切り上げなんてアナウンスもあったし、米国は巨大ハリケーンに襲われた。
12月になってからはJR東日本でまたもや脱線事故、分譲マンションの偽造、
そんなこんなの2005年。2006年はいい年になるかな。
ひとりごと 1
2005年の株式相場は前半こそ膠着感が強かったものの、夏辺りから様変わりし、
バブル時の1980年代後半をも上回る史上最高の出来高を伴って上昇トレンドを
展開するという環境でした。株式相場の格言でもある
辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ、戌笑う、亥固まる、子繁栄、丑つまずき、
寅千里を走り、卯跳ねる
というのはご存知かな?2005年は言うまでもなく、酉騒ぐ、というとり年ならでわの
いろいろな騒動があり、経営者もいろいろと考えないといけない局面が多々あり
ましたね。2006年はこの通り、戌笑うとなるのかどうか、ここは注意深く見ておきたい
ところ。
ひとりごと 2
日経平均株価は年足では3年連続の陽線。上昇幅は歴代5位、上昇率は同7位と
報じられた。また、東京株式市場東証1部の出来高・売買代金は共に過去最高と、
2005年は記録尽くめの1年だったね。新聞・ニュースなどメディアでは株式市場の
活況が日々大きく取り上げられており、株式市場への新規参入者、これから株式
投資を始める人もまた増えることでしょう。
ひとりごと 3
2006 年の市場見通しに関する五つの疑問
相場の格言では、2006 年は「戌笑う」であるが、これは私の考える2006年の相場
見通しと合致する。TOPIXも日経平均も2005年は40%近い上昇を演じただけに、
2006 年には若干のリターン低下が予想されるが、基本的には長期ブル・マーケットが
2006年も持続すると見ている。2006 年の相場見通しに関する投資家の疑問は、
以下の5 点にほぼ集約される。
1. 株式市場は想定以上に上がった状態、いわゆる「バブル」の状態にあるのか
2. 上がるとすれば、今後株価はどの程度上昇しうるのか
3. 村上ファンドなどの台頭があったが今後どの投資家グループが主な買い手となるのか
4. 日本市場に関しての主なリスクは何か
5. どのセクター・銘柄が2006 年の株価上昇を主導するのか
これらの問いに答えていけるのかどうかが、2006年相場の資金流入量を左右することと
なろう。もちろん、私なりの答えは考えてあるが・・
ひとりごと 4
今回の上昇相場の裏づけは明確。
1.デフレ脱却宣言が近いこと
2.戦後最長記録に挑戦中の景気拡大
3.戦後最大級の好企業業績
以上の3点だが、景気拡大期間はこの9月に戦後3番目となり、来年4月以降は
バブル景気を抜き2番目、来年10月以降はいざなぎ景気を抜いて戦後最長記録を
作ることになる。既に書いている通り、過去のいざなぎ景気やバブル景気といった
景気拡大局面ではいずれも株価が安値から約2.5倍となっている。この上昇幅を
今回の底値に当てはめてみると、03年4月の安値7607円から2.5倍高の水準
19000円となる。しかし、仮にそうなったとしてもまだ89年末の高値38915円からは
半値以下の水準であり、いずれにしても引き続き上昇という基本観を踏まえた投資
スタンスを継続していきたいところ。
ひとりごと 5
日本株の上昇傾向が続く理由
ハイテクを含む在庫調整が終わり、生産が徐々に増えることからも企業収益の
拡大傾向が続くと思われること多額の金融資産を有する個人の日本株への積極
姿勢が増すに連れ、資金流入がまだ続くと思われること、各企業が能力増強などに
対する、今までの守りと異なる攻めの投資を更に強めていくと思われること、
有利子負債の増加と株主還元をその主要手段としてROEの中期的な改善を
目指す旨を明示する企業が出てきていること、消費が徐々に増えてきており、
デフレ期、低迷期に切り詰められていた支出の一部が回復してきていること
とかそんな感じかな。まだあるだろうけどねぇ。
ひとりごと 6
日米英独および世界株式全体の1月の平均リターンと、2月から12月までの平均
リターンを比較してみた。どの市場でも、1月の平均リターンはそれ以外の月の平均
リターンを上回っているこのが興味深い結果だ。特に、日本株での格差(1月3.0%に
対して2~12月0.7%)が目立つ。サンプルの55年間の内、38年(確率70%)でTOPIXは
プラスのリターンとなっていた(それ以外(2~12月)のサンプルでは確率57%)。諸説は
あるが、なぜ1月に株価が上昇するのかについてはっきりした理由はわかっていない。
新年で気分が高揚しているとの理由があるが、それならクリスマス前や夏休み前に
もっと上昇してもいいだろう。お年玉が手に入るからそれを1月に使う、という説も
あるが、株式投資をするほどのお年玉なんてもらったことがない。
ひとりごと 7
一般的に、1月効果は、年末にかけての節税効果や化粧効果等で説明されることが
多いが、必ずしも原因が特定されているわけではない(ゆえにアノマリーと呼ばれて
いるわけだが)。節税効果の高い、パフォーマンスの悪い、損が出ている銘柄が
年末にかけて売られやすいということは例年ではあっただろう。今年は逆に
パフォーマンスのいい銘柄の確定売りが出ているような上昇局面であったのが
少し例年と違うところか。また機関投資家が、年末時点の保有ポートフォリオを
見栄えの良い銘柄で構成されたものにしようとするために、年末にかけて最近の
パフォーマンスが悪い銘柄、収益性・成長性の低い銘柄等の見栄えの悪い銘柄を
売却する傾向があり、このお化粧買い、ドレッシング買いの動きに対しての反動が
1月に表れる、とも言われている。このアノマリー、理由がどうであれ、1月が上がる
のなら、素直に信じたいところだが。
ひとりごと 8
企業は近年驚くべきスピードで改革を断行し、筋肉質の強固な収益体質、及び財務
体質を構築してきた。そもそも企業への投資価値が高まっていたのだがそれほどの
反応が無かった前半に対し、徐々にその数字対する信頼感が高まってきたのが
その要因であろう。輸出の持ち直し、在庫調整一巡、設備投資の非製造業への波及、
個人消費の回復、資金循環の正常化、物価上昇、資産価格の好転など上げれば
きりがない。戦後経験したことの無いほどの負の経済、デフレ環境が変わってきている
のだから。そういった意味でインフレが始まる時期、すなわち、貯蓄から投資へ、
金から物へ、という保有資産の変遷が見て取れる。出来高もさることながら、多くの
経済指標においてもデフレ脱却を感じさせるものが増えてきた。2005年が歴史的な
転換点となったと後から思えることだろう。企業のこうした投資への意欲や攻めの
経営への移行が投資家にも評価されつつある。金融法人による売り圧力は徐々に
減ってきている中で、外国人が日本経済の構造的な変化を感じとっており、また評価
してきている。こうしたデフレ脱却の動きや内需回復が来年も続いていくことが大いに
期待されている。
2006年もいい年になりますように
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